魔法あるこの世界

夢見

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第一章

新たな決まりPart12

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平日だが、青翠学園長には連絡を入れている。そして、今鳳凰家の本邸に各分家の当主を含め集まっており夜のための話し合いを行っている。
「猿島のこともあるから鷲岡から蒼と理玖に何人かボディーガードを頼む。それから、夜のとは2人に任せておるが大丈夫か?」
「了解しました。2人くらいずつつけましょうか。」
じいちゃんが鷲岡家の当主である鷲岡彰人(あきひと)に頼んでいた。鷲岡家は自衛隊や軍事関係の仕事をしており、日本の軍事系を牛耳っている。鳳凰家でも力仕事に関してはすべて鷲岡家がおこなっている。
「さて、夜の内容について、詳細を聞くことにしようかの。」
じいちゃんたち5人が目を一斉にこちらに向いた。
「うん。まず、代替わりについては猿島家は遅刻常習犯ということだからそれを逆に利用してきちゃう前に終わらせたいと思っています。それから、その後、猿島家が来るまでは今回の襲撃に関わった人たちの家の取り潰しの話をして猿島が来たら、猿島家の話をするって感じで考えています。」
簡単に詳細を説明した。猿島がいない間に終わらせてしまうのは少し狡いかもしれないが相手も正面からやってきたわけじゃないし、大丈夫だよね。って話を理玖としていた。
「蒼君、それで大丈夫なのかな?確かに、蒼君と理玖君の力については全く疑っていないけど相手は猿島家だからね。4大財閥だから何があるかわからないよ?」
紗江そう指摘する。確かに、それはもっともである。それは、蒼と理玖も少し悩んでいた。
「やはりそこですよね。それについては、どうしようか悩んでいたところです。」
蒼の答えに彰人が助言をする。
「それなら、すぐさま行動したらいいんじゃないか?いつでも行動できるように部隊を待機させておくこともできるぞ。」
彰人ならではの考えであった。悩みの種は早めに摘んでおくべき。この考えは、ほかの誰も考え付かなかった。
「でも、それでは気づかれてしまうのではないか?猿島家本邸近くは猿島の所有地のはずだぞ。いくら、軍の人間でも難しいのではないか?それができるのは蒼君ぐらいだろう。その蒼君も会議に出席するからいないだろうし、どうするつもりだ?」
恒作の言っていることは的を得ていた。
「それについては、大丈夫だ。近くに軍の施設があるからそこに待機させておいて連絡来たら即突入させる。周りを包囲しておけば逃げられることもないだろう。何なら近くの飛行基地に行って空からも囲えるようしておくぞ。それなら大丈夫じゃないか?」
彰人の提案に乗り、いつでも動けるよう待機してもらうことにした。


「それでは、小鳥遊 蒼、金糸雀 理玖の両名を鳳凰家当主とすることを鳳凰家の最終決定とする。蒼、理玖大変ではあると思うがよろしく頼むぞ。この家を、この国を。」
「「はいっ。」」
覚悟を決め、2人で返事をする。それに、分家4家もうなずいている。理玖の父、恒作も少しばかりさびしそうな表情をしていた。どの家でも子供が自立するときは寂しさを覚えるものなのだな、と思う蒼だった。
「以上。それぞれの持ち場についてくれ。解散」
その言葉を聞いて、分家の当主が部屋を出ていく。
「2人は、わしと引継ぎを行おうかね。この家は当主の魔力でのみ開く扉がいくつもあるその魔力の変更を行わねばな」
2人は緊張の面持ちでついていく。

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