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ep81 ドッキドキ♡初デート
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*
「フミヒロ様!本日はネーコ帰還記念にお出かけしましょう!」
昼食を終えると出しぬけにネーコが言ってきた。
「えっ、なにしにいくの?」
「デートです!」
「ででデート!?」
ネーコとデートだって??
なんでいきなりそんなことを??
「フミヒロ様は不登校児ですが、お勉強はしっかりとされています。それは大変素晴らしいことです」
「う、うん」
「しかしですね?勉強というものは、なにも机に向かってする事だけがすべてではないのです。いくら教科書や参考書の知識を詰め込んでも、いくら問題集の問題を解こうとも、得られないものがあるのです。例えば......」
「例えば?」
「恋です!」
「!」
「人間は恋をすることで、相手を想う気持ち、自分自身のわがままな気持ち、美しい感情から醜い感情まで、人間についての様々なモノを学べるのです」
「そんなもんかな」
「しかしフミヒロ様は絶賛不登校中。外に出なければ恋も知りようがありません。
そこで!私がフミヒロ様をお外に連れ出そうという訳です!」
「......まあ、言いたいことはわかったけど。でもさ、それで何でネーコとデートなの?そういうのは恋している相手とするもんじゃないのか?」
言いながらもどこか胸の奥に違和感を覚える。
それが何なのかはよくわからないけど。
「ですからそういう設定で模擬デートを行うということです!いわば恋の模擬戦!」
ネーコは手できゅるんとハートを作った。
「はあ」
「それとも、ネーコじゃ...ダメですか?」
「いや、そんなことは......」
俺はたじろいで断れなくなってしまう。
眉を八の字にして困り顔を見せるネーコがやけに可愛くて......。
「では参りましょう!れっつごー!」
*
「な、なあ、ネーコ」
「なんですか?」
「ちょっとくっつきすぎじゃないか?」
「そんなことないですよ。フフフ」
俺とネーコはラブラブカップル(それともバカップル?)のようにイチャイチャとぴったり寄り添い合いながら電車の座席に座っていた。
「は、恥ずかしいよ」
「なんでですか?私たちは今、デート中なんですよ?」
「にしてももっと節度というかなんというか......」
「マジメか!これぐらいは構わないでしょう。それに家ではアンナコトやコンナコト...」
「家と外では違うだろ!」
「確かに室内と青姦では違いますからねぇ」
「オイ!!」
「それでは手っ取り早くラブホに行きますか?」
「手っ取りばやくとか言うな!」
ネーコのノリは相変わらずだ。
そして今日、俺はこのノリを外で耐え続けなければならない。
(ダメだ。不安すぎる......)
もちろん、いくらネーコとはいえ限度はわきまえているはずだ。
それは過去に、近場ではあるが日用品の買い出しに行ったり公園に行ったりで証明されている。
ただ、今回はデートという設定。
しかもネーコいわく「恋の模擬戦」。
恋なんて、いわばエロとエロのシーソーゲーム。
ヘタをすれば、公衆の面前で〔セクシープログラム〕が実行されることも...!?
(ヤバい。ちょっと興奮してきたかも......)
じゃないわ!
なに考えているんだ俺は!
それは「恋」じゃなく「変」だろ!
つまり俺は変態か!
て、何のハナシだこれ!?
......中学二年生男子は混乱していた。
「フミヒロ様!本日はネーコ帰還記念にお出かけしましょう!」
昼食を終えると出しぬけにネーコが言ってきた。
「えっ、なにしにいくの?」
「デートです!」
「ででデート!?」
ネーコとデートだって??
なんでいきなりそんなことを??
「フミヒロ様は不登校児ですが、お勉強はしっかりとされています。それは大変素晴らしいことです」
「う、うん」
「しかしですね?勉強というものは、なにも机に向かってする事だけがすべてではないのです。いくら教科書や参考書の知識を詰め込んでも、いくら問題集の問題を解こうとも、得られないものがあるのです。例えば......」
「例えば?」
「恋です!」
「!」
「人間は恋をすることで、相手を想う気持ち、自分自身のわがままな気持ち、美しい感情から醜い感情まで、人間についての様々なモノを学べるのです」
「そんなもんかな」
「しかしフミヒロ様は絶賛不登校中。外に出なければ恋も知りようがありません。
そこで!私がフミヒロ様をお外に連れ出そうという訳です!」
「......まあ、言いたいことはわかったけど。でもさ、それで何でネーコとデートなの?そういうのは恋している相手とするもんじゃないのか?」
言いながらもどこか胸の奥に違和感を覚える。
それが何なのかはよくわからないけど。
「ですからそういう設定で模擬デートを行うということです!いわば恋の模擬戦!」
ネーコは手できゅるんとハートを作った。
「はあ」
「それとも、ネーコじゃ...ダメですか?」
「いや、そんなことは......」
俺はたじろいで断れなくなってしまう。
眉を八の字にして困り顔を見せるネーコがやけに可愛くて......。
「では参りましょう!れっつごー!」
*
「な、なあ、ネーコ」
「なんですか?」
「ちょっとくっつきすぎじゃないか?」
「そんなことないですよ。フフフ」
俺とネーコはラブラブカップル(それともバカップル?)のようにイチャイチャとぴったり寄り添い合いながら電車の座席に座っていた。
「は、恥ずかしいよ」
「なんでですか?私たちは今、デート中なんですよ?」
「にしてももっと節度というかなんというか......」
「マジメか!これぐらいは構わないでしょう。それに家ではアンナコトやコンナコト...」
「家と外では違うだろ!」
「確かに室内と青姦では違いますからねぇ」
「オイ!!」
「それでは手っ取り早くラブホに行きますか?」
「手っ取りばやくとか言うな!」
ネーコのノリは相変わらずだ。
そして今日、俺はこのノリを外で耐え続けなければならない。
(ダメだ。不安すぎる......)
もちろん、いくらネーコとはいえ限度はわきまえているはずだ。
それは過去に、近場ではあるが日用品の買い出しに行ったり公園に行ったりで証明されている。
ただ、今回はデートという設定。
しかもネーコいわく「恋の模擬戦」。
恋なんて、いわばエロとエロのシーソーゲーム。
ヘタをすれば、公衆の面前で〔セクシープログラム〕が実行されることも...!?
(ヤバい。ちょっと興奮してきたかも......)
じゃないわ!
なに考えているんだ俺は!
それは「恋」じゃなく「変」だろ!
つまり俺は変態か!
て、何のハナシだこれ!?
......中学二年生男子は混乱していた。
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