取得霊感

富士

文字の大きさ
上 下
19 / 20

ミヂカナシ

しおりを挟む
ヨネダ『マチェットマン!これで成仏してくれ!』

ヨネダは青い炎をマチェットマンに放つ

するとマチェットマンの体は青い炎に焼かれ消えていく


ミチヨ『いけ!ヨネダ!』

マチェットマンは最後の力を振り絞りヨネダの顔面を目掛けてマチェットを振った


しかしヨネダは口からも青い炎を放ちマチェット燃やした


カトウ『ヨネダ、お前ゴジラかよ。』

マチェットマンは光の粒になって消えていった


ササキ『やったぞ!すごい勝ったんだ!』

サイトウ『よくやった、ヨネダくん』

ミチヨ『サイトウあんた早くどうにかしないと!死んじゃうわ!』

サイトウ『ああ…もう意識が飛びそうだ』


『よくやったな君達!まさかここまで能力が開花するとは、』

そこにはずっと一緒にいたかのようにミライの姿があった

ミチヨ『ミライさん!サイトウが死んじゃう!』

ミライ『まぁまぁあわてなさんな、』

ミライがサイトウの傷口に手を当てるとサイトウの血がとまった

ミライ『あくまでも応急処置だから君は病院に行こう』


カトウ『おいミライさんよ!いくらなんでもやられすぎじゃねーか?加勢してくれてもよかったんじゃねーか!』

ミライ『私は加勢しないと最初にいったろう。』

ヨネダ『ここまで人が死んでしまうとは思ってなかったな…』

ハマサキ『生き残ったのは私達だけだなんて…』

ミチヨ『まぁ生き残れたんだからいーじゃない。』

ミライ『死んでしまった者達は私が責任をもって除霊する。また新たしい何かの生物に彼らは生まれ変わるさ。』

ハマサキ『それなら私達も除霊を手伝います。』

ミライ『いいや君達はマチェットマンの呪いが消えたから霊感レベルは元にもどっているよ!見えていないだろう彼らの霊が。それに手伝いは私には不要だ』

パチンっ

ミライが指を鳴らすと緑色の火の玉がところどころに浮かびあがり静かに消えていく

ヨネダ『まさかこれで除霊されているのか…』

ミライ『まぁ君たちはよくやったよ!今日はゆっくり休むといい。それと君たちは事故物件に住み始めて3ヶ月が経つ。契約解除も含めてニャンコ達ともお別れだ。明日ここにつれてきてくれ!』

ハマサキ『クロちゃんとお別れかぁ。ずっと私と一緒じゃダメなのですか?』

ミライ『ダメではないんだけどな…とりあえず明日はつれてきてくれ。』


そしてマチェットマンとの死闘で生き残ったヨネダ達はそれぞれ家に帰宅していった。

ヨネダは家につくと

ヨネダ『あいからわずドアが重い感じがするなぁ。』

ドアをあけると飼い猫のコメが出迎えてきたのだった

ヨネダ『コメ、ただいま。なんとか生き残れてまた会えたな。ずっと俺と暮らすか。ミライさんは何か言いたそうな感じだったけど、なんなんだろうな。』

ヨネダはミライの最後の言葉が少し気になっていた。

ヨネダ(マチェットマンを除霊した事によってまた霊感レベル1からやりなおしかぁ。どうすればレベルというのは上がるんだろうか)


