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ep25 スーパーにて
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【登場人物】
井藤フミヒロ・・・主人公。不登校の中学二年生男子。
ネーコ・・・未来から来た美少女アンドロイド。通常は制服姿。正式名称は田網祢絵子。
伊野上小茉・・・フミヒロのクラスメイトの美少女学級委員長。やさしくてマジメ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
*
夕方......。
「フミヒロ様。いざ行かん!」
「んな大げさな......」
俺はネーコとともに近所のスーパーに買い物に来ていた。
というのもネーコが、
「お忙しいお母様に代わって、本日は我々が日々の食材と生活用品の買い出しを行います。
名づけて......母に代わってかいだしよ!作戦です」
と言いだしたからだ。
「めんどくさいなぁ......」
と思いつつも、俺は素直に従った。
昨日の今日で今朝の夕方だからなのかな。
メンドクサイという理由で断るのはしのびなかった。
「お母様には了承を得ていますのでご心配なく。さあ参りましょう!」
と、ネーコに手を引っ張られるようにここまで来たというわけだ。
店内......。
「フミヒロ様。晩御飯はなにをめし上がりたいですか?」
「うーん、そうだなぁ」
「ナニが、イイですか?」
「その言い方やめろ」
「とりあえずアワビとソーセージは買いましょうか?」
「やめろ」
「クリとリスの餌でも買いましょうか?」
「無理矢理そのワード言おうとしてるだけだろ。てゆーかリスの食べ物ってどんぐりだろ」
「基本的には主に植物性の食べ物を食しており、どんぐりはその中の一つです。
しかし、野生のリスは寒い時期を乗り越えなければなりません。
なので植物性の食物だけでは栄養が不足してしまいます。
そのため、植物性の食事だけでなく、動物性たんぱく質を摂る事もあります。
それは主に昆虫であったり、時には小鳥の雛を食すこともあります」
「さ、さすがアンドロイド......」
「一方、女性器のほうですが...」
「そっちはやめろ!!」
などと、いつも通りの会話をしながら買い物カートを押していると......。
「井藤くん!袮絵子さん!」
後方から俺たちを呼ぶ声が聞こえた。
振り返ると、学校帰りの学級委員長さんが小走りに近づいてきていた。
「が、学級委員長さん??」
「こんにちは。伊野上さん」
「い、井藤くん!お買い物しているの??」
学級委員長さんは出しぬけに質問を投げてきた。
「そ、そうだけど?」
「こ、校則だと下校中の立ち寄り禁止だよ!と思って外から見かけて思わずわたしも入ってきちゃったけど」
「いや、そもそも俺、学校行ってないし、私服だし......」
「だ、だよね!」
「伊野上さん。フミヒロ様は常時私服姿の不登校児です。そもそも下校という概念が存在しません」
「そ、そうですね」
「それに伊野上さん。今は私がフミヒロ様の監督義務者代理という立場で引率しています。なのでいずれにしても問題のありようがないのです」
「そうなんですか......ん?袮絵子さんって、おいくつなんですか?」
「それは製造後何年かという意味でしょうか?」
「せ、製造後?」
「わわわわ待って待って!」
俺はあわてて割って入った。
「どうしましたか?フミヒロ様」
「どうしましたかじゃない!」
俺はネーコの耳に顔を寄せてコソコソと話す。
「ね、ネーコが未来から来たアンドロイドってことバラしちゃっていいのか?」
「伊野上さんなら問題ないかと」
「え?そ、そうなの?」
「フミヒロ様は伊野上さんに私のことを知られたくないのですか?」
「えっ、そう言われると、どうなんだろ......」
ネーコは未来からやって来た美少女アンドロイド。
その目的は国家を救うため。
なぜ俺のもとにやって来たのか?
未来の俺が国家を建て直した名首相だからだ。
ところが、未来の俺は超が付くとんでもないオンナ好きで、それが原因でハニートラップにかかってしまい失脚。
そこから我が国は一気に崩れ始め、やがて某国の侵略を許し敗戦。
そんな絶望的な未来を変えるため、時を超えてネーコは中学二年生の俺の前に現れた。
そう。
将来の俺の病的なオンナ好きを治すために〔セクシープログラム〕を引っ提げてネーコはやって来たのだ。
したがって、要約するとネーコは、
『井藤フミヒロの異常なオンナ好きを正すために未来からやって来たアンドロイド』
ということになる。
(......そ、そんなの言えるかぁぁぁ!!)
俺は心の中で叫んだ。
井藤フミヒロ・・・主人公。不登校の中学二年生男子。
ネーコ・・・未来から来た美少女アンドロイド。通常は制服姿。正式名称は田網祢絵子。
伊野上小茉・・・フミヒロのクラスメイトの美少女学級委員長。やさしくてマジメ。
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夕方......。
「フミヒロ様。いざ行かん!」
「んな大げさな......」
俺はネーコとともに近所のスーパーに買い物に来ていた。
というのもネーコが、
「お忙しいお母様に代わって、本日は我々が日々の食材と生活用品の買い出しを行います。
名づけて......母に代わってかいだしよ!作戦です」
と言いだしたからだ。
「めんどくさいなぁ......」
と思いつつも、俺は素直に従った。
昨日の今日で今朝の夕方だからなのかな。
メンドクサイという理由で断るのはしのびなかった。
「お母様には了承を得ていますのでご心配なく。さあ参りましょう!」
と、ネーコに手を引っ張られるようにここまで来たというわけだ。
店内......。
「フミヒロ様。晩御飯はなにをめし上がりたいですか?」
「うーん、そうだなぁ」
「ナニが、イイですか?」
「その言い方やめろ」
「とりあえずアワビとソーセージは買いましょうか?」
「やめろ」
「クリとリスの餌でも買いましょうか?」
「無理矢理そのワード言おうとしてるだけだろ。てゆーかリスの食べ物ってどんぐりだろ」
「基本的には主に植物性の食べ物を食しており、どんぐりはその中の一つです。
しかし、野生のリスは寒い時期を乗り越えなければなりません。
なので植物性の食物だけでは栄養が不足してしまいます。
そのため、植物性の食事だけでなく、動物性たんぱく質を摂る事もあります。
それは主に昆虫であったり、時には小鳥の雛を食すこともあります」
「さ、さすがアンドロイド......」
「一方、女性器のほうですが...」
「そっちはやめろ!!」
などと、いつも通りの会話をしながら買い物カートを押していると......。
「井藤くん!袮絵子さん!」
後方から俺たちを呼ぶ声が聞こえた。
振り返ると、学校帰りの学級委員長さんが小走りに近づいてきていた。
「が、学級委員長さん??」
「こんにちは。伊野上さん」
「い、井藤くん!お買い物しているの??」
学級委員長さんは出しぬけに質問を投げてきた。
「そ、そうだけど?」
「こ、校則だと下校中の立ち寄り禁止だよ!と思って外から見かけて思わずわたしも入ってきちゃったけど」
「いや、そもそも俺、学校行ってないし、私服だし......」
「だ、だよね!」
「伊野上さん。フミヒロ様は常時私服姿の不登校児です。そもそも下校という概念が存在しません」
「そ、そうですね」
「それに伊野上さん。今は私がフミヒロ様の監督義務者代理という立場で引率しています。なのでいずれにしても問題のありようがないのです」
「そうなんですか......ん?袮絵子さんって、おいくつなんですか?」
「それは製造後何年かという意味でしょうか?」
「せ、製造後?」
「わわわわ待って待って!」
俺はあわてて割って入った。
「どうしましたか?フミヒロ様」
「どうしましたかじゃない!」
俺はネーコの耳に顔を寄せてコソコソと話す。
「ね、ネーコが未来から来たアンドロイドってことバラしちゃっていいのか?」
「伊野上さんなら問題ないかと」
「え?そ、そうなの?」
「フミヒロ様は伊野上さんに私のことを知られたくないのですか?」
「えっ、そう言われると、どうなんだろ......」
ネーコは未来からやって来た美少女アンドロイド。
その目的は国家を救うため。
なぜ俺のもとにやって来たのか?
未来の俺が国家を建て直した名首相だからだ。
ところが、未来の俺は超が付くとんでもないオンナ好きで、それが原因でハニートラップにかかってしまい失脚。
そこから我が国は一気に崩れ始め、やがて某国の侵略を許し敗戦。
そんな絶望的な未来を変えるため、時を超えてネーコは中学二年生の俺の前に現れた。
そう。
将来の俺の病的なオンナ好きを治すために〔セクシープログラム〕を引っ提げてネーコはやって来たのだ。
したがって、要約するとネーコは、
『井藤フミヒロの異常なオンナ好きを正すために未来からやって来たアンドロイド』
ということになる。
(......そ、そんなの言えるかぁぁぁ!!)
俺は心の中で叫んだ。
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