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⑥青くて甘い予感
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ねぇ見てあの子だよという声が聞こえる。
これでもかという視線を浴びながら、ソフィアは階段を下りていった。
学校からの行き帰りは、王族の使う馬車に乗ること。それが、ランドールから聞いていたルールだった。
学園内にも王妃の派閥の子供が通っているらしく、下手に演技をすれば、急遽用意された仮の婚約者であることがバレてしまうかもしれない。
ランドールからの指示は、ソフィアがランドールにベタ惚れで窘められるほど、ということだった。
プライドの高い王子が考えたであろう、そのまんまの設定だ。
可愛いものだと心の中で笑ったが、よく考えたらベタ惚れ設定を自分が演じられるのか不安になってきた。
そういえば、奈々美時代、男に甘えるということはほとんどなかった。なんだか、甘える自分というのがひどく滑稽に思えて、いわゆるベタベタするというのも、憧れはあったが素直にできなかった。
だが、ここは年の功、奈々美の武器は経験だ。男社会だった営業職は、飲み会と言えば居酒屋からスナック、キャバクラの流れでいつも連れ回された。
夜の仕事の女性達といえば、男を魅了する手練手管に長けていた。側で見ていて菜々美も思わずドキッとしてしまうような、仕草や声のかけ方、言葉の選び方、男性の扱い方だった。今回、ランドールにぞっこんの令嬢を演じるにあたって、彼女達の技を参考にさせてもらおうと、授業中もずっと思い出していたのだった。
昇降口から出ると、校門のところにランドールが立ってソフィアを待っていた。
他の生徒達も遠巻きに見ていて、まさに衆人環視である。
ソフィアは気合いをいれて、足を踏み出した。
「ランドール様、お待たせしました。ごめんなさい、帰りの支度が長引いてしまって…」
「え……、ああ、べっ別に構わない」
ソフィアが見せたことのない全力の笑顔で近づいていったので、ランドールは驚きつつもなんとか顔を作って平静な状態に見せているようだ。
「……お昼ぶりですね。寂しかったです。ずっとランドール様のこと考えていました」
「なっ…!!だっ…、ああ、そっそうか。それは嬉しい…ぞ」
すでにランドールは顔が赤くなってきて、冷静な王子が崩壊しつつあるが、ソフィアは指示通りことを進めなければいけない。
ソフィアはどんどん距離を詰めてランドールの服の袖をちょんと摘まんだ。
その絶妙な掴み具合に、ランドールの視線はそこへ集中している。
「ランドール様…。早く二人きりになりたいです。だめ…ですか?」
そう言ってソフィアは軽く掴んだ袖を引っ張って、ランドール腕に自分の胸をぺたっと当てた。
ちなみにこれはキャバクラのナンバースリーだった美羽ちゃんのアフター狙いの得意技だ。
美羽ちゃんもソフィア並に豊かな胸をしていたので、そこから思い出したのだった。
ランドールにぞっこんのソフィアは上手く出せたと思う。ここでランドールから窘められるのだろうと待っていたが、肝心のランドールは下を向いたまま微動だにしない。
「ランドール様、何か言わないと……」
みんなの視線を感じて、ソフィアは小声でランドールに次の言葉を促した。
「……だ…めだ」
「え!?」
ランドールはボソリと呟いた後、鼻血を空にかかる虹みたいに噴き出した。
そのまま、唸るような声を上げて気を失ってしまった。
慌てて駆け寄ってくる従者達に押し退けられて、ソフィアは呆然と立ち尽くしていたのだった。
□□
自分の屋敷に着いてから、ソフィアは自室に直行してベッドに転がって頭を抱えた。
気絶したランドールは、ずっと起きないままで、ソフィアの屋敷まで着いてしまった。すぐに馬車から下ろされてしまい、結局一言も話せないままだった。
美羽ちゃんの技は、工務店の佐藤さんは喜んで頑張ちゃおうかなーと照れていたが、女性に不慣れな高校生には刺激が強すぎたらしい。
「高校生レベルのベタベタって……、はるか昔過ぎて全然記憶にない……。お手て繋ぐ程度かしら……」
悶々と悩んでいたら、部屋の扉をノックする音が聞こえた。
「……ソフィア、ちょっといいか?」
控えめで大人しそうな落ち着いた声がした。これは長兄ヘインズの声だった。
「お兄様、どうされたの?」
