密命オメガは二つの愛に乱される

朝顔

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本編

18、託した記憶

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 窓を開けると、吹き込んできた冷たい風に、季節の移り変わりを感じる。
 雨の多い季節は苦手だったので、ようやく涼しくなると思い、クリスは窓から離れた。
 陽の光が差し込んだ部屋で、すうすうと寝息を立てる音がする。この家で、自分以外の人間が寝ているのは初めてだ。
 自分のベッドを占領して寝ている男を見ると複雑な気持ちになるが、こうするしかなかった。
 クリスは昨夜のことを思い出して、グラスに入った水を飲み干した後、深く息を吐く。
 昨夜、クリスはノアールとボートに乗った。
 ノアールは途中でエルヴィンの交代したが、エルヴィンは混乱治らず、取り乱した状態でクリスに抱きついて離れなかった。
 どうにか家に帰らせようとしたが、そうすると離れたくないと言ってしがみつくので、仕方なく自分の家に連れて帰るしかなかった。
 エルヴィンを支えながらようやく自分の家に戻り、彼を寝かせようとしたが、ガッチリしがみつかれたまま離してくれない。
 その状態でエルヴィンは寝入ってしまい、クリスは何とかもがいてみたが、力強い腕に固定されてしまい、身動きが取れなくなった。
 不眠が悩みのクリスは、他人と眠るなんてありえなかったが、驚くことにぐっすりと眠ってしまい、気づいたら朝になっていた。
 先に目が覚め、今度こそなんとかもがいて抜け出したクリスは、エルヴィンが起きるのを待った。
 エルヴィンには前から少し幼い印象があったが、暴走から戻ってきてそれが増したような気がする。
 まずはちゃんと話し合おうとしていたら、玄関からガチャっとドアを開ける音がした。鍵を持っている人は一人しかいない。クリスは慌てて玄関へと走る。
 朝から乱れなく整った髪と、しっかり背筋が伸びた背中が見える。
 クリスはドカドカと足音を立てていたので、振り返ったミンス夫人はまぁと大きな口を開けて驚いた様子になった。
「坊ちゃん、何ですか、大慌てで……」
「ミンス夫人、驚かせてごめん。今日は来る日ではなかったような」
「あら、先週予定があるから変更をお伝えしましたよ。忙しいから紙に書いて置いておいてくれと……」
 先週はジャックと動き回っていたので、出掛けに確かそんな話をしたのを思い出した。机の上にメモを残すように言ったが、それがそのまま置かれているのを見て、クリスはしまったと額に手をあてる。
「あぁ色々と忙しくて、全然だめだな」
「では、とりあえず洗濯から始めます。寝室のシーツを……」
「あっ!」
「え?」
「まっ、待って。やっぱり今日はいいよ」
 寝室に寝ている男がいることを思い出して、クリスは夫人の前に手を広げて立った。
「いいとは何ですか? 洗濯は早いうちにしないとカラッと乾きません」
「い……いや久々に自分でやろうかなと……」
「そこら中、泡だらけにした方が何を仰ります。大人しくそこに座ってお茶でも……」
