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第三章 どきどきイベント編
⑦ウサギの刺抜き。
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森に響いた叫び声。
その声を聞いたのか、バタバタと複数の足音が聞こえてきた。
危険なので頭を上げられなくて状況が分からないが、苦しそうな男の声が漏れ聞こえてきた。
「お…おい、ハモン、お前、弟を斬ったのか!?」
「ああ、これがウチのやり方なんだ。分からせるにはちょうどいい」
どうやら仲間が駆けつけてきたようだ。しかし、仲間同士で、しかも弟を斬ったという状況に唖然としているようだった。
「さっきの男はどうした? こいつがヤル気がないらしいからな。俺が直々に遊んでやろう」
ハモンの低い声に全員が震え上がったのが分かった。こっちですというか細い声が聞こえて、笑いながらハモンが仲間達と歩いていく声が聞こえて、やがて小さくなっていった。
ようやく頭を上げて周囲を見渡すことができた。
やはりあの声はブランソンだった。少し離れた地面にブランソンが転がっている姿が見えた。
上半身をわずかに起こして足を押さえている。
その足からは血が流れているように見えた。
「……テラ、行くよ」
「えっ…でも……」
「ハモンは剣闘大会を優勝したこともある実力者だ。仲間もだいたいその辺りだから、一気に来られたらさすがにマズい。…アイツは足を少し斬られただけだろう。命は大丈夫そうだし、今のうちに移動してイグニスを探さないと」
そう言ってノーベンは俺の腕を引いて、体勢を低くしながら動き出した。
仕方がないことだ。
ブランソンはノーベンにひどい事をしたし、向こうの兄弟の争いに巻き込まれるなんてごめんだ。
こんなところで立ち止まっていたら、それこそもっと悪い状況になってしまう。
俺みたいな何もできないやつが出て行っていい場面ではない。
助けられるだけの俺は大人しく、ノーベンに従って……そう、俺なんかが……。
「くうっっ………」
痛みを堪える声が聞こえてきて、俺は足を止めた。体が固まったように動かない。自分でもバカだと思いながら、俺はバッと顔を上げた。
「テラ!」
背の高い草が生い茂った場所を乗り越えて飛び出したら、地面に転がっていたブランソンと目が合って、その目は驚きの色に染まり大きく開かれた。
「あーもう! このままにしておけない! 救護所に運ぼう!」
「テラー…、もー君って子は……」
「このまま終わりまで、ここで痛みに苦しみ続けるなんて…。そんな、残酷なこと…見過ごせない」
「な…何やってんだよ、お前…俺が誰だか分かってるのか?」
敵対している相手を助けるなんて、おかしいんじゃないかという目でブランソンは俺を見てきた。
俺だってバカなことは承知だ。
それでも助けたいと思ったのは、ブランソンが兄さんと呼ぶ声が悲しそうだったからだ。
あんな風に呼んだのに、兄に拒絶されて斬られてしまうなんて可哀想だと思ってしまった。
「分かってるよ、俺を脅してきたブランソンくんだろう。よぉ、久しぶり、元気…ではなさそうだな、これでいいか?」
諸々説明するのも面倒なので適当なことを言ったら益々変な目で見られたが、もたもたはしていられない。
俺は自分の着ていたベストを脱いでブランソンの足に当てて縛った。簡単な止血くらいしかできないが、何もないよりはマシだろう。
「早く行けよ……。あに…ハモンに見つかったら、命は助かっても二度と外に出歩けないくらいの傷を……」
「いいから、行くぞ。ぐちぐち言ってる時間が惜しい。傷は浅くても血がたくさん流れたらマズいだろう。ほら、俺の肩に掴まれ」
下を向いて全て諦めたように唇を噛んでいたブランソンだったが、痛みに耐え続けるのは辛いと思ったのか、仕方ないという顔で俺の背中に手を回した。
「知らないからな…俺は…どうなっても」
「ここからなら、中央に行くより救護所の方が近いだろう。いったんブランソンを置いてから、イグニスに会いに向かおう」
「……まあ、イグニスは誰かにヤられるはずがないし、大丈夫だけど……、精神的な方で若干心配ではある。……あー! テラは言い出したら聞かないし! 仕方ないな!」
呆れた顔で立っていたノーベンだったが、強情な俺の態度にすっかり参ったようで、ため息をつきながらブランソンの反対側の腕を取って支えてきた。
「お前ってほんとうに災難なやつだな、ブランソン。お前の兄は昔は王専属の騎士団に推薦されるほど優秀だったけど今はヤバいやつって有名だもんなぁ。どうせ、僕のことを潰してイグニス兄さんに取り入ろうとしたのも、ハモンの命令だろう?」
