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コーチのリベンジ
第1話 守
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ピンポーン‥‥
インターフォンのチャイムが鳴った。
博が玄関のドアを開けると、そこには蹴翔よりひとまわり体の大きな少年がいた。
「こんにちは~、蹴翔いますか~」
「やぁ守くん、久しぶりだね」
「あれ?また背が伸びた?」
「えー、そうですか?」
「自分ではあまりわかりませんけど、そうかなぁ」
守は蹴翔と小学1年生の時からの同級生で、一緒のサッカークラブに通っている。
「蹴翔ぉ、早くしなさーい」
「守くんが来たぞー」
「いま行く~」
家の奥から子供っぽい高い声が聞こえ、その後すぐに部屋の中をバタバタと走り回る足音とともに蹴翔が姿を現した。
「守、待った?」
「うん、1億年待った」
「お前恐竜かよっ」
小学生同士の他愛ない会話が可愛らしかった。
「じゃあ行くか」
蹴翔のカラダに父子の契りを交わしてから間もなく、足の怪我もすっかり良くなったこともあり、暫くぶりに蹴翔はサッカーの練習に参加することになった。
本音を言えば、息子を裸にして下半身を悪戯した新見のところへなど行かせたくなかったが、当の本人が新見の元でサッカーをしたいと希望しているため、複雑な気持ちのまま仕方なく許可したのだった。
だから復帰後初日の今日、何としてでも新見にひとこと釘を刺しておかねばならないと思い、何とか時間を作って車で送っていくことにしたのだった。
実は今日この場に守が一緒にいるのも、二人で一緒にいれば新見も蹴翔に手を出しずらいだろうを思い、博がそれとなく蹴翔に提案したのだった。
車に乗りバックミラー越しに後部座席を覗くと、兄弟みたいに体格の違う男の子が2人見えた。
「それにしても守くんは大きいねぇ」
「蹴翔と同じ学年には見えないなぁ」
「小1の時は同じくらいだったのに、なんでお前だけデカくなっちゃったんだよ」
蹴翔が守の脇腹を突いた。
ぎゃはははははっ‥‥
守が派手な笑い声を上げた。
「お父さん、守さぁ、ときどき中学生に間違われんだよ」
博はチラリとミラーに目をやった。
まだ顔つきに幼さは残るものの、蹴翔のような丸みを帯びた輪郭では既にないような感じがした。
「確かに言われてみれば、守くんはもう中学生くらいに見えるかもな」
そう言いながらもう一度ミラーに目をやると、守が何やら蹴翔に耳打ちしている。
「え?」
「まじで?」
「ねー、今度見せてよ」
「ん?」
「どうした?」
蹴翔は目を丸くし、守はやや誇らしげにニヤニヤと余裕の笑みを浮かべている。
「なんだ?」
「2人とも動きが止まってるぞ」
「守、毛、生えたんだって」
蹴翔は何の遠慮も躊躇いもなく守のヒソヒソ話を暴露した。
守はやや照れた表情をしている。
「別におかしくないだろ」
「守くんは蹴翔と違って体も大きいし、不思議なことはない」
「逆にお前はいつ生えてくるんだ?」
「この前見たとき、まだつるつるだったじゃないか」
「ええー、その話こっちにくる?」
「別にいいじゃん、いつだって」
「まぁ人それぞれ個人差はあるが、それにしても何でだろうなぁ?」
「蹴翔にもちゃーんとご飯食べさせてるのに、まだ毛も生えてこないとは」
「守のせいでお父さんにディスられた」
蹴翔はそう言って再び守の脇腹を突き、車内は3人の和やかな笑い声に包まれた。
「ねぇ、お父さん、今日は練習最後まで見れないの?」
「あぁ、新見にお前の足の怪我のこと話しをしてすぐ帰る」
「だから悪いけど、帰りは2人で帰ってきてくれ」
「うん、わかった」
博はそうは言ったものの、本音は違っていた。
忙しい時間の合間を縫ってグラウンドまで送っていくのは事実だが、決して新見に蹴翔の足の怪我のことを話しておきたいのではなく、蹴翔の体には既に性教育済みであることを告げ興味を失わせようと思ったのだった。
グラウンドに着くと、3人の姿を見つけた新見が片手を上げながら歩み寄ってきた。
「おおー、蹴翔、どうだ足の具合は?」
「はい、もう大丈夫です」
「うん、それはよかった」
「今日は守も一緒か」
「じゃあ、軽く蹴翔のパスの練習でも付き合ってやれ」
「はい」
2人は早速連れ立ってグラウンドへ向かって行った。
「先輩も久しぶりっすね」
以前と変わらない先輩後輩同志の親しい挨拶のはずが、博には今日は空々しく感じられた。
「蹴翔の練習、見にきたんすか」
何をコイツはしれっと言うか‥‥
人の大事な息子のカラダの、しかも男の子の一番恥ずかしい部分を散々っぱら嬲っておいて‥‥
「ああ、最後まではいられないが、お前にちょっと話があってな」
新見がその瞬間、少し身構えたように見えた。
「よーし、じゃあまずウォーミングアップしてから、いつものメニュー始めてー」
子供たちにそう指示を出したあと、新見は博と向き合った。
インターフォンのチャイムが鳴った。
博が玄関のドアを開けると、そこには蹴翔よりひとまわり体の大きな少年がいた。
「こんにちは~、蹴翔いますか~」
「やぁ守くん、久しぶりだね」
「あれ?また背が伸びた?」
「えー、そうですか?」
「自分ではあまりわかりませんけど、そうかなぁ」
守は蹴翔と小学1年生の時からの同級生で、一緒のサッカークラブに通っている。
「蹴翔ぉ、早くしなさーい」
「守くんが来たぞー」
「いま行く~」
家の奥から子供っぽい高い声が聞こえ、その後すぐに部屋の中をバタバタと走り回る足音とともに蹴翔が姿を現した。
「守、待った?」
「うん、1億年待った」
「お前恐竜かよっ」
小学生同士の他愛ない会話が可愛らしかった。
「じゃあ行くか」
蹴翔のカラダに父子の契りを交わしてから間もなく、足の怪我もすっかり良くなったこともあり、暫くぶりに蹴翔はサッカーの練習に参加することになった。
本音を言えば、息子を裸にして下半身を悪戯した新見のところへなど行かせたくなかったが、当の本人が新見の元でサッカーをしたいと希望しているため、複雑な気持ちのまま仕方なく許可したのだった。
だから復帰後初日の今日、何としてでも新見にひとこと釘を刺しておかねばならないと思い、何とか時間を作って車で送っていくことにしたのだった。
実は今日この場に守が一緒にいるのも、二人で一緒にいれば新見も蹴翔に手を出しずらいだろうを思い、博がそれとなく蹴翔に提案したのだった。
車に乗りバックミラー越しに後部座席を覗くと、兄弟みたいに体格の違う男の子が2人見えた。
「それにしても守くんは大きいねぇ」
「蹴翔と同じ学年には見えないなぁ」
「小1の時は同じくらいだったのに、なんでお前だけデカくなっちゃったんだよ」
蹴翔が守の脇腹を突いた。
ぎゃはははははっ‥‥
守が派手な笑い声を上げた。
「お父さん、守さぁ、ときどき中学生に間違われんだよ」
博はチラリとミラーに目をやった。
まだ顔つきに幼さは残るものの、蹴翔のような丸みを帯びた輪郭では既にないような感じがした。
「確かに言われてみれば、守くんはもう中学生くらいに見えるかもな」
そう言いながらもう一度ミラーに目をやると、守が何やら蹴翔に耳打ちしている。
「え?」
「まじで?」
「ねー、今度見せてよ」
「ん?」
「どうした?」
蹴翔は目を丸くし、守はやや誇らしげにニヤニヤと余裕の笑みを浮かべている。
「なんだ?」
「2人とも動きが止まってるぞ」
「守、毛、生えたんだって」
蹴翔は何の遠慮も躊躇いもなく守のヒソヒソ話を暴露した。
守はやや照れた表情をしている。
「別におかしくないだろ」
「守くんは蹴翔と違って体も大きいし、不思議なことはない」
「逆にお前はいつ生えてくるんだ?」
「この前見たとき、まだつるつるだったじゃないか」
「ええー、その話こっちにくる?」
「別にいいじゃん、いつだって」
「まぁ人それぞれ個人差はあるが、それにしても何でだろうなぁ?」
「蹴翔にもちゃーんとご飯食べさせてるのに、まだ毛も生えてこないとは」
「守のせいでお父さんにディスられた」
蹴翔はそう言って再び守の脇腹を突き、車内は3人の和やかな笑い声に包まれた。
「ねぇ、お父さん、今日は練習最後まで見れないの?」
「あぁ、新見にお前の足の怪我のこと話しをしてすぐ帰る」
「だから悪いけど、帰りは2人で帰ってきてくれ」
「うん、わかった」
博はそうは言ったものの、本音は違っていた。
忙しい時間の合間を縫ってグラウンドまで送っていくのは事実だが、決して新見に蹴翔の足の怪我のことを話しておきたいのではなく、蹴翔の体には既に性教育済みであることを告げ興味を失わせようと思ったのだった。
グラウンドに着くと、3人の姿を見つけた新見が片手を上げながら歩み寄ってきた。
「おおー、蹴翔、どうだ足の具合は?」
「はい、もう大丈夫です」
「うん、それはよかった」
「今日は守も一緒か」
「じゃあ、軽く蹴翔のパスの練習でも付き合ってやれ」
「はい」
2人は早速連れ立ってグラウンドへ向かって行った。
「先輩も久しぶりっすね」
以前と変わらない先輩後輩同志の親しい挨拶のはずが、博には今日は空々しく感じられた。
「蹴翔の練習、見にきたんすか」
何をコイツはしれっと言うか‥‥
人の大事な息子のカラダの、しかも男の子の一番恥ずかしい部分を散々っぱら嬲っておいて‥‥
「ああ、最後まではいられないが、お前にちょっと話があってな」
新見がその瞬間、少し身構えたように見えた。
「よーし、じゃあまずウォーミングアップしてから、いつものメニュー始めてー」
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