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異世界の章:第一部 西のキャロル編
ep109 交差する思惑
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「社長を守れ!」
「撃て!」
ブラックキャットに攻撃を放ったコーロに対し、部下達が一斉砲火を開始する!
バーン!バーン!バーン!バーン!バーン!バーン!バーン!
「くっ!『ダークシールド』」
キィン!キィン!キィン!キィン!キィン!キィン!キィン!
闇の盾で全身を覆い銃撃を防御するコーロ。
弾丸は一発として彼の身体をかすめることができない。
魔銃が鳴り止む。
コーロはすぐさま、今度は両の手を使い『ダークアロー(暗黒の弓矢)』を唱える!
「...!お前ら退がれ!」
咄嗟にブラックキャットが避難を指示する。
放たれた二本の闇矢は、ぐるんぐるんと弧を描きながら、魔銃を構えた部下達めがけて解き放たれた!
ズバ!ズバ!ズバ!ズバ!ズバ!ズバ!ズバ!
「ぐあっ!」
「うっ...!」
「がぁっ!」
「ぐあっ!」
疾風の如き二本の闇矢はかまいたちの如く次々と連中を切り裂きながら翔けぬけ、あっという間に目下の敵は一掃される!
部下どもは皆、戦闘継続を見込めないダメージを受け倒れる。
残されたブラックキャット。
しかし、微塵の焦りも浮かべない。
「中々やるな。さすがは勇者ユイリスの従者といったところか」
「加減はしてやった。だがお前はそうはいかない。ブラックキャット!」
睨み合う両者。
次手はどちらが先に仕掛けるか?
と思いきや、コーロはバッと背中を見せて、来た道を戻るように駆け出した!
「!」
ブラックキャットも追って駆け出す。
しばらく走り進み、コーロは窓を見つけるやいなや突き破って飛び出した!
ーーーよし!やっぱりさっきの強制解除でここからなら外に出られた!
おそらくここで奴とやり合うのは、屋敷内でやり合うのはダメだ!
ここはいわば奴の魔法のテリトリー。
地の利は完全に向こうにある!
これじゃアミを助けるどころじゃない!
いったん外におびき出して、そこでケリをつける!
外なら、いざとなればプテラスで空中にも展開できる!
その間にフロワース警部が動いてくれればーーー
「......これは地下ですか。何か、ありそうだな」
フロワースは、地下への階段を降っていた。
そこは、何の変哲もない屋敷外の納屋にある隠し扉から通づる、地下への階段。
決して素人には見つけることはできないはずの場所...。
納屋の内外には、ブラックファイナンスの人間が複数配置されていたが、皆、氷のように静かに横たわっている。
首元に綺麗に裂かれた傷を残して...。
地下階に至ると、仄暗い灯りの中、陰気な廊下が鬱々と続いていた。
「ん?お前は誰だ?侵入者か......うっ!」
「お、おい、どうした......うっ!」
バタン
バタン
人が倒れる音だけが静かに響く。
フロワースはハンカチでナイフを拭いて懐にしまうと、何事もなかったように前へ進む。
「......におうな。血の臭いが」
しばらく進むと、両壁伝いに格子に隔たれた狭い部屋がいくつも続く、地下牢獄の空間が現れる。
「これはまた趣味が悪いな、ブラックファイナンスは。......ん?誰か暴れているのか?」
奥から聞こえるガシャンガシャンという音の方向へ、彼は沈鬱とした獄中の者どもを見ながら歩く。
「こいつらは...ブラックファイナンスに逆らった連中や債務者か。
どいつも目が死んでしまっているな。
強制労働でもさせられるのかあるいは......
ん?なぜか動物までいるな?
......おっと、また見張りがいたか」
「ん?おい?お前誰......」
シュッ
サクッ
バタン。
見張りの男がまた倒れる。
首筋に冷たく裂かれた傷を残して...。
フロワースは音の発生源に辿り着く。
「おや、これは......」
「......!!んーんーんー!!(フロワース警部!?コーロおにーちゃんやないのか!?それとも一緒に!?)」
「......猫娘さんですか」
「んーんーんー!!」
「さて、どうしたものか......」
「!?(助けに来てくれたんちゃうのか!?)」
「うーむ......」
「んーんーんー!!」
「撃て!」
ブラックキャットに攻撃を放ったコーロに対し、部下達が一斉砲火を開始する!
