37 / 84
第2章
36話 魔剣と聖剣
しおりを挟む
魔剣と聖剣
兄さんたちと武器屋に来たが、すごいものが目の前にある。それは、聖剣と魔剣だ。これは、一対となっている短剣らしく聖剣と魔剣が一対となるのは珍しい。聖剣と魔剣は、本に持ち主を選ぶと書いてあった。聖剣の場合は、もし持ち主として選ばれなければ本来の聖剣としての力が発揮されない。魔剣は、聖剣と違い持ち主に選ばれたもの以外が使用目的に触ると相手の魔力を喰らい尽くす。そして、それが今目の前にあるのだ。
「えっと、モーリスさん。これを僕にってことですか?」
「そうだ。多分坊主になら使える。なぜだかわからないがそう感じるんだ。」
モーリスさんが真剣に話してきたので、触ってみた。すると、聖剣と魔剣が、光始め魔力が吸われていく感じがしたが無理やり吸われていく感じはなく俺たちのことを使ってくれそんな風に感じた。数分間魔力を吸われた。普通の人間なら多分魔力切れで倒れているだろうが、シオンの場合は魔力が多すぎて8割以下になることはなかった。
「おお!やはりその剣が坊主を認めたか。その剣の名前はわからん。だから坊主が付けてやってくれ。」
モーリスさんは聖剣と魔剣を孫を見るように見ていた。
「この剣いくらですか?さすがに、あまり高すぎると買えないんですが。」
申し訳なさそうにグロス兄さんがいってきた。そりゃそうか聖剣と魔剣は、国にも1本あるかないかぐらいの貴重なものだ。それを同時に二つ買うのと同じことなので値が張るはずだ。そう思っているとモーリスさんがとんでもないことを言ってきた。
「それの代金はいらん。というよりそれは、売り物じゃない。これはな、鍛冶神からいただいたものだ。これを使えるものが現れた時その者に渡しなさい。と言われたんだ。神が作ったものに価値を付けちゃいかんし、それに価値を付ける価値もわしにはない。」
シオンは、鍛冶神という言葉でわかってしまった。絶対に、神々の加護の中に鍛冶神が入っていることに。だが今は気にしないことにした。
「では、これはもらいますね。ただ、今まで大事に保管してもらっていたので少しですがもらってください。これは、剣の価値ではなく貴方が、大切に保管していたことに対する対価ですから。」
そう言って無理やり黒金貨1枚を渡した。
「そうか、ありがたく受け取っておくよ。」
モーリスさんは心底嬉しそうな顔をしていた。俺は、それを見て自分まで嬉しくなった。
それから少し世間話やモーリスさんの愚痴を聞いた。
「それでは、僕たちはこれで失礼します。」
「剣は明後日取りに来る。」
「お邪魔しました。また来ます。」
それぞれ、挨拶をして帰ることにした。
「おう。また来いよ!」
シオンたち兄弟は、夕日に照らされながら王都の屋敷まで手をつないで帰るのだった。
兄さんたちと武器屋に来たが、すごいものが目の前にある。それは、聖剣と魔剣だ。これは、一対となっている短剣らしく聖剣と魔剣が一対となるのは珍しい。聖剣と魔剣は、本に持ち主を選ぶと書いてあった。聖剣の場合は、もし持ち主として選ばれなければ本来の聖剣としての力が発揮されない。魔剣は、聖剣と違い持ち主に選ばれたもの以外が使用目的に触ると相手の魔力を喰らい尽くす。そして、それが今目の前にあるのだ。
「えっと、モーリスさん。これを僕にってことですか?」
「そうだ。多分坊主になら使える。なぜだかわからないがそう感じるんだ。」
モーリスさんが真剣に話してきたので、触ってみた。すると、聖剣と魔剣が、光始め魔力が吸われていく感じがしたが無理やり吸われていく感じはなく俺たちのことを使ってくれそんな風に感じた。数分間魔力を吸われた。普通の人間なら多分魔力切れで倒れているだろうが、シオンの場合は魔力が多すぎて8割以下になることはなかった。
「おお!やはりその剣が坊主を認めたか。その剣の名前はわからん。だから坊主が付けてやってくれ。」
モーリスさんは聖剣と魔剣を孫を見るように見ていた。
「この剣いくらですか?さすがに、あまり高すぎると買えないんですが。」
申し訳なさそうにグロス兄さんがいってきた。そりゃそうか聖剣と魔剣は、国にも1本あるかないかぐらいの貴重なものだ。それを同時に二つ買うのと同じことなので値が張るはずだ。そう思っているとモーリスさんがとんでもないことを言ってきた。
「それの代金はいらん。というよりそれは、売り物じゃない。これはな、鍛冶神からいただいたものだ。これを使えるものが現れた時その者に渡しなさい。と言われたんだ。神が作ったものに価値を付けちゃいかんし、それに価値を付ける価値もわしにはない。」
シオンは、鍛冶神という言葉でわかってしまった。絶対に、神々の加護の中に鍛冶神が入っていることに。だが今は気にしないことにした。
「では、これはもらいますね。ただ、今まで大事に保管してもらっていたので少しですがもらってください。これは、剣の価値ではなく貴方が、大切に保管していたことに対する対価ですから。」
そう言って無理やり黒金貨1枚を渡した。
「そうか、ありがたく受け取っておくよ。」
モーリスさんは心底嬉しそうな顔をしていた。俺は、それを見て自分まで嬉しくなった。
それから少し世間話やモーリスさんの愚痴を聞いた。
「それでは、僕たちはこれで失礼します。」
「剣は明後日取りに来る。」
「お邪魔しました。また来ます。」
それぞれ、挨拶をして帰ることにした。
「おう。また来いよ!」
シオンたち兄弟は、夕日に照らされながら王都の屋敷まで手をつないで帰るのだった。
68
お気に入りに追加
4,228
あなたにおすすめの小説

神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく
霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。
だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。
どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。
でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。

知らない異世界を生き抜く方法
明日葉
ファンタジー
異世界転生、とか、異世界召喚、とか。そんなジャンルの小説や漫画は好きで読んでいたけれど。よく元ネタになるようなゲームはやったことがない。
なんの情報もない異世界で、当然自分の立ち位置もわからなければ立ち回りもわからない。
そんな状況で生き抜く方法は?

職業賢者、魔法はまだない ~サバイバルから始まる異世界生活~
渡琉兎
ファンタジー
日本の高校に通っていた天川賢斗(あまかわけんと)は、突如振り出した豪雨にさらされると落雷を浴びてしまい即死してしまう。
意識だけの存在になった賢斗に女神と名乗るアステアから異世界転生をさせる代わりに、世界を救ってほしいとお願いされる。
ゲーム大好き人間だった賢斗は即答で了承すると、転生時の職業を【賢者】にしてくれると約束してくれた。
──だが、その約束は大きな間違いを伴っていた。
確かに職業は【賢者】だった。きっともの凄い魔法が使えるのだろう。だけど、だけどさあ…………レベル1だから超強い魔法が魔力不足で使えないんですけど!?
魔法欄には現代魔法の最高峰やら、忘れ去られたであろう古代魔法やらがずらりと並んでいるのだが、レベル1で魔力5しかない賢斗には全く、何も使えなかった!
これは、レベル1の最弱賢者がレベリングに躍起になる、そんなお話。
……あれ、世界を救うとかなんとかって、どうなった?
※カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。

異世界転生!ハイハイからの倍人生
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。
まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。
ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。
転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。
それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく
転生幼女が魔法無双で素材を集めて物作り&ほのぼの天気予報ライフ 「あたし『お天気キャスター』になるの! 願ったのは『大魔術師』じゃないの!」
なつきコイン
ファンタジー
転生者の幼女レイニィは、女神から現代知識を異世界に広めることの引き換えに、なりたかった『お天気キャスター』になるため、加護と仮職(プレジョブ)を授かった。
授かった加護は、前世の記憶(異世界)、魔力無限、自己再生
そして、仮職(プレジョブ)は『大魔術師(仮)』
仮職が『お天気キャスター』でなかったことにショックを受けるが、まだ仮職だ。『お天気キャスター』の職を得るため、努力を重ねることにした。
魔術の勉強や試練の達成、同時に気象観測もしようとしたが、この世界、肝心の観測器具が温度計すらなかった。なければどうする。作るしかないでしょう。
常識外れの魔法を駆使し、蟻の化け物やスライムを狩り、素材を集めて観測器具を作っていく。
ほのぼの家族と周りのみんなに助けられ、レイニィは『お天気キャスター』目指して、今日も頑張る。時々は頑張り過ぎちゃうけど、それはご愛敬だ。
カクヨム、小説家になろう、ノベルアップ+、Novelism、ノベルバ、アルファポリス、に公開中
タイトルを
「転生したって、あたし『お天気キャスター』になるの! そう女神様にお願いしたのに、なぜ『大魔術師(仮)』?!」
から変更しました。

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる