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本編

㉑ どうかお元気で

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 魔法剣術大会が終わり二週間、王国は毎日お祭り騒ぎだったが、ようやく元の静けさを取り戻した。異世界部もいつものように朝からお茶を飲み、のんびり依頼を待つ日々がまた始まる。
 カガミはアレクサンドルとお互いの気持ちを確認し、正式な婚約者となった。
 と言っても、カガミの生活はほとんど変わりがない。
 いつも通り、ギャザーに送り出されて異世界部に出勤し、自分の席に着いた。
 そんなカガミの前に、アズマが王国魔法新聞を置いて見せてくる。
「見てください、今日の朝刊に出ていましたよ」
「ああ、大変なことになったな……」
 魔法新聞の一面には、ロナパルム家の没落という見出しがデカデカと書かれている。
 魔法剣術大会の次の日、驚きのニュースが飛び込んできた。ロナパルム家の所有する大型船が大海で沈没したのだ。伯爵は船を担保にたくさんの金を借り、他の事業を何とか回していた。ギャンブルで作った借金もあり、先祖代々から所有する土地を売っていたくらいだ。財務状況は火の車、あっという間に没落の危機に陥ってしまう。
 ロナパルムの邸には、借金取りが現れ、金になりそうな物を根こそぎ持って行ったと聞く。
 それより前に、第一夫人、第二夫人、その息子達は、邸に残った貴金属や宝石類を抱え、さっさといなくなってしまったそうだ。
 アレクサンドルの邸は、すでに名義を変えていたため、被害が及ぶことはなかったが、本家には、父親とアレクサンドルの母、第三夫人が残された。
 アレクサンドルの父親は心臓の持病があり、今回のことでショックを受けて動けなくなり、寝たきりになってしまったそうだ。
 アレクサンドルは本家を訪れ、沈没事故に対する調査や補償金の支払い手続きをしている。ロナパルム家を継ぐと同時に、多額の借金まで負うことになるのだが、アレクサンドルはそれを引き受けるつもりらしい。
 最後まで優しくて、あんなに酷い目に遭わせた家族まで助けてしまうのが、何とも彼らしいなと思った。
 ということで、後処理も含め本宅に詰めているため、ここしばらく、アレクサンドルの姿を見ていない。
「せっかく両思いになれたのに、離れ離れなんて寂しいですね」
「家のことは彼にとって大事な問題だ。大変だけど、今がこれからを左右する正念場なんだよ」
 アレクサンドルが何か助けを必要としているなら、何でもやるつもりだが、過去にケリをつけるために、彼自身で解決したいこともあるだろう。とにかく今は見守るしかない。
 アズマと二人で新聞に目を通していると、パタパタと足音が聞こえてきて、慌てた様子のフジタが部屋に入ってきた。
「大変、魔法省の人が来てるよ。完成したんだって」
「完成って、何の……」
「異世界移動の魔法陣だよ。元の世界に戻れるかも」
 フジタの言葉に、カガミとアズマは息を呑む。長年一方通行だった歴史が、ついに変わる時が来た。
 これは現実なのか、確かめるように全員顔を見合わせた。
 
 

