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⑮兄達の狂宴
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「本当に大変だったわね。ソフィアが無事で良かったわよ。みんなこの話で持ちきりよ」
ランチタイム、フィオネとサンドイッチにかぶりつきながら、週末の騒動について二人で話していた。
「結局、あの方は黙りでしょう。わざわざ、証拠を残すようなことしないわよね」
「ええ、奥様会の女性は消えたし、暴漢も雇われただけで黒幕は知らないしか言わないみたい」
納得できないと、フィオネは怒りが収まらない顔でモグモグと口を動かしていた。
ソフィアは教室のカーテンを見た。開けられた窓から風が入ってきて、カーテンをふわりと揺らしていた。
当然ギデオンの席には誰もいない。今日は休みのようだった。ランドールもまた騒動の調査で休みを取っていた。
「……それで、こういう事になってしまったのね」
そう言ってフィオネは、ソフィアの背後にそっと目をやってから、慌ててソフィアに視線を戻した。
「ええ、非常に気まずいわ……」
ソフィアの後ろには、ピタリと二人の男が立っていた。装備こそ甲冑まではいかず軽装備であるが、腰にある長剣が物々しい雰囲気で、教室では完全に浮いている。
「トイレにも付いてくるの?」
「そうなのよ、命令だって言って……」
ソフィアは背中に感じる視線がどうも気になって授業どころではなかった。
ランドール命令で、ソフィアには警備として騎士団から二人が常に付くことになった。
しかも、その一人は次兄であるレイオンだ。身内だからと優先されたが、正直言ってソフィアはこの次兄が苦手である。
騎士団は泊まりの仕事が多いので、屋敷でもほとんど顔を合わせたことがない。
もともと、喋らなくなったソフィアに長男のヘインズだけは構っていたが、レイオンは何もしなかったと聞いている。
ソフィアだと気づいてから、ちゃんと話した記憶がない。挨拶を一言交わしたくらいだった。
そんな関係であるから、いきなり近い距離にいられるのは、かなり居心地が悪いのである。もしかしたら、向こうもそう思っているのかもしれない。
「悪いねぇソフィアちゃん。むさ苦しいかもしれないけど、しばらくの間だから我慢してね」
レイオンではなく、もう一人の騎士であるジェイクという男が話しかけてきた。こちらは、寡黙なレイオンとは対照的に、ずいぶんと明るくて軽い感じの男だった。
赤髪の長髪は後ろで軽く結んでいる。茶色いたれ目が印象的な男だ。女性受けは良さそうで、フィオネとはすっかり仲良くなっていた。
「いいえ、そんな…。我慢だなんて…。お仕事も忙しいのに、私のために申し訳ございません」
「ソフィアちゃんは本当愛想が良くて可愛いよねー。それに比べて、兄の方は無愛想の塊みたいなやつで困るよ、少しくらい分けてあげて」
軽い調子でジェイクはレイオンを話題に出してきて笑った。こんな冗談を言えるなんて、普段から仲は良いのだろう。
ソフィアもそんな雰囲気を感じ取って、そうですねと言いながら笑った。
ソフィアはこっそりレイオンを見た。
父譲りの藍色の髪はきっちり切り揃えられている。常に眉間にはシワがよっていて濃い眉毛で顔立ちは、ヘインズとは違い男らしい。大柄で筋肉がしっかりついた逞しい体は日頃の鍛練の成果だろう。
「……なんだ、ソフィア」
視線を送っていたのに気づいたのか、レイオンが声をかけてきた。
「え?!……なっなんでもないです」
ソフィアは慌てて前を向いた。どうも強面過ぎで、まともに会話をするのもビクビクしてしまうのだ。
しかし、この前のパーティーのようなことになっては困る。彼らがいてくれることで、安心であるのだから、気疲れなどと言っていられない。
そして、自宅は一緒なので、結局帰りも同じ馬車に乗ってレイオンと帰ることになってしまった。
気まずい沈黙が車内を包んでいる。元営業職ではあるが、この世界の話題の振り方が分からないので、ソフィアはただ萎縮して椅子に座っているしかなかった。
「…ソフィア」
しばらく経ってから、レイオンが突然口を開いた。
「はっ…はい」
「殿下との婚約が決まってから、ほとんど話す機会がなかったからな。おめでとう」
「あ…ありがとう、ございます。あの、このようなことになって、お兄様にまでご迷惑をおかけして申し訳ございません」
「なぜだ?」
「え?」
「妹が襲われたのだ。守るのは当然だろう。俺はヘインズのように、気を使うのも言葉を選ぶのも上手くない。ソフィアにはずっとどう接して良いのか分からなかった。だが、こうしてソフィアのために動くことができて嬉しいと思っているんだ」
無愛想だの堅物などとジェイクには言われていたが、ただ真面目な人なのではないかとソフィアは思い始めた。
ソフィアとレイオンの間に流れていた川に橋ができたようだった。怖いや冷たいと思ってばかりいたが、不器用な優しさをもった人だったのだとようやく気づくことができた。
「……レイオンお兄様、今まで色々と気を使わせてしまってごめんなさい。私、ずっとお兄様が怖いと思ってました」
「うっ……」
よく言われることなのだろう。レイオンは強面の顔をくねらせて、明らかに動揺しているようだった。
兄弟のいなかった奈々美にとって、ヘインズはどうも慣れないのだが、レイオンは武骨でありながら優しいというまさに理想の兄のように見えた。
「でもそれは、私の思い込みでした。レイオンお兄様はとても優しい方ですね。私お兄様の妹で良かったです」
ソフィアはレイオンに向かってふわりと笑った。驚いたように目を見開いたレイオンは、照れてしまったのだろう。窓の方を見て、そんなに良いものではないとボソリと呟いたのだった。
□□
「うそうそうそ!どういう事!?なんで、ソフィアがレイオンと一緒に帰ってくるんだよ!」
帰宅するなり、開口一番、ヘインズはそう言ってレイオンに詰め寄ってきた。
「言っただろう。パーティーでのことがあって、ソフィアに警護として配属された。しばらくの間だが、殿下がいないときは馬ではなく、馬車に乗って帰ると……」
「いやいやいや、俺が言いたいのはさ、なんで、レイオンがソフィアの手を握って歩いているんだよ!それも警護のうちなんですか?ってこと!」
「……ああ、つい」
「はぁぁ?つい?だっぁぁあ??」
馬車を下りる際、手を添えてくれたのだが、レイオンはそのまま、ソフィアの手を離さず中まで普通に入ってきてしまった。
「ソフィア、こんな男とは離れなさい。昔、ソフィアにもらった花を栞にして大事にしているような男だよ!こんなデカイ体して!」
「いいじゃないか。それの何が悪い?」
「かー!キモいんだって!ねぇ、ソフィア?キモいよねー!お兄ちゃんの方がソフィアは好きなんだよね?」
「キモいのは、ヘインズの方だろ」
「ああ?何だって!?」
勝手に白熱していく二人に頭痛を覚えたソフィアは、さっさと自分の部屋に向かって歩き出した。
「あれ?ソフィア?待ってよー!」
「疲れたので先に休みます。お二人でどうぞごゆっくり」
相変わらず面倒な兄ヘインズと、強面で寡黙だが実は優しい兄レイオン。
タイプは違うが二人ともソフィアを大切に思ってくれているのは確かなようだった。
しばらく火が消えたように静かだった屋敷の中に、久しぶりに明るさが戻ってきた。
「ソフィアー!待ってってばーー!」
「だからそういうところが……」
兄二人が言い合う声を聞きながら、ソフィアは少し笑ってしまった。しかし、付き合うのは面倒なので、急いで部屋のドアを閉めたのだった。
□□□
ランチタイム、フィオネとサンドイッチにかぶりつきながら、週末の騒動について二人で話していた。
「結局、あの方は黙りでしょう。わざわざ、証拠を残すようなことしないわよね」
「ええ、奥様会の女性は消えたし、暴漢も雇われただけで黒幕は知らないしか言わないみたい」
納得できないと、フィオネは怒りが収まらない顔でモグモグと口を動かしていた。
ソフィアは教室のカーテンを見た。開けられた窓から風が入ってきて、カーテンをふわりと揺らしていた。
当然ギデオンの席には誰もいない。今日は休みのようだった。ランドールもまた騒動の調査で休みを取っていた。
「……それで、こういう事になってしまったのね」
そう言ってフィオネは、ソフィアの背後にそっと目をやってから、慌ててソフィアに視線を戻した。
「ええ、非常に気まずいわ……」
ソフィアの後ろには、ピタリと二人の男が立っていた。装備こそ甲冑まではいかず軽装備であるが、腰にある長剣が物々しい雰囲気で、教室では完全に浮いている。
「トイレにも付いてくるの?」
「そうなのよ、命令だって言って……」
ソフィアは背中に感じる視線がどうも気になって授業どころではなかった。
ランドール命令で、ソフィアには警備として騎士団から二人が常に付くことになった。
しかも、その一人は次兄であるレイオンだ。身内だからと優先されたが、正直言ってソフィアはこの次兄が苦手である。
騎士団は泊まりの仕事が多いので、屋敷でもほとんど顔を合わせたことがない。
もともと、喋らなくなったソフィアに長男のヘインズだけは構っていたが、レイオンは何もしなかったと聞いている。
ソフィアだと気づいてから、ちゃんと話した記憶がない。挨拶を一言交わしたくらいだった。
そんな関係であるから、いきなり近い距離にいられるのは、かなり居心地が悪いのである。もしかしたら、向こうもそう思っているのかもしれない。
「悪いねぇソフィアちゃん。むさ苦しいかもしれないけど、しばらくの間だから我慢してね」
レイオンではなく、もう一人の騎士であるジェイクという男が話しかけてきた。こちらは、寡黙なレイオンとは対照的に、ずいぶんと明るくて軽い感じの男だった。
赤髪の長髪は後ろで軽く結んでいる。茶色いたれ目が印象的な男だ。女性受けは良さそうで、フィオネとはすっかり仲良くなっていた。
