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魔剣使いの闘い~サンダース編
ep77 意外な事実
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【登場人物】
クロー・ラキアード:主人公の青年。銀髪の魔剣使い。転生前は中年男。
シヒロ・モリセット:作家を目指す十六歳の少女。魔法が使える。
トレブル:背の低い金髪のチンピラ。武器はダガーナイフ。
ブースト:スキンヘッドの肥満体系のチンピラ。武器は鈍器。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
* * *
「なあダンナ。これからどこいくつもりなんだ?」
「おれはメシのうまいところがいいな~」
「おいブーストのデブ。テメーには聞いてねえ」
「ああ?おれもチビのテメーには言ってねえ」
「ああ?」
「ああ?」
「ちょちょちょ!ケンカはやめてください!」
「ちげえんだ嬢ちゃん、そのデブがわりーんだ」
「そっちのチビがわりーんだろうが」
「ああ?」
「ああ?」
「お前らすこし黙れ」
「す、すんません!ダンナ」
「悪気はねえんだ!ダンナ!」
「まあいい」
俺たちは今、川沿いの木立の中を歩いている。
国際平和維持軍にも見つからず無事ロットンを脱出することに成功。
そのままある方角へ向かい進んでいるのだが......。
「トレブル、ブースト。お前らは〔サンダース」に行ったことはあるか?」
「てえことはダンナ。サンダースに向かってんだな?」
「マジか。行ったことあるもなにも、おれたちはサンダースからロットンに流れて来たんだぜ!」
「そうなのか。シヒロはどうなんだ?」
「待ってくれよダンナ!リアクション薄すぎやしねえか!?」
「そうだぜ!たぶん嬢ちゃんよりおれたちの方がよく知ってるぜ!?」
「うるさい。俺はシヒロにきいているんだ」
「なんだよ冷てーよダンナぁ!」
「おれたちも部下なんだからやさしくしてくれよぉ!」
「めんどくさ...」
「そりゃあ嬢ちゃんはダンナのオンナだから優先するのはわかるけどよぉ」
「もうちょっとちゃんと扱ってくれても...」
「ぼ、ぼく、クローさんの、おおおオンナじゃないですからぁ!!じゃなくて!あ、あの!」
シヒロが割って入るように声を上げた。
「シヒロ?」
「と、トレブルさんとブーストさんに、ちょっと気になっていたことがあって...」
「嬢ちゃん?」
「なんだ?」
「旅の安全上の理由から、ぼく、パッと見では女の子とわからないようにしているんですけど......お二人は最初から気づいていたような気がしていて」
「嬢ちゃんが女かどうかだって?んなもん最初に屋敷で見たときから気づいているに決まってんじゃねーか。なあブースト?」
「ああ、トレブルの言うとおりだぜ嬢ちゃん」
「声、ですか?」
「いや、ニオイだな」
「そうそうニオイだ」
「えっ、キモ」
思わず俺は引いた。
「ひっ、ひぃぃ」
シヒロも蒼ざめて後ずさる。
「いやいや!そーゆーんじゃねえ!」
あわてて否定するトレブル。
「おれたち魔族はオスかメスかはニオイでわかるんだよ!」
あわてて説明するブースト。
「えっ??」
「魔族??」
俺とシヒロは虚をつかれたようにかたまった。
クロー・ラキアード:主人公の青年。銀髪の魔剣使い。転生前は中年男。
シヒロ・モリセット:作家を目指す十六歳の少女。魔法が使える。
トレブル:背の低い金髪のチンピラ。武器はダガーナイフ。
ブースト:スキンヘッドの肥満体系のチンピラ。武器は鈍器。
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* * *
「なあダンナ。これからどこいくつもりなんだ?」
「おれはメシのうまいところがいいな~」
「おいブーストのデブ。テメーには聞いてねえ」
「ああ?おれもチビのテメーには言ってねえ」
「ああ?」
「ああ?」
「ちょちょちょ!ケンカはやめてください!」
「ちげえんだ嬢ちゃん、そのデブがわりーんだ」
「そっちのチビがわりーんだろうが」
「ああ?」
「ああ?」
「お前らすこし黙れ」
「す、すんません!ダンナ」
「悪気はねえんだ!ダンナ!」
「まあいい」
俺たちは今、川沿いの木立の中を歩いている。
国際平和維持軍にも見つからず無事ロットンを脱出することに成功。
そのままある方角へ向かい進んでいるのだが......。
「トレブル、ブースト。お前らは〔サンダース」に行ったことはあるか?」
「てえことはダンナ。サンダースに向かってんだな?」
「マジか。行ったことあるもなにも、おれたちはサンダースからロットンに流れて来たんだぜ!」
「そうなのか。シヒロはどうなんだ?」
「待ってくれよダンナ!リアクション薄すぎやしねえか!?」
「そうだぜ!たぶん嬢ちゃんよりおれたちの方がよく知ってるぜ!?」
「うるさい。俺はシヒロにきいているんだ」
「なんだよ冷てーよダンナぁ!」
「おれたちも部下なんだからやさしくしてくれよぉ!」
「めんどくさ...」
「そりゃあ嬢ちゃんはダンナのオンナだから優先するのはわかるけどよぉ」
「もうちょっとちゃんと扱ってくれても...」
「ぼ、ぼく、クローさんの、おおおオンナじゃないですからぁ!!じゃなくて!あ、あの!」
シヒロが割って入るように声を上げた。
「シヒロ?」
「と、トレブルさんとブーストさんに、ちょっと気になっていたことがあって...」
「嬢ちゃん?」
「なんだ?」
「旅の安全上の理由から、ぼく、パッと見では女の子とわからないようにしているんですけど......お二人は最初から気づいていたような気がしていて」
「嬢ちゃんが女かどうかだって?んなもん最初に屋敷で見たときから気づいているに決まってんじゃねーか。なあブースト?」
「ああ、トレブルの言うとおりだぜ嬢ちゃん」
「声、ですか?」
「いや、ニオイだな」
「そうそうニオイだ」
「えっ、キモ」
思わず俺は引いた。
「ひっ、ひぃぃ」
シヒロも蒼ざめて後ずさる。
「いやいや!そーゆーんじゃねえ!」
あわてて否定するトレブル。
「おれたち魔族はオスかメスかはニオイでわかるんだよ!」
あわてて説明するブースト。
「えっ??」
「魔族??」
俺とシヒロは虚をつかれたようにかたまった。
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