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第7章 お前が欲しい

第1話 理科準備室

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「リッキー、ほら、チュールあげるよ、おいで」

愛犬のリッキーは、ペースト状のおやつが大好きだ。
私はそれを、ただ与えるだけではない。
私が感じる部分に塗って、それを舐めさせている。
リッキーはブンブンと尾っぽを振って駆け寄り、早速、チュールを塗りたくった私の乳首をペロペロと舐めた。

「そうだ、リッキー、上手いぞ」
「もっともっと舐めてくれ」
「ほら、ココもだ」

私はリッキーの鼻先を陰嚢に近づけた。

おぉぉぉぉっ……

思わずため息が漏れた。
リッキーが舐めまくる性感帯への刺激が陰茎を扱く私の手の動きを激しくさせる。

あっ、あぁぁぁっ……

絶頂が近い。

「リ、リク……」
「リクーーーッ」

私はリッキーに局部を舐めさせながら頭の中では利空リク、そうだお前のことを考えているんだ。
お前が私の勤務する中学に入学してきて、そして私のクラスに入ってきた時からトキメキが止まらなかった。
だから愛犬にリッキーとお前の名前に似た名を付けて、お前のことを考えながら自分で自分の性欲を慰めているんだ。

リッキーは所詮犬だから仕方がない。
舐めてさせるだけで我慢している。
だけどもしお前を思い通りにできるようなチャンスがあれば、もっともっとお前に色んなことをしたい。

リク、私は、お前が欲しい。
お前といつそうなってもいいように、私はお前と使うためのコンドームを持ち歩いている。
もちろん私は病気持ちじゃないし、お前が病気を持っているとも思ってない。
出来ればそんなもの使わずにナマでお前を感じたいが、エチケットみたいなもんだと思っている。
当然のことだが、教師である私が生徒であるお前にそんなことをしたら、ただでは済まされないことは十分にわかっている。
だから、もしあの話が本当なら、それは何て素晴らしいことなんだろうと思う。

その話は私がリッキーを譲ってもらったブリーダーが経営するペットショップで聞いた話しだった。
そこには今でもチュールを買いに行くが、併設で経営していたペットホテルは摘発を受けて営業停止となってしまった。
そのペットショップで店番をしていた高校生くらいの女の子が神頼みの話を教えてくれた。
男の子に褌を穿かせて一晩ある場所に泊まらせる。
そうすると願い事が何でも叶うという都市伝説のような話だ。
確かに噂話では私も聞いたことがあった。

そしてそのチャンスは思わぬ形で突然訪れた。
その日の最期の授業は理科だった。
生徒が理科室からいなくなると、先程までリクが座っていた席の机の下の棚に忘れ物があった。
やたらでかい筒状の筆箱。
ジッパーを開くと自立するデザインのもので、間違いなくリクのものだ。
私はリクが普段使っているのをよく見ているし、何よりいつもリクをよく観察しているから間違えるはずがない。
私はリクの筆箱を手に取り、その中に「あるもの」を忍ばせた。
リクはきっと取りに戻って来る、そう思ったからだ。
案の定、私が後片付けをしていると、理科準備室にリクが現れた。

「おぉ、リク、どうした?」

「忘れ物しました」

後頭部の寝ぐせが一日中直っていない。

「何を忘れたんだ?」

「筆箱です」

そーら、来た。

「どんなのだ?」

「筒状の結構でかいやつです」

「これか?」

「あっ、それです」
「ありがとうございます」

「中のもの、ちゃんとあるか確認しなさい」

リクが筆箱のジッパーを開けると、私がさっき仕込んでおいたコンドームが中から出てきた。

「お前、何でそんなものを持ってんだ?」

私が心底願っていたそのチャンスを、リクは忘れ物というきっかけで自ら作ってくれた。

「これ、僕のじゃありません」

「でも、お前の筆箱だろ」

「誰かが入れたんです、きっと」

「誰が入れるんだ? そんなもん」

「わかりません」

「わかった、わかった」
「いいよ、お前たちの年齢じゃあ、しょうがないよな、こういうのに興味を持っても」

「だから、違いますって」

「でも、これを使うのは、まだ早いな」

「だーかーらー‥‥」

「いいって、誤魔化さなくても」
「こう見えても先生は見かけによらず物分かりがいいんだ」
「そんなにムキになって隠さなくてもいいぞ」
「ま、ただ、ちゃんと保護者の方に説明はしておかなくちゃならないから、そこは上手く言っとくよ」