「いいえ、そんな…。我慢だなんて…。お仕事も忙しいのに、私のために申し訳ございません」
「ソフィアちゃんは本当愛想が良くて可愛いよねー。それに比べて、兄の方は無愛想の塊みたいなやつで困るよ、少しくらい分けてあげて」
軽い調子でジェイクはレイオンを話題に出してきて笑った。こんな冗談を言えるなんて、普段から仲は良いのだろう。
ソフィアもそんな雰囲気を感じ取って、そうですねと言いながら笑った。
ソフィアはこっそりレイオンを見た。
父譲りの藍色の髪はきっちり切り揃えられている。常に眉間にはシワがよっていて濃い眉毛で顔立ちは、ヘインズとは違い男らしい。大柄で筋肉がしっかりついた逞しい体は日頃の鍛練の成果だろう。
「……なんだ、ソフィア」
視線を送っていたのに気づいたのか、レイオンが声をかけてきた。
「え?!……なっなんでもないです」
ソフィアは慌てて前を向いた。どうも強面過ぎで、まともに会話をするのもビクビクしてしまうのだ。
しかし、この前のパーティーのようなことになっては困る。彼らがいてくれることで、安心であるのだから、気疲れなどと言っていられない。
そして、自宅は一緒なので、結局帰りも同じ馬車に乗ってレイオンと帰ることになってしまった。
気まずい沈黙が車内を包んでいる。元営業職ではあるが、この世界の話題の振り方が分からないので、ソフィアはただ萎縮して椅子に座っているしかなかった。
「…ソフィア」
しばらく経ってから、レイオンが突然口を開いた。
「はっ…はい」
「殿下との婚約が決まってから、ほとんど話す機会がなかったからな。おめでとう」
「あ…ありがとう、ございます。あの、このようなことになって、お兄様にまでご迷惑をおかけして申し訳ございません」
「なぜだ?」
「え?」
「妹が襲われたのだ。守るのは当然だろう。俺はヘインズのように、気を使うのも言葉を選ぶのも上手くない。ソフィアにはずっとどう接して良いのか分からなかった。だが、こうしてソフィアのために動くことができて嬉しいと思っているんだ」
無愛想だの堅物などとジェイクには言われていたが、ただ真面目な人なのではないかとソフィアは思い始めた。
ソフィアとレイオンの間に流れていた川に橋ができたようだった。怖いや冷たいと思ってばかりいたが、不器用な優しさをもった人だったのだとようやく気づくことができた。
「……レイオンお兄様、今まで色々と気を使わせてしまってごめんなさい。私、ずっとお兄様が怖いと思ってました」
「うっ……」
よく言われることなのだろう。レイオンは強面の顔をくねらせて、明らかに動揺しているようだった。
兄弟のいなかった奈々美にとって、ヘインズはどうも慣れないのだが、レイオンは武骨でありながら優しいというまさに理想の兄のように見えた。
「でもそれは、私の思い込みでした。レイオンお兄様はとても優しい方ですね。私お兄様の妹で良かったです」
ソフィアはレイオンに向かってふわりと笑った。驚いたように目を見開いたレイオンは、照れてしまったのだろう。窓の方を見て、そんなに良いものではないとボソリと呟いたのだった。
□□
「うそうそうそ!どういう事!?なんで、ソフィアがレイオンと一緒に帰ってくるんだよ!」
帰宅するなり、開口一番、ヘインズはそう言ってレイオンに詰め寄ってきた。
「言っただろう。パーティーでのことがあって、ソフィアに警護として配属された。しばらくの間だが、殿下がいないときは馬ではなく、馬車に乗って帰ると……」
「いやいやいや、俺が言いたいのはさ、なんで、レイオンがソフィアの手を握って歩いているんだよ!それも警護のうちなんですか?ってこと!」
「……ああ、つい」
「はぁぁ?つい?だっぁぁあ??」
馬車を下りる際、手を添えてくれたのだが、レイオンはそのまま、ソフィアの手を離さず中まで普通に入ってきてしまった。
「ソフィア、こんな男とは離れなさい。昔、ソフィアにもらった花を栞にして大事にしているような男だよ!こんなデカイ体して!」
「いいじゃないか。それの何が悪い?」
「かー!キモいんだって!ねぇ、ソフィア?キモいよねー!お兄ちゃんの方がソフィアは好きなんだよね?」
「キモいのは、ヘインズの方だろ」
「ああ?何だって!?」
勝手に白熱していく二人に頭痛を覚えたソフィアは、さっさと自分の部屋に向かって歩き出した。
「あれ?ソフィア?待ってよー!」
「疲れたので先に休みます。お二人でどうぞごゆっくり」
相変わらず面倒な兄ヘインズと、強面で寡黙だが実は優しい兄レイオン。
タイプは違うが二人ともソフィアを大切に思ってくれているのは確かなようだった。
しばらく火が消えたように静かだった屋敷の中に、久しぶりに明るさが戻ってきた。
「ソフィアー!待ってってばーー!」
「だからそういうところが……」
兄二人が言い合う声を聞きながら、ソフィアは少し笑ってしまった。しかし、付き合うのは面倒なので、急いで部屋のドアを閉めたのだった。
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