密命オメガは二つの愛に乱される

朝顔

文字の大きさ
上 下
25 / 27
本編

25、決着

しおりを挟む
 走って行くエルヴィンの背中が見えて、クリスは後を追う。ゴードルに近づけば矢の雨が襲って来る。
 エルヴィンに向かってくる矢を少しでも防がなければと頭はいっぱいになった。
 そんな中、風を切るように走ったエルヴィンは、驚いた顔をしたゴードルの顔を殴り、腹を蹴飛ばしてゴードルを地面に倒す。そして、持っていた剣を両手に構えて、ゴードルの鼻先にピタリと当てて止めた。
 あっという間の出来事で、クリスの速さではとても追いつけず、口を開けたままその様子を見るしかなかった。
 ハァハァと息を吐く音だけが響いて、ハッとしたクリスは周囲を見渡した。屋根の上から弓が飛んでくると思ったのに、一本も落ちてこなかったからだ。
 代わりにクリスの目に飛び込んできたのは、王国兵士達が屋根の上にいた連中の動きを、すでに抑えているという光景だった。
 驚いて息を呑んだ時、パカパカと馬の蹄の音が聞こえて来て、倉庫街の向こうから王国の騎士や兵士団のやって来る姿が見えた。
「ど……どういうことだ……なぜ、こんなところに、王の騎士達が……」
 殴られたあと、顔に剣を当てられているゴードルは、すっかり戦意を失い、呆然とした顔になっていた。
「……やっと、来たか……。外遊中だったから、連絡がつかなくて終わったかと思ったぞ。ミンス夫人に頼んでおいて正解だったな」
 スザンナに支えられて、ゆっくり歩いて来たのはジャックだ。どうやら、あの方に救援を頼んでおいて、それがやっと通じたようだ。特別な連絡網を持っているというミンス夫人に、驚きつつ感謝をした。
 クリスは物言わずに剣を震わせているエルヴィンの横顔を見て胸が痛んだ。
 父親と、母親までも手にかけた仇だ。そんな男と今まで暮らしていたなんて、耐え難い苦痛だろう。
「……エルヴィン、今ならまだ間に合う。ここにいる者達は、何も見なかったことにできる」
 エルヴィンが自らの手で終わらせることを望むなら、クリスはそれを支持するつもりだ。しかし、クリスの言葉にわずかに首を横に振ったエルヴィンは両手で剣を振り下ろしたが、剣先はゴードルの顔の横をすり抜け、地面に突き刺さった。
「……こいつに苦しめられた人はたくさんいる。母の他にも、秘密を守るために、殺された人達がきっと……。真実を知りたいと望んでいる人達がいる。だから、ちゃんと明らかにさせて、裁かれるべきだ」
 かつて一緒に村を出た仲間達は、全員消えてしまったと聞いたが、それはゴードルの手によって消されたのかもしれないとクリスは気づいた。
 ライルが優秀だったこと、ゴードルが明らかにエリンを狙っていたこと、少しでも知っている可能性がある者達を、ゴードルのような男が生かしているとは思えない。
 彼らの家族のために、震えるほどの怒りを抑えて剣を突き刺したエルヴィンを見て、クリスの胸はいっぱいになる。
 エルヴィンに近づいたクリスは、慰めるように後ろから抱きしめた。
「分かった。大丈夫だ。お前が何を選択しても、俺は味方だ。すぐ側にいるから」
「……く……クリス……」
 エルヴィンから絞り出すような声が聞こえてきて、彼が肩を震わせて泣いていることに気づいた。クリスはエルヴィンが落ち着くまで、何も言わずにそっと抱きしめ続けた。

 
 王国騎士団や兵士達が到着し、ゴードルは捕縛され、灰色の残党と一緒に連行された。怪我を負ったジャックはその場でに手当てされ、スザンナと一緒に病院に向かった。
 残ったクリスとエルヴィンは、騎士団から聴取を受けて、何が起きたのか説明することになる。
 自らの秘密を守るために、次々と犯行を重ねていったゴードルの罪は、かなりの数になる。長い調査が行われて、刑が下されることになるが、極刑以外にはないだろうと聞かされた。
 今一番成功し、時の人であるカルバイン男爵が捕まったとなれば、大陸中が注目する裁判になる。
 エルヴィンの心が落ち着くのは、まだまだ先になりそうだとクリスは思った。

