30 / 160
異世界の章:第一部 魔物の森編
ep26 暗黒魔導師と勇者
しおりを挟む
一方、ユイリスは暗闇の森を駆けていた。
真っ直ぐに、湖の方へ、コーロ達のいる方へ...!
「あっちから、闇の魔力を感じる...!おそらくこの魔法の......このまま突き進んでいって術者を...!」
「...はっ!」
エルフォレスは気づく。
ユイリスが迫って来ている事に...!
「...来ている!私達の方へ...」
「エルフォレス様?」
「スヤザキ様!何者かが迫って来ています!」
「え、この暗闇の中で...」
コーロが言いかけた時、彼の眼前に一筋の光が出現した!
「えっ??」
刹那、光は彼に向かい剣の一撃を放つ!
傍らでミッチーが叫ぶ!
「コーロ様!!!」
ガキィィィィン!!!
「防がれた!?」
「スヤザキ様!」
すんでのところで、エルフォレスがコーロの前に『妖精の盾』を発動し、光の剣撃は防がれた!
が、その衝撃でコーロの暗黒魔法が解かれてしまう!
「あっ!」
森を覆う漆黒の闇が解かれた!
視界が戻る!
森は元の緑豊かな自然の姿に戻ってしまった!
コーロの眼前には、勇者が立っていた。
ユイリスの眼前には、暗黒魔導師が立っていた。
「あ、貴方は...人間?なぜ人間が?それとも魔族なの?」
ユイリスはコーロに向かって言った。
「お、女の...剣士?」
コーロはユイリスに向かって言った。
互いが互いの姿に驚きを隠せない。
コーロにとっては、異世界で関わる、異世界での最初の人間だった。
ユイリスは、相手の予想外の人間の姿に一驚していたが、その横を見てさらに驚愕する!
「貴女は、妖精主!?」
エルフォレスはユイリスに視線を送り言葉をかける。
「その聖なる力。貴女は勇者様ですね?」
ユイリスの頭にはエヴァンスの言葉がよぎり、
「これは幻術...ではないのか?」
問いには返答せず、すぐに彼女は勇者らしく、コーロ達に向かい自らを名乗った。
「私は勇者ユイリスだ!討伐軍の一員として参った!そして妖精主殺しの...」
ここまで言うと、ユイリスは改めてエルフォレスに視線を注ぎ、疑念に駆られる。
ーーーこれは本当に幻術なの?私にはそうは見えない。でも、それなら、妖精主は生きているの?それに、一緒にいる人間?魔族?の男はなに?ーーー
エルフォレスとコーロを交互に見やり、思案を巡らす勇者ユイリス。
その様子を見て、エルフォレスが諭すような声で語りかける。
「勇者ユイリス様。貴女ならわかるはずです。わたくしは幻術ではありません。確かに生きています。そして貴女の本当の敵はこの森の魔物達ではありません」
「妖精主様?やはり貴女は、本物の妖精主様なのですか?」
「わたくしは本物です。妖精主エルフォレスです」
「本物...なんですね。...では本当の敵とは一体...」
その時、突如、コーロが叫んだ!
「エルフォレス様!!」
瞬間、森の影から突然ガサっという音が鳴る!
直後、得体の知れない人影がビュッと飛び出して来て、エルフォレスに向かい飛びかかった!
「ああっ!!」
真っ直ぐに、湖の方へ、コーロ達のいる方へ...!
「あっちから、闇の魔力を感じる...!おそらくこの魔法の......このまま突き進んでいって術者を...!」
「...はっ!」
エルフォレスは気づく。
ユイリスが迫って来ている事に...!
「...来ている!私達の方へ...」
「エルフォレス様?」
「スヤザキ様!何者かが迫って来ています!」
「え、この暗闇の中で...」
コーロが言いかけた時、彼の眼前に一筋の光が出現した!
「えっ??」
刹那、光は彼に向かい剣の一撃を放つ!
傍らでミッチーが叫ぶ!
「コーロ様!!!」
ガキィィィィン!!!