扉を開けると、少し気まずそうな顔をしたヘインズが立っていた。
ソフィアより明るい金い茶色の髪と、ハシバミ色の目をしている。男らしい顔の次男と比べるとヘインズの方が母に似て美形の顔をしている。
「ランドール殿下との婚約の件だ。こんなにも早くことが進んで決められるなんて、何かよからぬ力が働いているのではと、俺は心配になっていて……父さんは何も言わずに決めちゃうし……、ソフィアの気持ちも……」
「ヘインズお兄様、ありがとうございます。その件なら私の方は殿下から良くしていただいていますし、何も心配はないです」
ソフィアは明るい顔を作って、ニコリと笑った。
アンナの話によると、話さなくなってしまったソフィアに、ヘインズだけは色々と話しかけて世話を焼いていたらしい。
長男だけあって、ある程度の責任感からかと思っていたが、実際は不器用そうだが優しさを感じる男だった。
ソフィアが笑うと、ヘインズも遅れて心配そうに眉を下げて笑った。
「……やっぱり心配だ」
「はい?」
てっきりこれで頑張れよと言われて終わるのかと思いきや、ヘインズは悲愴感たっぷりの顔で今にも泣き出しそうである。
「……殿下に頼んで、行き帰りの馬車に一緒に乗せてもらおうかな」
「え!?それは…ちょっと…」
「だって心配じゃないか!!俺の可愛いソフィアが…!どんどん変わってしまうし!もし殿下に婚約破棄でもされたら!お兄ちゃんは…!お兄ちゃんは…!」
どうやら、若干シスコンが入っているらしく、面倒くさいことになってきた。変に勘が鋭いところもやっかいだ。ソフィアは安心させるような体を装って、ヘインズの体を部屋の外へ押し出した。
「お兄様、余計なことを考えないように、そろそろ彼女でも作ったらいかがですか?私は大丈夫ですから。では、お休みなさい」
笑顔のままで、ピシャリと扉を閉めると、しばらく扉の外で冷たいとかボソボソ喋る声としくしく泣く声が聞こえていた。
若干ではなく、これは病的だなと思いながら、明日朝ランドールに何を言われるかを想像したら頭痛がしてきて、この日ソフィアは早めに休むことになった。
□□
「俺の周囲一メートル以内に近づくな!」
翌朝、スケジュール通り、馬車に乗ってソフィアを迎えに来たランドールは開口一番そう言った。
「……ひどい言われようですね。一応、ご指示通りにやっただけですけど。まぁ、やり過ぎた感は認めますが」
「……剣の試合でも怯まない、この俺が気絶するなんて……!いったいどんな技を使ったんだ!まっ…まさか、怪しげな術でも……」
黒魔術でも使っているみたいな言われように、ソフィアは昨夜の頭痛がまた出てきそうだった。
「ちょっと、近づいただけじゃないですか。そんなことで大丈夫ですか?今週末はお城で、簡単な婚約の祝いのパーティーがあるんですよね。いちいち気絶されたら困るんですけど」
そう言うと、ランドールは目を泳がせて、体を小さくした。まるで怯えた可愛い小動物のような姿に、頭でも撫でてあげたい気分だったが、なんとか堪えた。
「私、一応考えたんですよ。ランドール様は少々女性との接触が少ないのが問題かと……」
「…まぁ、それは認める」
馬車に乗り込んで対面に座っていたが、ソフィアは揺れが少ないところで腰を浮かせて、ランドールの隣に移動した。もちろんある程度の距離は空けている。
「おっ…!!お前……!なんだ!?また怪しい術を!?」
毛を逆立てて警戒する猫のように、ランドールは怯えた目でソフィアを見てきた。
ソフィアは軽くため息をついて、手を差し出した。
「……なんだ、これは……?」
「……手を繋ぎましょう。これなら怖くないでしょう」
目を見開いたランドールはしばらく何か考えるように、目を泳がせていたが、おずおずと手を伸ばしてきてソフィアの手に触れた。
指と指が触れた瞬間、軽く電気が流れたみたいにお互いビクリとしたが、ランドールはそのまま、ゆっくりとソフィアの手に自分の手を重ねた。
ランドールは赤くなった顔を見られたくないのか、視線は窓の外に向いているし、繋ぐというより重ねられただけの繋がりだった。
だが、その初々しい温かさが、ソフィアの胸に落ちてきて、トクンと小さな音を鳴らした。
まるで子供をあやすようなものだと思っていたが、じんわりと染み込んでいく感覚が、ずっと前になくしてしまったものを見つけたみたいに、嬉しくて心地よかった。
「……化け物みたいに言って悪かった」
ランドールがぼそりとそう呟いた。