 ◇◇◇



 ロナパルム家の本邸宅執務室、椅子に座って眉間を指で押さえたアレクサンドルは、深く息を吐く。
 山のようにやる事があり、訳の分からない人間が出てきて、あれこれと口を出してきたが、どうにか黙らせた。
 疲れが顔に出てしまい、誰に会っても大丈夫ですかと言われるほどだ。照れたように笑う顔が恋しくて、ぎゅっと目を閉じる。
「失礼します。お二人が乗った馬車が出発しました」
「コモンか。悪かったな、面倒なことを任せて」
「いえいえ。何でもありません」
 ロナパルム家の危機は誰が救うのか、机に置かれた貴族向けの新聞の見出しが見えて、ツキンと頭が痛んだ。
 親族一同が集まった会議で、父は強制的に爵位を没収されることになった。今回の船の事故が引き金ではあるが、それより前からギャンブルで借金を重ね、先祖から受け継いだ財産を失っていた。
 この調子でいけば破産するかもしれない、そう危ぶまれていた矢先の事故だった。
 後継者である兄達は、借金を受け継ぐと聞き、慌てて残った財産を持ち母親と共に逃げ出した。満場一致で次期当主はアレクサンドルに決まった。
 家門から支援金が出たのと、ある程度の個人資産があったため、借金の返済にはそちらを使うことになった。魔法剣術大会の優勝賞金は事故の補償金にあてた。
 わずかに残ったものはあるが、ほとんどは後処理に消え、また何もないところからのスタートとなる。
 父と母は邸を出て、田舎の療養地にある小さな家で暮らすことになった。
 アレクサンドルも特に反対はしなかった。
 父は暴れ、親を追い出すのかという非難の言葉を吐いたが、会議で決まったことなので、淡々と荷物をまとめ出て行ってもらった。
 母のことは気掛かりであるが、父を愛している母は、何があっても一緒に行くと言い離れなかった。他の夫人が消えて、彼女にとっては貧乏の苦労はあるが、一番良い環境になったのかもしれない。
「父と母の様子は?」
「お父上様はまだ暴れていましたが、足が動かないので無理やり押し込みました。今度はお前が悪いと、お母上様に暴言を吐かれておりました。まぁ療養地は気候も良く静かですから、行けばきっと気に入られると思いますよ」
「……そうだな、そうだといいが」
 あんなに嫌がっていた後継者となり、今自分がここにいることが信じられない。
 たくさんの使用人を雇う余裕がないので、また限られた人数になる。先行き不安ではあるが、不思議とそれほど追い詰められた気持ちにはならない。
 それは、カガミがいてくれるからだろう。
 彼ならきっと、大変でしたねと言って、抱きしめてくれるに違いない。
 一番重かった親の件が片付いたので、今日こそは別邸に帰るつもりだ。急いで必要な書類にはサインをして渡してあるので、他に時間を取られるものはない。
 そう思ったらすぐ会いたくなり、カガミの職場に行くために立ち上がると、コモンがアッという声を出した。
「そういえば聞いてます? 魔法省に知り合いがいるんですけど、何でも異世界移動魔法が完成したらしいですね」
「何だって!? それは、本当か?」
「ええ、なんでも偶然空間が開いたみたいで、宮殿内で準備が進められていて、異世界人が……って、アレクサンドル様ーー!」
 コモンの話は途中だったが、最後まで聞いていられず、アレクサンドルは外に飛び出した。
 上着も羽織らず、シャツのボタンも開けっぱなしの酷い有様だったが、じっとしてなどいられない。
 走って厩舎に向かい、繋いでいた馬に飛び乗った。
 移動魔法の研究はトリスタン指導の元に行われている。あの気まぐれな男は、何をするか分からない。
 楽しいからと言って、全員巻き込む可能性がある。
「早く……もっと早く……」
 アレクサンドルは息を切らしながら、全速力で宮殿へ向かった。
 
 
 
◇◇◇



「やっぱり帰っちゃうんですかぁぁー、俺寂しいですーー!」
「アズマ、泣き過ぎだ」
 鼻水を垂らしながら、おいおいと泣くアズマの頭を、カガミはポンポンと撫でる。悲しい別れだ。
 けれど、彼がそう決めたからには、笑顔で手を振りたいと思っていた。
 
