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魔剣使いの闘い~狂戦士編
ep134 間が悪い
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遅くなって......。
宿屋に戻った。
自分の部屋に上がって明かりをつける。
「......ん?なんだ?」
ベッドに目をやると、布団がもこっと盛り上がっていた。
俺はやや警戒しつつ近づき、そ~っと布団に手を触れると......バッと一気に引っぺがした。
「......ん?クロー?」
その中身は、艶やかな下着姿のエレサだった。
彼女は眠そうな目をこすりながらむくりと上体を起こす。
「クロー。おそい」
「いや、ここ俺の部屋なんだけど」
「クローの部屋じゃない。宿屋の部屋」
「そんな屁理屈はいいから。自分の部屋へ戻ろうか」
「イヤ」
「なんで」
「ねえクロー。女に恥をかかせる気なの......?」
「お前かなり酔ってるだろ?あれだけ飲んだんだ。いくら生命力の強いダークエルフだからって今日はちゃんと休んだほうがいい」
「クローはどーてーなの?」
「オイなんでいきなりそうなる!?」
「慣れてないからできないのかなって......」
「そういうハナシじゃないだろ!」
「じゃあ女を抱いたことはあるの?」
うん。つい数ヶ月前までヤリまくってたよ?
とは口が裂けても言えない。
「だからそういうハナシじゃ...」
「それともシヒロ?」
「え?」
「恋人ではないと言っていたけど......やっぱりシヒロはクローにとって特別なの?だからわたしを拒むの?」
「そういうハナシでもない」
「はっ!まさかカレン...」
「だから違うっての!それとカレンはそのへんの冗談が通じないから今後は本人の前では絶対に言うなよ?」
「カレンには本気なの!?」
「おい!!」
ダメだ。
酔ったエレサはかなり厄介だ。
こうなれば仕方ない。
俺が移動するか......。
「あっ、クロー!待って...」
逃げるように部屋を出た。
どこに向かうのか?
エレサの部屋だ。
俺がそっちへ行って一人で寝たほうが手っ取り早い。
「あっ、でもエレサもこっちへ来ちゃったら堂々巡りだな」
エレサの部屋のドアの取っ手を握って気づいた。
我ながら気づくのが遅い。
いや、遅すぎた。
「おいクロー。なにをやっている?」
ちょうどそのタイミングでカレンがこちらへ歩いてきた。
「あっ、いや」
わけを説明しようと思ったが、事情が事情なだけに思わず口をつぐんでしまった。
それが不幸にも絶妙ないかがわしさを醸し出してしまったらしい。
「そこ...エレサの部屋だよな。まさか......夜這いをするつもりだったのか!?」
ああ、最悪パターンだ。
なんでよりによって今このタイミングでカレンに出くわしてしまったんだ。
俺はもはや芸術的とも言える自分の間の悪さを呪った。
「この変態がぁー!!」
うがーッと叫ぶカレン。
しかもなぜかエレサは出てきてくれない。
いや、出てきてくれても解決するのか?
より拗れる?
ああもう考えるのがメンドクサイ!
こうなれば......
「ちょっと散歩してくる!」
俺は脱兎の如くピューッと逃げだした。
「オイ待てぇ!」
ウサギを追いかける猛獣のようにカレンも追ってきた。
(なんだこのわけのわからない鬼ごっこは!?)
このあと......。
カレンに事情を理解してもらうのに一時間あまりを要した。
一方、エレサはそのまま俺のベッドで爆睡していたらしい。
遅くなって......。
宿屋に戻った。
自分の部屋に上がって明かりをつける。
「......ん?なんだ?」
ベッドに目をやると、布団がもこっと盛り上がっていた。
俺はやや警戒しつつ近づき、そ~っと布団に手を触れると......バッと一気に引っぺがした。
「......ん?クロー?」
その中身は、艶やかな下着姿のエレサだった。
彼女は眠そうな目をこすりながらむくりと上体を起こす。
「クロー。おそい」
「いや、ここ俺の部屋なんだけど」
「クローの部屋じゃない。宿屋の部屋」
「そんな屁理屈はいいから。自分の部屋へ戻ろうか」
「イヤ」
「なんで」
「ねえクロー。女に恥をかかせる気なの......?」
「お前かなり酔ってるだろ?あれだけ飲んだんだ。いくら生命力の強いダークエルフだからって今日はちゃんと休んだほうがいい」
「クローはどーてーなの?」
「オイなんでいきなりそうなる!?」
「慣れてないからできないのかなって......」
「そういうハナシじゃないだろ!」
「じゃあ女を抱いたことはあるの?」
うん。つい数ヶ月前までヤリまくってたよ?
とは口が裂けても言えない。
「だからそういうハナシじゃ...」
「それともシヒロ?」
「え?」
「恋人ではないと言っていたけど......やっぱりシヒロはクローにとって特別なの?だからわたしを拒むの?」
「そういうハナシでもない」
「はっ!まさかカレン...」
「だから違うっての!それとカレンはそのへんの冗談が通じないから今後は本人の前では絶対に言うなよ?」
「カレンには本気なの!?」
「おい!!」
ダメだ。
酔ったエレサはかなり厄介だ。
こうなれば仕方ない。
俺が移動するか......。
「あっ、クロー!待って...」
逃げるように部屋を出た。
どこに向かうのか?
エレサの部屋だ。
俺がそっちへ行って一人で寝たほうが手っ取り早い。
「あっ、でもエレサもこっちへ来ちゃったら堂々巡りだな」
エレサの部屋のドアの取っ手を握って気づいた。
我ながら気づくのが遅い。
いや、遅すぎた。
「おいクロー。なにをやっている?」
ちょうどそのタイミングでカレンがこちらへ歩いてきた。
「あっ、いや」
わけを説明しようと思ったが、事情が事情なだけに思わず口をつぐんでしまった。
それが不幸にも絶妙ないかがわしさを醸し出してしまったらしい。
「そこ...エレサの部屋だよな。まさか......夜這いをするつもりだったのか!?」
ああ、最悪パターンだ。
なんでよりによって今このタイミングでカレンに出くわしてしまったんだ。
俺はもはや芸術的とも言える自分の間の悪さを呪った。
「この変態がぁー!!」
うがーッと叫ぶカレン。
しかもなぜかエレサは出てきてくれない。
いや、出てきてくれても解決するのか?
より拗れる?
ああもう考えるのがメンドクサイ!
こうなれば......
「ちょっと散歩してくる!」
俺は脱兎の如くピューッと逃げだした。
「オイ待てぇ!」
ウサギを追いかける猛獣のようにカレンも追ってきた。
(なんだこのわけのわからない鬼ごっこは!?)
このあと......。
カレンに事情を理解してもらうのに一時間あまりを要した。
一方、エレサはそのまま俺のベッドで爆睡していたらしい。
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