 立ち塞がるクリスを追い越して階段を上ろうとしていた夫人だったが、顔を上げた瞬間、口を大きく開けて頬が赤く染まった。
 その様子からクリスはやばいと思ったが時すでに遅しで、階段上のホールから人が下りてくる気配がした。
 ゆっくりと優雅に姿を現したのはエルヴィンだ。なんと羽織っているシャツは前が全開になっており、逞しい筋肉のついた胸元が見えている。下はズボンこそ穿いてはいるが、こちらもも腰紐が解かれており、大事な部分がもう少しで見えそうな、とにかくセクシーすぎる格好になっていた。
「え……、エルヴィン!?」
「ごめん、汗をかいたから顔を洗ったんだけど、間違えて全部濡れて……着替えが見つからなくて……」
 ノアールは自分を見せる所作に長けていたが、エルヴィンはどうも無自覚というか、無頓着なのか、無駄に色気を垂れ流す危ういタイプなのかもしれない。
 「まぁ、何ということでしょう」
 エルヴィンを見て驚いた声を上げて振り返った夫人は、明らかに興奮した様子になり、嬉しそうな顔になっていた。
「あ……、あの、ミンス夫人、彼は親しい友人で昨夜は遅くなったので泊めることに……」
「ええ、よくわかっておりますよ。私はこの時を待っておりました! ご友人の方、エルヴィンさんですね。私はここで家事手伝いをしております、アラ・ミンスです。どうぞこちらへ、衣裳部屋にご案内します」
 嬉々とした夫人の勢いに圧倒されて、クリスが唖然としていると、その隙に彼女はエルヴィンを連れて一階の奥に消えてしまった。
 ハッとしたクリスは慌てたが、もう知られてしまったのでどうすることもできないと諦めて、客室のソファーに座り込む。
 ミンス夫人は、家族と言ってもいいくらいの人だ。いつも誰かいい相手はいないのかと言っていたので、変に期待をさせたくない。
 エルヴィンとの関係は、すでに仕事の範囲を超えてしまったが、これからどうしたらいいのか分からなくなっていた。
 調査対象から番となり、お互いの欲求を満たすために、一時的な関係を続けてきた。エルヴィンを利用している思ってきたが、彼の真っ直ぐな気持ちに心を打たれ、それが温かく感じたのはいつからだろう。
 誰を好きでもいい、それでも自分は諦めないという言葉に、心が揺さぶられた。
 嬉しいと思ってしまった。
 自分にとってエルヴィンとは……。
 クリスが頭を悩ませて腕を組んだ時、足音が聞こえてきた。
 顔を上げると、着替えを済ませたエルヴィンが客間の入り口に立っていた。
 シャツの上にベストを羽織ったシンプルな格好だが、やけにカッコよく見えて、クリスはゴクっと唾を飲み込む。
「どうですか? エルヴィンさんは背が高いから、ジャック坊ちゃんの服がピッタリでした。良い男は何を着ても絵になりますねぇ」
 エルヴィンの後ろから、お茶が載ったワゴンを押したミンス夫人が入ってきた。
 エルヴィンに腰掛けるように促すと、テキパキとお茶の用意をして二人の前にカップを置く。
「私は洗濯と掃除が終わったら帰りますので、どうぞごゆっくり。エルヴィンさん」
「は、はい」
「クリス坊ちゃんのこと、よろしくお願いしますね」
 気を利かせた顔になったミンス夫人の言葉に、クリスは頭を手を当てが、エルヴィンは背筋を伸ばして、はい分かりましたと答えていた。