 異世界部に魔法省の人が訪れて、異世界移動魔法が完成したと伝えられた。
 しかし、偶然が重なりできたもので、限定的な魔法であった。空間を移動できるのは一名のみで、使用後は魔法陣が消滅すること、世界間移動の衝撃でおそらくこちらにいた時の記憶全てなくなるだろうということが伝えられた。
 それでも行きたい者がいれば言ってくれと伝えられて、カガミはもちろん首を横に振った。
 来たからには帰るのが流れだと思ってきたが、残るという選択肢があることを知った。そして、残りたいと思わせてくれた人、異世界での推しであり、好きな人でもあるアレクサンドルを置いて帰ることなどありえない。
 しかし、きっと手を挙げるだろうと思っていたアズマが、全く動く気配がない。誰も手を挙げず、しばらく静かな空気が流れた。
「じゃ、僕が行こうかな」
 静寂を破るように前に出たのは、フジタだった。
 フジタはすっかりこの世界に馴染んでいるように見え、帰りたいと話しているところを見たことがなかった。
 特にアズマはフジタに懐き、仕事を教えてもらっていたのでショックだったようだ。
 すぐに転移装置を使うことになり、宮殿の地下研究所に見送りの人が集められた。
 異世界部の三人と、酒場のマスターにハンナ、他にも仲良くしていた街の人達が来ている。
 地下研究所の床には大きな魔法陣が描かれており、その中心には木のドアが置かれていた。
 ドアは半分開いており、カガミはその向こうを覗き込んだ。真っ黒な渦のようなものが見える。
「だ……大丈夫なんですか? これ?」
「大丈夫だ。大噴水に残った痕跡から、お前達の世界に魔法時間軸を合わせている」
「トリスタン殿下」
 地下の暗がりからトリスタンが出てきたので、驚いてしまった。優秀な王太子は魔法研究所の所長もやっていると聞いていた。トリスタンの後ろにはなぜかエリスの姿もある。彼女は貴重な光景を見に来たのかもしれない。
「今回、偶然が重なり、上手く軸を合わせることが出来たが、不安定なため使用は今回きり、そして行けるのは一人のみ。確認だが、移動者は異世界人フジタでいいのだな?」
「はいー、僕です。間違いはありません」
 トリスタンの問いかけに、フジタは軽く手を挙げ、いつもの調子でのんびりと答えた。
 そこに何やら騒がしい声が聞こえてきたと思ったら、その後にドタドタと足音が聞こえ、走ってくる人が見えた。
「アレク様!」
「カガミ! 無事か!!」
 アレクサンドルのシャツはだけており、汗だくで焦った顔をしている。カガミの姿を見つけると、トリスタンを押し退け、つぶす勢いで抱きしめてきた。
「アレクさ……くる………苦し……」
「よかった……よかった……」
 頭を顎でゴリゴリ擦られて、少し痛いが、久々に感じるアレクサンドルの匂いに嬉しくなる。
「おい、アレク。この私を押し出すとは、不敬だぞ」
「これは殿下、失礼しました。このような大事な時に私を呼ばないとは、まさか異世界人を全員帰すつもりでは?」
「するわけないだろう。私とて命が惜しい。帰るのは一人だけ、異世界人のフジタだ」
 フジタが気まずそうに苦笑いしながら手を挙げると、アレクサンドルは目を瞬かせた。
「扉がいつ閉まるか分からないから、見送りは町の人間だけにしたんだ。そもそもお前は忙しいから連絡するなと言っていただろう」
「いや……まぁそうですが……」
「ふん、この私が完成させたのは、時間軸まで考慮した移動だ。つまり、フジタは扉を越えると光となり、この世界に転移する前の自分に戻る。ここにいた時の記憶は無くすから全て元通りになるというわけだ」
 そんなことができるのかとみんな顔を見合わせる。トリスタンの説明で、今の状態で戻るのではなく、過去にそのまま戻るのだと理解した。
 長々と喋っていたからだろうか、魔法陣が光り始めたので、トリスタンがそろそろだと知らせる。
 フジタは全員に向かってそれじゃと言った後、カガミの前に立った。
「カガミくん。ありがとうね、君のおかげだ」
「え……」
「僕ね、ここに来る前、長い間同棲していた彼女がいたんだ。若い頃はすごく怒りっぽい性格で、苦労かけたんだ。あの日も仕事が上手く行かなくて、彼女に怒鳴って当たり散らして家を出た。そこでこっちに……。ずっと後ろめたい気持ちでいたけど、二人が仲良くなっていく姿を見たらさ……勇気をもらった。彼女にもう一度会いたいって……会えないまま死ねないなって思ったんだよ」
「フジタさん……。俺、本当の家族とは、上手くやれなかったけど、フジタさんのこと、家族のように思っていました」
「ありがとう、記憶を無くしても、みんなと過ごした日々はどこかに残っていると思うんだ。今度こそ、彼女を大事にして、感謝を伝えたい」
「祈っています。フジタさんの幸せを……」
 カガミはフジタの手に触れ、感謝の気持ちを伝えた。
 みんなが涙を浮かべる中、フジタは笑顔で手を振り、ドアの中へ消えていった。
 ドアが閉まると風が巻き起こり、魔法陣は砂になり跡形もなく消えた。
 
「フジタさん、嬉しそうでしたね。元に戻って上手くやっていけるといいですね」
「ああ、フジタさんならきっと……」
 アズマが隣に来て、二人で消えていったフジタの姿を思い浮かべながら幸せを祈った。
「ところで、アズマは帰りたいと思わなかったのか? 真っ先に手を挙げると思っていたのに……」
「あー、それですね。実は……」
 希望者を募った時、アズマは無反応で沈黙していたのが気になっていた。先輩に遠慮していたのだろうかと考えたら、アズマは照れた顔で鼻を指で擦る。
 そんなアズマの横に人影が見えた。
「一緒に作業とかしてたら、仲良くなったというか……ね?」
 アズマの横に並んだのはハンナだった。二人が手を繋いでいるところが見えて、カガミはアッと声を上げて驚く。
「ええっっ、そういうこと!?」
「ハンナァァ、どうしてそんなチャラそうな男なんだぁー」
「オトン、しつこいー。シンってーカッコいいし、すごい歌上手いんだよ」
 歌なんてと言いながら、滝のような涙を流すマスターを慰めたのは、意外にもアレクサンドルだった。
 まぁまぁと言いながら、マスターの肩を叩いた。
「彼は仕事の手際はいいし、なかなかいいヤツだ。歌が上手いのもまた才能だと言える」
「わぁお、俺、アレクさんに褒められてるー」
 ぴゅうと口笛を吹いたアズマに、調子に乗るなと言おうとしたら、アレクサンドルに反対側へ引き寄せられてしまった。
 耳元に口を寄せ、みんなに聞こえないように小声で話しかけてくる。
「俺的には、彼が他と引っ付いてくれたらなんでもいい」
「へ?」
「前から思っていたが、カガミとアズマは距離が近い。あまり仲がいいと嫉妬する」
「ええっ! なっ、えっ……」
 何を言うのかと口をパクパクさせていると、トリスタンからそれぞれ帰宅するように指示が出た。すると、今まで静かにしていた人が一目散にかけてきた。
「アレクーーー! 愛しいアナタ、会いたかったわ!!」
「えっ? ええええ!?」
 トリスタンの横で大人しくしていたエリスが、いきなりアレクサンドルに抱きついたのだ。
「アレクさん……、まさか、こんなに堂々と浮気を……」
「……俺、帰った方がよかったのかも」
「ちがっ、違う違う違う! 誤解しないでくれ! エリスの母親は違うが、俺の妹だ!」
「え?」
「男以外はいらないと、父が母親ごと追い出したが、母親同士が同郷で仲が良くてな。たまに会って食事をする機会があった。母はエリスの母を不憫に思って援助を……」
「カガミ、兄をよろしくね。二人が恋人同士だなんて、ビックリしちゃった。でも、お似合いで嬉しい」
 子供のように舌を出したエリスを見て、どうやら揶揄ってきたのだと分かった。
「そうかぁ、隠し設定の主人公の兄キャラか。だからイケメンなのに、アドバイスキャラ止まりだったのか」
 アズマがボソッと呟いた言葉が聞こえてきた。
 エリスを無言でトリスタンに渡したアレクサンドルは、フゥと息を吐き、カガミの手を掴んだ。
「さぁ帰ろう。俺達の家に」
「あの、ちょっ……まっ……」
 待ってと言おうとしたのに、カガミはアレクサンドルの小脇に抱えられてしまう。
 アズマが今日は早退ですねと言ってきたので、頼むと叫んだが、アレクサンドルの足が速すぎて聞こえたかどうかよく分からなかった。
 
 
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