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【第一章・彷 徨 う 混 沌】
Ж-5 解き放たれしモノ ~Breathless Night Slider~ ③
しおりを挟む「もしかしてだけど~、 もしかしてだけどぉお~」
テンション上げるために歌の語尾を少々持ち上げて
以下中略しながら助走を図る。
我ながら結構美声、 しばし素足と小首でフンフン、
タシタシとリズムを取りながら間とタイミングを測る、
視線はスクリーンみたいに大きな嵌め殺し窓の先。
「一般~的に~、 女の子ぉ~って~、 下ネタとかを嫌うけど~」
独唱のつもりだったが何故か歌詞を受けながらリュカが隣に並ぶ。
「ある研究者の話では~」
あぁ~、 もうこいつホント好き、 親友決定、
殴ってでもそうさせる。
お互いコクリと頷き疾走開始。
「「女は男の6倍エロ、イ~~~~ッッッッ!!!!」」
そのまま両腕を交差して窓をブチ破り夜空にダイブ!
バッシャア! と水をブチ撒けた音と似て非なる感覚を残しての
絶息ノ夜滑走!
「「YEAH! YEAH! YEAH! YEAH! YEAH!
YEAHッッッッ!!!!」」
砕けたガラスのシャワーが煌めく絶空の中
互いの叫びが響き渡る。
こんなコト、 まともなテンションで出来るかっつーの!
魔王でも英雄でも怖いモンは怖い!
だから――
「「異世界転生がなんぼのモンじゃ―――――――――――――――――
――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!」」
某サイトの大半を敵に回すような暴言を、 何か色々打ち消すため
オレ達は異邦の夜空に向かって共に叫んだ。
NEXT PHANTASM…Ж
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