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魔剣士誕生編
ep13 朝チュン
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*
目を覚ますと......。
俺はベッドに仰向けになっていた。
身体はひどくグッタリしている。
「ああ......けっこう飲んだなぁ、きのうは......」
カーテン越しの光と鳥のさえずりで、今が早朝だってことがわかる。
もうひと眠りしようと寝返りをうつと、
「スー、スー」
寝息をたてて眠る、ハダカの美女を発見する。
「じ、人生初の、おもちかえり......」
これが世に言う、
「朝チュン?」
...俺は思わず感慨にふけった。
いや、これって、感慨って類のモノだろうか。
そもそも俺は、転生して最初の夜に......いったいなにをやっているんだ!?
アソんでやる!と意気込んでいたのは他ならぬ俺だけども!
「......ん」
ハダカの美女が寝返りをうってこちら側を向いた。
彼女のあらわな胸が、彼女に代わって「おはようございます」と言ってきたかのように、俺へ向いた。
数秒それを凝視したのち......。
「ちょっと、さわるぐらいなら、いいよな......」
俺は俺の手に、出撃命令を下した。
「や、やわらかい......」
「スースー」
さわりはじめたら止まらない。
くわえる力も自然と強くなる。
「......」
「......ん。ん?」
彼女の目が開いた。
絶賛出撃中だった俺の手は、あわてて撤退する。
「おはよう......」
「お、おはよう!」
「ねえ......」
「な、なに?」
「......むね、さわってたでしょ?」
「ごごゴメン!」
「べつにいいけど」
「ゴメン!」
「いま、なんじだろ」
「え、ええっと、時間は...」
寝起きのせいだろうか。
なんとなくナオミの態度がそっけなく感じる。
「ふぁ~。んんん」
あくびをしながら伸びをするナオミ。
あらわになった胸部を隠そうともしない。
俺はムラムラと彼女を抱きしめたい欲求にかられ...
「きゃっ」
彼女に抱きついた。
「なーに?またシたいの?」
「そ、そうじゃないんだけど」
「じゃあなに?あたしが可愛すぎて抱きしめたくなった?」
ナオミはそう言いながら抱擁を解くと、俺に向かってイタズラっぽい顔を見せた。
俺は急激に胸が熱くなって、なにか抑えきれない愛おしい想いがマグマのように込み上がる。
「あ、あの、ナオミ!」
「ん?」
「俺たち、付き合わない?」
「!」
俺はいきなり何を口走っているんだ?
タイミングおかしくないか?
いや、俺にタイミングの良し悪しなんかわからない。
「......」
ナオミはなにも答えない。
それはどういう顔なんだろう?
喜怒哀楽のどれともつかない彼女の表情からは、なにも読みとれない。
そりゃあ寝起きでいきなりこんなこと言われたらビックリするだろうけど......でも、言わずにはいられなかった。
「あの......ナオミ?」
「......」
何秒経ったかわからない。
いや、何秒も経っていないか。
ナオミは困ったように微笑んでから、
「あ、あたし、もう、かえるね...!」
そそくさとベッドから降りて慌ただしく服を着ると、あっという間に部屋から出ていった。
さっきまで寝起きだったのがウソみたいに、あっという間に......。
目を覚ますと......。
俺はベッドに仰向けになっていた。
身体はひどくグッタリしている。
「ああ......けっこう飲んだなぁ、きのうは......」
カーテン越しの光と鳥のさえずりで、今が早朝だってことがわかる。
もうひと眠りしようと寝返りをうつと、
「スー、スー」
寝息をたてて眠る、ハダカの美女を発見する。
「じ、人生初の、おもちかえり......」
これが世に言う、
「朝チュン?」
...俺は思わず感慨にふけった。
いや、これって、感慨って類のモノだろうか。
そもそも俺は、転生して最初の夜に......いったいなにをやっているんだ!?
アソんでやる!と意気込んでいたのは他ならぬ俺だけども!
「......ん」
ハダカの美女が寝返りをうってこちら側を向いた。
彼女のあらわな胸が、彼女に代わって「おはようございます」と言ってきたかのように、俺へ向いた。
数秒それを凝視したのち......。
「ちょっと、さわるぐらいなら、いいよな......」
俺は俺の手に、出撃命令を下した。
「や、やわらかい......」
「スースー」
さわりはじめたら止まらない。
くわえる力も自然と強くなる。
「......」
「......ん。ん?」
彼女の目が開いた。
絶賛出撃中だった俺の手は、あわてて撤退する。
「おはよう......」
「お、おはよう!」
「ねえ......」
「な、なに?」
「......むね、さわってたでしょ?」
「ごごゴメン!」
「べつにいいけど」
「ゴメン!」
「いま、なんじだろ」
「え、ええっと、時間は...」
寝起きのせいだろうか。
なんとなくナオミの態度がそっけなく感じる。
「ふぁ~。んんん」
あくびをしながら伸びをするナオミ。
あらわになった胸部を隠そうともしない。
俺はムラムラと彼女を抱きしめたい欲求にかられ...
「きゃっ」
彼女に抱きついた。
「なーに?またシたいの?」
「そ、そうじゃないんだけど」
「じゃあなに?あたしが可愛すぎて抱きしめたくなった?」
ナオミはそう言いながら抱擁を解くと、俺に向かってイタズラっぽい顔を見せた。
俺は急激に胸が熱くなって、なにか抑えきれない愛おしい想いがマグマのように込み上がる。
「あ、あの、ナオミ!」
「ん?」
「俺たち、付き合わない?」
「!」
俺はいきなり何を口走っているんだ?
タイミングおかしくないか?
いや、俺にタイミングの良し悪しなんかわからない。
「......」
ナオミはなにも答えない。
それはどういう顔なんだろう?
喜怒哀楽のどれともつかない彼女の表情からは、なにも読みとれない。
そりゃあ寝起きでいきなりこんなこと言われたらビックリするだろうけど......でも、言わずにはいられなかった。
「あの......ナオミ?」
「......」
何秒経ったかわからない。
いや、何秒も経っていないか。
ナオミは困ったように微笑んでから、
「あ、あたし、もう、かえるね...!」
そそくさとベッドから降りて慌ただしく服を着ると、あっという間に部屋から出ていった。
さっきまで寝起きだったのがウソみたいに、あっという間に......。
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