 それから事態はますます騒がしいものになる。
 怪我もなく王都へ戻ったが、クリスの家には話を聞きたいとたくさんの記者が押しかけてきて、まともに外へ出ることができなくなった。
 エルヴィンはもっと大変だった。
 記者に追いかけ回されることはもちろん、会社の方もギリギリで彼が継ぐことになったが、信用はガタ落ちで、取引先が次々と消えてしまった。辞めていく従業員が後を絶たず、一日中走り回っていると人伝に聞いた。
 側にいるなんて偉そうなことを言っておきながら、少しも力になれない状態に、クリスは参っていた。
 しかも、番であるエルヴィンと少しも接触できないことでまた眠れなくなり、一日中壁を見つめるだけで、おかしくなりそうだ。
 エルヴィンに会いたいと言えば、忙しい彼の負担になってしまう。苦しいけど我慢するしかないと、自分に言い聞かせて耐える日々。
 そんなクリスの姿を見て、ついにミンス夫人が業を煮やして、厚く引いていたカーテンを開け放った。
 昼夜も分からずベッドに転がっていたクリスは、あまりの眩しさに目を閉じて唸る。
「なんですか、この体たらくは! 仕事をせずに毎日ゴロゴロと……。いい加減、体を動かしたらどうですか?」
「そうしたいんだが……」
「記者連中なら、とっくに諦めていなくなりましたよ。何でもカルバイン鉄道が新たな計画を発表したことで、関心はそちらへ向いたとか」
 そう言ったミンス夫人が新聞をベッドの上に置いてくれたので、やっと起き上がったクリスは手にとって眺めた。
 そこには、新事業を発表したカルバイン鉄道の記事がデカデカと載っていた。力強く再生を宣言する新社長の姿に、誰もが新たな風を感じたと書かれており、クリスはエルヴィンの文字を指でなぞった。
「エルヴィン……頑張ってるな」
「坊ちゃまもどうぞ、頑張ってください。さぁ、こちらを読んで、お支度を」
 クリスが持っていた新聞の上に、封筒が載せられた。そこに描かれた青い薔薇を見て、クリスは眉間に皺を寄せて息を吐く。
「はぁ……、ジャックが退院したと思ったらすぐにこれか」
 頭を振ってからベッドを降りたクリスは、机の上にあった鋏を使い封を開ける。中から取り出した手紙を見て、クリスは息を吸い込んだ。
「これは…………」


 
◇◇◇
 

 最後の書類にサインをした後、エルヴィンは窓の外に目を向ける。もうとっくに日が落ちて、辺りは暗くなろうとしていた。
 カルバイン鉄道の創業者である、ゴードル・カルバインが捕まってからというもの、怒涛のように日々が過ぎていった。
 
 調査は続いているが、ゴードルが犯した罪は、エルヴィンの両親の殺害だけではなく、一緒に村を出た者達全員を殺害していたと判明した。まだ行方不明の者もいるが、邸の地下に灰色の組織と交わした手紙が残されており、それが証拠となった。
 ゴードルは自分の過去を消すことに躍起になっており、稼いだ金の多くは、その後始末のために消えている。
 灰色の組織に多額の金を流しており、墓穴を掘っていたとも言える。
 そして地下で棺に入った母の遺体が発見され、エルヴィンはようやく、母と合うことができた。今は父と同じ墓で眠っており、生きては叶わなかったが、やっと親子三人の再開を果たした。
 全ての審議が終わるまで、ゴードルは投獄されるが、極刑が言い渡されることになりそうだ。
 クリスの父親については、あの現場にいたことは記憶からして間違いなさそうだ。おそらく調査中のゴードルを発見し、念のため近くで様子を見ていたのだろう。いくら姿を見られたらマズいと言っても、殺人現場を発見して立ち去るような人ではないことから、部屋で争う物音を聞き侵入したが、暗がりにあった死体を発見までは至らなかったと推測される。
 部屋に入ってすぐ、エルヴィンと鉢合わせて叫ばれたことから、咄嗟に窓から出て行ったと考えられた。
 