そして次の日

ワダ『猫ちゃん達を一旦あずかります!それから教室にどうぞ!』

ハマサキ『クロちゃん。またね!』

ワダがそれぞれの猫を預かり教室にヨネダ、カトウ、ササキ、ハマサキが集まった

ミライ『おはよう!昨日はおつかれさま!とりあえず君達には報酬を払おう。』

マチェットマンの除霊での報酬明細がくばられた。

カトウ『死ぬかと思ったけど力さえつければ食うには困らなそうだな!』

ササキ『で、ミライさんどうすれば霊感レベルは上がるのでしょうか?』

ミライ『まぁ今までみたいな訓練でも上がるんだけどな、何十年もかかってしまうんだ今の君たちでは。』

カトウ『おいおいそれじゃ話しになんねーよミライさんよ。』

ミライ『昨日のような経験を味わってさらにもう一つある事をすれば霊感はぐんと跳ね上がる事ができる。』

カトウ『それを教えてくれ!なんでもやるぜ!』


ミライ『これを配ろう。』

ヨネダ『ガスマスク?』

ミライはヨネダ達にガスマスクを配った

ミライ『カモン!ワダちゃん!』

するとワダは預かっていた猫達を連れて教室に入ってきたのだった

ハマサキ『どういうことですか?』


ミライ『隣の部屋はガス部屋になっている。君たちはこのガスマスクをつけてニャンコを抱いてその部屋に入ってもらいたい。』

ハマサキ『だからどういう事ですか!!』

ミライ『身近な死を体験しろ』

ヨネダ『何言ってるんだ?』

ミライ『君達の体で触れているものが死んでいく、愛する者が死んでいく、そして殺す、これを体験しろと言ってるんだ』

カトウ『おい!ふざけんじゃねーぞ!』

ミライ『ふざけてなんてない。必要なんだよ。』

ハマサキ『私には無理です!』

ササキ『僕はやるよ。ミライさんが言う事は霊感を取得するにはもう必要な事なんだ。それにミライさんが1番このニャンコ達を殺したくない。そんな気がするよ。』

ヨネダ『愛する者の死…だからか俺は』

ミライ『やるやらないはもう君達が決める事だよ。この行為を所詮は動物の命だ人を殺めろと言ってるわけではない。そんな事は言わない。君達が愛した者を殺す行為だ。やるならその罪を覚悟してやれ。』

ササキ『コジロー、ごめんな。』

ササキはコジローを抱きガスマスクを手に隣の部屋へ向かって行った

カトウ『マジかあいつ。普通じゃねーだろ』

ミライ『普通じゃないんだよ。霊媒師は』

カトウ『…』

ハマサキは泣いていた

ハマサキ『私のあの力があれば…もう二度と出会えない人同士をあわせてあげられる。

ハシバシさんみたいな霊でも…』

ヨネダ『俺はまた身近な死をあじあわなければいけないのか…このたった3ヶ月でもコメはだいぶ俺の中では…』

ミライ『この子たちはまた生まれ変わるよ。終わりではない。でも自分の力ほしさに殺める事は忘れないでくれ。』

カトウ『俺は力なんていらねー!トラを連れて帰る!』

ワダ『カトウ君。』

ワダはチキンを食べながらカトウに話しをかけた。

カトウ『なんだてめー何食ってやがる。』

ワダ『力なんていらねー?僕は生きる為に力をつける為にこのチキンを食べているよ。命を』

カトウ『生きる為だろ!別に霊感なんてなくても生きていける。』

ワダ『誰かがやらないと。』

カトウはマチェットマンを思い出した。

カトウ(マチェットマン、あいつは誰かが成仏させなかったらどうなっていたんだろうか…)


ヨネダ『ミライさん…世界から霊媒師がいなくなったらどうなるんですか?』

ミライ『世界は終わるよ。』

ヨネダ『死=終わりではないんですよね?』

ミライ『全ての生物は生と死を繰り返す。そのサイクルがこの世界のエネルギーになっているんだ。生きる意味もあれば死ぬ意味もあるんだよ。死で止まっていてはいけない。死で止まっている者を救う誰かがいなければいけない。』

ヨネダ『俺は妻、子供が死にました。救いたいです。』

ミライ『君の手で救いたなら君がそのレベルになるべきだと思うよ。』

ヨネダはコメを抱いた

ヨネダ『コメ…ありがとう。』

カトウ『ヨネダ…』

ハマサキもクロちゃんを抱いた

ハマサキ『クロちゃん、私…力が欲しい。』

カトウ『お前ら…』

ミライ『君達はプロの霊媒師だ。ありがとう。』



そして全員が隣のガス部屋にそれぞれ猫を抱いて入っていった。


ミライはうっすら涙目になっていた



そしてこの日の授業は終わったのだった。



ワダ『やはりこの授業はつらいですね。』

ミライ『あぁ、私もこればっかしは慣れそうにないよ』

ワダ『それよりあの能力は開花させても大丈夫なのですか?』

ミライ『あぁ…あの能力はどう転ぶか分からないが危険と感じたら一刻も早く殺るしかないな…』





ヨネダは帰宅する

この部屋も出て行く事になったので荷物をまとめていた。

ヨネダ(あぁ、このヒモ。コメがいたら絶対じゃれてきて邪魔されたな。)

