家族もチート！？な貴族に転生しました。

第2章

15話 知り合いと出会い

 知り合いと出会い


「到着いたしました。」
馬車で揺られること十数分、ブレイブの仕事をしている建物まで着いた。
「ああ、ありがとう。」

コンコンコン
「お連れいたしました。」
「入れ。」
ブレイブの許可で執事がドアを開けアルフレッド、エミリア、シオンの順番で部屋に入った。
「無事帰ってきたってことは、何事もなかったようだね。」
ブレイブはほっとしたような顔をしてそう言った。
「少しやらかしてしまって息子に助けてもらったんですけどね。」
エミリアは、ちょっぴり恥ずかしそうに答える。
「本当に！？アルフレッドそれは本当かい？」
エミリアが、やらかしたこともそうだが息子に助けてもらったということに驚きを感じた。
「ああ、本当だよ。シオンが街全体を結界で守ってくれたおかげで街に被害が出なかったんだ。」
「町全体を！？確かに、魔力で覆われたような感覚になったがもしそれが本当だとすると相当な魔力が必要となるんだよ？」
「魔道具のおかげらしいぞ。」
さっきから驚きを隠せていないがそれも仕方がないだろう。
「魔道具でそんなことが。まぁ、それはいいとして後ろにいる子がシオン君かな？」
「そうだ。俺とエミリアの息子でシオンだ。」
「シオンです。両親がお世話になっています。よろしくお願いします。」
「エミリアに似たんだね。とても賢そうだ。私は、ブレイブ・ウォーカー、本来はここにいることが秘密なんだがこの国の国王をしているんだ。よろしくね。」
「えっ？失礼しました。」
シオンは、慌てて礼の姿勢をとる。
「シオン君。別にそんなことする必要はないよ。君の両親とは冒険者時代からの仲間だから、私は君の叔父みたいなものだよ。だから、普通にしていてくれないか？」
そう言われてしまえば普通にするしかなくシオンは“わかりました”といつも通りの体制に戻った。
「あっ。そうだ。私の娘も紹介しよう。リーナ、ちょっとこっちにおいで。」
ブレイブがそういうと、ガチャッと近くのドアが開いた。


「どうしました？」
そして、1人の女の子が顔を覗かせた。
「っ！」
シオンは、赤面し言葉が出なかった。なぜかと言うと“やばい、めっちゃ可愛いじゃん。”と思っていたからである。
「こちらは、私の親友のアルフレッド公爵とエミリア公爵夫人そして2人の子どものシオン君だ。」

リーナがアルフレッド、エミリアそしてシオンへと目を向ける。そして、瞬く間に顔が赤くなった。
「あ、あの、カテリーナ・ウォーカーです。よろしくお願いします。」
恥ずかしそうにそういう。それをみてブレイブを含む親たちがニヤニヤし始めた。
「どうしたんだいシオン。顔が赤いようだけど。」
「リーナも、顔が赤いよ？」


3人でリーナとシオンをいじるのだった。