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異世界の章:第一部 西のキャロル編
ep105 先制爆撃
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ドガァーーーーーーン!!!
湖の幻影に覆い隠された大きな屋敷にもろに命中!
同時に爆風がブワァァッと上がり、瓦礫と破片と煙が一気に舞い上がる!
その衝撃で、完璧に施されていたブラックキャットの魔法による偽装工作が、まさしく音を立てて崩れ落ち、真実が白日の元に晒された!
「な、何事だ!!?」
「爆撃!?」
「何なんだ一体!?」
全くもって予想だにしない急転直下の爆撃に襲われ、ブラックファイナンスは混乱する!
社長室にいたブラックキャットも理解が追いつかない。
「社長!!大丈夫ですか!?」
「敵の急襲なのか!?ということは勇者か??いや、奴はカイソーが国境に連れて行っているはず......では一体誰が?協力者か?それとも...?」
「敵はどこだ!?」
「何者だ!?」
「おい!お前らは消火作業急げ!」
眼下の混乱をよそに、コーロは馬鹿みたいにポカーンと口を開ける。
プテラスは忠義に溢れる声で言った。
「ダークウィザード様。このまま殲滅すれば良いのですよね?」
「いやいやいや待て待て待て!!何してくれちゃってんの!?おかげで作戦飛んじゃったし!?これじゃもうこっそり侵入どころじゃないよね!?てゆーか中にアミがいるから!!」
「失礼。お連れ様がいらっしゃったのですね。ですがまだ加減はしておりますので」
「これで!?」
「...スヤザキ様?何か、物凄い音が聞こえてきたのですが、何かあったのですか?」
フェアリーデバイスから彼に訊ねる声が聞こえる。
「......はい。先制爆撃を仕掛けちゃいました......」
「えっ」
「もうこうなったらこの混乱に乗じて行くっきゃないよなコレ......行くなら早い方がいいよな......ふぅ~、よし。プテラス!降下しろ!」
「承知」
「えっと、スヤザキ様??」
「エルフォレス様!只今より、暗黒魔導師一名、大怪鳥と共に敵本拠地へ乗り込みます!(これでいいのか俺!?)」
「えええ!?」
......
一方、フロワースはというと、タタタタッと忍者のように屋根から屋根へとつたい、夜のタペストリの街を風のように駆けていた。
その足音はほとんど聞こえない。
それは特殊な歩法によって行われているもの...。
「ん?なんだ?何か光ったと思ったら爆発?あっちはスヤザキさん達が向かって行った方向だが。そしてあそこは確か......私有の公園があった所だな」
フロワースは公園に辿り着く。
「やはりスヤザキさん達の進行はここで止まっているな......ん?あれは、屋敷!.
.....そうか!ここが奴らの本部なのか!しかもあそこには大きな湖があったはず。
つまりブラックキャットの魔法によって湖の幻影に隠されていたという訳なのか。
これでは見つけるにも見つけ出せないはずだ。
......しかし、スヤザキさん。あれやったの貴方ですよね?この後どうするつもりなんです?
まったく随分と派手にやっちゃいましたねぇ......」
ーーーーーー
「んーんーんー!(な、なんや!?爆発!?)
アミーナが投獄された地下牢にもゴォォォンと爆撃音が重々しく響いた。
地下内はギシギシと揺れ、小さな石片が天井と壁からパラパラと落ちる。
門番は上を向いてきょろきょろしながら呟いた。
「なんだ?何か爆発事故でも起こったのか?それとも...敵の爆撃か!?」
湖の幻影に覆い隠された大きな屋敷にもろに命中!
同時に爆風がブワァァッと上がり、瓦礫と破片と煙が一気に舞い上がる!
その衝撃で、完璧に施されていたブラックキャットの魔法による偽装工作が、まさしく音を立てて崩れ落ち、真実が白日の元に晒された!
「な、何事だ!!?」
「爆撃!?」
「何なんだ一体!?」
全くもって予想だにしない急転直下の爆撃に襲われ、ブラックファイナンスは混乱する!
社長室にいたブラックキャットも理解が追いつかない。
「社長!!大丈夫ですか!?」
「敵の急襲なのか!?ということは勇者か??いや、奴はカイソーが国境に連れて行っているはず......では一体誰が?協力者か?それとも...?」
「敵はどこだ!?」
「何者だ!?」
「おい!お前らは消火作業急げ!」
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プテラスは忠義に溢れる声で言った。
「ダークウィザード様。このまま殲滅すれば良いのですよね?」
「いやいやいや待て待て待て!!何してくれちゃってんの!?おかげで作戦飛んじゃったし!?これじゃもうこっそり侵入どころじゃないよね!?てゆーか中にアミがいるから!!」
「失礼。お連れ様がいらっしゃったのですね。ですがまだ加減はしておりますので」
「これで!?」
「...スヤザキ様?何か、物凄い音が聞こえてきたのですが、何かあったのですか?」
フェアリーデバイスから彼に訊ねる声が聞こえる。
「......はい。先制爆撃を仕掛けちゃいました......」
「えっ」
「もうこうなったらこの混乱に乗じて行くっきゃないよなコレ......行くなら早い方がいいよな......ふぅ~、よし。プテラス!降下しろ!」
「承知」
「えっと、スヤザキ様??」
「エルフォレス様!只今より、暗黒魔導師一名、大怪鳥と共に敵本拠地へ乗り込みます!(これでいいのか俺!?)」
「えええ!?」
......
一方、フロワースはというと、タタタタッと忍者のように屋根から屋根へとつたい、夜のタペストリの街を風のように駆けていた。
その足音はほとんど聞こえない。
それは特殊な歩法によって行われているもの...。
「ん?なんだ?何か光ったと思ったら爆発?あっちはスヤザキさん達が向かって行った方向だが。そしてあそこは確か......私有の公園があった所だな」
フロワースは公園に辿り着く。
「やはりスヤザキさん達の進行はここで止まっているな......ん?あれは、屋敷!.
.....そうか!ここが奴らの本部なのか!しかもあそこには大きな湖があったはず。
つまりブラックキャットの魔法によって湖の幻影に隠されていたという訳なのか。
これでは見つけるにも見つけ出せないはずだ。
......しかし、スヤザキさん。あれやったの貴方ですよね?この後どうするつもりなんです?
まったく随分と派手にやっちゃいましたねぇ......」
ーーーーーー
「んーんーんー!(な、なんや!?爆発!?)
アミーナが投獄された地下牢にもゴォォォンと爆撃音が重々しく響いた。
地下内はギシギシと揺れ、小さな石片が天井と壁からパラパラと落ちる。
門番は上を向いてきょろきょろしながら呟いた。
「なんだ?何か爆発事故でも起こったのか?それとも...敵の爆撃か!?」
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