上 下
42 / 84
第2章

41話 敵無し

しおりを挟む
敵無し


盗賊との戦闘が始まった。
大剣を持った男が、攻撃を仕掛けてきた。
「ふっ!はぁ!」
大剣をうまく使い急所を狙ってきた。しかしシオンは、すべての攻撃がどう飛んでくるのか分かっているのかすべてをきれいにさばいていた。そして、持っている聖剣で、大剣を破壊した。
「な、なんだと!?」
驚いている大剣の男を気絶させた。

「火よ。大地を照らし、我を助けよ≪フレイムランス≫」
後ろから魔法と矢が飛んできた。
「うーん、ちょっと甘いよ?気配は完全に消えているけど殺気が消せてないし魔力の込め方も遅いし、まだまだ。」
そう言って、矢を聖剣で切り、魔法を魔剣で吸収した。
「魔法を吸収しただと、やっぱ魔剣だ。お前ら気を付けろ。今度は全員でいくぞ!」

数人が剣や槍を使い攻めてきた。一つ一つをさばいていった。そして、前衛が下がったと思うととても強大な魔力が後ろから来た。
「暴風よ。暴れ果て、すべてを埋め尽くせ≪サイクロン≫」
上級の魔法だ。これで、決まると思っているのだろう。魔法を撃った盗賊は次の魔法の準備をしている様子はなくほかの盗賊たちも同じだった。

「残念だけど、そんなんじゃ俺は倒せないよ?」
魔法をさっきみたいに魔剣で吸収した後、全員の意識を刈り取った。そして、時空魔法を切った。全員を倒したはずなのに一人だけ立っている人物がいた。 

「ふぅー、この剣やっぱりすごいな。ん?あぁ、オルフェウスか。どうかしたの?」
「ある貴族が、主の命を狙っているですよ。」
オルフェウスは、心配してきてくれたらしい。
「そっか、ありがとう。気を付けるよ。それと、これを拘束するのを手伝ってもらってもいいかな。」
「かしこまりました。」
それから、ほんの2、3分で拘束し終えた。
「よし、拘束も終わったし、このアジトにあるものを調べようか。」
そう言って二人で、アジトの中を調べた。すると、中には、黒金貨が数枚といろいろな武器があった。すべてをアイテムボックスに入れた。それから、次の部屋には、鎖につながれた人々がいた。盗賊につかまっていたらしい。
「大丈夫ですか?今外すので、ちょっと待ってください。」
鎖を力ずくで壊そうとしたのだが、オルフェウスに止められた。この鎖は、奴隷の鎖らしく無理に壊そうとすると繋がれている人が死んでしまうらしい。そういう事ならと、鎖だけを転移でこっちに転移させた。すると簡単に外れた。
「案外ちょろいんだね。」
「いえ、そんな簡単なことではありません。まず、転移など空間魔法を使える人はとても少なく時空魔法を使える人はもっと少ないですよ。」
知っているが、オルフェウスに言われるとなんか妙に説得力があり改めて、そうなんだと思った。

「それじゃあ、みんな、外に出ましょうか。」
そうして、捕まっている人を助けた。
ここから、街までは2キロくらいある。それを盗賊50~60人につかまってた人たちを守りながら疲れるので、転移魔法を使った。さすがに70人近くの人間を転移させたせいで、魔力を少し消費してしまった。

「何者だ。そこで止まれ。」
門番が、剣を抜き近寄ってきた。急に現れれば警戒するのも無理はないので、オルフェウスに説明をするように頼んだ。
門番の騎士は納得してくれたらしく、ギルドに連絡を取ってくれた。
そして捕まっていた人たちも、ほとんどが商人とかだったので自分の店へ帰っていた。しかし、シオンと同じくらいの少年がいた。その少年がなんと獣人だったのだった。


しおりを挟む
感想 124

あなたにおすすめの小説

神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく

霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。 だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。 どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。 でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される

こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる 初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。 なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています こちらの作品も宜しければお願いします [イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]

イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で最強に・・・(旧:学園最強に・・・)

こたろう文庫
ファンタジー
カクヨムにて日間・週間共に総合ランキング1位! 死神が間違えたせいで俺は死んだらしい。俺にそう説明する神は何かと俺をイラつかせる。異世界に転生させるからスキルを選ぶように言われたので、神にイラついていた俺は1回しか使えない強奪スキルを神相手に使ってやった。 閑散とした村に子供として転生した為、強奪したスキルのチート度合いがわからず、学校に入学後も無自覚のまま周りを振り回す僕の話 2作目になります。 まだ読まれてない方はこちらもよろしくおねがいします。 「クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される」

加護とスキルでチートな異世界生活

どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!? 目を覚ますと真っ白い世界にいた! そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する! そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる 初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです ノベルバ様にも公開しております。 ※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

まさか転生? 

花菱
ファンタジー
気付いたら異世界?  しかも身体が? 一体どうなってるの… あれ?でも…… 滑舌かなり悪く、ご都合主義のお話。 初めてなので作者にも今後どうなっていくのか分からない……

次は幸せな結婚が出来るかな?

キルア犬
ファンタジー
バレンド王国の第2王女に転生していた相川絵美は5歳の時に毒を盛られ、死にかけたことで前世を思い出した。 だが、、今度は良い男をついでに魔法の世界だから魔法もと考えたのだが、、、解放の日に鑑定した結果は使い勝手が良くない威力だった。

処理中です...