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【冨樫作品に於ける虐めの影響その3】
しおりを挟む御存じの方は御存じの通り、
最新話にて『幻影旅団』の過去が描かれ、
彼らの友人の少女、サラサが惨殺された事を受けて
後の団長、少年、クロロ・ルシルフルのセリフである。
特筆すべきはこの独白は完全に
【被害者の視点】で描かれている事。
意外かも知れないがコレが出来る作家というのは
存外少ないのである。
何度も語っているが冨樫先生も嘗ての【虐めの被害者】
そしてその【現場】とは正に上述のように凄惨なモノである。
少なくとも『精神的』には。
【ヤツらを絶対に許さない】
【ヤツらが改心する姿など想像出来ない】
コレは正に、【犯罪被害者】及び【被害者遺族】の
心情そのままであり、過去、同様の【被害】を受けた
冨樫先生だからこそ描ける描写だとも云える。
テンプレ的な「被害者」の描写は、
「ただ悲しんで泣いているだけ」になりがちだが、
実際は『悲しみ』と同等かそれ以上に
【怒り】や【憎しみ】の方が強いのである。
『純粋さ』や『優しさ』或いは『正義感』が強い者ほど
ソレはより大きくなるであろう。
理知的で誠実な『クラピカ』が、
【復讐】に於いては人格が【変貌】してしまう点が
その事を如実に表している。
此処で【どんな理由でも復讐はいけない】や
【憎しみは何も生み出さない】などの
『偽善的』なセリフは一切出てこない。
ソレらは全て『傍観者』のセリフだからだ、
ある種【無責任】と云っても良い。
そもそも『何かを生み出すために』
怒ったり憎んだりしているのではない。
じゃあ「喜び」や「悲しみ」は何かを生み出すのか?
人間の『自然感情』に「功利性」や「建設性」を求められても困る。
【機械】では無いのだから
『心』に【全て意味がある】わけではないのだ。
若干話が逸れて悪いが『不倫は他人が口出しする事ではない』
と偉そうに云う輩は過去に自分がやっていたからだ、
とワタシは想うようにしている。
どこぞの「五体不満足」な人もそう宣っていた。
【被害者に寄り添う意識】が無い者の言葉、
ソレこそ正に【何も云う資格が無い】というモノであろう。
いずれにせよ
【他人の気持ちが解らない】
【他人の”痛み”が解らない】
から出る、ある意味『サイコパス』的な言動であり、
「人権派」を名乗る弁護士が【加害者】ばかりを擁護し
被害者は【蔑ろ】にしてより傷つけるという点も共通してくる。
長くなったので今宵は此処までとするが、
また何か想いつきそうなので引き続き作品を楽しみながらも
考察を続けて往こうと想う。
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こんばんは。凄絶な体験をされていたのですね。
私は正直語ることのないただのオタク女子高校生だったので、中学まではいじめられてました。無抵抗な腰抜けでした。今は……殺気を放つ女性らしいです。(筋の人ではないのに筋の人と思われてしまいました)。
○すぞと言う所に殺気がこもってマジで○されそうです……って感想を頂いてしまいました。
とりあえず自己防衛に役に立ってます。
スーパーの買物に行った時に目が据わった自分を見てビビりました……笑えない。
その影響で今『こんなん』なっちゃってますけどね……('A`)
だから「迷子の女の子」に話しかけたら
余計に泣かれる始末です……('A`)
(まぁ、後、親御さんと再会出来ましたが)
【虐め】が【暴力】でしか『解決』出来ない
今の状況は間違っています。
無論、ワタシは【異端者】ですが、
生徒、教師、学校他、全部【ソレ以下】なのです。
『虐め』の回について、真っ黒な感想を。
いくら、こどもにはモラトリアム(執行猶予期間)が認められるべきだとは言っても、
相手のある「虐め」は別だと、同意します。
その場限りの揉め事でなく、継続して行われることについては、加害者をきっちり警察署に連行して記録をとる程度のことはしてしかるべきでしょう。親御さんには頭の痛いことかもしれませんが、運転免許と同様にポイント制で免停・・・保護施設での矯正も含めて制度化するくらいのことは必要かもしれません。
とはいえ、多くのひとは恐れるに足らず。我が子が虐めに決して加担しないように、家庭できっちり諭せばよいのですから。それでも無理だとなれば、いっそ社会で矯正を手助けしてもらえることは福音になるかもしれません。・・・線引きが相当難しいでしょうが、法制化を検討するだけで抑止効果は高いでしょう。
「子供」を持つ親御さんは既にして堪ったモノではないでしょう。
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「【犯罪者の心理】」
これは、虐めのみではなさそうですよね。
スピード違反にしろ、信号無視にしろ、駐車違反にしろ、
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違反者にはその心は持ち合わせていないようです。
そうですね、虐めのみならず【犯罪全般】と考えた方が良いでしょう。
いきなり【凶悪犯罪】に手を染める者は稀であり、
「小さな罪」が積み重なってどんどんエスカレートしていくワケです。
ソコに【罪の自覚】は存在しません。
故に必要なのは「心の教育」などではなく
明確な【刑罰】なのです。