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第2章
46話 新しい家Part3
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新しい家Part3
「中を見せていただいてもよろしいですか?」
「あ、お願いします。」
ディアーナにパトリックさんを案内させた。なんでも、そつなくこなしてしまうのでオルフェウスとディアーナにシオンは正直とても助かっていた。
「主よ。紅茶でも淹れましょうか?」
オルフェウスは、シオンが退屈だと気付いたようで、そう言ってきた。
「あぁ、頼むよ。オルフェウスも一緒にお茶にしない?」
1人でお茶するのも寂しいのでオルフェウスを誘った。
「いえ、ご客人もおりますし、さすがにそれはだめですよ。しかし、話し相手にはなれると思いますよ。」
と断られてしまったが、話し相手にはなってくれるらしい。
「じゃあ、話し相手になってもらおうかな。早速だけど、俺の命を狙ってるやつら全然仕掛けてこないけどどうなったかわかる?」
暇つぶしに、気になっていることを聞いた。
「それなら、この屋敷に移ってからだと思われますよ。公爵家の屋敷の方だと、剣聖様と賢者様の目を盗んで殺すのは無理と判断したのでしょう。まあ、どっちみちシオン様に勝てるはずはありませんけどね。なんでしたら、今夜あたりにそいつらを潰しておきますが?」
オルフェウスは、冷静に見解を述べた。確かに、両親ともに王国最強と言われているらしいから、仕掛けてくるはずない。
「いやいいよ。二度も三度もやられちゃめんどくさいから、殺しに来た時に、証拠として陛下に出せばその貴族も捕まるでしょ。ちなみに、つぶしに行けるってことはどこの貴族なのかわかっているんだよね。」
「はい。わかっておりますよ。貴族派の一番上は公爵家のボルボロで、現国王の弟だそうですが、王の座を狙っているらしいですよ。そして今は、主の暗殺と陛下の暗殺を企んでいるようです。」
結構ひどい奴だった。実の兄を殺してまで王の座に就きたいのか。
「捕まえちゃえばいいのにね。」
「それが、陛下たちは確実な証拠をつかめていないらしくなかなか捕まえることが出来ないみたいですよ。」
そう簡単にはいかないらしい。結構やり手な人物でずる賢いんだとか。
「オルフェウスは、ボルボロの暗殺計画の決定的な証拠は持っているの?」
疑問に思ったので聞いてみた。
「えぇ、計画の一部が書かれている書面がここに。」
さすがオルフェウス。本当に仕事が早くて助かる。
「ありがとう。でも、持ってきても大丈夫なの?さすがにばれちゃうんじゃない?」
さすがに、秘密にしている書面を持ち出されたら気づくだろう。そう思っていたが、オルフェウスは一枚上手だったようだ。
「そのことですが、きちんとこの書面を写したもの置いておきました。絶対にばれることはないでしょう。」
もう、頭もよく仕事も早くてそのうえ強いさらには顔もいい。
「それは、大切に保管しててくれない?それと、陛下やリーナに何かあったら怖いからオルフェウスの仲間を何人かばれないように護衛につけてほしいんだけど。いいかな?」
「承知いたしました。陛下とリーナ様に各2人ずつ、王妃やその他兄妹の皆様には各1人ずつ付くようにして何かあればご報告いたします。」
「うん。頼んだよ。」
-コンコン-
そう話しているとノックの音がした。ディアーナとパトリックさんが見終わって戻ってきたようだ。
「パトリックさん。どうぞおかけ下さい。ディアーナもありがとう。オルフェウスは、紅茶をもう一つお願い。」
「失礼しますね。」
「お気遣いいただきありがとうございます。」
「かしこまりました。」
パトリックさんが、俺の目の前に座り、ディアーナは俺の後ろに、オルフェウスは、カップを取りに行った。
「それで、家具とかはどうなりそうですか?」
「このお屋敷は、とてもきれいですからね。なんでも合うと思いますよ。どんな感じがいいかによって変えることが出来ますが、どうします?」
「それなら、あまり高級感がありすぎない品のいい感じのでお願いします。」
「わかりました。明日にでも運んで設置しますね。」
パトリックさんと段取りを決め、一緒に紅茶を楽しんで世間話をした。そして、パトリックさんは、商会の会頭をしているだけあって忙しいらしく馬車が迎えに来て帰っていった。