「防がれた!?」
「スヤザキ様!」
すんでのところで、エルフォレスがコーロの前に『妖精の盾』を発動し、光の剣撃は防がれた!
が、その衝撃でコーロの暗黒魔法が解かれてしまう!
「あっ!」
森を覆う漆黒の闇が解かれた!
視界が戻る!
森は元の緑豊かな自然の姿に戻ってしまった!
コーロの眼前には、勇者が立っていた。
ユイリスの眼前には、暗黒魔導師が立っていた。
「あ、貴方は...人間?なぜ人間が?それとも魔族なの?」
ユイリスはコーロに向かって言った。
「お、女の...剣士?」
コーロはユイリスに向かって言った。
互いが互いの姿に驚きを隠せない。
コーロにとっては、異世界で関わる、異世界での最初の人間だった。
ユイリスは、相手の予想外の人間の姿に一驚していたが、その横を見てさらに驚愕する!
「貴女は、妖精主!?」
エルフォレスはユイリスに視線を送り言葉をかける。
「その聖なる力。貴女は勇者様ですね?」
ユイリスの頭にはエヴァンスの言葉がよぎり、
「これは幻術...ではないのか?」
問いには返答せず、すぐに彼女は勇者らしく、コーロ達に向かい自らを名乗った。
「私は勇者ユイリスだ!討伐軍の一員として参った!そして妖精主殺しの...」
ここまで言うと、ユイリスは改めてエルフォレスに視線を注ぎ、疑念に駆られる。
ーーーこれは本当に幻術なの?私にはそうは見えない。でも、それなら、妖精主は生きているの?それに、一緒にいる人間?魔族?の男はなに?ーーー
エルフォレスとコーロを交互に見やり、思案を巡らす勇者ユイリス。
その様子を見て、エルフォレスが諭すような声で語りかける。
「勇者ユイリス様。貴女ならわかるはずです。わたくしは幻術ではありません。確かに生きています。そして貴女の本当の敵はこの森の魔物達ではありません」
「妖精主様?やはり貴女は、本物の妖精主様なのですか?」
「わたくしは本物です。妖精主エルフォレスです」
「本物...なんですね。...では本当の敵とは一体...」
その時、突如、コーロが叫んだ!
「エルフォレス様!!」
瞬間、森の影から突然ガサっという音が鳴る!
直後、得体の知れない人影がビュッと飛び出して来て、エルフォレスに向かい飛びかかった!
「ああっ!!」
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
【完結】え、別れましょう?
水夏(すいか)
恋愛
「実は他に好きな人が出来て」
「は?え?別れましょう?」
何言ってんだこいつ、とアリエットは目を瞬かせながらも。まあこちらも好きな訳では無いし都合がいいわ、と長年の婚約者(腐れ縁)だったディオルにお別れを申し出た。
ところがその出来事の裏側にはある双子が絡んでいて…?
だる絡みをしてくる美しい双子の兄妹(?)と、のんびりかつ冷静なアリエットのお話。
※毎度ですが空想であり、架空のお話です。史実に全く関係ありません。
ヨーロッパの雰囲気出してますが、別物です。
クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。
異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。
そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。
異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。
龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。
現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定
強さがすべての魔法学園の最下位クズ貴族に転生した俺、死にたくないからゲーム知識でランキング1位を目指したら、なぜか最強ハーレムの主となった!
こはるんるん
ファンタジー
気づいたら大好きなゲームで俺の大嫌いだったキャラ、ヴァイスに転生してしまっていた。
ヴァイスは伯爵家の跡取り息子だったが、太りやすくなる外れスキル【超重量】を授かったせいで腐り果て、全ヒロインから嫌われるセクハラ野郎と化した。
最終的には魔族に闇堕ちして、勇者に成敗されるのだ。
だが、俺は知っていた。
魔族と化したヴァイスが、作中最強クラスのキャラだったことを。
外れスキル【超重量】の真の力を。
俺は思う。
【超重量】を使って勇者の王女救出イベントを奪えば、殺されなくて済むんじゃないか?
俺は悪行をやめてゲーム知識を駆使して、強さがすべての魔法学園で1位を目指す。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる