9 / 19
⑨妹の婚約者
しおりを挟む
「よろしかったのですか?途中で抜け出したりして?」
「心配ない。もう、挨拶はすませたし、後は自由解散だ」
パーティー会場はお城からは少し離れたところに建っていて、お城までは豪華な薔薇が咲き誇る庭園が続いていた。
奥にいけば池があるらしく、時間があったらぜひ見てみたいとソフィアは眺めていた。
薔薇の回廊と言われる歩廊を二人で歩いていく。辺りは静かで虫の鳴き声が聞こえてくるだけだった。
「…先程は、取り乱してすまない。カルロスがソフィアに何かするとは思っていなかったが、どうしても気が立ってしまって……」
「他国へ行かれた使者からは、良いお返事が来ていないそうですね」
「ああ。カルロスから聞いたのか…、確かにその通りだ。それなんだが…実は…」
そう言ったまま、ランドールはまた考えるように黙りこんでしまった。なんとなく、気まずい沈黙が二人の間にながれた。
その時、何人かの話し声と楽しげに笑う声が聞こえてきた。
二人して急に聞こえてきた声に驚いて、回廊の端に逃れて隠れるように身を縮ませた。
「……あの、なぜ隠れる必要が…?普通に歩いているだけなので、堂々としていて問題ないのでは?」
「あっああ。そうだったな……」
ランドールの方を見上げると、思いのほか近い距離であったので、ソフィアの心臓はトクンと鳴った。
しかもその距離はゆっくりと近づいているように思えた。
「…ランドール様。どうして…そんなにこちらを…」
ランドールの目はソフィアを見つめて離さなかった。その視線の熱に気がついたとき、ソフィアは後戻りが出来ないところにいると感じた。
「…だめです。これ以上は…、戻れなくなります。私達は仮の…関係で…」
「ソフィア…」
続きの言葉を紡ぐ前に、ソフィアの唇はランドールの唇で塞がれた。
軽く触れるだけの優しいキス。
肩を押し返せばすぐに離れることができるだろう。
けれど、ランドールの唇は少し震えていて、ソフィアの強ばっていた体は自然と力が抜けていった。
わずかな時間重なってから、ランドールの唇はゆっくりと離れた。
結局目を閉じることもできずに、ソフィアはずっと目を開けたままだった。
近すぎてぼやけていた視界にランドールの瞳が見えて、そこに自分が映っているのが嘘みたいで不思議な光景だった。
「……すまない。ソフィア……俺は……」
苦しげに眉をひそめて、言葉を飲み込んだランドールは、ゆっくりとソフィアから離れて、先に戻ると言い残し、身を翻して足早に行ってしまった。
一人残されたソフィアは、呆然と立ち尽くしまい足が動かなかった。
月明かりの下、母が残してくれたという薄いピンクのドレスは白く光って見えた。
混じりけのない純粋な輝きは、自分の歩んできた過去を思うと眩しすぎて、しばらく目を開けることはできなかった。
□□
「たかがキス一つ。しかもちょっと触れただけよ。しっかりしなさい私!」
お城で開かれたパーティーの夜、不意にランドールとキスをしてしまった。
あの後は控え室に戻って着替えて、すぐ屋敷へ帰ってしまった。
帰りの馬車に乗っているときは、まるで夢から覚めたシンデレラのような気分だった。
思えばところどころ、ランドールの好意を感じるような視線を感じるときはあった。
それに気づかないふりをして、考えないようにしていた。
女性との交流が少なかったランドールが一緒に過ごすことで、ただ気持ちが引っ張られただけの一過性のものだろうと考えていた。
ここは多少の物事が分かっている立場として、冷静さを保ち正しい方向へ導いてあげるのが、自分があるべき姿だろうソフィアは思っている。
だがソフィアは、あの拙い子供のようなキスに動揺して、昨日からほとんど眠れていなかった。
激しくもなく、蕩けるようなものでもない、ただ触れただけの行為が、ソフィアの体に根をはってどこまでも伸びていくようだった。
休みは終わり、今日から学校であるのに、ソフィアのもやもやとした心は晴れない。
玄関で悶々としながら唸っていると、後ろからどうしたのと声をかけられた。
振り向くと、いつも仕事で早く出るはずの兄、ヘインズが立っていた。
「ソフィア、顔色が悪いよ。昨日はパーティーだったんだろう。無理はしていない?」
「……お兄様、大丈夫です。少し疲れているだけです」
「いや、しかし……」
ヘインズの話が終わらないうちに、迎えの馬車が来たと声がかけられた。
ヘインズも挨拶をするつもりなのだろう。ソフィアと一緒に玄関を出て馬車へ向かった。
「今日は仕事を遅らせてどうしても殿下にご挨拶したくて待っていたんだ」
「え…それは…そうですか」
またややこしいタイミングだとソフィアは軽く頭痛を覚えた。しかもヘインズは背中に手を回してきてベタベタとくっついてきたので、ソフィアは軽く睨み付けたが、ヘインズは逆に反応してくれて嬉しいみたいにニヤニヤと笑いだした。
「ちょっと!お兄様…、離して…」
「ソフィア、そちらは…?」
ヘインズと揉めていたら、なかなか来ないからかランドールが下りてきてしまった。
「これはこれは、わざわざありがとうございます殿下!私、ソフィアの兄のヘインズと申します!初めまして!」
「あっ…ああ」
ヘインズの場違いな明るさに、ランドールは若干引き気味に答えた。
「昨夜のパーティーには出席出来ず、申し訳ございませんでした。改めてお祝い申し上げます。うちの可愛い妹をどうぞよろしくお願いします」
「ああ、それなんだが……」
「ああ!!どうぞよろしくには色々な意味がありましてね。妹の将来を約束して頂いた殿下に私から一言よろしいでしょうか?」
異様なテンションとゴリ押しで、ランドールの言葉は封じられて、ヘインズが喋り続けている。まだ喋り足りないらしく、ランドールも驚きつつ、勢いに促されるように頷いた。
「妹は殿下の前では強がっているかもしれませんが、繊細で傷つきやすいです。もちろん、優しくて可愛い自慢の妹でありますが、そういう意味でまずよろしくという事と、うちは父が頼りにならないので、長男の私から言わせて頂きますが、中途半端に妹を弄ぶようなことをしたら、私は決して許さないです。と、いうことでどうぞよろしくお願いします」
今までヘラヘラとしていたくせに、急に真面目な顔になって、ヘインズは弾丸のようにランドールに向かって言葉を撃ち込んだ。
もちろん、ヘインズは仮の婚約者であることは知らない。昨日の今日で微妙な問題ではあるが、ランドールなら、この場を上手くごまかすように兄の言葉に了承してくれると思った。
しばらく考えるように下を向いて沈黙していたランドールだが、決意を込めたような目をしてヘインズに向き合った。
「……俺は今、申し訳ないがその約束に胸を張って分かったと言うことはできない」
ランドールのまさかの答えにソフィアは頭が真っ白になった。
自分の兄など適当にごまかしておけばいいものと思っていたが、ランドールもまた兄のように真剣な目をしていた。
「……まだ、ソフィアとの間にはお互いの考えの溝を埋めたり、俺のことを知ってもらったりソフィアのことをもっと知ったり、必要なことがたくさんあるんだ。今はまだ軽々しく言うことはできない。けれど、俺は……、ソフィアを……大切にしたい。傷つきやすくて強がりなソフィアを大切に包んであげたいと思っている」
ソフィアはランドールが言った言葉が信じられなかった。なぜそんな事を言うのだろう、これはごまかすための演技なのかと、どくどくと心臓がうるさく騒いでいた。
そして、ソフィアの胸に込み上げてきた震えるような喜び、それが何より信じられなかった。
「んー……。まぁ合格かな。一応兄として妹を守る騎士だったわけだから。その役目を簡単に譲るわけにはいかないしねー。まだ二人は足並みが揃っていないみたいだから、そこはしっかり話し合ってね」
「お兄様……」
いつもヘラヘラしていて頼りない兄だと思っていたが、ちゃんと見るところは見ていたし、ランドールの前でも怯むことなく挑んでいったその男らしさにソフィアは感動していた。
「あぁ!ソフィア…!たまらない!お兄ちゃんをそんな目で見てくれるなんて!」
「え…」
「あーもう!頬っぺたにキスしたい!ガブガブかぶりつきたい!さぁ兄と妹のスキンシップだよ。ソフィア!さぁおいで!」
「い……いやよ!行くわけないでしょう!」
ソフィアは兄の元から離れて、ランドールの方にかけよった。困惑するランドールに、さっさと行きましょうと声をかける。
「あ!そうだ、殿下!」
馬車まで走り出そうかというソフィアとランドールに向かって、ヘインズはしつこく声をかけてきた。仕方なく二人の足が止まった。
「いつか、妹を奪おうという男が出てきたら、これを言おうと決めていたんですよ。ソフィアのファーストキスの相手は俺なので!じゃよろしく!」
ぽかんとして思考が止まった二人に向かって、ヘインズはウィンクしながら手をヒラヒラと振って、屋敷に戻っていってしまった。
「……なんだあれは?本当にソフィアの兄か?」
「………のはずなんですけど」
強烈すぎる兄の勢いに押されながら、始終圧倒されてしまったが、そのおかげもあってか、二人の間にあったわだかまりはいつの間にか溶けているように感じた。
ソフィア行くぞと言って、ランドールが手を差し出してきた。
ソフィアはランドールの目を見つめ返して、その手に自分の手をゆっくり重ねたのだった。
□□□
「心配ない。もう、挨拶はすませたし、後は自由解散だ」
パーティー会場はお城からは少し離れたところに建っていて、お城までは豪華な薔薇が咲き誇る庭園が続いていた。
奥にいけば池があるらしく、時間があったらぜひ見てみたいとソフィアは眺めていた。
薔薇の回廊と言われる歩廊を二人で歩いていく。辺りは静かで虫の鳴き声が聞こえてくるだけだった。
「…先程は、取り乱してすまない。カルロスがソフィアに何かするとは思っていなかったが、どうしても気が立ってしまって……」
「他国へ行かれた使者からは、良いお返事が来ていないそうですね」
「ああ。カルロスから聞いたのか…、確かにその通りだ。それなんだが…実は…」
そう言ったまま、ランドールはまた考えるように黙りこんでしまった。なんとなく、気まずい沈黙が二人の間にながれた。
その時、何人かの話し声と楽しげに笑う声が聞こえてきた。
二人して急に聞こえてきた声に驚いて、回廊の端に逃れて隠れるように身を縮ませた。
「……あの、なぜ隠れる必要が…?普通に歩いているだけなので、堂々としていて問題ないのでは?」
「あっああ。そうだったな……」
ランドールの方を見上げると、思いのほか近い距離であったので、ソフィアの心臓はトクンと鳴った。
しかもその距離はゆっくりと近づいているように思えた。
「…ランドール様。どうして…そんなにこちらを…」
ランドールの目はソフィアを見つめて離さなかった。その視線の熱に気がついたとき、ソフィアは後戻りが出来ないところにいると感じた。
「…だめです。これ以上は…、戻れなくなります。私達は仮の…関係で…」
「ソフィア…」
続きの言葉を紡ぐ前に、ソフィアの唇はランドールの唇で塞がれた。
軽く触れるだけの優しいキス。
肩を押し返せばすぐに離れることができるだろう。
けれど、ランドールの唇は少し震えていて、ソフィアの強ばっていた体は自然と力が抜けていった。
わずかな時間重なってから、ランドールの唇はゆっくりと離れた。
結局目を閉じることもできずに、ソフィアはずっと目を開けたままだった。
近すぎてぼやけていた視界にランドールの瞳が見えて、そこに自分が映っているのが嘘みたいで不思議な光景だった。
「……すまない。ソフィア……俺は……」
苦しげに眉をひそめて、言葉を飲み込んだランドールは、ゆっくりとソフィアから離れて、先に戻ると言い残し、身を翻して足早に行ってしまった。
一人残されたソフィアは、呆然と立ち尽くしまい足が動かなかった。
月明かりの下、母が残してくれたという薄いピンクのドレスは白く光って見えた。
混じりけのない純粋な輝きは、自分の歩んできた過去を思うと眩しすぎて、しばらく目を開けることはできなかった。
□□
「たかがキス一つ。しかもちょっと触れただけよ。しっかりしなさい私!」
お城で開かれたパーティーの夜、不意にランドールとキスをしてしまった。
あの後は控え室に戻って着替えて、すぐ屋敷へ帰ってしまった。
帰りの馬車に乗っているときは、まるで夢から覚めたシンデレラのような気分だった。
思えばところどころ、ランドールの好意を感じるような視線を感じるときはあった。
それに気づかないふりをして、考えないようにしていた。
女性との交流が少なかったランドールが一緒に過ごすことで、ただ気持ちが引っ張られただけの一過性のものだろうと考えていた。
ここは多少の物事が分かっている立場として、冷静さを保ち正しい方向へ導いてあげるのが、自分があるべき姿だろうソフィアは思っている。
だがソフィアは、あの拙い子供のようなキスに動揺して、昨日からほとんど眠れていなかった。
激しくもなく、蕩けるようなものでもない、ただ触れただけの行為が、ソフィアの体に根をはってどこまでも伸びていくようだった。
休みは終わり、今日から学校であるのに、ソフィアのもやもやとした心は晴れない。
玄関で悶々としながら唸っていると、後ろからどうしたのと声をかけられた。
振り向くと、いつも仕事で早く出るはずの兄、ヘインズが立っていた。
「ソフィア、顔色が悪いよ。昨日はパーティーだったんだろう。無理はしていない?」
「……お兄様、大丈夫です。少し疲れているだけです」
「いや、しかし……」
ヘインズの話が終わらないうちに、迎えの馬車が来たと声がかけられた。
ヘインズも挨拶をするつもりなのだろう。ソフィアと一緒に玄関を出て馬車へ向かった。
「今日は仕事を遅らせてどうしても殿下にご挨拶したくて待っていたんだ」
「え…それは…そうですか」
またややこしいタイミングだとソフィアは軽く頭痛を覚えた。しかもヘインズは背中に手を回してきてベタベタとくっついてきたので、ソフィアは軽く睨み付けたが、ヘインズは逆に反応してくれて嬉しいみたいにニヤニヤと笑いだした。
「ちょっと!お兄様…、離して…」
「ソフィア、そちらは…?」
ヘインズと揉めていたら、なかなか来ないからかランドールが下りてきてしまった。
「これはこれは、わざわざありがとうございます殿下!私、ソフィアの兄のヘインズと申します!初めまして!」
「あっ…ああ」
ヘインズの場違いな明るさに、ランドールは若干引き気味に答えた。
「昨夜のパーティーには出席出来ず、申し訳ございませんでした。改めてお祝い申し上げます。うちの可愛い妹をどうぞよろしくお願いします」
「ああ、それなんだが……」
「ああ!!どうぞよろしくには色々な意味がありましてね。妹の将来を約束して頂いた殿下に私から一言よろしいでしょうか?」
異様なテンションとゴリ押しで、ランドールの言葉は封じられて、ヘインズが喋り続けている。まだ喋り足りないらしく、ランドールも驚きつつ、勢いに促されるように頷いた。
「妹は殿下の前では強がっているかもしれませんが、繊細で傷つきやすいです。もちろん、優しくて可愛い自慢の妹でありますが、そういう意味でまずよろしくという事と、うちは父が頼りにならないので、長男の私から言わせて頂きますが、中途半端に妹を弄ぶようなことをしたら、私は決して許さないです。と、いうことでどうぞよろしくお願いします」
今までヘラヘラとしていたくせに、急に真面目な顔になって、ヘインズは弾丸のようにランドールに向かって言葉を撃ち込んだ。
もちろん、ヘインズは仮の婚約者であることは知らない。昨日の今日で微妙な問題ではあるが、ランドールなら、この場を上手くごまかすように兄の言葉に了承してくれると思った。
しばらく考えるように下を向いて沈黙していたランドールだが、決意を込めたような目をしてヘインズに向き合った。
「……俺は今、申し訳ないがその約束に胸を張って分かったと言うことはできない」
ランドールのまさかの答えにソフィアは頭が真っ白になった。
自分の兄など適当にごまかしておけばいいものと思っていたが、ランドールもまた兄のように真剣な目をしていた。
「……まだ、ソフィアとの間にはお互いの考えの溝を埋めたり、俺のことを知ってもらったりソフィアのことをもっと知ったり、必要なことがたくさんあるんだ。今はまだ軽々しく言うことはできない。けれど、俺は……、ソフィアを……大切にしたい。傷つきやすくて強がりなソフィアを大切に包んであげたいと思っている」
ソフィアはランドールが言った言葉が信じられなかった。なぜそんな事を言うのだろう、これはごまかすための演技なのかと、どくどくと心臓がうるさく騒いでいた。
そして、ソフィアの胸に込み上げてきた震えるような喜び、それが何より信じられなかった。
「んー……。まぁ合格かな。一応兄として妹を守る騎士だったわけだから。その役目を簡単に譲るわけにはいかないしねー。まだ二人は足並みが揃っていないみたいだから、そこはしっかり話し合ってね」
「お兄様……」
いつもヘラヘラしていて頼りない兄だと思っていたが、ちゃんと見るところは見ていたし、ランドールの前でも怯むことなく挑んでいったその男らしさにソフィアは感動していた。
「あぁ!ソフィア…!たまらない!お兄ちゃんをそんな目で見てくれるなんて!」
「え…」
「あーもう!頬っぺたにキスしたい!ガブガブかぶりつきたい!さぁ兄と妹のスキンシップだよ。ソフィア!さぁおいで!」
「い……いやよ!行くわけないでしょう!」
ソフィアは兄の元から離れて、ランドールの方にかけよった。困惑するランドールに、さっさと行きましょうと声をかける。
「あ!そうだ、殿下!」
馬車まで走り出そうかというソフィアとランドールに向かって、ヘインズはしつこく声をかけてきた。仕方なく二人の足が止まった。
「いつか、妹を奪おうという男が出てきたら、これを言おうと決めていたんですよ。ソフィアのファーストキスの相手は俺なので!じゃよろしく!」
ぽかんとして思考が止まった二人に向かって、ヘインズはウィンクしながら手をヒラヒラと振って、屋敷に戻っていってしまった。
「……なんだあれは?本当にソフィアの兄か?」
「………のはずなんですけど」
強烈すぎる兄の勢いに押されながら、始終圧倒されてしまったが、そのおかげもあってか、二人の間にあったわだかまりはいつの間にか溶けているように感じた。
ソフィア行くぞと言って、ランドールが手を差し出してきた。
ソフィアはランドールの目を見つめ返して、その手に自分の手をゆっくり重ねたのだった。
□□□
1
お気に入りに追加
116
あなたにおすすめの小説
大事な姫様の性教育のために、姫様の御前で殿方と実演することになってしまいました。
水鏡あかり
恋愛
姫様に「あの人との初夜で粗相をしてしまうのが不安だから、貴女のを見せて」とお願いされた、姫様至上主義の侍女・真砂《まさご》。自分の拙い閨の経験では参考にならないと思いつつ、大事な姫様に懇願されて、引き受けることに。
真砂には気になる相手・檜佐木《ひさぎ》がいたものの、過去に一度、檜佐木の誘いを断ってしまっていたため、いまさら言えず、姫様の提案で、相手役は姫の夫である若様に選んでいただくことになる。
しかし、実演の当夜に閨に現れたのは、檜佐木で。どうも怒っているようなのだがーー。
主君至上主義な従者同士の恋愛が大好きなので書いてみました! ちょっと言葉責めもあるかも。
【R18】殿下!そこは舐めてイイところじゃありません! 〜悪役令嬢に転生したけど元潔癖症の王子に溺愛されてます〜
茅野ガク
恋愛
予想外に起きたイベントでなんとか王太子を救おうとしたら、彼に執着されることになった悪役令嬢の話。
☆他サイトにも投稿しています
大嫌いなアイツが媚薬を盛られたらしいので、不本意ながらカラダを張って救けてあげます
スケキヨ
恋愛
媚薬を盛られたミアを救けてくれたのは学生時代からのライバルで公爵家の次男坊・リアムだった。ほっとしたのも束の間、なんと今度はリアムのほうが異国の王女に媚薬を盛られて絶体絶命!?
