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『魅力ある敵役』 【リクエスト】

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*現在のラノベでは主人公を持ち上げるための
「やられ役」にさせられがちな悪役ですが、
そんな扱いでは勿体無い。
バトルもの以外であっても主人公と対立する存在は、
本来魅力溢れる役回りのはずです。
時に主役以上にデザインに興が乗るヴィラン(悪役)、
テーマとして掘り下げて頂けたらと思います。
~『Pixy』 様~


『ジョジョの奇妙な冒険』のDIO。
『HUNTER×HUNTER』のメルエム。
或いは『ドラゴンボール』のフリーザ。
上記のラスボスに匹敵するようなインパクトと存在感を持つ
ラスボスというのは「ライトノベル」ではまず見かけない。
 思い付いて
その『敵役』を考えずにさっさと書き始めるからこんなコトになる。
 そんな拙さだから当然『敵役』にも魅力的なキャラなど存在せず、
ただの小者か勘違いヤローか大して強くないのにイキってるだけの
(自主規制)になる(上記が全部合わさってるのも存在する……('A`))
 正にその作者の『精神』が如実に反映している例と云えよう。
 前述のフリーザは『強者』の代名詞として誰でも知っているが、
「ラノベのラスボス」なんか誰ぁ~れも知らないのがその良い証拠である。

 ? と言えば答えは簡単で
何度も言っているが「普通の高校生」を主人公にするからである。
「何千年も何万年も生きている」や
「その余りの強さに “神” や “悪魔”、 “~の一柱ひとはしら”と呼ばれる」
とか幾ら『盛って』も、結局ソイツ高校生に【負ける】のだから
盛れば盛るほどただの〇〇になり
最終的には「ネタか?」と読者に思われるほどの三下にまで
成り下がってしまう。
 コレが以前 【 “普通の高校生” を主人公にする弊害】
で論じた『敵が総じてザコ化する』という事の顛末であり、
ライトノベルに『魅力的な敵キャラ』がいないのは、
キャラクターとストーリーのそうなっていると断じざる負えない。
 何れも『作者が自分を主人公にする』が故の
【醜悪なるナルシズム】に於ける当然の帰結である。

 更に問題点を掘り下げると、
ストーリーが進むにつれもう【敵役】を考えるのすらメンドクサくなったのか、
主人公か準主役が『ラスボス化』してしまったりもする。
 しかし【進撃の巨人】等とは違って
結局『元に戻る』コト前提のお涙ちょうだいにもなってない
三文ストーリーなので読まされるこっちは反感ヘイトを募らせる以外術がなくなる。
俗に言う「おまえが勝手にやってるんだろう?」というヤツで、
自分の怠慢を棚に上げて
勝手に「ラスボス化」して勝手に「助けて」
勝手に「泣いて」勝手に「ハッピーエンド」で
ソレで『感動しろ』とか最早言ってる事が
ただの “やから” である……('A`)

『ジョジョ』の荒木先生も著書で仰っているが、
【敵役】とは主人公と “対” になる存在。
主人公には出来ない『行動』や『選択』を実行する者。
ある意味【もう一人の主人公】でなくてはいけないわけで、
才能の無い者ほど「ただ粗暴な者」か「頭がオカシイ者」を
【敵役】にしてソレで悦に浸っている。
 まぁ作者が【悪役】としても三流なのだから仕方ないが、
強くもなんともないラスボスを倒しても面白くもなんともないし
それはただのク〇ゲーである。
 つまり最初からつまらない事が『確定』しているのであり、
故に『ラスボスの名前』すら覚えて貰えない
自らの駄作をもっと恥じ入るべきだとワタシは想う。
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