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ep75 サッドプログラム
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「......というわけだから。じゃあ部屋はここを使って。ここはネーコたちが使っていた部屋なんだ」
「あ、ありがとう。ネーコお姉さんが使っていたのね」
俺はイヌヨに家の中のひと通りを説明してから部屋へ案内した。
イヌヨはどうもと軽く頭を下げてからススッと部屋へ入っていく。
あの極端なネガティブさえなければただの上品で慎ましやかな和風美少女なのに......と思いながら、
「俺はあっちの部屋にいるから、何かあったら声かけてね」
ゆっくりとドアを閉めた。
イヌヨはドアが完全に閉じられるまで、かしこまってお辞儀をしていた。
「はぁー。勉強、するか......」
ため息まじりにつぶやきながら俺は自分の部屋へ戻った。
一時間後......。
コンコン、とノック音が鳴る。
すぐにペンを置いて出迎えにいくと、
「フミヒロさん。お勉強中のところ大変恐縮ですが、お昼のことで...」
着物姿の三つ編み美少女アンドロイドが控えめに立っていた。
「お昼のこと?」
「フミヒロさんは何を召し上がりたいかなと思って...」
「あ、イヌヨが用意してくれるんだね」
「ただ、イヌヨにご用意できるのは和食のみなのであしからず......」
「そうなんだ(ネーコの時みたいに給食メニューではないんだな)」
「イヌヨとしては、お蕎麦かおうどんを茹でようかと考えているのですけど......」
「じゃあソバで」
「いいんですか?何かもっと豪華なものでも...」
「ソバでいいよ」
「そ、そうですよね。イヌヨなんて立ち食い蕎麦ぐらいの価値しかないものね......」
おいおいさっそくまた始まりやがったぞ。
......とにかく、なんとかフォローしなければ!
「なんでそうなる!?それに立ち食いでも名店はあるって聞いたことあるし!」
「いえ!イヌヨなどわんこそば一杯分の価値もないわ!きっとそうだわ!」
「そ、そんなことないって!それに岩手県のわんこそばっていったら日本三大そばのひとつだぞ!ならイヌヨは日本代表ってことじゃないか!サムライジャパンだよ!あっ、イヌヨは女子だからなでしこジャパンか!と、とにかく選ばれし者だよ!」
我ながらなんなんだこのフォローは??
こんなので納得するわけないじゃないか。
「へっ??イヌヨが選ばれしもの??特別なの??あ、ありがとう」
納得するのかーい!
ま、まあいい。
ここで一気にたたみかける!
「そうだよ!イヌヨは特別だよ!だからもっと自信を持っていいと思うんだ!」
不登校の中二のくせして何を言ってるんだ俺は。
「わ、わかったわ。フミヒロさんは、本当にお優しいのね」
イヌヨは嬉しそうに顔をほころばせた。
どうやら〔サッドプログラム〕をなんとかクリアしたようだ。
俺はほっとため息をついた。
「じゃあ、俺にもどるから」
「はい。出来上がったら、またお呼びしますね」
落ち着いたイヌヨは、下に戻っていった。
俺は拳をぎゅっと握って顎を上げる。
「なにが地雷になるのか全然わからん!おまけにフォローもなにがベストなのかいまいちわからんわ!」
「......というわけだから。じゃあ部屋はここを使って。ここはネーコたちが使っていた部屋なんだ」
「あ、ありがとう。ネーコお姉さんが使っていたのね」
俺はイヌヨに家の中のひと通りを説明してから部屋へ案内した。
イヌヨはどうもと軽く頭を下げてからススッと部屋へ入っていく。
あの極端なネガティブさえなければただの上品で慎ましやかな和風美少女なのに......と思いながら、
「俺はあっちの部屋にいるから、何かあったら声かけてね」
ゆっくりとドアを閉めた。
イヌヨはドアが完全に閉じられるまで、かしこまってお辞儀をしていた。
「はぁー。勉強、するか......」
ため息まじりにつぶやきながら俺は自分の部屋へ戻った。
一時間後......。
コンコン、とノック音が鳴る。
すぐにペンを置いて出迎えにいくと、
「フミヒロさん。お勉強中のところ大変恐縮ですが、お昼のことで...」
着物姿の三つ編み美少女アンドロイドが控えめに立っていた。
「お昼のこと?」
「フミヒロさんは何を召し上がりたいかなと思って...」
「あ、イヌヨが用意してくれるんだね」
「ただ、イヌヨにご用意できるのは和食のみなのであしからず......」
「そうなんだ(ネーコの時みたいに給食メニューではないんだな)」
「イヌヨとしては、お蕎麦かおうどんを茹でようかと考えているのですけど......」
「じゃあソバで」
「いいんですか?何かもっと豪華なものでも...」
「ソバでいいよ」
「そ、そうですよね。イヌヨなんて立ち食い蕎麦ぐらいの価値しかないものね......」
おいおいさっそくまた始まりやがったぞ。
......とにかく、なんとかフォローしなければ!
「なんでそうなる!?それに立ち食いでも名店はあるって聞いたことあるし!」
「いえ!イヌヨなどわんこそば一杯分の価値もないわ!きっとそうだわ!」
「そ、そんなことないって!それに岩手県のわんこそばっていったら日本三大そばのひとつだぞ!ならイヌヨは日本代表ってことじゃないか!サムライジャパンだよ!あっ、イヌヨは女子だからなでしこジャパンか!と、とにかく選ばれし者だよ!」
我ながらなんなんだこのフォローは??
こんなので納得するわけないじゃないか。
「へっ??イヌヨが選ばれしもの??特別なの??あ、ありがとう」
納得するのかーい!
ま、まあいい。
ここで一気にたたみかける!
「そうだよ!イヌヨは特別だよ!だからもっと自信を持っていいと思うんだ!」
不登校の中二のくせして何を言ってるんだ俺は。
「わ、わかったわ。フミヒロさんは、本当にお優しいのね」
イヌヨは嬉しそうに顔をほころばせた。
どうやら〔サッドプログラム〕をなんとかクリアしたようだ。
俺はほっとため息をついた。
「じゃあ、俺にもどるから」
「はい。出来上がったら、またお呼びしますね」
落ち着いたイヌヨは、下に戻っていった。
俺は拳をぎゅっと握って顎を上げる。
「なにが地雷になるのか全然わからん!おまけにフォローもなにがベストなのかいまいちわからんわ!」
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