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第二章

14、火を恐れる

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 信じられない光景に、リカルドは思わず声を上げた時、岩を掴んでいた手がもっと迫り上がって、人影がズイっと出てきた。
 視界いっぱいに広がったのは、ここにいるはずがない人、セイブリアンだった。
 夢でも見ているのかと、リカルドは口をぱくぱくさせながら、お尻を擦って後ろに下がった。
 
「遅くなったな。暗くて探すのに手間取った。ここが分かったのは鳥達のおかげだ。途中から早く登れと服や耳を引っ張られた」

 そう言って汗を拭ったセイブリアンは、いい男が台無しの、土で汚れてひどい顔だったが、そのおかげで夢ではないと気づかせてくれた。

「あ、あああ、あの、ほん……本物?」

「当たり前だ。どうだ? 怪我は……なさそうだな。腕と足に打ち身、擦過傷くらいか? 折れてはいないだろうな?」

 驚きでまだまともに言葉が出てこないリカルドだったが、セイブリアンは平然としていて、リカルドの体に触れて、怪我がないか確認し始めた。

「やはり、思った通り、じっとしていなかったな」

「セイブリアン様、……ベル、ベルが!!」

「アルジェンから聞いている。犬達は高い所から落ちても大丈夫なくらい頑丈だ。頭もいいし、雪にも強い。きっと、流れに任せて、安全なところで脱している、大丈夫だ」

 不安でいっぱいだったが、セイブリアンに言われると、その不安も和らいでいった。

「……こんなに早く来ていただけるなんて、どうやってここに?」

「実はこの辺りには秘密の道がある。体を鍛えるために、一人で訓練に使っていた」

「秘密の道? ですか?」

「ああ、道、と言うか、ようは崖を登るんだが、俺以外の他のやつは付いて来られない」

「がっ、崖を……登る!?」

 リカルドは今さら気がついたのだが、セイブリアンは上からロープで降りてきたのではなく、下から登ってきた。
 つまり麓から凍った雪壁を、木を登るように登ってきたということだ。

「下に休憩用の場所があっただろう。ケルはそこに置いて、その近くの岩壁を登ってここまできた。これは岩に打ち込むことができる鉄道具で、この尖っている部分を使って、あとは少し取っ掛かりがあれば登れる」

 嘘だろうと言葉が出てこなかった。
 確かにぐるぐると遠回りして山道を上るより、垂直に登るのが一番早いが、それは常人にできることではない。
 ソードマスター以前に、人間離れした力を感じて、リカルドはクラクラしてしまった。

「アルジェンもリカルドも、よく頑張ったな。やれる事はやった、後は任せろ」

「せ……セイブリアン様……」

 安堵から堪えきれなくて唇を震わせたリカルドは、肩を震わせて泣いてしまった。
 セイブリアンは傷だらけの大きな手で、リカルドの頭を撫でてくれた。
 ゴツゴツしているけれど、温かくて、優しい手だった。

「俺だけ先に飛び出してきたが、ルーセントが手配してすぐに出れば、朝か昼頃には救助隊が到着するだろう。それまでの辛抱だ」

「はい……、セイブリアン様に来ていただけて、本当に良かったです。一人だったら……乗り切れたかどうか……」

「アルジェンに聞いたぞ、盗賊を倒したらしいな」

「何とか……彼らより早く動けたので、でもこれは、セイブリアン様に、ご指導いただけたおかげです」

「俺が教えたのは、基本動作だけだ。そこから、実戦に結びつけることができたのは、お前が努力したからだ。よくやったな、リカルド」

 ありがとうございますと言って顔を上げようとしたら、ふわっと温かいものに包まれてしまった。
 気がつくと、リカルドはセイブリアンの大きな胸の中にいて、ぎゅっと抱きしめられているのだと分かった。
 自分はどうしたらいいのか、手を中途半端に挙げたまま、リカルドは固まってしまった。

「す……すまない!!」

 セイブリアンも無意識だったようで、慌てた声を上げて、パッと離れていった。
 リカルドは、大丈夫ですと言ったが、温もりが消えて少し寂しく思えてしまった。

「セイブリアン様は、部下思いの優しい方ですね。元気付けるために抱擁してくださるなんて、ありがとうございます!」

 胸がドキドキとうるさく鳴っていたが、それをごまかすようにお礼を伝えた。
 セイブリアンは眉尻を下げた困ったような顔で、いやとか別にと、ごにょごにょ言っていた。

「さ……寒い、だろう! さすがにお前を抱えて崖は登れない。救助が来るまで待つから、とにかく体を休めよう。飲み水もあるし、食料もある。それに、これでも火は使えるから、任せてくれ!」

 セイブリアンは、近くにあった木の枝を折って重ねた後、そこに向かって手をかざした。
 ぼっと木の枝に火がついて、パチパチと音を鳴らしながら燃え始めた。
 一気に辺りが熱くなったが、火の勢いが激しくなって、リカルドは思わずセイブリアンの背中に隠れるように動いてしまった。
 セイブリアンはそんなリカルドの様子を、何か言いたげにじっと見ていた。

