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ep18 レオタードファイター
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翌日。
俺は勉強机に向かいながら、そろそろマズイんじゃないかと思い始めていた。
昨日は誤解を解けたからいいものの、今後は誤解では済まなくなることをシデかしてしまうかもしれない。
つまり......マジでネーコに手を出してしまうんじゃないかってこと!
「セクシープログラム、おそるべし......」
俺が性欲に負けてネーコに手を出した時、セクシープログラムの失敗を意味する。
その瞬間から、俺が美少女アンドロイドに淫らな行為をする様を録画保存されてしまう。
しかもリアルタイムでクラウド保存されてしまうのだ!
「ん?てゆーか、そうなったらそうなったで......そのデータはどうするんだ?」
まさか、国家機関で検証でもされるのか?
てゆーかなんの検証?
腰の使い方がいまいちだ......とか?
なんでやたらとその態勢ばっかなんだ......とか?
所要時間が短すぎる......とか?
「アホかぁ!そんなん恥ずかしすぎて死ぬわぁ!ぬおぉぉぉぉ!!」
思わず俺は首に青筋を立ててけたたましく叫んだ。
マンションなら苦情が来るレベル。
突如として部屋でひとり叫ぶ不登校児。
客観的に見たらかなりヤバイかもしれない。
「フミヒロ様?どうされましたか?」
ドアの外からネーコが呼びかけてきた。
「ね、ネーコ??ななななんでもないよ!」
誰がどうみても何でもなくはない応えっぷり。
「フミヒロ様?入ってもよろしいですか?お飲み物をお持ちしましたので」
「そ、そうなんだ!いいよ!」
「間違えました」
「はい?」
「イれてもらってもいいですか?」
「いいから入れ!」
「はーい」
ドアがガチャッと開く。
俺は気合いを入れ直すように自らの顔をパンパンと叩いてからクルッと振り向いた。
「ちょっ!ネーコ!」
「あら?どうなさいましたか?」
「いやその恰好!」
「ダメですか?」
ネーコはスクール水着姿でおぼんを持って立っていた。
「こ、これは......伝説のスク水カフェ?じゃないわ!なんで水着着てんだよ!」
「お好きかなと思いまして」
「またセクシープログラムかよ!」
「任務ですから。あと、フミヒロ様」
「?」
ネーコは突然クルリと後ろを向いた。
すると......
「ちょっ!そんなスク水あるかぁ!」
ボンレスハムに紐がグッと食い込むように、魅惑の割れ目にグイッと水着が食い込んでいた。
「おかしいですか?」
「どう考えてもおかしいだろ!」
「でも有名な格闘ゲームにこのようなイギリス人女性の方がいらっしゃったかと。えーとタイトルは...レオタードファイターでしたっけ?」
「違うわ!あとあれはスク水じゃない!あのひと軍人だから!」
うがぁぁぁと頭を抱えながらも、俺はネーコとともに床に腰を下ろした。
座っている分には、ぷりんとした桃の果実は鳴りを潜めるから。
俺はいったん飲み物に口をつけてから、コップを机にコトッと置いて口をひらく。
「ネーコ。聞きたいことがあるんだけど」
「なんでしょう?改まって」
「〔セクシープログラム〕で、俺がネーコに手を出してしまうと録画されてしまうって言ってたよな?」
「ええ、そうですが?」
「その動画データって、どうなるの?」
「なるほど!そういうことでしたか!それならご心配には及びません」
「はい?」
「国家安全保障会議にて厳密に審議されます」
「し、審議??」
「国家安全保障会議設置法第二条
十三 その他国防に関する重要事項
として扱われ、関係閣僚とともに審議します」
「関係閣僚?」
「まだ中学二年生のフミヒロ様にはイメージが湧かないかと思いますが、何せ天下国家のためです。関係閣僚とともにしっかりと審議します。その後は国家の最高機密情報として厳重に保管されますのでどうぞご安心ください」
「ほ、保管、されちゃうんですか?」
「はい。必要に応じて再審議し、場合によっては専門家を交えての再検証も行いますので」
「あ、あ、あ、あああ......あぁぁぁぁ!!」
俺は名状しがたい感情に襲われ、筆舌しがたい声とも言えぬ声を上げて叫んだ。
そして思った。
(我が国は大丈夫なんですか!!??)
