家族もチート!?な貴族に転生しました。

夢見

文字の大きさ
上 下
59 / 84
第3章

58話 入学式

しおりを挟む
入学式


今日は入学式なので、学園に来ているのだが人が多すぎる。本当に多い。どれくらいかというと通勤ラッシュの電車の中くらいだろうか。
「さて、ラウル。講堂に僕たちも行こうか。」
シオンとラウルは、講堂の中に入ったのだが外見と中の広さが釣り合っていない。多分、空間魔法か何かで拡張されえているのだろう。現にこの学園はいくつもの結界によって守られている。なので、それくらい当たり前なのかもしれない。
2人は自分の席に座ろうと思ったらなんと一番前で来賓席が隣にあった。この席順は、クラスごとに並んでおりSクラスからとなっていた。元々寝るつもりなどはないものの近くというのはやはり緊張するものだ。


「ただいまより、入学式をはじめます。」

どうやら時間通り入学式が始まったようだ。式はスムーズに進み校長の話となった。生徒にとってこれが最初の難関である。みんな寝ないで聞こうと頑張るものの校長の口から催眠ガスでも出ているんじゃないかってほど眠くなってしまうのだ。壇上に上がったのは、陛下だった。なぜ陛下が?と思ったのだが、ここは王立学園である。国が作り運営しているのだからありえない話でもなかった。
「校長のブレイブ・ウォーカーだ。そして、この国の王をしている。早速だが、入学おめでとう。だが、君達はまだまだひよっこにすぎない。この学園で知を磨き、力を磨き、親しき友を作りお互いに切磋琢磨して頑張ってほしい。己を理解し、己の強みを生かし、弱みを克服できるよう努力を怠るな。ここには、それを見つける為のものがそろっている。教師にしろ、上級生にしろ、いろいろだ。それを、よい意味で利用し強くなって見せろ。以上で話を終わる。」

「在校生代表挨拶。グロス・エヴァンズ」
「はい。」
うん。だと思ったよ。それ以外ありえないと思ってたよ。
「新入生の皆さん。おめでとうございます。さて、今日から皆さんは晴れてこの王立学園の生徒となったわけです。校長先生がおっしゃっていたように、良き友を見つけお互いに切磋琢磨し己を磨き上げてください。そのためなら、先生方をはじめ、私たち上級生たちもお手伝いいたします。そして、学期ごとに行われる定期考査では評価が良ければ上のクラスに昇格評価が悪ければ下のクラスに降格と厳しいものもあります。慢心せず頑張って下さい。皆さんの学園生活がより良いものになることを願っています。
生徒代表 グロス・エヴァンズ」
盛大な拍手と黄色い声援が送られた。さすがグロスである。次はシオンの番でグロスや家族の顔に泥を塗らないように頑張ろうと意気込んでいた。
「次に、新入生代表挨拶。シオン・エヴァンズ」
「はい。」
そう返事をして、壇上へ上がった。だが、その瞬間に思い出した。話す内容を全く考えていなかったことを。
何も考えられないままマイクの前に立ってしまった。
「おはようございます。シオン・エヴァンズと言います。この王立学園に入学することができ、またこれから6年間ここにいる仲間と切磋琢磨し成長できることを光栄に思います。先生方や先輩方にはご迷惑をおかけすることが多々あるとは思いますがこれからよろしくお願いいたします。さて、最後になってしまいましたが、私は幼少期に両親にたくさん迷惑をかけてしまいました。ですので、少しでもこの学園で成長し早く親孝行できるよう頑張りたいと思っています。
新入生代表 シオン・エヴァンズ。」
まあまあの出来だったと思う。拍手も起こり黄色い声援も聞こえた気もするが勘違いだろうか。
俺は壇上から降り自分の席に座った。すると、隣にいたリーナに良かったよと褒められた。それを聞いて安心したよ。
そのまま式は終わり自分たちの教室へと上がっていくよう指示がありシオンはラウルとリーナの3人で話をしながら教室まで行くのだった。
しおりを挟む
感想 124

あなたにおすすめの小説

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~ 旧タイトルに、もどしました。 日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。 まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。 劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。 日々の衣食住にも困る。 幸せ?生まれてこのかた一度もない。 ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・ 目覚めると、真っ白な世界。 目の前には神々しい人。 地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・ 短編→長編に変更しました。 R4.6.20 完結しました。 長らくお読みいただき、ありがとうございました。

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく

霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。 だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。 どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。 でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。

職業賢者、魔法はまだない ~サバイバルから始まる異世界生活~

渡琉兎
ファンタジー
 日本の高校に通っていた天川賢斗(あまかわけんと)は、突如振り出した豪雨にさらされると落雷を浴びてしまい即死してしまう。  意識だけの存在になった賢斗に女神と名乗るアステアから異世界転生をさせる代わりに、世界を救ってほしいとお願いされる。  ゲーム大好き人間だった賢斗は即答で了承すると、転生時の職業を【賢者】にしてくれると約束してくれた。  ──だが、その約束は大きな間違いを伴っていた。  確かに職業は【賢者】だった。きっともの凄い魔法が使えるのだろう。だけど、だけどさあ…………レベル1だから超強い魔法が魔力不足で使えないんですけど!?  魔法欄には現代魔法の最高峰やら、忘れ去られたであろう古代魔法やらがずらりと並んでいるのだが、レベル1で魔力5しかない賢斗には全く、何も使えなかった!  これは、レベル1の最弱賢者がレベリングに躍起になる、そんなお話。  ……あれ、世界を救うとかなんとかって、どうなった? ※カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。

異世界に転生したら?(改)

まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。 そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。 物語はまさに、その時に起きる! 横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。 そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。 ◇ 5年前の作品の改稿板になります。 少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。 生暖かい目で見て下されば幸いです。

処理中です...