 しばらく二人で無言になって、焚き火を見つめていた。
 そのうちに濡れていた衣服もすっかり乾いた。
 軽く腹を満たした後、セイブリアンが持って来た毛布を広げた後、この方が温かいからと、二人で一緒にくるまった。

 まだ夜は抜けない。
 パチパチと木が燃える音を聞きながら、温かいがどうしても眠れずにいると、セイブリアンが息を吸い込んだ音が聞こえた。

「お前も眠れないのか? こんな状況だからな……」

 少し話をしないかとセイブリアンが声をかけて来たので、リカルドは毛布にうもれていた顔を上げた。

「火は、俺にとっての力だ。過酷な訓練を乗り越えた賜物でもあるが、恐れや迷いがある時、それを消してくれる存在と言っていい。リカルドは火が恐いと言っていたな。何か訳があるのか?」

 セイブリアンの問いに、心臓がドキッと揺れてしまった。
 誰にでも話せるようなものではない。
 だが、セイブリアンには、この胸にある思いを打ち明けてしまいたいと思うようになっていた。
 この人なら、ちゃんと話を聞いてもらえるかもしれない。
 リカルドは決心して、口を開いた。

「私の父は元平民騎士で、足を悪くして辞めた後、町で酒場を営んで生活していました。小さい頃の遊びといえば、木剣を使っての戦いごっこで、毎日、仕事が終わった父と剣を合わせて遊んでいました。成長するにつれて、父のように騎士になりたいと望んで、努力して騎士見習いになった時は、両親はとても喜んでくれました」

 セイブリアンはリカルドの話を遮ることなく、真剣な顔で耳を傾けていた。
 ここからは胸の痛い話になる。
 小さく息を吐いた後、リカルドは重い口を開いた。

「第二騎士団所属となり、順調に仕事をこなしていた頃のことです。町で火事が起こって大変なことになっていると連絡が入って、夜勤で待機していた全員で向かいました。嫌な予感がしたんです。大火事になって町の中心近くはほとんど燃えていると聞きました。そこには、まさに両親の店があったので……、それで……到着すると……やはり店の辺りは全部火の海のようになっていて……」

「それは……ご両親は……」

 リカルドが唇を噛んで首を振ると、答えを察したセイブリアンはリカルドの背中に手を当てて、励ますように撫でてくれた。

「そうか、それで火が恐いのか……そうだな、辛いことだったな」

「火の中を必死に走って……父や母を探して……、でも……あまりの火の勢いにどうにもできず……結局、辺り一体は焼けてしまい、……跡形もなく……」

 火は一日中燃え続けて、町全体に及ばないように、延焼を防ぐのがやっとだった。両親の店があった場所が、かろうじて分かる程度で、何もかも黒焦げになってしまった。
 リカルドは辛い中でも、町の人を助けるために、走り回って消火作業に全力を尽くした。
 火が消えた後、国の調査団が集まって、原因の調査が始まった。
 リカルドが両親を失った悲しみに直面していた頃、至急騎士団の本部に向かうように連絡が来た。
 そこには、全騎士団の幹部や、火事の調査団が集まっていたが、そこでリカルドに言い渡されたのは、衝撃の事実だった。

「何だって!? 火事の原因が?」

「ええ、信じられない……今でも信じたくないのですが……、両親の営んでいた酒場の厨房で、火の不始末が原因だったと……。焼け跡を調べたら、たくさんの油の臭いが……父が面倒だからと大量に置いていて、店が終わった後、火を消さずに寝てしまったんじゃないかと……」

「調理をする店なら、油をまとめて買っておくことはよくあることだろう。それを原因だと決めるなんて……」

「目撃者がいたんです。町内の夜警をしていた騎士が、両親の店の裏手から、火が上がっているところを見たと……。その証言が決め手となり、火元は両親の店に……。私は一夜にして、両親を失い、また、たくさんの人が亡くなった、大火事を起こした家の息子になってしまったのです」

「そうか……それで剣を取り上げられたんだな」

 リカルドは涙を堪えて頷いた。
 両親を失い、悲しくて胸が壊れてしまいそうな思いだったのに、まともに悲しむことすら許されなかった。
 どこへ行っても、お前の親のせいでと言われて、睨まれて怒鳴られて、人殺しの息子とまで言われてしまったからだ。
 セイブリアンはリカルドの話を頷きながら聞いてくれたが、何か腑に落ちないような顔をしていた。

「その、目撃者の騎士だが、火が上がっているところを見て、すぐに周りに知らせなかったのか? 近くにいる人や、大声を出して住人を起こして、すぐに消火を始めなかったのか?」

「それが……驚いてしまったらしく、離れた詰所まで報告に行くのがやっとで、戻って人を連れてくる頃には、もう火が回っていたと……」

 リカルドもその騎士に話を聞きたかったが、彼も全力を尽くしたと言われてしまい、名前すら教えてもらえなかった。

「それを……リカルドに伝えたのは?」

「ミケーレ団長です。本来なら、私は騎士団を辞めさせられるところを、団長が庇ってくれたことで、残れたのだと……。それを言われたら、証言について、それ以上聞くことができなくて……」