バーン!バーン!バーン!バーン!バーン!バーン!バーン!
「くっ!『ダークシールド』」
キィン!キィン!キィン!キィン!キィン!キィン!キィン!
闇の盾で全身を覆い銃撃を防御するコーロ。
弾丸は一発として彼の身体をかすめることができない。
魔銃が鳴り止む。
コーロはすぐさま、今度は両の手を使い『ダークアロー(暗黒の弓矢)』を唱える!
「...!お前ら退がれ!」
咄嗟にブラックキャットが避難を指示する。
放たれた二本の闇矢は、ぐるんぐるんと弧を描きながら、魔銃を構えた部下達めがけて解き放たれた!
ズバ!ズバ!ズバ!ズバ!ズバ!ズバ!ズバ!
「ぐあっ!」
「うっ...!」
「がぁっ!」
「ぐあっ!」
疾風の如き二本の闇矢はかまいたちの如く次々と連中を切り裂きながら翔けぬけ、あっという間に目下の敵は一掃される!
部下どもは皆、戦闘継続を見込めないダメージを受け倒れる。
残されたブラックキャット。
しかし、微塵の焦りも浮かべない。
「中々やるな。さすがは勇者ユイリスの従者といったところか」
「加減はしてやった。だがお前はそうはいかない。ブラックキャット!」
睨み合う両者。
次手はどちらが先に仕掛けるか?
と思いきや、コーロはバッと背中を見せて、来た道を戻るように駆け出した!
「!」
ブラックキャットも追って駆け出す。
しばらく走り進み、コーロは窓を見つけるやいなや突き破って飛び出した!
ーーーよし!やっぱりさっきの強制解除でここからなら外に出られた!
おそらくここで奴とやり合うのは、屋敷内でやり合うのはダメだ!
ここはいわば奴の魔法のテリトリー。
地の利は完全に向こうにある!
これじゃアミを助けるどころじゃない!
いったん外におびき出して、そこでケリをつける!
外なら、いざとなればプテラスで空中にも展開できる!
その間にフロワース警部が動いてくれればーーー
「......これは地下ですか。何か、ありそうだな」
フロワースは、地下への階段を降っていた。
そこは、何の変哲もない屋敷外の納屋にある隠し扉から通づる、地下への階段。
決して素人には見つけることはできないはずの場所...。
納屋の内外には、ブラックファイナンスの人間が複数配置されていたが、皆、氷のように静かに横たわっている。
首元に綺麗に裂かれた傷を残して...。
地下階に至ると、仄暗い灯りの中、陰気な廊下が鬱々と続いていた。
「ん?お前は誰だ?侵入者か......うっ!」
「お、おい、どうした......うっ!」
バタン
バタン
人が倒れる音だけが静かに響く。
フロワースはハンカチでナイフを拭いて懐にしまうと、何事もなかったように前へ進む。
「......におうな。血の臭いが」
しばらく進むと、両壁伝いに格子に隔たれた狭い部屋がいくつも続く、地下牢獄の空間が現れる。
「これはまた趣味が悪いな、ブラックファイナンスは。......ん?誰か暴れているのか?」
奥から聞こえるガシャンガシャンという音の方向へ、彼は沈鬱とした獄中の者どもを見ながら歩く。
「こいつらは...ブラックファイナンスに逆らった連中や債務者か。
どいつも目が死んでしまっているな。
強制労働でもさせられるのかあるいは......
ん?なぜか動物までいるな?
......おっと、また見張りがいたか」
「ん?おい?お前誰......」
シュッ
サクッ
バタン。
見張りの男がまた倒れる。
首筋に冷たく裂かれた傷を残して...。
フロワースは音の発生源に辿り着く。
「おや、これは......」
「......!!んーんーんー!!(フロワース警部!?コーロおにーちゃんやないのか!?それとも一緒に!?)」
「......猫娘さんですか」
「んーんーんー!!」
「さて、どうしたものか......」
「!?(助けに来てくれたんちゃうのか!?)」
「うーむ......」
「んーんーんー!!」
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