「中を見せていただいてもよろしいですか?」
「あ、お願いします。」
ディアーナにパトリックさんを案内させた。なんでも、そつなくこなしてしまうのでオルフェウスとディアーナにシオンは正直とても助かっていた。
「主よ。紅茶でも淹れましょうか?」
オルフェウスは、シオンが退屈だと気付いたようで、そう言ってきた。
「あぁ、頼むよ。オルフェウスも一緒にお茶にしない?」
1人でお茶するのも寂しいのでオルフェウスを誘った。
「いえ、ご客人もおりますし、さすがにそれはだめですよ。しかし、話し相手にはなれると思いますよ。」
と断られてしまったが、話し相手にはなってくれるらしい。
「じゃあ、話し相手になってもらおうかな。早速だけど、俺の命を狙ってるやつら全然仕掛けてこないけどどうなったかわかる?」
暇つぶしに、気になっていることを聞いた。
「それなら、この屋敷に移ってからだと思われますよ。公爵家の屋敷の方だと、剣聖様と賢者様の目を盗んで殺すのは無理と判断したのでしょう。まあ、どっちみちシオン様に勝てるはずはありませんけどね。なんでしたら、今夜あたりにそいつらを潰しておきますが?」
オルフェウスは、冷静に見解を述べた。確かに、両親ともに王国最強と言われているらしいから、仕掛けてくるはずない。
「いやいいよ。二度も三度もやられちゃめんどくさいから、殺しに来た時に、証拠として陛下に出せばその貴族も捕まるでしょ。ちなみに、つぶしに行けるってことはどこの貴族なのかわかっているんだよね。」
「はい。わかっておりますよ。貴族派の一番上は公爵家のボルボロで、現国王の弟だそうですが、王の座を狙っているらしいですよ。そして今は、主の暗殺と陛下の暗殺を企んでいるようです。」
結構ひどい奴だった。実の兄を殺してまで王の座に就きたいのか。
「捕まえちゃえばいいのにね。」
「それが、陛下たちは確実な証拠をつかめていないらしくなかなか捕まえることが出来ないみたいですよ。」
そう簡単にはいかないらしい。結構やり手な人物でずる賢いんだとか。
「オルフェウスは、ボルボロの暗殺計画の決定的な証拠は持っているの?」
疑問に思ったので聞いてみた。
「えぇ、計画の一部が書かれている書面がここに。」
さすがオルフェウス。本当に仕事が早くて助かる。
「ありがとう。でも、持ってきても大丈夫なの?さすがにばれちゃうんじゃない?」
さすがに、秘密にしている書面を持ち出されたら気づくだろう。そう思っていたが、オルフェウスは一枚上手だったようだ。
「そのことですが、きちんとこの書面を写したもの置いておきました。絶対にばれることはないでしょう。」
もう、頭もよく仕事も早くてそのうえ強いさらには顔もいい。
「それは、大切に保管しててくれない?それと、陛下やリーナに何かあったら怖いからオルフェウスの仲間を何人かばれないように護衛につけてほしいんだけど。いいかな?」
「承知いたしました。陛下とリーナ様に各2人ずつ、王妃やその他兄妹の皆様には各1人ずつ付くようにして何かあればご報告いたします。」
「うん。頼んだよ。」
-コンコン-
そう話しているとノックの音がした。ディアーナとパトリックさんが見終わって戻ってきたようだ。
「パトリックさん。どうぞおかけ下さい。ディアーナもありがとう。オルフェウスは、紅茶をもう一つお願い。」
「失礼しますね。」
「お気遣いいただきありがとうございます。」
「かしこまりました。」
パトリックさんが、俺の目の前に座り、ディアーナは俺の後ろに、オルフェウスは、カップを取りに行った。
「それで、家具とかはどうなりそうですか?」
「このお屋敷は、とてもきれいですからね。なんでも合うと思いますよ。どんな感じがいいかによって変えることが出来ますが、どうします?」
「それなら、あまり高級感がありすぎない品のいい感じのでお願いします。」
「わかりました。明日にでも運んで設置しますね。」
パトリックさんと段取りを決め、一緒に紅茶を楽しんで世間話をした。そして、パトリックさんは、商会の会頭をしているだけあって忙しいらしく馬車が迎えに来て帰っていった。
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