24 / 36
ep24 合コン③
しおりを挟む
「店長はもういいです!もずきゅん先輩の自己紹介に移ってください!」
なんとか流れを戻そうとする猫実好和。
「なんや猫実くん冷たいわぁ」
急に寂しそうな色を浮かべるアミ店長。
「と、とにかく!もずきゅん先輩お願いします!」
一同の視線がもずきゅんに集中する。
もずきゅんはアワワワとなり、怯えきった表情で口を開く。
「あ、ああああの、わわわわたしは、もずきゅんと申します...」
すでに恥ずかしさMAX顔の人見知りネコ娘。
そんなもずきゅんの安全そうな雰囲気に安心したのか、千代の攻撃で怯んだに見えた秋多が息を吹き返して質問する。
「もずきゅんさん!趣味は何ですか!?」
「ひ、ひいぃぃぃ!」
秋多の勢いにさらに怯えるもずきゅん。
柴井が秋多に釘を刺すように注意する。
「おい秋多。もずきゅんさんが怖がってるぞ。すいません、もずきゅんさん」
「い、いいいいえいえ!そ、そそそんな!」
もずきゅんは怯えながらアタフタと恐縮する。
彼女の人見知り&コミュ障ぶりをよく知る猫実好和が、穏やかにフォローに入る。
「もずきゅん先輩。怖がらせてしまったならすいません。無理せず落ち着いてください。もずきゅん先輩はアニメやゲームが好きなんですよね?」
「え?あ、そ、そそそその、はい。アニメとかゲームとか、す、すすす好きです」
信頼関係を築きつつある猫実好和の言葉に落ち着きを取り戻したのか、もずきゅんは秋多の質問に回答した。
「そうなんですか!おれもゲームやりますよ!どんなのやるんですか!?」
早速、秋多がグイグイと反応する。
「ど、どどどんなのって......ハッ!」
ここで突如、もずきゅんの頭に電球がピコーンと光り、閃きが舞い降りる。
ーーーそ、そうだ!この合コンも、ゲームだと思えばいいんだ!そうすれば、緊張しないで、フツーに話せるかも!ーーー
「あの...もずきゅんさん?」
唐突に上の空の顔でぼんやりするもずきゅんに、秋多が不思議そうに問いかけた。
「もずきゅんは先輩?......ハッ!」
猫実好和は何かを察知する。
それは、彼の脳裏に刻まれし、狂気の記憶......。
もずきゅんは思考する。
ーーーこれはゲームだ!彼らを攻略する、シミュレーションゲームーーー
「え~と、もずきゅんさん?」
秋多が再度問いかけた。
もずきゅんの電脳が走り出す。
ーーーどの選択肢にしよう?ーーー
・「ゲームは色々やるよ!アクションとかシューティングとかパズルとか何でもやるよ!」
・「囲碁とか将棋とかチェスとか何でもやるよ!」
・「鬼ごっことかかくれんぼとか缶蹴りとか何でもやるよ!」
・「ゲームはRPG一択!」
ーーーよし!「RPG一択」だ!ーーー
秋多×1があらわれた。
どうする?
・たたかう
・にげる
・ぼうぎょ
・どうぐ
ーーーよし!「どうぐ」だ!ーーー
・おしぼり
・はし
・グラス
・クナイ
ーーーよし!「クナイ」だ!ーーー
・なげつける
・なげつける
・なげつける
・なげつける
ーーーもはや、投げつけるしかない!ーーー
...もずきゅんは、ぬらりと立ち上がる。
「???」
一同は一斉に疑問の視線を向ける。
もずきゅんはゆらりと壁を向き、アミ店長のすぐ後ろの壁にグッサリ突き刺さっていたクナイに手を伸ばすと、グッと引き抜いた。
「もずきゅん先輩!!」
猫実好和の叫びも遅し。
ビュンッ!
もずきゅんの手から秋多めがけてクナイが放たれた!
なんとか流れを戻そうとする猫実好和。
「なんや猫実くん冷たいわぁ」
急に寂しそうな色を浮かべるアミ店長。
「と、とにかく!もずきゅん先輩お願いします!」
一同の視線がもずきゅんに集中する。
もずきゅんはアワワワとなり、怯えきった表情で口を開く。
「あ、ああああの、わわわわたしは、もずきゅんと申します...」
すでに恥ずかしさMAX顔の人見知りネコ娘。
そんなもずきゅんの安全そうな雰囲気に安心したのか、千代の攻撃で怯んだに見えた秋多が息を吹き返して質問する。
「もずきゅんさん!趣味は何ですか!?」
「ひ、ひいぃぃぃ!」
秋多の勢いにさらに怯えるもずきゅん。
柴井が秋多に釘を刺すように注意する。
「おい秋多。もずきゅんさんが怖がってるぞ。すいません、もずきゅんさん」
「い、いいいいえいえ!そ、そそそんな!」
もずきゅんは怯えながらアタフタと恐縮する。
彼女の人見知り&コミュ障ぶりをよく知る猫実好和が、穏やかにフォローに入る。
「もずきゅん先輩。怖がらせてしまったならすいません。無理せず落ち着いてください。もずきゅん先輩はアニメやゲームが好きなんですよね?」
「え?あ、そ、そそそその、はい。アニメとかゲームとか、す、すすす好きです」
信頼関係を築きつつある猫実好和の言葉に落ち着きを取り戻したのか、もずきゅんは秋多の質問に回答した。
「そうなんですか!おれもゲームやりますよ!どんなのやるんですか!?」
早速、秋多がグイグイと反応する。
「ど、どどどんなのって......ハッ!」
ここで突如、もずきゅんの頭に電球がピコーンと光り、閃きが舞い降りる。
ーーーそ、そうだ!この合コンも、ゲームだと思えばいいんだ!そうすれば、緊張しないで、フツーに話せるかも!ーーー
「あの...もずきゅんさん?」
唐突に上の空の顔でぼんやりするもずきゅんに、秋多が不思議そうに問いかけた。
「もずきゅんは先輩?......ハッ!」
猫実好和は何かを察知する。
それは、彼の脳裏に刻まれし、狂気の記憶......。
もずきゅんは思考する。
ーーーこれはゲームだ!彼らを攻略する、シミュレーションゲームーーー
「え~と、もずきゅんさん?」
秋多が再度問いかけた。
もずきゅんの電脳が走り出す。
ーーーどの選択肢にしよう?ーーー
・「ゲームは色々やるよ!アクションとかシューティングとかパズルとか何でもやるよ!」
・「囲碁とか将棋とかチェスとか何でもやるよ!」
・「鬼ごっことかかくれんぼとか缶蹴りとか何でもやるよ!」
・「ゲームはRPG一択!」
ーーーよし!「RPG一択」だ!ーーー
秋多×1があらわれた。
どうする?
・たたかう
・にげる
・ぼうぎょ
・どうぐ
ーーーよし!「どうぐ」だ!ーーー
・おしぼり
・はし
・グラス
・クナイ
ーーーよし!「クナイ」だ!ーーー
・なげつける
・なげつける
・なげつける
・なげつける
ーーーもはや、投げつけるしかない!ーーー
...もずきゅんは、ぬらりと立ち上がる。
「???」
一同は一斉に疑問の視線を向ける。
もずきゅんはゆらりと壁を向き、アミ店長のすぐ後ろの壁にグッサリ突き刺さっていたクナイに手を伸ばすと、グッと引き抜いた。
「もずきゅん先輩!!」
猫実好和の叫びも遅し。
ビュンッ!
もずきゅんの手から秋多めがけてクナイが放たれた!
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
御伽噺のその先へ
雪華
キャラ文芸
ほんの気まぐれと偶然だった。しかし、あるいは運命だったのかもしれない。
高校1年生の紗良のクラスには、他人に全く興味を示さない男子生徒がいた。
彼は美少年と呼ぶに相応しい容姿なのだが、言い寄る女子を片っ端から冷たく突き放し、「観賞用王子」と陰で囁かれている。
その王子が紗良に告げた。
「ねえ、俺と付き合ってよ」
言葉とは裏腹に彼の表情は険しい。
王子には、誰にも言えない秘密があった。
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
人形の中の人の憂鬱
ジャン・幸田
キャラ文芸
等身大人形が動く時、中の人がいるはずだ! でも、いないとされる。いうだけ野暮であるから。そんな中の人に関するオムニバス物語である。
【アルバイト】昭和時代末期、それほど知られていなかった美少女着ぐるみヒロインショーをめぐる物語。
【少女人形店員】父親の思い付きで着ぐるみ美少女マスクを着けて営業させられる少女の運命は?
ニンジャマスター・ダイヤ
竹井ゴールド
キャラ文芸
沖縄県の手塚島で育った母子家庭の手塚大也は実母の死によって、東京の遠縁の大鳥家に引き取られる事となった。
大鳥家は大鳥コンツェルンの創業一族で、裏では日本を陰から守る政府機関・大鳥忍軍を率いる忍者一族だった。
沖縄県の手塚島で忍者の修行をして育った大也は東京に出て、忍者の争いに否応なく巻き込まれるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる