77 / 84
第3章
76話 今後と計画
しおりを挟む
今後と計画
疲れただろうからとレミアには部屋で休んでもらい、リーナにも部屋に戻ってもらった。そして陛下、王妃、エルメス、シオン、アルフレッドの5人は今回の件について話を始めた。
「魔族の介入ということと帝国方面に進んでいたことを考えると帝国が絡んでいるということで間違いないだろうがなんせ証拠がないから手出しができん。」
陛下たちの悩みの種はやはりそこであった。今回の件だけで帝国が手を出すのをやめるとは思えない。
「陛下、そのことに関してなのですが私の方で背後関係を調べました。」
シオンは、自分が持っているものをすべて差し出す。
「オルフェウス、魔族から何かわかったことはある?」
そういうと、どこからともなくオルフェウスが姿を現した。それに対し、陛下たちは、驚くばかりであった。
「はい。皆様のお考えの通り帝国と手を組んでいるようです。ただ、確実な証拠はすべて処分されているようで魔族との関係を示すようなものはありませんでした。」
「そっか、ありがとう。」
シオンは、そう言ってオルフェウスを闇の中へと帰した。
「さすが、シオン君。今の話からすると帝国に対してまだやり返すことは出来ないということでいいのかな?」
陛下がシオンに対して疑問を投げかけた。陛下としても早く帝国に対し行動を起こしたいので焦っているようだ。
「そうですね。武力で対抗は出来そうにないですが、忠告は出来ると思いますよ。」
シオンは、ニヤリと黒い笑みを浮かべた。
「帝国にもうちのような学園がありましたよね?そこで学校対抗戦をしようと持ち掛けるのはいかがでしょう。あちらの学校も実力主義。少し挑発したら簡単に乗ってくると思うのですが。そこで少し痛い目見せれば大人しくなるかもしれませんよ。それに、皇帝などの重鎮たちも呼んでいただければその間にいろいろと手を回します。」
シオン以外が呆れた表情をしている。いや、王妃だけ何やら考えているようだった。
「シオン君。私からいくつか質問していいかしら。」
「どうぞ。王妃様。」
「ありがとう。まず、シオン君の力は知っているけど学園対抗となると少なくとも10人くらいは必要になると思うの。人では確保できるのかしら。それから、手を回すといったけど具体的には考えているのかしら。」
王妃からの質問はしっかりと考えていると言えるものだった。
「えぇ、7人は決まっています。ですから、大丈夫だと思います。手を回す内容としては現皇帝に不満を持っている真っ当な貴族に声をかけようと思います。公爵家の1つがそんな感じだったと記憶しているのですが。」
「そこまで考えているなら大丈夫だと思うけど絶対に危険なことはしないでね。物理的に帝国が吹き飛ぶわよ。意味は分かるわよね?」
そう言って王妃は、アルフレッドの方をちらっと伺った。そう、王妃が一番気にしているのはエヴァンズ家である。その気になれば帝国など塵も同然である。そうなってしまっては関係のない帝国民たちが可哀想なのである。
「はい。十分に気を付けます。」
「そうしていくれるとありがたいわ。」
「貴方たちは、いつまでボーっとしているのかしら。シオン君は、リーナのところに行ってあげて。」
王妃にそう言われ、リーナのところに向かうシオンと王妃に怒られている男集団だった。
疲れただろうからとレミアには部屋で休んでもらい、リーナにも部屋に戻ってもらった。そして陛下、王妃、エルメス、シオン、アルフレッドの5人は今回の件について話を始めた。
「魔族の介入ということと帝国方面に進んでいたことを考えると帝国が絡んでいるということで間違いないだろうがなんせ証拠がないから手出しができん。」
陛下たちの悩みの種はやはりそこであった。今回の件だけで帝国が手を出すのをやめるとは思えない。
「陛下、そのことに関してなのですが私の方で背後関係を調べました。」
シオンは、自分が持っているものをすべて差し出す。
「オルフェウス、魔族から何かわかったことはある?」
そういうと、どこからともなくオルフェウスが姿を現した。それに対し、陛下たちは、驚くばかりであった。
「はい。皆様のお考えの通り帝国と手を組んでいるようです。ただ、確実な証拠はすべて処分されているようで魔族との関係を示すようなものはありませんでした。」
「そっか、ありがとう。」
シオンは、そう言ってオルフェウスを闇の中へと帰した。
「さすが、シオン君。今の話からすると帝国に対してまだやり返すことは出来ないということでいいのかな?」
陛下がシオンに対して疑問を投げかけた。陛下としても早く帝国に対し行動を起こしたいので焦っているようだ。
「そうですね。武力で対抗は出来そうにないですが、忠告は出来ると思いますよ。」
シオンは、ニヤリと黒い笑みを浮かべた。
「帝国にもうちのような学園がありましたよね?そこで学校対抗戦をしようと持ち掛けるのはいかがでしょう。あちらの学校も実力主義。少し挑発したら簡単に乗ってくると思うのですが。そこで少し痛い目見せれば大人しくなるかもしれませんよ。それに、皇帝などの重鎮たちも呼んでいただければその間にいろいろと手を回します。」
シオン以外が呆れた表情をしている。いや、王妃だけ何やら考えているようだった。
「シオン君。私からいくつか質問していいかしら。」
「どうぞ。王妃様。」
「ありがとう。まず、シオン君の力は知っているけど学園対抗となると少なくとも10人くらいは必要になると思うの。人では確保できるのかしら。それから、手を回すといったけど具体的には考えているのかしら。」
王妃からの質問はしっかりと考えていると言えるものだった。
「えぇ、7人は決まっています。ですから、大丈夫だと思います。手を回す内容としては現皇帝に不満を持っている真っ当な貴族に声をかけようと思います。公爵家の1つがそんな感じだったと記憶しているのですが。」
「そこまで考えているなら大丈夫だと思うけど絶対に危険なことはしないでね。物理的に帝国が吹き飛ぶわよ。意味は分かるわよね?」
そう言って王妃は、アルフレッドの方をちらっと伺った。そう、王妃が一番気にしているのはエヴァンズ家である。その気になれば帝国など塵も同然である。そうなってしまっては関係のない帝国民たちが可哀想なのである。
「はい。十分に気を付けます。」
「そうしていくれるとありがたいわ。」
「貴方たちは、いつまでボーっとしているのかしら。シオン君は、リーナのところに行ってあげて。」
王妃にそう言われ、リーナのところに向かうシオンと王妃に怒られている男集団だった。
55
お気に入りに追加
4,229
あなたにおすすめの小説