ソフィアは静かに微笑んで、その温かさに浸るみたいに目を閉じたのだった。
□□□
これでもかという視線を浴びながら、ソフィアは階段を下りていった。
学校からの行き帰りは、王族の使う馬車に乗ること。それが、ランドールから聞いていたルールだった。
学園内にも王妃の派閥の子供が通っているらしく、下手に演技をすれば、急遽用意された仮の婚約者であることがバレてしまうかもしれない。
ランドールからの指示は、ソフィアがランドールにベタ惚れで窘められるほど、ということだった。
プライドの高い王子が考えたであろう、そのまんまの設定だ。
可愛いものだと心の中で笑ったが、よく考えたらベタ惚れ設定を自分が演じられるのか不安になってきた。
そういえば、奈々美時代、男に甘えるということはほとんどなかった。なんだか、甘える自分というのがひどく滑稽に思えて、いわゆるベタベタするというのも、憧れはあったが素直にできなかった。
だが、ここは年の功、奈々美の武器は経験だ。男社会だった営業職は、飲み会と言えば居酒屋からスナック、キャバクラの流れでいつも連れ回された。
夜の仕事の女性達といえば、男を魅了する手練手管に長けていた。側で見ていて菜々美も思わずドキッとしてしまうような、仕草や声のかけ方、言葉の選び方、男性の扱い方だった。今回、ランドールにぞっこんの令嬢を演じるにあたって、彼女達の技を参考にさせてもらおうと、授業中もずっと思い出していたのだった。
昇降口から出ると、校門のところにランドールが立ってソフィアを待っていた。
他の生徒達も遠巻きに見ていて、まさに衆人環視である。
ソフィアは気合いをいれて、足を踏み出した。
「ランドール様、お待たせしました。ごめんなさい、帰りの支度が長引いてしまって…」
「え……、ああ、べっ別に構わない」
ソフィアが見せたことのない全力の笑顔で近づいていったので、ランドールは驚きつつもなんとか顔を作って平静な状態に見せているようだ。
「……お昼ぶりですね。寂しかったです。ずっとランドール様のこと考えていました」
「なっ…!!だっ…、ああ、そっそうか。それは嬉しい…ぞ」
すでにランドールは顔が赤くなってきて、冷静な王子が崩壊しつつあるが、ソフィアは指示通りことを進めなければいけない。
ソフィアはどんどん距離を詰めてランドールの服の袖をちょんと摘まんだ。
その絶妙な掴み具合に、ランドールの視線はそこへ集中している。
「ランドール様…。早く二人きりになりたいです。だめ…ですか?」
そう言ってソフィアは軽く掴んだ袖を引っ張って、ランドール腕に自分の胸をぺたっと当てた。
ちなみにこれはキャバクラのナンバースリーだった美羽ちゃんのアフター狙いの得意技だ。
美羽ちゃんもソフィア並に豊かな胸をしていたので、そこから思い出したのだった。
ランドールにぞっこんのソフィアは上手く出せたと思う。ここでランドールから窘められるのだろうと待っていたが、肝心のランドールは下を向いたまま微動だにしない。
「ランドール様、何か言わないと……」
みんなの視線を感じて、ソフィアは小声でランドールに次の言葉を促した。
「……だ…めだ」
「え!?」
ランドールはボソリと呟いた後、鼻血を空にかかる虹みたいに噴き出した。
そのまま、唸るような声を上げて気を失ってしまった。
慌てて駆け寄ってくる従者達に押し退けられて、ソフィアは呆然と立ち尽くしていたのだった。
□□
自分の屋敷に着いてから、ソフィアは自室に直行してベッドに転がって頭を抱えた。
気絶したランドールは、ずっと起きないままで、ソフィアの屋敷まで着いてしまった。すぐに馬車から下ろされてしまい、結局一言も話せないままだった。
美羽ちゃんの技は、工務店の佐藤さんは喜んで頑張ちゃおうかなーと照れていたが、女性に不慣れな高校生には刺激が強すぎたらしい。
「高校生レベルのベタベタって……、はるか昔過ぎて全然記憶にない……。お手て繋ぐ程度かしら……」
悶々と悩んでいたら、部屋の扉をノックする音が聞こえた。
「……ソフィア、ちょっといいか?」
控えめで大人しそうな落ち着いた声がした。これは長兄ヘインズの声だった。
「お兄様、どうされたの?」
扉を開けると、少し気まずそうな顔をしたヘインズが立っていた。
ソフィアより明るい金い茶色の髪と、ハシバミ色の目をしている。男らしい顔の次男と比べるとヘインズの方が母に似て美形の顔をしている。
「ランドール殿下との婚約の件だ。こんなにも早くことが進んで決められるなんて、何かよからぬ力が働いているのではと、俺は心配になっていて……父さんは何も言わずに決めちゃうし……、ソフィアの気持ちも……」
「ヘインズお兄様、ありがとうございます。その件なら私の方は殿下から良くしていただいていますし、何も心配はないです」
ソフィアは明るい顔を作って、ニコリと笑った。
アンナの話によると、話さなくなってしまったソフィアに、ヘインズだけは色々と話しかけて世話を焼いていたらしい。
長男だけあって、ある程度の責任感からかと思っていたが、実際は不器用そうだが優しさを感じる男だった。
ソフィアが笑うと、ヘインズも遅れて心配そうに眉を下げて笑った。
「……やっぱり心配だ」
「はい?」
てっきりこれで頑張れよと言われて終わるのかと思いきや、ヘインズは悲愴感たっぷりの顔で今にも泣き出しそうである。
「……殿下に頼んで、行き帰りの馬車に一緒に乗せてもらおうかな」
「え!?それは…ちょっと…」
「だって心配じゃないか!!俺の可愛いソフィアが…!どんどん変わってしまうし!もし殿下に婚約破棄でもされたら!お兄ちゃんは…!お兄ちゃんは…!」
どうやら、若干シスコンが入っているらしく、面倒くさいことになってきた。変に勘が鋭いところもやっかいだ。ソフィアは安心させるような体を装って、ヘインズの体を部屋の外へ押し出した。
「お兄様、余計なことを考えないように、そろそろ彼女でも作ったらいかがですか?私は大丈夫ですから。では、お休みなさい」
笑顔のままで、ピシャリと扉を閉めると、しばらく扉の外で冷たいとかボソボソ喋る声としくしく泣く声が聞こえていた。
若干ではなく、これは病的だなと思いながら、明日朝ランドールに何を言われるかを想像したら頭痛がしてきて、この日ソフィアは早めに休むことになった。
□□
「俺の周囲一メートル以内に近づくな!」
翌朝、スケジュール通り、馬車に乗ってソフィアを迎えに来たランドールは開口一番そう言った。
「……ひどい言われようですね。一応、ご指示通りにやっただけですけど。まぁ、やり過ぎた感は認めますが」
「……剣の試合でも怯まない、この俺が気絶するなんて……!いったいどんな技を使ったんだ!まっ…まさか、怪しげな術でも……」
黒魔術でも使っているみたいな言われように、ソフィアは昨夜の頭痛がまた出てきそうだった。
「ちょっと、近づいただけじゃないですか。そんなことで大丈夫ですか?今週末はお城で、簡単な婚約の祝いのパーティーがあるんですよね。いちいち気絶されたら困るんですけど」
そう言うと、ランドールは目を泳がせて、体を小さくした。まるで怯えた可愛い小動物のような姿に、頭でも撫でてあげたい気分だったが、なんとか堪えた。
「私、一応考えたんですよ。ランドール様は少々女性との接触が少ないのが問題かと……」
「…まぁ、それは認める」
馬車に乗り込んで対面に座っていたが、ソフィアは揺れが少ないところで腰を浮かせて、ランドールの隣に移動した。もちろんある程度の距離は空けている。
「おっ…!!お前……!なんだ!?また怪しい術を!?」
毛を逆立てて警戒する猫のように、ランドールは怯えた目でソフィアを見てきた。
ソフィアは軽くため息をついて、手を差し出した。
「……なんだ、これは……?」
「……手を繋ぎましょう。これなら怖くないでしょう」
目を見開いたランドールはしばらく何か考えるように、目を泳がせていたが、おずおずと手を伸ばしてきてソフィアの手に触れた。
指と指が触れた瞬間、軽く電気が流れたみたいにお互いビクリとしたが、ランドールはそのまま、ゆっくりとソフィアの手に自分の手を重ねた。
ランドールは赤くなった顔を見られたくないのか、視線は窓の外に向いているし、繋ぐというより重ねられただけの繋がりだった。
だが、その初々しい温かさが、ソフィアの胸に落ちてきて、トクンと小さな音を鳴らした。
まるで子供をあやすようなものだと思っていたが、じんわりと染み込んでいく感覚が、ずっと前になくしてしまったものを見つけたみたいに、嬉しくて心地よかった。
「……化け物みたいに言って悪かった」
ランドールがぼそりとそう呟いた。
ソフィアは静かに微笑んで、その温かさに浸るみたいに目を閉じたのだった。
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