「止めてください、そんなこと」
「第一、僕のじゃないし」

「じゃあリク、こうしよう」
「交換条件だ」
「お前、科学クラブに入ってくれないか?」
「いま、新入生が少なくて困ってるんだ」
「入ってくれたら、そのコンドーム、先生が内緒で処分しとくから」

まずは、私が顧問をしているクラブへ誘い込む。
そうすれば、リクと接触するチャンスが今後もっともっと増える。
時間稼ぎをしながら、色々な作戦を考えることができる。

「どんな事、するんですか?」

「先生もアドバイスはするが、基本的に活動内容はみんなで決める」
「実験みたいなこともするし、天体観測や校外学習なんかも考えてる」

「他に誰か入ってますか?」

「いや、1年生はまだ誰も」
「だからいま、集めてるところなんだ」

「ふーん、そうですか」

他に友達がいないと入りづらいか?
これは脈なしか?

「いいですよ」
「僕、科学クラブ、入ります」
「その代わり、それ、ちゃんと捨てといてください」

「ありがとう」
「じゃあ早速、いっしょにここの片付け手伝ってもらってもいいか?」

私はそう言って、理科の実験器具を棚に片付けるよう言った。
その後ろ姿にいきなり抱きついたらきっと大騒ぎになるだろうな、そんな事を想像しながらこの後の作戦を考えていた。
どうしたら騒がれずにリクの体に触れることができるだろうか。
もちろん、頭を撫ぜるとか肩に手を置くとか、そんな程度のことではない。
リクの性器に触れたいのだ。
揉んだり扱いたり、願わくばしゃぶったりしたいのだ。
だけどもちろん、こんなことは不用意にはできない。
だから考えあぐねているのだった。

「先生、終わりました」

「お? 早いな」
「ありがとう」

「あとは?」

考える時間が短すぎる。
余りにも唐突に訪れたチャンスだったから、私がしたいことまで引きずりこむ上手い作戦が思い浮かばなかった。

「あ、あぁ、そうだな……」

「無いようでしたら、僕、帰ります」

「えっとだな、リク……」

「何ですか?」

「あ、そうそう、先生の研究の手伝いも、ちょっとしてくれるか?」

「何するんですか?」

「リクは生物は好きか?」

「フツーです」

「そうか、普通か」

「面白いぞ、生物は」
「再生医療とかも今、注目されているしな」
「植物にしても動物にしても、最初は受精から始まるんだ」
「受精って、分かるよな?」

「あ、はい、分かります」

「リクはもう、女の子を受精させられるくらいになったのかな?」

「は?」

「どうだリク、自分の精子、顕微鏡で見てみないか?」
「接眼レンズと対物レンズの組み合わせだから、学校にある一番いいの使えば見れるぞ」

「い、いや、いいです、そういうのは」

「でも、コンドーム、持ち歩いてくるらいだからな」

「だから、違いますってば」
「あれは僕のじゃ、ありません!」

「じゃあ、質問だけ」
「リクはもう、精子は出るのか?」

「え?」
「えぇ、まぁ……」

「精通済みってことか……」

「はい……」

「じゃあ、マスターベーションはどのくらいの頻度でしてる?」

「ますたー‥‥、べーしょん?」

「そうだ、マスターベーションだよ、マスターベーション」
「お前、わからないのか?」
「オナニーのことだよ、オナニー」
「毎日とか、2、3日に1回とかか?」

「オナニー‥‥」
「別にいつするかとかは特に決めてません」
「したくなった時に‥‥してます……」

「精通はいつ頃?」

「精通って……」
「何でそんなことばっか聞くんですか?」

「統計取ってるんだよ」
「先生の研究」
「青少年の成長に関する」
「で、精通は?」

「ついこの前、です」

「この前?」
「中学入学して、すぐくらい?」

「そうです……」

「どうやったら出たの? 精液は」

「どうやって、って‥‥」

「自分でマスターベーションして射精したとか、夢精で出たとか……」
「それとも誰か友達にやってもらったとか?」

「そんなことないです!」

「じゃあ、どういう状況で精通したんだ?」

「マスターベーション、しました……」

リクの声が単語の語尾に向かうほど小さくなった。

「自分で触ってるうちに気持ち良くなってきて射精したとか?」

「そんな、感じです……」

「まあ、一番多いパターンだな」
「それから……、もう毛は生えてるか?」

「毛ですか?」

「ああ、おちんちんのところに毛は生えたかって聞いてるんだよ」

「そんなことも調べてるんですか?」

「そうだよ、第二次性徴に関する研究だからな」
「何ならいまここで見せてくれてもいいんだぞ」

「それはイヤです」

「じゃあ自己申告で」
「どうだ? 生えてるのか生えてないのか」

「まだです」

「そうかそうか、まだ無毛か」

リクは声ばかりか、恥ずかしくて身も縮こまりそうな思いだった。

「うん、そうだな、やっぱ今度、リクの精液、採取させてもらおう」
「嫌なら今回のコンドームの件、保護者の方に報告するしかないかな」

「絶対そんなこと、やめてください」
「それにコンドーム、僕のじゃありませんから」

コンドームと口に出して言ったら更に恥ずかしさが増した。

「でも、お前の筆箱から出てきたのは事実だ」

「そんなこと言われても……」

「保護者の方に報告すると同時に、正式に研究用に精液の提供をお願いしてみようかな……」

「そんなこと家の親、絶対にオッケーしないと思います」

「だよなぁ、お前もそう思うだろ?」
「でもな、コンドームの件、まだ先生しか知らないんだけど、本当は学年会議で他の先生や校長先生にも報告しなくちゃならないし、場合によっては教育委員会へも報告しなきゃならないかもしれない」
「そうなると、結構大変だぞ、お前も、お前の親御さんも」

中学生がコンドームを持っていたからと言ってわざわざ教育委員会へいちいち報告するはずもないのだが、これだけでリクはかなり焦ってしまった。

「や、やめてください、そんなこと絶対に」
「先生がそれ、そっとどっかに捨ててくれるんなら、僕、精液あげますから」
「僕、先生の研究に協力しますから」

リクは濡れ衣を着せられてどうにも納得がいかなかったが、それよりも訳のわからない恐怖の方が大きくてとうとう提案を呑む決意をした。

「そうかそうか、協力してくれるのか」
「精液くれるか」
「中学1年生の精通したばかりのフレッシュな精液」
「うん、ありがとう」
「これは貴重なデータが手に入る」
「いやー、本当に助かるよ」

「じゃあ早速だが、日が暮れるまでにまだ時間があるから、先生の家に一緒に来てくれ」
「そこで採取しよう」
「帰りは先生が車で送って行くから」

このまま本当に私の自宅まで連れ込めれば、ひょっとして精液採取の時にリクのオナニーに立ち会えるかもしれない。
場合によっては私自身がリクにマスターベーションをしてやれるかもしれない。
そう思った。
しかし一方で、警戒心が強いリクはトイレで要件オナニーだけ済ませて、そのまま帰ると言い出しかねないことも十分に考えられた。
私はこのチャンスを確実にモノにし、この最高にいい流れのまま、今日なんとしてでもリクの貞操を奪わなければならないと思った。
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