ブランソンは小さく唸り声を上げて項垂れた。先ほどの態度からいっても、ブランソンが兄の言いなりになっているような関係が目に見えて分かった。
「………ラギアゾフ家との繋がりは、うちの家では事業の関係もあって喉から手が出るほど欲しいんだ。ハモンはディゼル様と仲良くなり、俺がイグニス様と……、そういう目的で動いていた。でも結局、ハモンの方は知らないけど、俺は完全に失敗してしまったから……。俺はもともと何をやっても上手くできなくて、ハモンからは出来損ないだと言われていつも殴られていた。恥ずかしいから兄と呼ぶなと…。今回のことが俺を認めてくれるチャンスのはずだった……」
ブランソンのやったことはとても容認できないけれど、彼にもそんな背景があってあんなことをしたのだと初めて知った。
俺だって同じモブだけど、それなりの人生があったわけで、そんな当たり前のことが抜けていた俺は、今頃重さに気づかされた。
「……でもいいんだ。どうせ俺はイグニス様に上手く取り入ることなんてできなかった。今回のことは自分の愚かさを思い知る機会だった。俺はそれで納得していたけれど、……ハモンは納得しなかった。この件に男爵家の息子が関わっているって聞いて、家のプライドを傷つけたから許せないって…。それで、参加者にテラの名前を見つけて、このハントに参加することになったんだ」
「…ちょ…ちょっと待って! みんな最初から俺を狙っていたの?」
「そうだよ。ハモンの怒りの矛先はテラに向かっていた。だから、これは俺の問題だから俺がどうにかするって言って…、見つけたら少し怪我をさせるくらいで止めるつもりだった。それで、開始前にテラと一緒にいた男を見つけて話を聞こうとしたら、逆に襲われて…結局、ハモンが出てくることになって……」
やっぱり何か強い視線を感じていたが、これだったのかと体がぶるぶると震えた。
一緒にいた男というのは、リオンのことだろう。先ほどの話の流れから推理すると、リオンは捕まっているようだが大丈夫なのかと、俺はまた余計な心配が出てきてしまい頭を振った。
今はとにかくブランソンを助けることが先だ。
「本当は兄はこのイベントで酷いことをやり過ぎて、出入り禁止になっているんだ。今回は金を掴ませて別人の名前で参加している。秘密裏にテラを傷つけるならこれは格好の機会だから、ハモンに見つかったらヤバいんだよ」
「それなら尚更急がないと…、もしお前のニーちゃんが出てきて仲良く話し合っていたら、余計に遅くなっちゃうよ。早く手当してもらおう!」
「……テラ・エイプリル。お前……バカなのか何なのかよく分からないヤツだな」
「あははー、バカもアホもよく言われる。後は刺抜きとも言われたな」
俺の明後日な回答にブランソンもノーベンまで、何だそれはという顔で、はぁ? っと声を上げた。
「……もったいないヤツだな」
「は?」
「ブランソン、お前はやり方はまずかったけど、兄の命令を必死にやり遂げようとした。よく周りを見て、どうするべきか考えて動いているし、何しろあんな兄の下にいても染まる事なく、ちゃんと自分を持っている。それに……殴られても最悪って呼ばれている兄でも、好きなんだろう?」
俺の肩に掴まるブランソンの体がわずかに揺れて、息を呑む音がした。
「……そうだよ。今はあんなになっちゃったけど、昔は剣闘大会で優勝して…強くて優しくて輝いていて…尊敬する兄さんだった。戦争で腕を怪我してから…、何もかも変わってしまって……。俺は殴られても斬られてもいい…元の兄さんに戻ってくれるなら……それで……それでいいんだ」
「それは無理だな、ブランソン。昔の俺はもう死んだんだ。動かなくなった右腕と一緒に……」
三人とは違う低い声がして、いつの間にかたくさんの足音に囲まれていることに気がついた。
ノーベンはとっくに気がついていたようだが、この状態で逃げられないと分かっていたのだろう。
すぐに攻撃できるように体勢を低くしている。
ハモンはブランソンによく似た緑の髪をしているが、体格は二倍とも言えるくらい大きくて筋肉が盛り上がった逞しい男だった。
顔もモブ顔のブランソンと比べても、圧倒的に印象に残る厳つい顔で、睨まれたら震え上がって動けなくなりそうだった。
「これはこれは、ラギアゾフ家のノーベン様、愚弟を助けていただきありがとうございます。学院ではお世話になったようで、ジェイムス家としては、そこにいる男爵家のご令息と話しがしたいと思って探していたんですよ。大勢の前で自分より高位の貴族に対して、取るべき態度をぜひ教えて差し上げたいと……」
カチンと俺のスイッチが入ってしまった。
気弱でいじられてヘラヘラしている性格のくせに、こういう時熱くなってしまう。