 ランプに火を灯し、エルヴィンが一息つく頃には、他の従業員の姿はなく、部屋の中はひっそりと静まり返っていた。
「ふぅ、やっと一区切りか……」
 次々とやることが増えていき、あっという間に過ぎ去った一月。やっと終わりが見えて来ると、会いたい人の顔が浮かんでくる。エルヴィンは静かに眉間を指で押さえた。
 クリスからは忙しいだろうからと、連絡しなくていいと言われていた。確かに、カルバインの仕事以外にも、ゴードルに対する国の調査や、審議会への出席など多忙を極めていた。
 だから必死に走り回り、引き継ぎを終わらせ、やっと再出発を宣言するところまできた。すぐにでも会いに行きたい気持ちはあるが、これからだとクリスの元に向かうには時間が遅すぎる。いきなり行くのも迷惑かもしれないと、息を吐き腕を組んだところで、事務所の入り口からカタンと音がして、人の入って来る気配がした。
 誰か忘れ物でもあったのだろうかと立ち上がり、暗がりから歩いて来る人影に目を凝らして見ると、ヤァと柔らかな声が聞こえた。
 歌うように弾んでいて、耳をくすぐるような甘い声。それが誰のものか分かったエルヴィンは、息を吸い込んだ。
「……クリス」
「邸には戻っていないと聞いてこっちに来たんだ。声をかけたんだけど、応答がなくて、事務所の鍵が空いていたから……勝手に入ってしまったよ」
「…………」
「ごめん。悪かったよ。驚かせるつもりはなかったんだ。ただ……あ、……わっっ」
 近づいていくと、会いたくて堪らなかった人が、月明かりに照らされて、神々しく輝いて見えた。目を捉えた瞬間、胸が熱くなったエルヴィンは、まだ話している最中のクリスを抱きしめた。
「クリス、クリス……クリス、会いたかった」
「エルヴィン……」
 クリスの微弱なフェロモンが溢れて出し、エルヴィンの鼻先をくすぐる。胸が熱くなっていくが、何かに気付いたのか、クリスはそっと体を離した。
「悪い、仕事中だったんじゃないか?」
「大丈夫。ちょうど終わったところだよ」
「そうか……その……俺も、会いたかったのもあるけど、報告があって……」
 クリスはいつも冷静に見えて表情があまり変わらない。だけどわずかな変化から、何を考えているのか少しだけ分かるようになった。照れた表情のクリスが可愛いなと思ったら、胸元に輝くバッジが目に入った。
「あ、それ……」
「今朝、呼び出されて渡されたんだ。貴族院の議員席は、父の後、空席のままだったから、そこに座るように任命された。名誉職というか仕事が増えて肩が重くなったよ」
「すごいじゃないか! もちろん、応援するよ……って、こんな遅くまで仕事しているヤツが言っても頼りないね」
「そんなことはない。エルヴィンのことを思うと力が湧いてくるんだ。十分助けてもらっている。それに……、議員として初仕事なんだけど……」
 クリスは胸元のポケットに手を入れ、ゴソゴソと探った後、エルヴィンの前に一枚の紙を見せてきた。王家の紋章が入ったその紙には、調査任命書と書かれていた。
「カルバイン鉄道は国家規模の大事業となっている。不祥事の後に新しい体制が組まれたが、経営難に陥るようなことがあれば、国として大打撃であり、他国に技術を盗まれる心配もある。正しい経営が行われているか、しばらく調査員として側で見させてもらうことになった。これは、青の薔薇ではなく、貴族議員としての公式な任命書、というわけだ」
「ええっ! クリスが!?」
「……元々、カルバイン鉄道を調べるように言われていたんだ。それで俺の出した報告書を見て、あの方は何か気に入ったらしい。お前が適任だと言ってニヤニヤと……」
「ええと……なんて書いたの?」
 エルヴィンの質問にクリスが保っていた表情が崩れた。頬が赤くなり、恥ずかしそうに下を向いてしまった。
「いや……その……、だから、エルヴィンは凄い……とか、容姿も優れているが才能にも溢れていて……とか。ついつい書いている間に熱が入ってしまったのは確かと言うか……」