激しくそう思った。
翌日。
俺は勉強机に向かいながら、そろそろマズイんじゃないかと思い始めていた。
昨日は誤解を解けたからいいものの、今後は誤解では済まなくなることをシデかしてしまうかもしれない。
つまり......マジでネーコに手を出してしまうんじゃないかってこと!
「セクシープログラム、おそるべし......」
俺が性欲に負けてネーコに手を出した時、セクシープログラムの失敗を意味する。
その瞬間から、俺が美少女アンドロイドに淫らな行為をする様を録画保存されてしまう。
しかもリアルタイムでクラウド保存されてしまうのだ!
「ん?てゆーか、そうなったらそうなったで......そのデータはどうするんだ?」
まさか、国家機関で検証でもされるのか?
てゆーかなんの検証?
腰の使い方がいまいちだ......とか?
なんでやたらとその態勢ばっかなんだ......とか?
所要時間が短すぎる......とか?
「アホかぁ!そんなん恥ずかしすぎて死ぬわぁ!ぬおぉぉぉぉ!!」
思わず俺は首に青筋を立ててけたたましく叫んだ。
マンションなら苦情が来るレベル。
突如として部屋でひとり叫ぶ不登校児。
客観的に見たらかなりヤバイかもしれない。
「フミヒロ様?どうされましたか?」
ドアの外からネーコが呼びかけてきた。
「ね、ネーコ??ななななんでもないよ!」
誰がどうみても何でもなくはない応えっぷり。
「フミヒロ様?入ってもよろしいですか?お飲み物をお持ちしましたので」
「そ、そうなんだ!いいよ!」
「間違えました」
「はい?」
「イれてもらってもいいですか?」
「いいから入れ!」
「はーい」
ドアがガチャッと開く。
俺は気合いを入れ直すように自らの顔をパンパンと叩いてからクルッと振り向いた。
「ちょっ!ネーコ!」
「あら?どうなさいましたか?」
「いやその恰好!」
「ダメですか?」
ネーコはスクール水着姿でおぼんを持って立っていた。
「こ、これは......伝説のスク水カフェ?じゃないわ!なんで水着着てんだよ!」
「お好きかなと思いまして」
「またセクシープログラムかよ!」
「任務ですから。あと、フミヒロ様」
「?」
ネーコは突然クルリと後ろを向いた。
すると......
「ちょっ!そんなスク水あるかぁ!」
ボンレスハムに紐がグッと食い込むように、魅惑の割れ目にグイッと水着が食い込んでいた。
「おかしいですか?」
「どう考えてもおかしいだろ!」
「でも有名な格闘ゲームにこのようなイギリス人女性の方がいらっしゃったかと。えーとタイトルは...レオタードファイターでしたっけ?」
「違うわ!あとあれはスク水じゃない!あのひと軍人だから!」
うがぁぁぁと頭を抱えながらも、俺はネーコとともに床に腰を下ろした。
座っている分には、ぷりんとした桃の果実は鳴りを潜めるから。
俺はいったん飲み物に口をつけてから、コップを机にコトッと置いて口をひらく。
「ネーコ。聞きたいことがあるんだけど」
「なんでしょう?改まって」
「〔セクシープログラム〕で、俺がネーコに手を出してしまうと録画されてしまうって言ってたよな?」
「ええ、そうですが?」
「その動画データって、どうなるの?」
「なるほど!そういうことでしたか!それならご心配には及びません」
「はい?」
「国家安全保障会議にて厳密に審議されます」
「し、審議??」
「国家安全保障会議設置法第二条
十三 その他国防に関する重要事項
として扱われ、関係閣僚とともに審議します」
「関係閣僚?」
「まだ中学二年生のフミヒロ様にはイメージが湧かないかと思いますが、何せ天下国家のためです。関係閣僚とともにしっかりと審議します。その後は国家の最高機密情報として厳重に保管されますのでどうぞご安心ください」
「ほ、保管、されちゃうんですか?」
「はい。必要に応じて再審議し、場合によっては専門家を交えての再検証も行いますので」
「あ、あ、あ、あああ......あぁぁぁぁ!!」
俺は名状しがたい感情に襲われ、筆舌しがたい声とも言えぬ声を上げて叫んだ。
そして思った。
(我が国は大丈夫なんですか!!??)
激しくそう思った。
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