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第3章

55話 事件

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事件


ラウルにもっていくととても喜んでくれた。次は自分のを作ることにしたのだが何の武器にするか悩んでいる。
なぜ悩んでいるのかというと弓か槍を作りたいのだが時間的に一つしか作れないためだ。10分くらい悩んでシオンは思いついた。どんな武器にでも変わる武器を作ればいいのだと。



そして、完成したのがこれだ。

黒球
階級:???
詳細:どんな武器にでもなる黒の球。鍛冶神すら作ることが出来ない。一瞬でありとあらゆる武器に変化することが出来る。破壊することは不可能。


うん...やっちゃった感が否めない。できちゃったものは仕方ない。あきらめよう。
この武器を弓と槍にしてみた。すると、またしても頭が痛くなってくるような感じになっていた。

黒弓ヴァイラ
階級:???
詳細:矢は自分の魔力を使う。魔力次第でいろいろな属性の矢を作り出すことが出来たり、貫通させたりできる。どんな状況でも100%当てることが出来、放った相手をどこまでも追いかけ続ける。

黒槍ヴィラクトル
階級:???
詳細:伸縮自在でどこまでも大きくなったり小さくなったりする。それに加えて、浮かして飛ばすこともできる。飛んだあとはきちんと手元に戻ってくる。魔力を流すことでスピードが上昇する。(某アニメのよう)


もう考えないことにしよ。
「シオン様、夕食の準備が整いました。」
「え?もうそんな時間なのか。」
もうそんな時間か。好きなことになると集中しすぎて周りが見えなくなる癖を治さないと、と少し反省するシオンだった。

そして、夕食ではラウルが嬉しそうに剣の話をしていた。
「あの剣凄い使いやすいな!!」
喜んでくれて何よりだな。そのまま楽しい夕食は終了してその事件は起こった。


庭に変な気配を感じた3人は庭に出てきた。
「そこにいる人たち、出てきたら?」
侵入者は、まさかこんな早く見つかるとは思っていなかったらしく慌てているのが感じ取れた。
「チッ、仕方ねーな。お前ら、やるぞ。」
その合図とともに10人くらいで勢いよく攻めてきた。魔法を器用に使い攻めてくるあたり手馴れているらしい。どこからの差し金かは知っているんだけどね。侵入者たちは、ガキ2人にメイド1人だったため勝てると思っているのか何処か余裕がみえた。しかし、それは一瞬で打ち砕かれることとなる。攻撃魔法が一発としてこっちに当たらないのだ。それどころかすべてこっちに届く2m前くらいですべて消えていくのだ。おかしいと思った侵入者のリーダーは、仲間にいったん下がるよう指示を出しこちらに話しかけてきた。
「おいおい、どういう事だよ。」
「さぁ、どういう事だろうね。」
敵に手口を教える気など毛頭ないので軽く流すと、侵入者たちも顔を引き締めて攻撃を仕掛けてきた。さっきのような余裕はみえなく本気で攻撃をしてきた。しかし、結果は変わらず。それどころかディアーナとラウルによって無力化されてしまった。
「くそっ、捕まってしまったか。まぁ、でもここにこれだけ強い奴らが集まっているってことは屋敷の中がおろそかになっているんじゃないのか?」
「まさか、本当の狙いは屋敷の中!?」
シオンは、屋敷の方を振り返る。
「ああそうだ。だが、残念ながらもう終わりだな。そろそろ、俺たちの仲間が来るはずだ。」
「あははははっ。」
さすがにシオンも抑えきれなくて笑ってしまった。同様に、ラウルも必死に笑いをこらえようとしているがこらえられていない。ディアーナはさすがだ。無表情で後ろに控えている。
「おい。何がおかしい。」
侵入者は怒ったように言ってきた。
「そりゃあ、そうだよ。俺たちが家の中に侵入した気配に気づかないと思う?」
「な、なんだと。」
シオンたちは3人で庭に出てきた。そう、4人ではなく3人で。狙いまですべてわかったうえでオルフェウスのみ屋敷の中に待機していてもらい侵入者を捕まえてもらおうと思っていたのだ。

すると、後ろに気配を感じ振り向くとオルフェウスが屋敷内に入っていた侵入者を連れてきた。
「ありがとうオルフェウス。この人たちの狙いはやっぱり俺の弱点を探りに?」
「とんでもございません。えぇ、そのようです。」
貴族派はシオンの弱みを握り貴族派に入れようとしているらしい。まぁ、見られて困るような書類とかはないしいいんだけど鬱陶しいし、これで少しは牽制になったはずである。
この人たちはひとまず地下牢にでも入れておくか。
「オルフェウス、こいつらは地下牢に入れておいて。俺は疲れたから寝るね。」
「かしこまりました。お休みなさいませ。」


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