頭の中でやめろやめろと大騒ぎしているのに、俺の体はブランソンをノーベンに預けて眼鏡に手をかけながらスッと前に出てしまった。
□□□
その声を聞いたのか、バタバタと複数の足音が聞こえてきた。
危険なので頭を上げられなくて状況が分からないが、苦しそうな男の声が漏れ聞こえてきた。
「お…おい、ハモン、お前、弟を斬ったのか!?」
「ああ、これがウチのやり方なんだ。分からせるにはちょうどいい」
どうやら仲間が駆けつけてきたようだ。しかし、仲間同士で、しかも弟を斬ったという状況に唖然としているようだった。
「さっきの男はどうした? こいつがヤル気がないらしいからな。俺が直々に遊んでやろう」
ハモンの低い声に全員が震え上がったのが分かった。こっちですというか細い声が聞こえて、笑いながらハモンが仲間達と歩いていく声が聞こえて、やがて小さくなっていった。
ようやく頭を上げて周囲を見渡すことができた。
やはりあの声はブランソンだった。少し離れた地面にブランソンが転がっている姿が見えた。
上半身をわずかに起こして足を押さえている。
その足からは血が流れているように見えた。
「……テラ、行くよ」
「えっ…でも……」
「ハモンは剣闘大会を優勝したこともある実力者だ。仲間もだいたいその辺りだから、一気に来られたらさすがにマズい。…アイツは足を少し斬られただけだろう。命は大丈夫そうだし、今のうちに移動してイグニスを探さないと」
そう言ってノーベンは俺の腕を引いて、体勢を低くしながら動き出した。
仕方がないことだ。
ブランソンはノーベンにひどい事をしたし、向こうの兄弟の争いに巻き込まれるなんてごめんだ。
こんなところで立ち止まっていたら、それこそもっと悪い状況になってしまう。
俺みたいな何もできないやつが出て行っていい場面ではない。
助けられるだけの俺は大人しく、ノーベンに従って……そう、俺なんかが……。
「くうっっ………」
痛みを堪える声が聞こえてきて、俺は足を止めた。体が固まったように動かない。自分でもバカだと思いながら、俺はバッと顔を上げた。
「テラ!」
背の高い草が生い茂った場所を乗り越えて飛び出したら、地面に転がっていたブランソンと目が合って、その目は驚きの色に染まり大きく開かれた。
「あーもう! このままにしておけない! 救護所に運ぼう!」
「テラー…、もー君って子は……」
「このまま終わりまで、ここで痛みに苦しみ続けるなんて…。そんな、残酷なこと…見過ごせない」
「な…何やってんだよ、お前…俺が誰だか分かってるのか?」
敵対している相手を助けるなんて、おかしいんじゃないかという目でブランソンは俺を見てきた。
俺だってバカなことは承知だ。
それでも助けたいと思ったのは、ブランソンが兄さんと呼ぶ声が悲しそうだったからだ。
あんな風に呼んだのに、兄に拒絶されて斬られてしまうなんて可哀想だと思ってしまった。
「分かってるよ、俺を脅してきたブランソンくんだろう。よぉ、久しぶり、元気…ではなさそうだな、これでいいか?」
諸々説明するのも面倒なので適当なことを言ったら益々変な目で見られたが、もたもたはしていられない。
俺は自分の着ていたベストを脱いでブランソンの足に当てて縛った。簡単な止血くらいしかできないが、何もないよりはマシだろう。
「早く行けよ……。あに…ハモンに見つかったら、命は助かっても二度と外に出歩けないくらいの傷を……」
「いいから、行くぞ。ぐちぐち言ってる時間が惜しい。傷は浅くても血がたくさん流れたらマズいだろう。ほら、俺の肩に掴まれ」
下を向いて全て諦めたように唇を噛んでいたブランソンだったが、痛みに耐え続けるのは辛いと思ったのか、仕方ないという顔で俺の背中に手を回した。
「知らないからな…俺は…どうなっても」
「ここからなら、中央に行くより救護所の方が近いだろう。いったんブランソンを置いてから、イグニスに会いに向かおう」
「……まあ、イグニスは誰かにヤられるはずがないし、大丈夫だけど……、精神的な方で若干心配ではある。……あー! テラは言い出したら聞かないし! 仕方ないな!」
呆れた顔で立っていたノーベンだったが、強情な俺の態度にすっかり参ったようで、ため息をつきながらブランソンの反対側の腕を取って支えてきた。
「お前ってほんとうに災難なやつだな、ブランソン。お前の兄は昔は王専属の騎士団に推薦されるほど優秀だったけど今はヤバいやつって有名だもんなぁ。どうせ、僕のことを潰してイグニス兄さんに取り入ろうとしたのも、ハモンの命令だろう?」
ブランソンは小さく唸り声を上げて項垂れた。先ほどの態度からいっても、ブランソンが兄の言いなりになっているような関係が目に見えて分かった。
「………ラギアゾフ家との繋がりは、うちの家では事業の関係もあって喉から手が出るほど欲しいんだ。ハモンはディゼル様と仲良くなり、俺がイグニス様と……、そういう目的で動いていた。でも結局、ハモンの方は知らないけど、俺は完全に失敗してしまったから……。俺はもともと何をやっても上手くできなくて、ハモンからは出来損ないだと言われていつも殴られていた。恥ずかしいから兄と呼ぶなと…。今回のことが俺を認めてくれるチャンスのはずだった……」
ブランソンのやったことはとても容認できないけれど、彼にもそんな背景があってあんなことをしたのだと初めて知った。
俺だって同じモブだけど、それなりの人生があったわけで、そんな当たり前のことが抜けていた俺は、今頃重さに気づかされた。
「……でもいいんだ。どうせ俺はイグニス様に上手く取り入ることなんてできなかった。今回のことは自分の愚かさを思い知る機会だった。俺はそれで納得していたけれど、……ハモンは納得しなかった。この件に男爵家の息子が関わっているって聞いて、家のプライドを傷つけたから許せないって…。それで、参加者にテラの名前を見つけて、このハントに参加することになったんだ」
「…ちょ…ちょっと待って! みんな最初から俺を狙っていたの?」
「そうだよ。ハモンの怒りの矛先はテラに向かっていた。だから、これは俺の問題だから俺がどうにかするって言って…、見つけたら少し怪我をさせるくらいで止めるつもりだった。それで、開始前にテラと一緒にいた男を見つけて話を聞こうとしたら、逆に襲われて…結局、ハモンが出てくることになって……」
やっぱり何か強い視線を感じていたが、これだったのかと体がぶるぶると震えた。
一緒にいた男というのは、リオンのことだろう。先ほどの話の流れから推理すると、リオンは捕まっているようだが大丈夫なのかと、俺はまた余計な心配が出てきてしまい頭を振った。
今はとにかくブランソンを助けることが先だ。
「本当は兄はこのイベントで酷いことをやり過ぎて、出入り禁止になっているんだ。今回は金を掴ませて別人の名前で参加している。秘密裏にテラを傷つけるならこれは格好の機会だから、ハモンに見つかったらヤバいんだよ」
「それなら尚更急がないと…、もしお前のニーちゃんが出てきて仲良く話し合っていたら、余計に遅くなっちゃうよ。早く手当してもらおう!」
「……テラ・エイプリル。お前……バカなのか何なのかよく分からないヤツだな」
「あははー、バカもアホもよく言われる。後は刺抜きとも言われたな」
俺の明後日な回答にブランソンもノーベンまで、何だそれはという顔で、はぁ? っと声を上げた。
「……もったいないヤツだな」
「は?」
「ブランソン、お前はやり方はまずかったけど、兄の命令を必死にやり遂げようとした。よく周りを見て、どうするべきか考えて動いているし、何しろあんな兄の下にいても染まる事なく、ちゃんと自分を持っている。それに……殴られても最悪って呼ばれている兄でも、好きなんだろう?」
俺の肩に掴まるブランソンの体がわずかに揺れて、息を呑む音がした。
「……そうだよ。今はあんなになっちゃったけど、昔は剣闘大会で優勝して…強くて優しくて輝いていて…尊敬する兄さんだった。戦争で腕を怪我してから…、何もかも変わってしまって……。俺は殴られても斬られてもいい…元の兄さんに戻ってくれるなら……それで……それでいいんだ」
「それは無理だな、ブランソン。昔の俺はもう死んだんだ。動かなくなった右腕と一緒に……」
三人とは違う低い声がして、いつの間にかたくさんの足音に囲まれていることに気がついた。
ノーベンはとっくに気がついていたようだが、この状態で逃げられないと分かっていたのだろう。
すぐに攻撃できるように体勢を低くしている。
ハモンはブランソンによく似た緑の髪をしているが、体格は二倍とも言えるくらい大きくて筋肉が盛り上がった逞しい男だった。
顔もモブ顔のブランソンと比べても、圧倒的に印象に残る厳つい顔で、睨まれたら震え上がって動けなくなりそうだった。
「これはこれは、ラギアゾフ家のノーベン様、愚弟を助けていただきありがとうございます。学院ではお世話になったようで、ジェイムス家としては、そこにいる男爵家のご令息と話しがしたいと思って探していたんですよ。大勢の前で自分より高位の貴族に対して、取るべき態度をぜひ教えて差し上げたいと……」
カチンと俺のスイッチが入ってしまった。
気弱でいじられてヘラヘラしている性格のくせに、こういう時熱くなってしまう。
頭の中でやめろやめろと大騒ぎしているのに、俺の体はブランソンをノーベンに預けて眼鏡に手をかけながらスッと前に出てしまった。
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