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魔剣使いの闘い~サンダース編
ep93 爆破魔術師キラース(シヒロ視点)
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そうして......。
なんの因果かぼくとトレブルさんとブーストさんは、魔法剣士さま......もとい、カレンさんの防衛任務に同行することになります。
といっても、敵が出現すればカレンさんがその洗練された技であっという間に片付けてしまいます。
なのでぼくたち三人は市民の避難誘導を担います。
「てゆーかよ、おれら別にいらなくね?」
「だよな」
カレンさんの後に付いて街を進みながらトレブルさんとブーストさんがこぼしました。
「トレブルさん!ブーストさん!そんなこと言っちゃダメですよ!まだ街には人がたくさんいますし」
と言いつつ、ぼくもいささか疑問を持ちはじめていました。
確かに祭りの最中での有事は街を大いに混乱させました。
しかし、あれから爆発は起こっていませんし、カレンさんを警戒してか空の魔物たちも上空をうろついているだけです。
「......」
カレンさんは簡単な指示をするだけでそれ以上はなにも口にしません。
また、トレブルさんとブーストさんが言っていた敵のボスらしき人物は現在上空にいるらしいことしかわかりません。
(なにかの機会をうかがっている......?それにクローさんはいったいどこに......)
そんな時です。
ドガァァァン!と再び爆発音が鳴りわたりました。
さらに二発三発四発と爆発音が続きます。
「これは......」
突然カレンさんが立ち止まりました。
「か、カレンさん??」
「今の爆発......市民の避難していく方向に沿っている」
「えっ?それって...」
「完全に市民を狙った無差別爆破だ。外道め」
カレンさんは怒りに目を燃えあがらせます。
そんなところへ見計らっていたかのように、魔物の一頭がぼくらの前方にある四階建ての建物へバサーッと飛んできました。
「魔物が屋根へ降りてきた?」
見上げると、ひとりの仮面を被った男が屋根へ降り立つのが見えました。
「あ、あいつはキラース!」
トレブルさんが恐怖の入り混じった声を震わせました。
片側だけに生やした紫色の長髪を風になびかせる男...キラースは、カレンさんを見てニヤリとします。
「こりゃあどうも。偉大なる勇者様の妹君さま」
「貴様......フリーダムの幹部か?この悪辣なテロの首謀者だな?」
「悪辣?テロに良いも悪いもねえだろ。やっぱり頭でっかちのお嬢様には理解できねえんだなぁ。まっ、とりあえずさっきの爆発だけでも何人死んだかな?五十?六十?百もいったか?なんせ平和祭の最中だからな~」
「キサマァァ!!」
カレンさんは憤激に飛び出すと、地を蹴り壁を蹴りあっという間にキラースのいる屋根上までバーッと躍りでます。
「バァーカ」
迫りくる魔法剣士へ不敵にニヤつくキラースが罵り言葉をひとつ吐いた瞬間。
ドガァァァァァン!!
その建物が炎煙を噴き出して大爆破しました。
「カレンさん!!」
「嬢ちゃん!危ねえから離れるぞ!」
「退がれ退がれ!!」
ぼくはトレブルさんとブーストさんに庇われるように退がります。
「そ、そんな!カレンさんが......」
なんの因果かぼくとトレブルさんとブーストさんは、魔法剣士さま......もとい、カレンさんの防衛任務に同行することになります。
といっても、敵が出現すればカレンさんがその洗練された技であっという間に片付けてしまいます。
なのでぼくたち三人は市民の避難誘導を担います。
「てゆーかよ、おれら別にいらなくね?」
「だよな」
カレンさんの後に付いて街を進みながらトレブルさんとブーストさんがこぼしました。
「トレブルさん!ブーストさん!そんなこと言っちゃダメですよ!まだ街には人がたくさんいますし」
と言いつつ、ぼくもいささか疑問を持ちはじめていました。
確かに祭りの最中での有事は街を大いに混乱させました。
しかし、あれから爆発は起こっていませんし、カレンさんを警戒してか空の魔物たちも上空をうろついているだけです。
「......」
カレンさんは簡単な指示をするだけでそれ以上はなにも口にしません。
また、トレブルさんとブーストさんが言っていた敵のボスらしき人物は現在上空にいるらしいことしかわかりません。
(なにかの機会をうかがっている......?それにクローさんはいったいどこに......)
そんな時です。
ドガァァァン!と再び爆発音が鳴りわたりました。
さらに二発三発四発と爆発音が続きます。
「これは......」
突然カレンさんが立ち止まりました。
「か、カレンさん??」
「今の爆発......市民の避難していく方向に沿っている」
「えっ?それって...」
「完全に市民を狙った無差別爆破だ。外道め」
カレンさんは怒りに目を燃えあがらせます。
そんなところへ見計らっていたかのように、魔物の一頭がぼくらの前方にある四階建ての建物へバサーッと飛んできました。
「魔物が屋根へ降りてきた?」
見上げると、ひとりの仮面を被った男が屋根へ降り立つのが見えました。
「あ、あいつはキラース!」
トレブルさんが恐怖の入り混じった声を震わせました。
片側だけに生やした紫色の長髪を風になびかせる男...キラースは、カレンさんを見てニヤリとします。
「こりゃあどうも。偉大なる勇者様の妹君さま」
「貴様......フリーダムの幹部か?この悪辣なテロの首謀者だな?」
「悪辣?テロに良いも悪いもねえだろ。やっぱり頭でっかちのお嬢様には理解できねえんだなぁ。まっ、とりあえずさっきの爆発だけでも何人死んだかな?五十?六十?百もいったか?なんせ平和祭の最中だからな~」
「キサマァァ!!」
カレンさんは憤激に飛び出すと、地を蹴り壁を蹴りあっという間にキラースのいる屋根上までバーッと躍りでます。
「バァーカ」
迫りくる魔法剣士へ不敵にニヤつくキラースが罵り言葉をひとつ吐いた瞬間。
ドガァァァァァン!!
その建物が炎煙を噴き出して大爆破しました。
「カレンさん!!」
「嬢ちゃん!危ねえから離れるぞ!」
「退がれ退がれ!!」
ぼくはトレブルさんとブーストさんに庇われるように退がります。
「そ、そんな!カレンさんが......」
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