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ep65 めんへら②
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「ねえおにーちゃん」
考えこむ俺へウサが呼びかけた。
「ん?なに?」
「おにーちゃんってウサのこと、こわがってる?」
ウサは鋭かった。
「べ、別にそんなこと思ってないよ!?」
「ウサのこと、めんへらだとおもってる?」
「そ、そんなこと思うわけないよ!だってウサはアンドロイドだし!アンドロイドでメンヘラなんてありえないだろ!?」
「メンヘラのアンドロイドもいるよ?」
ウサが衝撃的なことを口走った。
「そ、そんなアンドロイドいるの!?」
「いるよ。イヌヨおねーちゃんとか」
「いぬよお姉ちゃん?」
「うん。ウサのおねーちゃんで、ネーコおねーちゃんとトラエおねーちゃんの妹」
「ネーコにはそんなに姉妹がいたのか!」
「あっ、でもそれでぜんぶだよ。四姉妹でぜんぶ」
「そうなのか!」
「イヌヨおねーちゃんもそのうちこっちに来るんじゃないかなぁ?」
「えっ?その娘も来るの?」
「そのうちね。それでネーコおねーちゃんも戻ってきたら四姉妹そろうことになるなぁ」
ウサの話を聞いて、俺は無性に一刻でも早くネーコに帰ってきてほしい気持ちが高まった。
(ネーコ!早く戻ってきてくれ!)
そんな時だ。
「ちょっと君たち。そこで何をやっているんだ?」
俺たちに向かって誰かが声をかけてきた。
振り向くと、巡回中の若い男性警官だった。
「君たちは中学生と小学生だね?家や学校はどうしたんだ?親御さんは?」
俺はヤバいと思った。
どう説明すればいいんだ?ウサのこと。
「ウサはフミヒロおにーちゃんの妹。ウサはおにーちゃんと散歩してるだけだよ」
ウサが淀みなく回答した。
「君たちは兄妹か。じゃあふたり揃って学校はどうした?」
「あ、あの!俺は不登校なんです!」
俺は必死に返答した。
声が震えてしまいながら。
「お兄ちゃんの方は不登校か。じゃあ妹の方はどうなんだ?」
「ウサも不登校だよ。不登校兄妹!えへへ」
ウサは微笑んで答えた。
微笑むところなのか?
「あ、あの......!」
それから俺はしどろもどろ説明した。
家の住所や電話番号、親の名前も供述した。
話しながら、ネーコの存在の心強さを実感する。
(そういえばネーコがいるときは、こういう心配ってなかったよな......)
数十分後......。
「散歩もいいけど、色々気をつけるんだよ」
若い男性警官は確認も含めて俺たちを家の前まで送ると、やっと納得して去っていった。
「ハァー。確かに平日の昼間に男子中学生と女子小学生がふたりだけでうろついているのは変だよな......」
途端に疲労に襲われた俺はぐったりとして肩を落とした。
「なんならウサが泣いてもよかったんだけど、なんとなくそれはやめといたよ。えへへ」
ウサは屈託なくニッコリ笑った。
「そ、そう」
そんなウサを見ながら、俺の胸はとめどない不安に包まれた。
考えこむ俺へウサが呼びかけた。
「ん?なに?」
「おにーちゃんってウサのこと、こわがってる?」
ウサは鋭かった。
「べ、別にそんなこと思ってないよ!?」
「ウサのこと、めんへらだとおもってる?」
「そ、そんなこと思うわけないよ!だってウサはアンドロイドだし!アンドロイドでメンヘラなんてありえないだろ!?」
「メンヘラのアンドロイドもいるよ?」
ウサが衝撃的なことを口走った。
「そ、そんなアンドロイドいるの!?」
「いるよ。イヌヨおねーちゃんとか」
「いぬよお姉ちゃん?」
「うん。ウサのおねーちゃんで、ネーコおねーちゃんとトラエおねーちゃんの妹」
「ネーコにはそんなに姉妹がいたのか!」
「あっ、でもそれでぜんぶだよ。四姉妹でぜんぶ」
「そうなのか!」
「イヌヨおねーちゃんもそのうちこっちに来るんじゃないかなぁ?」
「えっ?その娘も来るの?」
「そのうちね。それでネーコおねーちゃんも戻ってきたら四姉妹そろうことになるなぁ」
ウサの話を聞いて、俺は無性に一刻でも早くネーコに帰ってきてほしい気持ちが高まった。
(ネーコ!早く戻ってきてくれ!)
そんな時だ。
「ちょっと君たち。そこで何をやっているんだ?」
俺たちに向かって誰かが声をかけてきた。
振り向くと、巡回中の若い男性警官だった。
「君たちは中学生と小学生だね?家や学校はどうしたんだ?親御さんは?」
俺はヤバいと思った。
どう説明すればいいんだ?ウサのこと。
「ウサはフミヒロおにーちゃんの妹。ウサはおにーちゃんと散歩してるだけだよ」
ウサが淀みなく回答した。
「君たちは兄妹か。じゃあふたり揃って学校はどうした?」
「あ、あの!俺は不登校なんです!」
俺は必死に返答した。
声が震えてしまいながら。
「お兄ちゃんの方は不登校か。じゃあ妹の方はどうなんだ?」
「ウサも不登校だよ。不登校兄妹!えへへ」
ウサは微笑んで答えた。
微笑むところなのか?
「あ、あの......!」
それから俺はしどろもどろ説明した。
家の住所や電話番号、親の名前も供述した。
話しながら、ネーコの存在の心強さを実感する。
(そういえばネーコがいるときは、こういう心配ってなかったよな......)
数十分後......。
「散歩もいいけど、色々気をつけるんだよ」
若い男性警官は確認も含めて俺たちを家の前まで送ると、やっと納得して去っていった。
「ハァー。確かに平日の昼間に男子中学生と女子小学生がふたりだけでうろついているのは変だよな......」
途端に疲労に襲われた俺はぐったりとして肩を落とした。
「なんならウサが泣いてもよかったんだけど、なんとなくそれはやめといたよ。えへへ」
ウサは屈託なくニッコリ笑った。
「そ、そう」
そんなウサを見ながら、俺の胸はとめどない不安に包まれた。
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