(コメ、ごめんな。)

ヨネダは泣いていた。

(俺の都合で本当にコメを殺した事は正解だったんだろうか。)

ヨネダは涙を拭いて玄関の方を見るとドアに寄り掛かり人が座っているのが見えた。

(あぁ、あれかあれのせいで玄関のドアが重かったんだな)

ヨネダが見えたのはドアノブで首を吊って泣いている女性の霊だった。


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】復讐の館〜私はあなたを待っています〜

リオール
ホラー
愛しています愛しています 私はあなたを愛しています 恨みます呪います憎みます 私は あなたを 許さない

王が気づいたのはあれから十年後

基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。 妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。 仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。 側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。 王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。 王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。 新たな国王の誕生だった。

王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る

家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。 しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。 仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。 そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。

『忌み地・元霧原村の怪』

潮ノ海月
ホラー
とある年の五月の中旬、都会から来た転校生、神代渉が霧野川高校の教室に現れる。彼の洗練された姿に女子たちは興味を示し、一部の男子は不満を抱く。その中、主人公の森月和也は、渉の涼やかな笑顔の裏に冷たさを感じ、彼に違和感を感じた。 渉の編入から一週間が過ぎ、男子達も次第に渉を受け入れ、和也の友人の野風雄二も渉の魅力に引き込まれ、彼の友人となった。転校生騒ぎが終息しかけたある日の学校の昼休み、女子二人が『こっくりさん』で遊び始め、突然の悲鳴が教室に響く。そしてその翌日、同じクラスの女子、清水莉子が体調不良で休み、『こっくりさん』の祟りという噂が学校中に広まっていく。その次の日の放課後、莉子を心配したと斉藤凪紗は、彼女の友人である和也、雄二、凪沙、葵、渉の五人と共に莉子の家を訪れる。すると莉子の家は重苦しい雰囲気に包まれ、莉子の母親は憔悴した姿に変わっていた。その異変に気づいた渉と和也が莉子の部屋へ入ると、彼女は霊障によって変わり果てた姿に。しかし、彼女の霊障は始まりでしかなく、その後に起こる霊障、怪異。そして元霧原村に古くから伝わる因習、忌み地にまつわる闇、恐怖の怪異へと続く序章に過ぎなかった。 《主人公は月森和也(語り部)となります。転校生の神代渉はバディ訳の男子です》 【投稿開始後に1話と2話を改稿し、1話にまとめています。(内容の筋は変わっていません)】

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

愛のゆくえ【完結】

春の小径
恋愛
私、あなたが好きでした ですが、告白した私にあなたは言いました 「妹にしか思えない」 私は幼馴染みと婚約しました それなのに、あなたはなぜ今になって私にプロポーズするのですか? ☆12時30分より1時間更新 (6月1日0時30分 完結) こう言う話はサクッと完結してから読みたいですよね? ……違う? とりあえず13日後ではなく13時間で完結させてみました。 他社でも公開

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

廃村双影

藤雅
ホラー
【あらすじ】 かつて栄えた山間の村「双影村(そうえいむら)」は、ある日を境に忽然と地図から消えた。 「影がふたつ映る村」として伝説化していたこの地には、村人の誰一人として生還できなかったという恐ろしい記録が残る。 現在、都市伝説ライターの片桐周(かたぎり あまね)は、ある読者からの匿名の情報提供を受け、「双影村」の謎を調査することになる。心霊スポットとしてネット上で囁かれるこの村は、政府の機密指定区域にもなっており、公式には「存在しない村」だという。しかし、片桐は仲間たちとともにその禁断の地へと足を踏み入れてしまう。 そこには、「自分の影が増えると死ぬ」という奇妙な現象が存在し、次第に仲間たちが恐怖に飲み込まれていく。 50話に渡るこの物語は、失われた村の秘密、影の呪いの正体、そして片桐自身が背負った宿命を解き明かす壮絶なジャパニーズホラーサスペンスである。

処理中です...