「悪いな、あまり人が来ることがないから、張り切ってあんなことを……」
 夫人がにこにこして部屋を出て行った後、気まずい空気を散らすように、クリスはカップのお茶を飲んでから口を開いた。
「……とても優しそうな方だ。身の回りの世話をしているって聞いたけど、長いの?」
「ああ、父が亡くなってから一時期、別の場所で暮らしていて、その頃からだな」
「クリス……」
 静かに息を吐いた後、エルヴィンによく通る声で名前を呼ばれた。
 クリスはビクッと肩を揺らした後、緊張でゴクっと唾を飲み込む。
「良い名前だ。アルノよりよく似合っている」
「エルヴィン、その事だが……」
「実はね、色々思い出したんだ」
「え?」
 クリスの話を遮って、エルヴィンが口を開く。エルヴィンの目からは、強い意志のようなものを感じた。
「目覚めてから、ノアールが出ていた頃の記憶が垂れて染み込むように、俺の中に広がってきた。断片的だから全部じゃないけど、クリスとパーティーで知り合ったことや、番になったことも……」
「それは……、あの時はその……、もともと俺は貴族の依頼を受けて厄介事を解決するような仕事をしているんだ。それで仕事としてエルヴィンに……」
「誰が何を依頼したかはわかるよ。おじさんが選んだ、俺の縁談相手の家の人だよね。きっと悪い噂を聞いて、調査を依頼したんじゃないかな。それは貴族なら誰でもやっていることだし、何も思わない」
「しかし……、今まで黙っていて、しかもお前の体でノアールと番になったのは……」
「確かに知らなかったことはショックだけど、隠れていたのは自分だし、ノアールは俺の一部だ。むしろ、それを知って嬉しかった。だって、クリスと番になれたなんて、ずっと望んでいたことなんだから、手の中にあったなんて信じられないくらい嬉しいんだよ。ノアールでなければ、クリスを繋ぎ留められなかった。だからそれでいいんだ」
「エルヴィン……」
 息を吸い込んだエルヴィンは対面のソファーから立ち上がり、クリスの横に座ってきた。距離が近くなり、心臓の音まで聞こえてきそうな気がする。
「会いたいって言ってくれて嬉しかった。ずっと暗闇の中を漂っていて、クリスの声で目を覚ましたんだよ。俺の気持ち、少しでもいいんだ、クリスに届いてほしい」
 エルヴィンの汚れのない青い瞳に、吸い込まれそうになったが、そこに浮かんでいる自分の姿が見えて、クリスはハッとして顔を下に向けた。
「エルヴィンが嫌とかじゃない……。俺は誰かと深く関わりたくない。怖いんだ」
「それは……どうして……?」
 膝の上に乗せたクリスの手はわずかに震えている。今まで誰かに心の内を話したことなどない。ジャックにだって平気な顔を見せて、何もいえなかった。
 だけど、自分に真剣に向き合ってくれるエルヴィンには、嘘やごまかしはできない。
 クリスは決心して口を開いた。
「十三年前、俺もお前と同じで、父を亡くしている」
「えっ……!?」
「父の場合は事故……というより、人助けかな。通りで人にぶつかって転んだ小さな子供がいて、そこに運悪く馬車が来てしまった。父はその子を助けるために飛び出して……。子供好きで優しい人だったから、あの人らしい最期だったと思う」
「そう……だったんだね」
「俺のオメガ性は薄いけど、発情期の代わりに、小さい頃からよく熱を出した。父や母が側にいてくれたから、苦しい夜も耐えてこられた。だけど、二人ともいなくなって……そりゃ生きていたら死ぬのは当たり前だけど……もう、大切な人がいなくなるのは苦しい……」
「クリス……」
「忘れられないんだ。あの日、仕事に行くと出て行った父の後ろ姿が……。思い出すと胸騒ぎがして嫌な朝だった。あの時、俺が行かないでと引き留めていたら……。父は子供を助けて名誉なことをした。父の選択を称えるべきなのに、俺は……俺は……転んでいた子供を恨んで、その子さえいなければと……毎夜毎夜、思い続けて……罪なんてないのに、本当に最低だ。俺は最低な人間なんだ」
 ギリギリと手を強く握り込んで、肌に爪が食い込む。唇を噛んで痛みを感じた時、クリスの手をふわりと包み込んだのは、エルヴィンの手だった。
「怖いのは当たり前だよ。俺もその怖さを誰よりも知っている。お父さんの選択は正しかったのかもしれないけど、無理に称える必要はない。だって、そのことで、クリスは大切な父親を失ってしまったんだから」
 エルヴィンの優しい声に導かれ、クリスはゆっくりと顔を上げる。ポロリと顎から雫が落ちて、自分が泣いていることがわかった。
 我慢し続けたら泣けなくなってしまったので、久々に感じる温かさだ。
「俺達は同じような境遇だね。けど、傷を舐め合い生きるだけじゃない。クリスの暗闇の中を照らす光になって、一緒に生きていきたい。俺と……本当の番になってほしい」
 クリスの手を握り、エルヴィンはしっかりと目を合わせてきた。クリスにはまだ、青の薔薇についてを話してはいない。
 エルヴィンに危険が及ぶことは避けたいが、全て知ってもらいたい気持ちがある。
 臆病で弱い自分を曝け出しても、エルヴィンは変わらず求めてくれる。
 ずっと孤独を選んできたが、この手を信じて、生きていきたいと思ってしまった。
 エルヴィンの真っ直ぐな瞳の奥には、ノアールがいる。養父であるゴードル、カルバイン家の問題、二人が一緒になるためには、解決しなければいけない問題が山積みだ。
 
 困難な道だと知っても、気持ちは揺らいでいる。
 願わくば。
 先の見えない孤独な闇から。
 明るい世界へ、一緒に……。

「正直、エルヴィンが好意を寄せてくれるのは嬉しい……。だけど、一人でいることに慣れすぎて、誰かを常に想い続けるなんて、どうしたらいいか分からない。……どうしたら……どうしたらいいんだ?」
「クリス、それを俺に聞くの?」
 父親を亡くしてから、ジャックやジャックの家族、ミンス夫人、みんなよくしてくれたが、距離が近づく度に後ろに退いてしまった。
 そんな自分を、臆病だ、恩知らずだと心の中で罵りながら、暗闇の中に身を隠した。
 だけど本当は、手を引いてくれる誰かを求めていた。
 その手が目の前にあるというのに、触れることに躊躇してしまう。
 また、突然消えてしまったら……。
 一度覚えた温もりを、失うことになったら……。
「聞かれたら答えないわけにいかないね。俺を信じてよ。俺を好きになればいい。一緒にいて少しずつでいいから、好きになって」
「エルヴィン……」
 こんなに想ってくれているのに、力強く返事ができない自分を許してほしい。
 自分のことになると、バカみたいに何も考えられなくて、怯えてばかりいた。
 だけど、エルヴィンの汚れのない笑顔に触れて、少しだけ、前に進んでみてもいいかもしれないと思った。
「……わかった」
「クリス!!」
「だけど、もし俺のことが重く感じたり、嫌になったらすぐに言ってくれ、その時は……わっっ!」
 これは話しておこうと口を開いたが、全て言い終わる前にエルヴィンが飛びついてきたので、その勢いと体の重さに、クリスは後ろに倒れそうになる。
「そんなことは絶対ないよ! だって俺は二重人格でアルファの性も不安定で……だけど、クリスは受け止めてくれたじゃないか。俺は何があっても……クリスの側にいる」
 エルヴィンの言葉が胸に染み渡る。
 他者から背を向けて生きてきたけれど、こんな風に誰かに求められたかった。
 飾ることなく、そのままの自分を、愛してくれる誰か……、一途な眼差しを、心のどこかで求めていた。
 しかし、エルヴィンの匂いを嗅いでも、アルファのフェロモンは感じられない。無意識にノアールの影を探してしまう自分に、クリスはハッとしてエルヴィンの腕の中から離れた。
「俺の匂いは感じるか? ノアールは匂うと言っていたが……」
 クリスの問いに、エルヴィンは目を伏せてから首を横に振った。一気に放出された暴走後も安定しない状態は変わらないようだ。
「……ノアールは? もう、出てこないのか?」
「朝と夜の交代が崩れてから、ノアールの反応がなくなった。呼びかけにも反応しない。その代わり、記憶だけが少しずつ俺の中に流れてくる」
 トクンと心臓の音が鳴った。
 まるでノアールという人格が少しずつ、吸収されていくようだ。
 元のエルヴィンに戻すこと。
 それが彼の望みだった。
 そのために、父親を殺した犯人を捜し、エルヴィンが心の奥に押し込めたアルファを取り戻そうとしていた。
 エルヴィンの変化が確認できたことで、ある程度達成したと思ったのか。まるで自分はお役御免だとして、消えていくように思える。
 トクトクと心臓が早鐘を打ち始めた。
 エルヴィンに求められて嬉しい。ノアールとの関係は、お互い利用するだけで、早く番を解消したいと思っていたが、果たして本当にそうだったのか……。
 ノアールの熱い眼差しを思い出して体が震えてしまう。
「クリス?」
「ノアールは……もしかしたら……俺に犯人探しを託したのかもしれない」
「それは……確かに、俺だって……父さんを殺した相手を見つけたいよ」
 クリスは医術院で見たノアールの微笑みを思い出した。どことなく、哀しげな視線を……。
「夜しか動けない身で、あいつは必死に犯人探しをしてきた。エルヴィン、辛い記憶だと思うけど、窓から逃げた男を思い出せないか? 議員バッジの他に、何か分かることは? どんな特徴でもいい」
「うん……、ぼんやりしているけど、浮かんできた。男は窓枠に手をかけて、さっと隣家の屋根に飛び移った。すごい身のこなし……、胸に金のバッジが……それと……」
「それと?」
「模様? あ……痣だ! 体に痣が……」
「ちょっ、ちょっと待て、今メモを取る! 部位や大きさを教えてくれ。目立つものなら、ジャックに聞けば……」
 キャビネットから筆記用具を取り出したクリスは、忘れないように記録しておこうとした。
「腕かな、多分、肘の辺り。変わった形……あれだ、蝶……蝶が飛んでいる形の痣に見える」
 ペンにインクをつけて、紙の上に載せた瞬間、エルヴィンから聞こえてきた言葉に、クリスは絶句して息が止まってしまった。

 頭の中に、ひらひらと舞う蝶が見える。
 蝶が飛んでいるよ。
 出かけるその人の背中に、そうやって声をかけるのがクリスの日課だった。
 いつもだ。いつも飛んでいる。
 答えはいつも、それだった。
 
 手の力が抜けて、クリスが持っていたペンが静かに床に落ちた。
 
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