 あまりの褒め言葉にエルヴィンも照れて頬が熱くなる。クリスのことだから今まで淡白な報告書しか出して来なかったのだろう。それがいきなり、熱烈の大絶賛となれば、何かあると思われて当然だ。クリスの調査能力を見込んではいるだろうが、おそらく気を利かせたというより、遊ばれているなと感じたエルヴィンはおかしくなってプッと吹き出した。
「わ……笑い事じゃ……、この先、ずっといじられる気がする」
「いいじゃないか。仲良しって思ってくれたら、一緒にいてもおかしくないし。……それに仕事とはいえ、クリスが側にいてくれるなんて嬉しいよ」
「……それはまぁ、俺も……役得だなとは思ったけど……」
 頬を染めたクリスが小さくこぼした言葉を聞き、エルヴィンの心臓は跳ねる。いつも一歩引いているように見えたクリスが、ぐっと側に来てくれたような気がした。
 それはつまり……。
「クリス、クリス!」
「わっ、な、何だよ……」
 一気に胸が熱くなり、エルヴィンはクリスの手を掴む。柔らかなクリスの手に触れると、思っていたよりも熱くて、気持ちが膨れ上がっていく。
「好きだよ。俺はクリスが好きだ。クリスが受け入れてくれたことは分かっているけど、ちゃんと、君の気持ちを聞きたい」
 真剣に訴えると、クリスからゴクリと唾を飲む音が聞こえてくる。クリスの目が熱く強いものに変わった。
「父を……父を失ってから、人と関わることが怖くなった。優しくしてくれる人はいたけど、自分を繕って距離を置いた。それで手に入れた孤独は、暗く寂しいもので……それが自分には相応しいと思っていた。エルヴィンに出会うまでは……」
 トクトクと心臓の音が鳴る。
 期待と不安の音だ。
 こんなに心から、誰かを欲しいと思ったことがあるだろうか。月やランプの明かりよりもクリスが眩しく見える。眩し過ぎて目が眩みそうだと思った。
 心はいつも霞んでいて、檻と現実を行き来する日々。
 クリスが名前を呼んでくれたから、鍵を壊すことができた。
「オメガとして引き寄せられたのはキッカケではあったが、エルといることで癒されて、身体中満たされていくのを感じた。もうお前のいない人生は想像できない。好きだ……会えない間、苦しくてたまらなかった」
 喜びが膨れ上がり、感極まったエルヴィンは、クリスを引き寄せて強く抱きしめる。
「嬉しい」
 理性と欲望。
 自分の中にある二つの感情。
 それが溶け合っていくのを感じる。
「……ノアールのことだけど」
 腕の中でクリスがビクッと震えたのが分かる。エルヴィンは、彼の中の複雑な感情を理解できた。
「ノアールにも惹かれているんでしょう?」
「……それは……」
「いいんだよ。彼は俺でもある。俺を好きになってくれたなら、彼のことも好きだということ。ノアールもまたそうだよ。俺がクリスを好きになったように、彼もまたクリスに惹かれていたんだから」
「ノアールは、灰色の連中を倒した時に出ていたんだろう?」
「そう。どうやってクリスを助けようか考えていた時、ノアールが話しかけてきたんだ。腕には自信があるらしく、自分だったらやれるからって。途中で自分はもう用済みだからって言って、消えてしまった」
「……ノアールは、本当に消えてしまったのか?」
「どうだろう……。クリスが望めば、また会えるかも」
 クリスがじっと瞳の奥を覗いてきた。彼がまだ、ノアールの面影を探していることは分かっている。自分の中に溶けるように消えてしまった感覚が、それを喜んでいることも。
 少しだけ妬ける気持ちもある。彼は俺でもあるので複雑だが、クリスが側にいてくれるなら、それでいい。
「好きだよ……愛している、クリス」
 エルヴィンはクリスの唇を指でなぞった後、そっと自分の唇を重ねた。
 軽く触れてから離れ、また重なり。
 何度か重ねると、それはどんどん深く熱いものに変わる。
 窓の外に浮かぶ大きな月が、新しい始まりを祝福するように、夢中でキスをする二人を照らしていた。

