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第2章

44話 新しい家Part1

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「お父様、うちの屋敷の人が足りないんだけど、どうしたらいいかな?」
屋敷に戻りアルフレッドに聞いた。
「それなら、王城の方で選定してもらえばと思うぞ。」
「王城ってそんなことまでするんですか?」
「シオン様、普通はそのようなことはありませんよ。旦那様が、王の友人で公爵家だからだと思われます。」
アルフレッド専属の執事がこそっと言ってきた。やっぱそうだよね。うすうすは感じていたけど、当たり前だよね。
「えっと、お父様?大丈夫なんですか?」
「おう、心配するな。公爵家の人間の使用人をできるというのは名誉なことだし、使用人にも箔が付くらしいぞ。」
でももうシオンは、男爵家の当主だから公爵家の一員ではない。そう思ったことに執事は気が付いたらしく、説明してくれた。

「男爵家ではありますが、親が公爵家でありそのうえ両親ともに剣聖、賢者と名が通っております。そんな方のご子息の使用人とはとても名誉なことです。それに加え、その歳で男爵ということですので相当」
「そうなんだ。ありがとう。あ、お父様、一つ相談があるんだけど。執事と専属メイドはこっちで用意しても大丈夫ですか?」
「それは、自由にして構わないよ。必要なら集まるまで家の使用人を数人向わせるが?」
アルフレッドは、シオンが自由に暮らすことを望んでいる。そのため、必要以上に関わらないと決めていた。
まぁ、困っているところを見たら全力で助けるのだが。

「それともう一つ家具とかはどうしたらいいですか。自作していいなら自分でやっちゃいますけど。」
「それは、商人に頼むといいだろう。これからの、伝もできていいだろう。」
やはり、人脈は大事である。顔が広ければそれだけ情報がもらえるし、助けてもらえる。商人については、アルフレッドに紹介してもらって明日にでも、行くとして昼からはリーナに会いに行くついでに使用人のことを頼みに行こう。


そして今、王城に来ていた。ラウルは、お留守番してもらっている。さすがに、連れてくることはできなかった。
その代わり、というわけではないがオルフェウスとディアーナが来ている。警護兼使用人としてだ。
「お久しぶりですね。リーナ」
「はい、こんにちは。シオン様、今日はどうされたのですか?」
急に来たからびっくりしているようだった。
「あ、さすがに急にはお邪魔でしたかね、うちの新しい屋敷の使用人をお父様にどうしたらいいか聞いてみたところ王城で選定してもらうといいと言われたので、リーナにも会いたかったし来たのですよ。」
「そ、そうだったのですか。全然邪魔じゃないですよ。むしろうれしいです。」
そういうと、リーナは顔を真っ赤にしてあたふたしていた。とてもかわいかった。
「使用人のことなら、お父様に聞いてみましょうか。お父様のところに行きましょ」
リーナと一緒に陛下の部屋に来たのだが、そこで陛下が爆弾発言をしたのだった。


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