神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく
霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。
だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。
どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。
でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。

知らない異世界を生き抜く方法
明日葉
ファンタジー
異世界転生、とか、異世界召喚、とか。そんなジャンルの小説や漫画は好きで読んでいたけれど。よく元ネタになるようなゲームはやったことがない。
なんの情報もない異世界で、当然自分の立ち位置もわからなければ立ち回りもわからない。
そんな状況で生き抜く方法は?

職業賢者、魔法はまだない ~サバイバルから始まる異世界生活~
渡琉兎
ファンタジー
日本の高校に通っていた天川賢斗(あまかわけんと)は、突如振り出した豪雨にさらされると落雷を浴びてしまい即死してしまう。
意識だけの存在になった賢斗に女神と名乗るアステアから異世界転生をさせる代わりに、世界を救ってほしいとお願いされる。
ゲーム大好き人間だった賢斗は即答で了承すると、転生時の職業を【賢者】にしてくれると約束してくれた。
──だが、その約束は大きな間違いを伴っていた。
確かに職業は【賢者】だった。きっともの凄い魔法が使えるのだろう。だけど、だけどさあ…………レベル1だから超強い魔法が魔力不足で使えないんですけど!?
魔法欄には現代魔法の最高峰やら、忘れ去られたであろう古代魔法やらがずらりと並んでいるのだが、レベル1で魔力5しかない賢斗には全く、何も使えなかった!
これは、レベル1の最弱賢者がレベリングに躍起になる、そんなお話。
……あれ、世界を救うとかなんとかって、どうなった?
※カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

お願いだから俺に構わないで下さい
大味貞世氏
ファンタジー
高校2年の9月。
17歳の誕生日に甲殻類アレルギーショックで死去してしまった燻木智哉。
高校1年から始まったハブりイジメが原因で自室に引き籠もるようになっていた彼は。
本来の明るい楽観的な性格を失い、自棄から自滅願望が芽生え。
折角貰った転生のチャンスを不意に捨て去り、転生ではなく自滅を望んだ。
それは出来ないと天使は言い、人間以外の道を示した。
これは転生後の彼の魂が辿る再生の物語。
有り触れた異世界で迎えた新たな第一歩。その姿は一匹の…

異世界転生!ハイハイからの倍人生
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。
まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。
ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。
転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。
それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...

前世の記憶さん。こんにちは。
満月
ファンタジー
断罪中に前世の記憶を思い出し主人公が、ハチャメチャな魔法とスキルを活かして、人生を全力で楽しむ話。
周りはそんな主人公をあたたかく見守り、時には被害を被り···それでも皆主人公が大好きです。
主に前半は冒険をしたり、料理を作ったりと楽しく過ごしています。時折シリアスになりますが、基本的に笑える内容になっています。
恋愛は当分先に入れる予定です。
主人公は今までの時間を取り戻すかのように人生を楽しみます!もちろんこの話はハッピーエンドです!
小説になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる