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第1章 ヴァルト・クライン

第一話 マーヴェリック家は本日も平和です

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 マーヴェリック家。
 世界最大の貿易商、ライオネル商会を経営している一族。
 世界屈指の大貴族でもあり、幾つもの領地を有している。
 加えて、国家との繋がりも強く、政府から直々に仕事を依頼されることが多々ある。
 そんなマーヴェリック家には、一人娘のご令嬢がいる。
 マーヴェリック家次期当主であり、才色兼備に温厚篤実、領民達からの人望も厚い。
 ただ、彼女には不安要素がある。それは彼女の身体である。彼女は身体が弱く、よく病に倒れてしまう。それが原因で、屋敷からあまり外に出られないでいる。
 そんな彼女を守り、世話をする為に数人の従者達が屋敷に住んでいる。

 俺、ヴァルト・クラインもその一人であり、マーヴェリック家の屋敷とお嬢様を警護する騎士として務めている。
 本日も本日とて、俺は敷地内を巡回という名目で散歩している。
 雲一つない晴天の下、真面目に仕事するのは愚かな判断だ。こんな日は散歩しながら昼寝場所を探すのに限る。

「はぁ……良い天気だ。お嬢もこの空の下、散歩したら身体に良いんじゃないか?」

 俺はルンルン気分で足を運び、丁度良さげな木陰を発見した。地面も柔らかい芝生で丁度良い。そこに寝転がり、心地良い日差しを浴びながら目を閉じた。

「そんな所で何をしているのかしら?」

「んげっ!?」

 冷たい刃のような声と視線に飛び起きた。

 俺の視線の先にはメイドがいた。買い物から帰ってきたのだろう。食材が入った袋を抱えながら、冷ややかな視線を送ってくる。
 長い白銀の髪をポニーテールにして、お嬢と同じ金色の瞳を輝かせた、もの凄い美人だ。スタイルも抜群で、メイド服の上からでもその素晴らしき黄金律が分かる。
 世の男共なら誰しもが鼻の下を伸ばし、一度は味わってみたいと思うだろう。だがそんな事を一度でも考えてみれば、男の股にぶら下がるモノは輪切りにされるだろう。

「今は勤務中でしょう?」

「き、休憩中だ。休憩中に何所で何をしようが勝手だろ?」

「そう。でもおかしいわね。貴方の休憩時間はまだ先の筈だけど?」

「じ、時間をズラしたんだよ」

「なら、もう今日の休憩は無いわね。休憩が終わったら最後まで働いてね」

「……はい」

 俺は項垂れた。グッバイ、俺の至高なる昼寝よ。ハロー、くそったれな職務よ。今夜は思う存分呑んでやろう。
 俺は立ち上がり、巡回に戻ることにした。
 巡回と言っても、こんな真っ昼間にマーヴェリック邸の敷地内に侵入する愚か者はいないだろう。もう数年此処で騎士をやっているが、そんな奴は一人たりともいなかった。
 まぁ、こうやって巡回しているだけで仕事になるんだから、楽なモノだ。
 と、そんな考えを見抜かれたのか、マリナにもの凄い形相で睨まれる。
 そんな顔でも美人に見えてしまうから、仕方が無い。

「はぁ……どうして貴方みたいな人が、マーヴェリック家の騎士に……」

「それ、お互い様だろ」

「は?」

 ギロリ、とマリナは金色の眼を光らせる。彼女の空いている片手の周囲がキラリと光った気がした。どうやら本気で彼女を怒らせてしまったらしい。
 俺はマリナが怒りを爆発させる前に姿勢を正してその場を後にする。マリナを怒らせると面倒なことになる。少なくとも、今日明日の食事は無くなるだろう。

 俺はこの広い敷地内の巡回を再開した。
 マーヴェリック邸の敷地は広い。どれ程広いかというと、馬車を乗り回す事が出来るほど広い。何故か森や泉もあり、敷地と言うより小さな領地と言ったほうが正しいのかもしれない。
 まぁ、鍛錬には持って来いな場所でもある。御陰で腹が出ることはない。
 マーヴェリック邸の敷地に入る門まで辿り着き、そこで俺は門番小屋の椅子で本を読んでいる初老の男と出会う。男の足下では大きな狼が寝そべっている。

「よぉ、アルベール。調子はどうだ? ウルフも、ヨシヨシ」

 俺は狼であるウルフを撫でた。どうしてウルフなのかは知らないが、皆そう呼んでいる。
 そしてアルベールは本から視線を外さず、ただ親指を立てた。どうやら調子は良いらしい。
 アルベールは決して話さない。舌が無いのではと疑ったこともあるが、舌はちゃんと存在した。性分らしい。もう一人、無口な奴はいるが、アイツはまだ話すほうだ。

