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ep16 日曜日の苦悩
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【登場人物】
井藤フミヒロ・・・主人公。不登校の中学二年生男子。
ネーコ・・・未来から来た美少女アンドロイド。通常は制服姿。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
*
ネーコがやって来てから一週間以上が過ぎた。
俺の不登校生活はすっかり乱されに乱されていた。
ここ最近の俺はというと......
美少女アンドロイドからの突発的お色気攻撃
↓
陥落しかけるもギリギリのところで抜け出す
↓
ピンク色の記憶と想像を振り払うように無理矢理勉強
これをひたすら繰り返した。
三日目あたりからは、忙しなく勃興と衰退を繰り返す下腹部付近に痛みすら感じていた。
「これはまさか......チン肉痛?」
どうやら俺は疲れているようだ。
「ハァー」
ベッドにばふんと倒れ込む。
「俺は大丈夫だろうか......」
いっそのこと母さんにネーコをなんとかしてもらおうかと考えたこともあった。
だけどそれは無理だ。
「あんなの、母さんに説明できない......」
なんならテキトーに嘘の理由をでっち上げる?
それも無理だ。
なぜならネーコは、母さんの前ではおそろしく真面目で驚くほど淑やかな姿しか見せていない。
その上コミュニケーションの取り方も完璧で、二人は完全な信頼関係を築いていた。
もはや母さんは、
「美人の娘ができたみたいで嬉しいわぁ~」
と満面の笑みを溢すほどだった。
さすがは国家の未来を左右する重要任務を与えられたアンドロイド。
仕事に隙がなかった。
「たとえ〔セクシープログラム〕の実態を説明したとしても、信じてもらえないかもしれない」
そう思うほどだった。
「それに......」
ただでさえ俺には、母さんに対して不登校の後ろめたさがある。
この上ネーコを貶めるウソをでっち上げるなんてさすがにできない。
かといってネーコとのアレれコレやを親に説明するなんて恥ずかしすぎて死ねる。
「八方塞がり......。なんならもう、ネーコに手を出してしまおうか......」
その瞬間、中学生二年生男子たる猛りがムクムクと漲ってきた。
「あぁ!クソッ!」
俺は亀のようにうずくまった。
亀頭だけに。
じゃないわ!
「おぉぉぉぉぉ......」
布団をかぶって唸る俺。
そこへ......
「コンコン」
ドアからノック音が鳴る。
本日は日曜日。今は午後三時。
今日は母さんも家にいるので、訪問者はネーコとは限らない。
「コンコン」
ノック音が繰り返される。
「ちょっと文博?昼寝しているの?」
「なんだ母さんか」
ネーコじゃないとわかって安心した俺はそそくさと入口まで出ていって扉をガチャッと開けた。
「えっ??」
仰天する。
俺の目に飛び込んできたのは......幽艶な華模様を添える紺色の着物を召したネーコ。
「どう?似合うでしょう?」
後ろから母さんがぬっと顔を出し、ドヤ顔を覗かせた。
「か、母さんがネーコに着せたの?なんで?」
「ネーコちゃんが着たいっていうからよ。思わず着付師資格保持者の母さんの血が騒いじゃったわ。どう?綺麗でしょう?」
井藤フミヒロ・・・主人公。不登校の中学二年生男子。
ネーコ・・・未来から来た美少女アンドロイド。通常は制服姿。
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ネーコがやって来てから一週間以上が過ぎた。
俺の不登校生活はすっかり乱されに乱されていた。
ここ最近の俺はというと......
美少女アンドロイドからの突発的お色気攻撃
↓
陥落しかけるもギリギリのところで抜け出す
↓
ピンク色の記憶と想像を振り払うように無理矢理勉強
これをひたすら繰り返した。
三日目あたりからは、忙しなく勃興と衰退を繰り返す下腹部付近に痛みすら感じていた。
「これはまさか......チン肉痛?」
どうやら俺は疲れているようだ。
「ハァー」
ベッドにばふんと倒れ込む。
「俺は大丈夫だろうか......」
いっそのこと母さんにネーコをなんとかしてもらおうかと考えたこともあった。
だけどそれは無理だ。
「あんなの、母さんに説明できない......」
なんならテキトーに嘘の理由をでっち上げる?
それも無理だ。
なぜならネーコは、母さんの前ではおそろしく真面目で驚くほど淑やかな姿しか見せていない。
その上コミュニケーションの取り方も完璧で、二人は完全な信頼関係を築いていた。
もはや母さんは、
「美人の娘ができたみたいで嬉しいわぁ~」
と満面の笑みを溢すほどだった。
さすがは国家の未来を左右する重要任務を与えられたアンドロイド。
仕事に隙がなかった。
「たとえ〔セクシープログラム〕の実態を説明したとしても、信じてもらえないかもしれない」
そう思うほどだった。
「それに......」
ただでさえ俺には、母さんに対して不登校の後ろめたさがある。
この上ネーコを貶めるウソをでっち上げるなんてさすがにできない。
かといってネーコとのアレれコレやを親に説明するなんて恥ずかしすぎて死ねる。
「八方塞がり......。なんならもう、ネーコに手を出してしまおうか......」
その瞬間、中学生二年生男子たる猛りがムクムクと漲ってきた。
「あぁ!クソッ!」
俺は亀のようにうずくまった。
亀頭だけに。
じゃないわ!
「おぉぉぉぉぉ......」
布団をかぶって唸る俺。
そこへ......
「コンコン」
ドアからノック音が鳴る。
本日は日曜日。今は午後三時。
今日は母さんも家にいるので、訪問者はネーコとは限らない。
「コンコン」
ノック音が繰り返される。
「ちょっと文博?昼寝しているの?」
「なんだ母さんか」
ネーコじゃないとわかって安心した俺はそそくさと入口まで出ていって扉をガチャッと開けた。
「えっ??」
仰天する。
俺の目に飛び込んできたのは......幽艶な華模様を添える紺色の着物を召したネーコ。
「どう?似合うでしょう?」
後ろから母さんがぬっと顔を出し、ドヤ顔を覗かせた。
「か、母さんがネーコに着せたの?なんで?」
「ネーコちゃんが着たいっていうからよ。思わず着付師資格保持者の母さんの血が騒いじゃったわ。どう?綺麗でしょう?」
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