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 それから雪崩れるように、近くのホテルへ入った。レストランの会計はもう、詩音が事前に済ませてあったらしく、そんなスムーズさにまた、愛しさが爆発しそうだった。

 ホテルへ行く途中はタクシーを使った。まだ、時間も遅すぎず、終電まではたっぷり時間はあったが、一分一秒でも惜しいというように、きっと詩音もそう思っていていつもならタクシーより電車にしようと言うのに、その時ばかりは惣一郎の提案にただ、首を縦に振るだけだった。

 部屋は正直、どこでも良かった。今すぐ、二人きりになれるなら。そう思い、パネルが光る中で一番、ゴージャスな部屋にした。
 扉を開き、閉まる最中、キスをする。啄むような優しいものではなく、奪いつくすような激しいキスを。

「ん…んうッ!」

 キスの合間、詩音が何か言いたそうにしているのがわかりながらも、止められない。
 今すぐ、身体ごと愛したかった。

 可愛すぎる詩音が悪い。頭ではそんな囁きが聞こえ、けれども抑えの効かない自分が一番悪いとわかっていた。
 ぐちゅぐちゅと、キスが交わる音と唾液が交わる音が聞こえ、鼓膜から更に惣一郎の興奮を煽る。

 キスを堪能し、もう目元はトロトロになった詩音を抱っこして、ベッドに転がる。一番良い部屋にしたおかげか、ベッドはふかふかで広い。惣一郎の部屋のセミダブルの布団に比べれば、男二人が寝転がってもまだ十分に余裕はある。
 着ていたベストを脱がし、丁寧ではない動作でシャツのボタンを取っていく。急ぎすぎて手が笑いそうになるのを必死で堪え、それでも早くとせっつかれているようでキスをしながらボタンを外し、シャツを脱がせた。

「惣」
「なんだ」
「惣も…脱いでよ」

 顔を蒸気させ、そんなことを詩音は言う。もう、我慢は効かない。最後に事に及んだのはもう、数週間前だ。詩音の何か言いたげな瞳に、そんな気には到底、なれなかったのだ。
 けれど今は違う。単純だと言われてもいい、たしかに詩音が欲しかった。
 勢いのままにシャツを脱ぎ、詩音を見つめる。もう、その瞳は惣一郎を欲しがっている。そう、見えて堪らなくなった。
 露わになった二つの飾りに指を掠めると、甘い声が聞こえた。その声に嬉しくなり、顔を寄せて舌先で舐めた。

「あッ!んん…いやッ」
「嫌か?」
「ち、がう…嫌じゃなくて」
 気持ちいい―。詩音はここを弄る度に嫌といいながら、最終的にはそう言う。それがわかっているから、どうしても言わせたくなる。
 くるくると円を描いたり、吸ったり。ピンク色が更に色を濃くして、飾りはツンと主張し始めていた。

「惣…惣ッ!」
「なに?詩音」
「もう、いいからッ!そこ、じゃなくて」

 懇願するような声に見ると、涙を潤ませて惣一郎を見つめている。それは詩音の合図だ。熱く震える芯を触って欲しいという、合図。
 ベルトを外し、細い腰からベージュのパンツを脱がせた。花柄があしらわれた赤の下着が見える。

「まじか、詩音」
「な、に。どうしたの」
 早まる胸の鼓動に思わず、息を荒くしそうになりながら、急いで惣一郎もパンツを脱いだ。そして、見せつけるように、下に転がる詩音を見下ろす。

「これ、惣」
「ああ。詩音とお揃いで買った下着、だよな」

 惣一郎の下着は青。詩音は赤。と、年明けの勢いに乗じて買ったものだ。あの夜、二人そろって履いた下着に妙な興奮を覚え、セミダブルの布団の中、身体を絡ませた。
 また、あの妙な興奮が蘇ってくるようで、既に興奮し、下着は染みが濃くなっているというのに更にその染みを濃くして、下着の上からでも熱く滾る芯がそこにあることがわかる。
 まだその下着姿を見ていたいと思いながらも、後ろの孔を愛したくて堪らなくなった。
 するりと赤いパンツを細い足から抜き去り、既に先端から快感の汁が出ているそれを優しく扱いた。
 声を押し殺しているのか、詩音は自身の腕を噛んでいる。といっても、甘噛みの範囲だ。跡はつかないのだが、それでも可愛いその声を我慢して欲しくなくて、惣一郎はもう片方の手でやんわりと甘噛みされている腕を取った。

「惣?」
「聞かせて、詩音の声」
 言うと、瞬時に真っ赤に染まる頬。目元は羞恥から濡れている。

「惣って、意地悪だよね」
 そんな顔で言われても、余計興奮を煽るだけなのに。

「…ごめん、詩音。もう、慣らすな」
 興奮を煽られた芯は既に熱く、正直履いているパンツがきつかった。
 詩音の芯を擦り、白濁を飛び散らせた後、それを詩音の孔に塗り込み、指を一本ずつ加える。
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