「何か変わった事は?」

「……」

 アルベールはコンコン、と椅子の手摺りを指で叩いた。
 それは『あった』と言うことであり、俺の夜が無くなったことを知らせるものであった。
 俺は大きく溜息を吐き、ウルフを撫でていた手を止めて立ち上がる。

「数は?」

「……」

 アルベールは指を二本立てた。
 成る程、今回は二体か。
 俺はアルベールに礼を言って巡回に戻った。
 ああ、今日はツイてないや。



 その日の晩、屋敷内は静寂で包まれていた。月明かりだけが屋敷と庭を薄らと照らしている。
 その薄ら闇の中を、何者かが駆け回っている。音を立てず、ハッキリと姿を見せず、まるで影のように動き回る。
 その影の数は二つ。二つの影は庭の草陰に隠れ、赤い瞳を輝かせる。
 明らかに人間ではない。手足が異様に長く、四つん這いで歩いているソレは、この世界で魔物と呼ばれる存在。
 魔物は魔界の住人で、人間界に現れては人間を殺戮する化け物だ。どうして殺戮するかは分かっていない。それが本能なのかもしれない。中には知能を持つ個体も存在するが、此処に居る奴らには存在しない。ただ本能のまま、このマーヴェリック邸にいる獲物を狙っている。
 魔物は草陰から飛び出し、一気に屋敷へと走り出す。
 しかし、魔物らの前に別の影が降り立つ。ソレは、蒼い眼を輝かせた一人の騎士であった。



 アルベールの報告通り、二体の魔物が侵入してきた。
 俺は騎士服である黒緑のコート翻し、奴らの前に飛び出る。
 今日の相手はC級が二体か……余裕だが、油断は禁物だ。

 魔物には階級が存在する。その区別は魔物が持つ『魔力』と呼ばれる超常の力で判別される。階級はD級からS級まであり、それ以上はその強さによって数字が振り分けられる。C級までは歩兵二、三人で撃破可能だが、B級以上になると部隊での対応が求められる。

 俺は左腰に差してある長剣を抜き、肩に担いで魔物を見据えた。魔物らは俺を警戒しているのか、ジリジリと躙り寄るだけで、それ以上は何もしない。

「さて……どうするお前ら? 大人しく帰るのなら、見逃してやる」

 俺の言葉が理解できるはずもなく、一体の魔物が牙を見せながら突撃してくる。
 まるでゴキブリのように素早い。だがそれでも俺の目はコイツを捉えている。
 魔物とすれ違い様に一撃、剣を振るって腕を一本斬り落とした。魔物特有の蒼い血が俺のコートを汚す。魔物は痛みを感じていないのか、斬られた腕を見ても吠えるだけで怯まない。

「汚ぇ、一張羅のコートが汚れただろ。それで? まだやるかい?」

 俺への返答は咆哮だった。魔物らは俺を前後から挟撃し、爪を振るってくる。
 知性は無い筈だが、中々どうして――。

「楽しませてくれる!」

 俺は一体に剣を振るい、爪を弾く。そのままの流れでもう一体の魔物の爪を弾く。弾いたその剣で両腕のある魔物の片腕を斬り落とす。

「どうした? その程度か? だったら、今度は俺から行くぞ」

 俺は一体の魔物を蹴り飛ばし、別の魔物に向かって剣を振るう。
 魔物は剣を避けて逃げ出すが、俺が逃がすはずもなく、ピタリとくっ付いて追いかける。
 魔物は俺に向けて口を開いた。口内に魔力が集約していくのを感じる。

「フッ――」

 魔物は口から蒼い魔力の光線を放った。俺は剣でその光線を斬り裂いた。
 間違っても庭や屋敷に当てるわけにはいかない。そんなことになれば、俺は殺されちまう。
 いや、殺されるよりもっと恐ろしいことを、マリナにされるだろう。
 光線を斬り裂き、剣を魔物の口の中へと突き刺した。魔物の頭部を貫き、その魔物は魔力の粒子となって消え失せた。

 魔物は人間界で死ぬと、魔力の粒子となって魔界へと還る。還った後で死ぬのか生き返るのかは分からないが、人間界からは排除できる。

「さて、と。次はお前――」

 俺は蹴り飛ばした魔物のほうへと振り向く。
 しかし、そこに転がっているはずの魔物はいなかった。
 逃げ出した? いや、気配はある……。
 俺は視線を屋敷へと向けた。すると、そこには全力疾走で走っている魔物の姿があった。
 片腕を失っても素早い動きで屋敷へと向かうその姿は、一種の執念すら垣間見えた。
 おそらく、屋敷の中にいる獲物を喰らって強くなろうとしているのだろう。
 だが、そんなことは俺が許さない。
 俺は魔物を追いかけようと『力』を発動――。

「遅い」

「んぇっ!?」

 発動する直前に、俺の耳に凍えるような声が聞こえ、変な声を出して止まってしまった。
 そして屋敷に向かって走っていた魔物は、突然ピタリと足を止めた。
 足だけではない、全身がピクリとも動かず、宙に浮いている。
 俺はそれを見て、剣を鞘にしまう。そしてこの後に待っているであろう説教に、俺は溜息を吐く。

「何を遊んでるんだ、ヴァルト?」

「いや、遊んでいたわけじゃ……」

 俺の前に白銀の暗殺者が現れた。
 黒いメイド服が死神装束に見える彼女は、冷たく金色に光る眼で俺を睨む。
 彼女――マリナは黒い手袋を嵌め、その手袋の指先から細く光り輝く糸が出ている。
 その糸は魔物の周囲に蜘蛛の巣のように張り巡らされており、魔物を絡め取っていた。

「言い訳するな。万が一魔物が屋敷に侵入したらどうするつもりだった? あん?」

「うわー、メイドモードじゃなくて完全に暗殺者モードに入ってるよ……」

 マリナはメイドの時と今のような時で性格が変わる。
 因みに、今が素だ。まぁ、お嬢の前でこんな恐ろしい姿を見せるわけにはいかないしな。

「ったく、後でお説教だ……んで? お前は此処に何をしに来たんだ?」

 マリナはググッと糸を引いた。糸が魔物の肉に食い込み、蒼い血を流させる。
 魔物がマリナの問いに答えるわけもなく、糸から逃れようと藻掻こうとする。
 しかし、マリナの糸にC級が抗えるわけがない。
 魔物には同情しないが、あんな死に方は御免だと思う。

「貴様ら如きクズが……お嬢様に近づくな」

 マリナは腕を振るった。魔物は糸によって細切れにされ、粒子となって還っていった。
 魔物はお嬢を狙っている。理由はお嬢が持つ『魔力』だ。
 お嬢は人間でありながら魔力を持っている特別な存在だ。その魔力は魔物にとって最高の餌らしく、夜になるとお嬢を狙ってやって来る。
 俺達、マーヴェリック家の従者はお嬢を守る為に存在する、守護者なのだ。
 そして、お嬢は自分が魔力を持っていることを知らない。魔物に狙われていることも知らない。お嬢の父親、現マーヴェリック家当主、つまり俺達のボスにとある理由によって秘匿にされている。
 こうして俺達が戦っていることは、お嬢に知られてはいけないのだ。

「下衆が……おい、何所に行こうとしてる?」

「いっ!?」

 コッソリとこの場から立ち去ろうとしたが、鼻先にマリナの糸が掠り、薄らと傷が付く。
 もう少しで鼻が斬り落とされるところだった。

「いや、もう部屋に戻っても良いかなーって……」

「お前はこれから説教だ。逃げたら……」

 マリナの周囲に糸がフヨフヨ浮かび上がる。
 さようなら、俺の夜。こんばんは、地獄の夜。



 翌朝、俺は目の下に隈ができている状態で折檻部屋から這い出た。
 マリナめ、散々小言を言ってから俺を部屋に縛り付けやがって……。御陰で一睡もできなかった。
 俺は一度自室に戻り、顔を洗ってから食堂へと向かう。
 此処では、お嬢の意向で全員同じ時間に朝食を取るのだ。
 他の貴族様は知らないが、お嬢は俺達を家族だと呼んで、可能な限り使用人扱いはしない。
 だから、朝食だけでも一緒に食べようと言ってくれているのだ。

 こんな、『化け物』である『俺達』を家族と呼んでくれる。

 俺は食堂の扉を開いた。
 そこには、既に食卓に着いた皆がいる。
 メイド、執事、コック、庭師、門番、そしてお嬢。

「あ、ヴァルト。おはよう、よく眠れた?」

 朱髪の少女が俺の名を呼んだ。

 彼女こそが俺達のお嬢、セラ・マーヴェリック。

 可憐な微笑みを、俺に向けてくれる。

 この笑顔を、俺達は守れた。そしてこれからも、守っていく。

 俺は笑みを返した。

「おはよう、セラ」

 マーヴェリック家は本日も平和だ。



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