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

悪役のはずだった二人の十年間

海野璃音
BL
 第三王子の誕生会に呼ばれた主人公。そこで自分が悪役モブであることに気づく。そして、目の前に居る第三王子がラスボス系な悪役である事も。  破滅はいやだと謙虚に生きる主人公とそんな主人公に執着する第三王子の十年間。  ※ムーンライトノベルズにも投稿しています。

白金の花嫁は将軍の希望の花

葉咲透織
BL
義妹の身代わりでボルカノ王国に嫁ぐことになったレイナール。女好きのボルカノ王は、男である彼を受け入れず、そのまま若き将軍・ジョシュアに下げ渡す。彼の屋敷で過ごすうちに、ジョシュアに惹かれていくレイナールには、ある秘密があった。 ※個人ブログにも投稿済みです。

王様お許しください

nano ひにゃ
BL
魔王様に気に入られる弱小魔物。 気ままに暮らしていた所に突然魔王が城と共に現れ抱かれるようになる。 性描写は予告なく入ります、冒頭からですのでご注意ください。

大嫌いだったアイツの子なんか絶対に身籠りません!

みづき(藤吉めぐみ)
BL
国王の妾の子として、宮廷の片隅で母親とひっそりと暮らしていたユズハ。宮廷ではオメガの子だからと『下層の子』と蔑まれ、次期国王の子であるアサギからはしょっちゅういたずらをされていて、ユズハは大嫌いだった。 そんなある日、国王交代のタイミングで宮廷を追い出されたユズハ。娼館のスタッフとして働いていたが、十八歳になり、男娼となる。 初めての夜、客として現れたのは、幼い頃大嫌いだったアサギ、しかも「俺の子を孕め」なんて言ってきて――絶対に嫌! と思うユズハだが…… 架空の近未来世界を舞台にした、再会から始まるオメガバースです。

顔も知らない番のアルファよ、オメガの前に跪け!

小池 月
BL
 男性オメガの「本田ルカ」は中学三年のときにアルファにうなじを噛まれた。性的暴行はされていなかったが、通り魔的犯行により知らない相手と番になってしまった。  それからルカは、孤独な発情期を耐えて過ごすことになる。  ルカは十九歳でオメガモデルにスカウトされる。順調にモデルとして活動する中、仕事で出会った俳優の男性アルファ「神宮寺蓮」がルカの番相手と判明する。  ルカは蓮が許せないがオメガの本能は蓮を欲する。そんな相反する思いに悩むルカ。そのルカの苦しみを理解してくれていた周囲の裏切りが発覚し、ルカは誰を信じていいのか混乱してーー。 ★バース性に苦しみながら前を向くルカと、ルカに惹かれることで変わっていく蓮のオメガバースBL★ 性描写のある話には※印をつけます。第12回BL大賞に参加作品です。読んでいただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いします(^^♪ 11月27日完結しました✨✨ ありがとうございました☆

番だと言われて囲われました。

BL
戦時中のある日、特攻隊として選ばれた私は友人と別れて仲間と共に敵陣へ飛び込んだ。 死を覚悟したその時、光に包み込まれ機体ごと何かに引き寄せられて、異世界に。 そこは魔力持ちも世界であり、私を番いと呼ぶ物に囲われた。

いくら気に入っているとしても、人はモノに恋心を抱かない

もにゃじろう
BL
一度オナホ認定されてしまった俺が、恋人に昇進できる可能性はあるか、その答えはノーだ。

処理中です...