「そうか、俺も話を聞いただけだからまだ全体が見えない。だが……、お前が苦しんできたのは分かった。これまで大変だったな」

 セイブリアンに慰められて、ボロボロに傷ついていた心が、優しい温もりに包まれていくような気がした。
 セイブリアンはリカルドの頭を引き寄せて、自分の肩に乗せてくれた。
 この方が楽だろうと言って、頭を撫でてくれた。
 胸が締め付けられるような思いだったのに、少しずつ、少しずつ、セイブリアンが触れてくれる度に、痛みが和らいでいく気がした。
 同時に眠気が押し寄せてきて、リカルドはありがとうございますと言って、重くなった瞼を閉じた。


 朝日がリカルドの顔を照らした。
 眩しさに目を開けると、鳥達がリカルドの腕や足に乗って羽を休めていた。
 のんびりした光景だなと思った時、自分の前に太い腕があって、守るように包まれていることに気がついた。

「あ…………っっ!」

 自分がどういう状況にいるのか、寝ぼけた頭が動き出した。
 暖を取っていた焚き火は、ほぼ消えていて白い煙だけが残っていた。
 リカルドはセイブリアンと一緒に大きな毛布に包まれていて、しかも、セイブリアンの肩に頭を乗せたまま眠ってしまった。
 なんて無礼をしてしまったんだとハッとしたが、セイブリアンの腕が、後ろから支えてくれているので、身動きが取れない。
 恐る恐る斜め上を見上げると、セイブリアンが目を閉じて寝ている顔が見えた。
 セイブリアンの胸の動きと、寝息の音を感じて、リカルドの顔は一気に熱くなった。

 昨夜は心細い状態で、助けに来てくれたという嬉しさで頭は興奮状態だった。
 改めて考えると、自分のためにセイブリアンが危険を冒してまで、崖を登って助けに来てくれたことが信じられなかった。
 優しい人だと思っていたが、ここまでだとは驚くばかりだ。
 それとも……
 もしかして、他の人よりも特別に思ってくれているのではないか……

 自惚れた考えが浮かんできて、リカルドの胸をトクトクと揺らした。
 前に傷薬を塗ってくれたことがあった。
 その時のことを時々思い出してしまう……。
 熱い手のひらが肌の上を滑っていく感触。
 それは、とても気持ちよくて……

「ん……」

 寝言なのか、セイブリアンの口からわずかに声が漏れたので、リカルドはビクンと体を揺らした。
 自分は何を考えていたんだと、急いで自分の頬をつねって正気に戻ろうとした。

「…………シア」

 漏れ聞こえてきた声に、リカルドは息を吸い込んだ。
 シア、とは何だろう……
 誰かの名前のように聞こえた。
 頬に手を当てたまま、動けなくなっていると、そのうちにセイブリアンがモゾモゾと動き出して、目覚めたようだった。

「……ああ、朝か……、いつの間にか眠っていたようだ」

「おはようございます。私も、今起きたところです」

 その時、ウォォンという大きく吠える声が聞こえてきた。
 その声に聞き覚えたがあったリカルドは飛び起きて、声のする方向、崖の上を見上げた。
 すると大きなロープが何本も落ちてきて、ロープをつたって人が降りて来るところが見えた。
 救助隊だ、とリカルドが目を輝かせた時、その中にアルジェンの姿も見えた。
 リカルドとセイブリアンがいたところには、鳥達が集まっていて、バサバサと羽を広げて鳴いていた。
 どうやら場所を知らせてくれたようだ。

「リカルド! ごめん! 遅くなった!」

「アルジェン!!」

「ベルも無事だよ! 少し肌に傷がついているけど元気だ。自力で崖を登ってきて、リカルドの姿が見えないから、心配そうにしている」

「よかった……」

 あの声は、ベルだったんだと分かったリカルドは、早く会いたくて、ロープを掴んだ。

「おっと、手に力が入っていないぞ。危ないから腰に巻け、俺が引き上げながら登る」

 焦って力が入らないリカルドを見かねて、セイブリアンが手伝ってくれることになった。

 こうして、無事に助け出されたリカルドは、登りきったところで、ベルと再会を果たした。
 ベルは元気そうな様子で、リカルドを見つけると飛び乗ってきた。
 ベロベロに顔を舐められて、大きな頭でごりごりとお腹を擦られた。
 
「崖の上で鳥達も騒いでいたけど、野生の黒狐も大量に集まっていて……ここはすごいことになっていたぞ」

 助けに来た時の状況を、アルジェンが興奮気味に話してくれた。
 ふと、視線を森に向けたリカルドは、黒いかたまりがサッと木々の奥に消えていくのを見た。

「みんな……ありがとう……」

 そっとお礼を言うと、横にいたセイブリアンが、リカルドの頭を撫でてくれた。
 


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