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第2章
17話 王都の街を見て回りました。
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王都の街を見て回りました。
王都の街を全く知らないシオンは、果物屋のおばちゃんに声をかけた。
「こんにちは、王都が初めてなんですがどこかいいお店とかってありますか?」
「あらあら、どこかのお貴族様かい?これはこれは。」
服装を見て判断したのか、さっきまでのニコニコ顔はそのままだが緊張しているような顔していた。
「あ、貴族とか気にしないでください。とは言っても難しいですよね。」
「そうかい、それなら気にしないでしゃべるよ。」
シオンの心配をよそにあまり深く考えていないような態度でしゃべってくれたことに驚きを覚えながらも王都について教えてもらった。
「ここらは、商店街だからね。あまり君みたいな子どもたちには退屈だろうね。ここからちょっと遠いんだけど600mくらい行くとギルドがあるからその周辺なら雑貨屋とか服屋とかが多いから行ってみるといいよ。」
「ありがとうございます。」
シオンはお礼を言って、ギルドがあると言われた方に向かって歩き出した。
道中で何しようか考えていたが全く思いつかないままギルドの看板が見えてきた。雑貨とか洋服に興味がなかったためギルドで一番下の依頼を受けることにする。どうせ半日で終わるような依頼しかないだろう。
ギルドの中に入り依頼ボードの確認をする。
「おいおい、チビ助ここはお前みたいなガキの来るところじゃねえぞ。」
「そうだそうだ。」
めんどくさそうなおじさんたちが声をかけてきた。
「御心配には及びません。」
シオンは相手にすることなく手にした依頼をカウンターまで持っていく。」
「薬草採取でございますね。」
カウンターで依頼の紙を見せ、薬草が生えていそうな場所を聞く。偶然にも王都に入ってきた門を出た少し先だったため何となく位置を理解することが出来た。
「ありがとうございます。」
お礼を言ってギルドを出ようとした時だった。
「おいおい、調子乗ってんじゃねぇぞ。Cランクの俺様がわざわざお前のために行ってやってるんだぞ!」
先ほどの、態度が気に入らなかったようでシオンの目の前にやってきた。
「恥かいた謝礼として、出すもんだしてもらおうか?」
「ん?何のことですか?俺は何もしてませんよね?勝手に恥かいておいて人のせいにするのやめた方がいいですよ?」
とうとうおじさんたちがブチギレて剣を抜いて襲い掛かってきた。シオンはその剣を指で挟み止めた。
この場にいる誰もが予想していなかったことが起きて、一同はポカンとしている中、シオンは1人“一度やってみたかったんだよね。”などと考えていた。
「これでCランクって、あまり強くないんですね。」
そう言って、挟んでいる剣を離し、腹パンをしたら壁まで飛んで行った。スッキリしたシオンがギルドから去ろうとドアを開けた。
「何事だ!」
威圧的な声でその場の空気が静まり返るのだった。シオンも、声に反応し後ろを振り向いた。
王都の街を全く知らないシオンは、果物屋のおばちゃんに声をかけた。
「こんにちは、王都が初めてなんですがどこかいいお店とかってありますか?」
「あらあら、どこかのお貴族様かい?これはこれは。」
服装を見て判断したのか、さっきまでのニコニコ顔はそのままだが緊張しているような顔していた。
「あ、貴族とか気にしないでください。とは言っても難しいですよね。」
「そうかい、それなら気にしないでしゃべるよ。」
シオンの心配をよそにあまり深く考えていないような態度でしゃべってくれたことに驚きを覚えながらも王都について教えてもらった。
「ここらは、商店街だからね。あまり君みたいな子どもたちには退屈だろうね。ここからちょっと遠いんだけど600mくらい行くとギルドがあるからその周辺なら雑貨屋とか服屋とかが多いから行ってみるといいよ。」
「ありがとうございます。」
シオンはお礼を言って、ギルドがあると言われた方に向かって歩き出した。
道中で何しようか考えていたが全く思いつかないままギルドの看板が見えてきた。雑貨とか洋服に興味がなかったためギルドで一番下の依頼を受けることにする。どうせ半日で終わるような依頼しかないだろう。
ギルドの中に入り依頼ボードの確認をする。
「おいおい、チビ助ここはお前みたいなガキの来るところじゃねえぞ。」
「そうだそうだ。」
めんどくさそうなおじさんたちが声をかけてきた。
「御心配には及びません。」
シオンは相手にすることなく手にした依頼をカウンターまで持っていく。」
「薬草採取でございますね。」
カウンターで依頼の紙を見せ、薬草が生えていそうな場所を聞く。偶然にも王都に入ってきた門を出た少し先だったため何となく位置を理解することが出来た。
「ありがとうございます。」
お礼を言ってギルドを出ようとした時だった。
「おいおい、調子乗ってんじゃねぇぞ。Cランクの俺様がわざわざお前のために行ってやってるんだぞ!」
先ほどの、態度が気に入らなかったようでシオンの目の前にやってきた。
「恥かいた謝礼として、出すもんだしてもらおうか?」
「ん?何のことですか?俺は何もしてませんよね?勝手に恥かいておいて人のせいにするのやめた方がいいですよ?」
とうとうおじさんたちがブチギレて剣を抜いて襲い掛かってきた。シオンはその剣を指で挟み止めた。
この場にいる誰もが予想していなかったことが起きて、一同はポカンとしている中、シオンは1人“一度やってみたかったんだよね。”などと考えていた。
「これでCランクって、あまり強くないんですね。」
そう言って、挟んでいる剣を離し、腹パンをしたら壁まで飛んで行った。スッキリしたシオンがギルドから去ろうとドアを開けた。
「何事だ!」
威圧的な声でその場の空気が静まり返るのだった。シオンも、声に反応し後ろを振り向いた。
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