「弟を救けてやってくれないか?」――リアムの兄の策略で、発情したリアムと同じ部屋に閉じ込められてしまったミア。気が付くと、頬を上気させ目元を潤ませたリアムの顔がすぐそばにあって……!!
『媚薬を盛られた私をいろんな意味で救けてくれたのは、大嫌いなアイツでした』という作品の続編になります。前作は読んでいなくてもそんなに支障ありませんので、気楽にご覧ください。
・R18描写のある話には※を付けています。
・別サイトにも掲載しています。
【R18】愛するつもりはないと言われましても
レイラ
恋愛
「悪いが君を愛するつもりはない」結婚式の直後、馬車の中でそう告げられてしまった妻のミラベル。そんなことを言われましても、わたくしはしゅきぴのために頑張りますわ!年上の旦那様を籠絡すべく策を巡らせるが、夫のグレンには誰にも言えない秘密があって─?
※この作品は、個人企画『女の子だって溺愛企画』参加作品です。
※ムーンライトノベルズにも投稿しています。
元男爵令嬢ですが、物凄く性欲があってエッチ好きな私は現在、最愛の夫によって毎日可愛がられています
一ノ瀬 彩音
恋愛
元々は男爵家のご令嬢であった私が、幼い頃に父親に連れられて訪れた屋敷で出会ったのは当時まだ8歳だった、
現在の彼であるヴァルディール・フォルティスだった。
当時の私は彼のことを歳の離れた幼馴染のように思っていたのだけれど、
彼が10歳になった時、正式に婚約を結ぶこととなり、
それ以来、ずっと一緒に育ってきた私達はいつしか惹かれ合うようになり、
数年後には誰もが羨むほど仲睦まじい関係となっていた。
そして、やがて大人になった私と彼は結婚することになったのだが、式を挙げた日の夜、
初夜を迎えることになった私は緊張しつつも愛する人と結ばれる喜びに浸っていた。
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
悪役令嬢なのに王子の慰み者になってしまい、断罪が行われません
青の雀
恋愛
公爵令嬢エリーゼは、王立学園の3年生、あるとき不注意からか階段から転落してしまい、前世やりこんでいた乙女ゲームの中に転生してしまったことに気づく
でも、実際はヒロインから突き落とされてしまったのだ。その現場をたまたま見ていた婚約者の王子から溺愛されるようになり、ついにはカラダの関係にまで発展してしまう
この乙女ゲームは、悪役令嬢はバッドエンドの道しかなく、最後は必ずギロチンで絶命するのだが、王子様の慰み者になってから、どんどんストーリーが変わっていくのは、いいことなはずなのに、エリーゼは、いつか処刑される運命だと諦めて……、その表情が王子の心を煽り、王子はますますエリーゼに執着して、溺愛していく
そしてなぜかヒロインも姿を消していく
ほとんどエッチシーンばかりになるかも?
慰み者の姫は新皇帝に溺愛される
苺野 あん
恋愛
小国の王女フォセットは、貢物として帝国の皇帝に差し出された。
皇帝は齢六十の老人で、十八歳になったばかりのフォセットは慰み者として弄ばれるはずだった。
ところが呼ばれた寝室にいたのは若き新皇帝で、フォセットは花嫁として迎えられることになる。
早速、二人の初夜が始まった。
オオカミの旦那様、もう一度抱いていただけませんか
梅乃なごみ
恋愛
犬族(オオカミ)の第二王子・グレッグと結婚し3年。
猫族のメアリーは可愛い息子を出産した際に獣人から《ヒト》となった。
耳と尻尾以外がなくなって以来、夫はメアリーに触れず、結婚前と同様キス止まりに。
募った想いを胸にひとりでシていたメアリーの元に現れたのは、遠征中で帰ってくるはずのない夫で……!?
《婚前レスの王子に真実の姿をさらけ出す薬を飲ませたら――オオカミだったんですか?》の番外編です。
この話単体でも読めます。
ひたすららぶらぶいちゃいちゃえっちする話。9割えっちしてます。
全8話の完結投稿です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる