31 / 79
(4)
(4)-8
しおりを挟む
それから雪崩れるように、近くのホテルへ入った。レストランの会計はもう、詩音が事前に済ませてあったらしく、そんなスムーズさにまた、愛しさが爆発しそうだった。
ホテルへ行く途中はタクシーを使った。まだ、時間も遅すぎず、終電まではたっぷり時間はあったが、一分一秒でも惜しいというように、きっと詩音もそう思っていていつもならタクシーより電車にしようと言うのに、その時ばかりは惣一郎の提案にただ、首を縦に振るだけだった。
部屋は正直、どこでも良かった。今すぐ、二人きりになれるなら。そう思い、パネルが光る中で一番、ゴージャスな部屋にした。
扉を開き、閉まる最中、キスをする。啄むような優しいものではなく、奪いつくすような激しいキスを。
「ん…んうッ!」
キスの合間、詩音が何か言いたそうにしているのがわかりながらも、止められない。
今すぐ、身体ごと愛したかった。
可愛すぎる詩音が悪い。頭ではそんな囁きが聞こえ、けれども抑えの効かない自分が一番悪いとわかっていた。
ぐちゅぐちゅと、キスが交わる音と唾液が交わる音が聞こえ、鼓膜から更に惣一郎の興奮を煽る。
キスを堪能し、もう目元はトロトロになった詩音を抱っこして、ベッドに転がる。一番良い部屋にしたおかげか、ベッドはふかふかで広い。惣一郎の部屋のセミダブルの布団に比べれば、男二人が寝転がってもまだ十分に余裕はある。
着ていたベストを脱がし、丁寧ではない動作でシャツのボタンを取っていく。急ぎすぎて手が笑いそうになるのを必死で堪え、それでも早くとせっつかれているようでキスをしながらボタンを外し、シャツを脱がせた。
「惣」
「なんだ」
「惣も…脱いでよ」
顔を蒸気させ、そんなことを詩音は言う。もう、我慢は効かない。最後に事に及んだのはもう、数週間前だ。詩音の何か言いたげな瞳に、そんな気には到底、なれなかったのだ。
けれど今は違う。単純だと言われてもいい、たしかに詩音が欲しかった。
勢いのままにシャツを脱ぎ、詩音を見つめる。もう、その瞳は惣一郎を欲しがっている。そう、見えて堪らなくなった。
露わになった二つの飾りに指を掠めると、甘い声が聞こえた。その声に嬉しくなり、顔を寄せて舌先で舐めた。
「あッ!んん…いやッ」
「嫌か?」
「ち、がう…嫌じゃなくて」
気持ちいい―。詩音はここを弄る度に嫌といいながら、最終的にはそう言う。それがわかっているから、どうしても言わせたくなる。
くるくると円を描いたり、吸ったり。ピンク色が更に色を濃くして、飾りはツンと主張し始めていた。
「惣…惣ッ!」
「なに?詩音」
「もう、いいからッ!そこ、じゃなくて」
懇願するような声に見ると、涙を潤ませて惣一郎を見つめている。それは詩音の合図だ。熱く震える芯を触って欲しいという、合図。
ベルトを外し、細い腰からベージュのパンツを脱がせた。花柄があしらわれた赤の下着が見える。
「まじか、詩音」
「な、に。どうしたの」
早まる胸の鼓動に思わず、息を荒くしそうになりながら、急いで惣一郎もパンツを脱いだ。そして、見せつけるように、下に転がる詩音を見下ろす。
「これ、惣」
「ああ。詩音とお揃いで買った下着、だよな」
惣一郎の下着は青。詩音は赤。と、年明けの勢いに乗じて買ったものだ。あの夜、二人そろって履いた下着に妙な興奮を覚え、セミダブルの布団の中、身体を絡ませた。
また、あの妙な興奮が蘇ってくるようで、既に興奮し、下着は染みが濃くなっているというのに更にその染みを濃くして、下着の上からでも熱く滾る芯がそこにあることがわかる。
まだその下着姿を見ていたいと思いながらも、後ろの孔を愛したくて堪らなくなった。
するりと赤いパンツを細い足から抜き去り、既に先端から快感の汁が出ているそれを優しく扱いた。
声を押し殺しているのか、詩音は自身の腕を噛んでいる。といっても、甘噛みの範囲だ。跡はつかないのだが、それでも可愛いその声を我慢して欲しくなくて、惣一郎はもう片方の手でやんわりと甘噛みされている腕を取った。
「惣?」
「聞かせて、詩音の声」
言うと、瞬時に真っ赤に染まる頬。目元は羞恥から濡れている。
「惣って、意地悪だよね」
そんな顔で言われても、余計興奮を煽るだけなのに。
「…ごめん、詩音。もう、慣らすな」
興奮を煽られた芯は既に熱く、正直履いているパンツがきつかった。
詩音の芯を擦り、白濁を飛び散らせた後、それを詩音の孔に塗り込み、指を一本ずつ加える。
ホテルへ行く途中はタクシーを使った。まだ、時間も遅すぎず、終電まではたっぷり時間はあったが、一分一秒でも惜しいというように、きっと詩音もそう思っていていつもならタクシーより電車にしようと言うのに、その時ばかりは惣一郎の提案にただ、首を縦に振るだけだった。
部屋は正直、どこでも良かった。今すぐ、二人きりになれるなら。そう思い、パネルが光る中で一番、ゴージャスな部屋にした。
扉を開き、閉まる最中、キスをする。啄むような優しいものではなく、奪いつくすような激しいキスを。
「ん…んうッ!」
キスの合間、詩音が何か言いたそうにしているのがわかりながらも、止められない。
今すぐ、身体ごと愛したかった。
可愛すぎる詩音が悪い。頭ではそんな囁きが聞こえ、けれども抑えの効かない自分が一番悪いとわかっていた。
ぐちゅぐちゅと、キスが交わる音と唾液が交わる音が聞こえ、鼓膜から更に惣一郎の興奮を煽る。
キスを堪能し、もう目元はトロトロになった詩音を抱っこして、ベッドに転がる。一番良い部屋にしたおかげか、ベッドはふかふかで広い。惣一郎の部屋のセミダブルの布団に比べれば、男二人が寝転がってもまだ十分に余裕はある。
着ていたベストを脱がし、丁寧ではない動作でシャツのボタンを取っていく。急ぎすぎて手が笑いそうになるのを必死で堪え、それでも早くとせっつかれているようでキスをしながらボタンを外し、シャツを脱がせた。
「惣」
「なんだ」
「惣も…脱いでよ」
顔を蒸気させ、そんなことを詩音は言う。もう、我慢は効かない。最後に事に及んだのはもう、数週間前だ。詩音の何か言いたげな瞳に、そんな気には到底、なれなかったのだ。
けれど今は違う。単純だと言われてもいい、たしかに詩音が欲しかった。
勢いのままにシャツを脱ぎ、詩音を見つめる。もう、その瞳は惣一郎を欲しがっている。そう、見えて堪らなくなった。
露わになった二つの飾りに指を掠めると、甘い声が聞こえた。その声に嬉しくなり、顔を寄せて舌先で舐めた。
「あッ!んん…いやッ」
「嫌か?」
「ち、がう…嫌じゃなくて」
気持ちいい―。詩音はここを弄る度に嫌といいながら、最終的にはそう言う。それがわかっているから、どうしても言わせたくなる。
くるくると円を描いたり、吸ったり。ピンク色が更に色を濃くして、飾りはツンと主張し始めていた。
「惣…惣ッ!」
「なに?詩音」
「もう、いいからッ!そこ、じゃなくて」
懇願するような声に見ると、涙を潤ませて惣一郎を見つめている。それは詩音の合図だ。熱く震える芯を触って欲しいという、合図。
ベルトを外し、細い腰からベージュのパンツを脱がせた。花柄があしらわれた赤の下着が見える。
「まじか、詩音」
「な、に。どうしたの」
早まる胸の鼓動に思わず、息を荒くしそうになりながら、急いで惣一郎もパンツを脱いだ。そして、見せつけるように、下に転がる詩音を見下ろす。
「これ、惣」
「ああ。詩音とお揃いで買った下着、だよな」
惣一郎の下着は青。詩音は赤。と、年明けの勢いに乗じて買ったものだ。あの夜、二人そろって履いた下着に妙な興奮を覚え、セミダブルの布団の中、身体を絡ませた。
また、あの妙な興奮が蘇ってくるようで、既に興奮し、下着は染みが濃くなっているというのに更にその染みを濃くして、下着の上からでも熱く滾る芯がそこにあることがわかる。
まだその下着姿を見ていたいと思いながらも、後ろの孔を愛したくて堪らなくなった。
するりと赤いパンツを細い足から抜き去り、既に先端から快感の汁が出ているそれを優しく扱いた。
声を押し殺しているのか、詩音は自身の腕を噛んでいる。といっても、甘噛みの範囲だ。跡はつかないのだが、それでも可愛いその声を我慢して欲しくなくて、惣一郎はもう片方の手でやんわりと甘噛みされている腕を取った。
「惣?」
「聞かせて、詩音の声」
言うと、瞬時に真っ赤に染まる頬。目元は羞恥から濡れている。
「惣って、意地悪だよね」
そんな顔で言われても、余計興奮を煽るだけなのに。
「…ごめん、詩音。もう、慣らすな」
興奮を煽られた芯は既に熱く、正直履いているパンツがきつかった。
詩音の芯を擦り、白濁を飛び散らせた後、それを詩音の孔に塗り込み、指を一本ずつ加える。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
お客様と商品
あかまロケ
BL
馬鹿で、不細工で、性格最悪…なオレが、衣食住提供と引き換えに体を売る相手は高校時代一度も面識の無かったエリートモテモテイケメン御曹司で。オレは商品で、相手はお客様。そう思って毎日せっせとお客様に尽くす涙ぐましい努力のオレの物語。(*ムーンライトノベルズ・pixivにも投稿してます。)
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
淫愛家族
箕田 悠
BL
婿養子として篠山家で生活している睦紀は、結婚一年目にして妻との不仲を悩んでいた。
事あるごとに身の丈に合わない結婚かもしれないと考える睦紀だったが、以前から親交があった義父の俊政と義兄の春馬とは良好な関係を築いていた。
二人から向けられる優しさは心地よく、迷惑をかけたくないという思いから、睦紀は妻と向き合うことを決意する。
だが、同僚から渡された風俗店のカードを返し忘れてしまったことで、正しい三人の関係性が次第に壊れていく――
フローブルー
とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。
高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる