上 下
22 / 36

ep22 合コン①

しおりを挟む
ーーーーーー

 某月某日。(ネコまっしぐランド定休日)
 午後六時四十五分。

 とある居酒屋二階の個室。
 猫実好和以下三名の男子学生が、長方形のテーブル片側に並び座す。

「やべえ!ガチでテンション上がってきたぁ!ネコ!マジでサンキューな!」
 二人の間に座る秋多が、一段と鼻息を荒くして隣の猫実好和に感謝する。

「あ、ああ...(...マジで実現しちゃったよ...)」
 猫実はやや困りながら返事した。

「おい秋多。あんまり調子にノッて女性陣に迷惑かけるなよ?ネコのバイト先の人達なんだしさ」
 柴井が戒めるように忠告する。

「なに常識人ぶってんだテメー!お前はほっといてもモテるからいーだろーが、俺は必死なんだ!このイケメンめ!」

「あ~も~わかったわかった」

「ヤバい......心配だ......」
 舞い上がる秋多を見てますます不安に陥る猫実好和。

 そして十五分後......。

 ガラッ

 個室の引き戸が開く。
「どーもー」
 ネコ娘、到着。

「えっ??」
 猫実好和はギョッとした。

 なぜなら、
「て、店長!?」
 なんと、アミ店長がやって来たからである。

「なんやなんや?ウチが来たらアカンのか?」

 さらに、
「えっ!もずきゅん先輩も!?」
「こ、こここここんばんは!」
 もずきゅんが、明らかにテンパりながら店長に付いてやって来たのだ。

 最後にくノ一ネコ娘千代が入って来て、無事メンバー全員が揃った。

 ネコ娘達は、アミ店長が真ん中、すなわち秋多の正面に座り、もずきゅんが猫実の正面、千代が柴井の正面に位置付けた。

 ここで、秋多が猫実に耳打ちする。
「おい。ハヤオンさんは来ないのか?あと金髪ツインテの子も」

「みたいだな......」
「......まあでも、みんなカワイイからオッケーか!」

「お前がエラそうに言うなよ......」
 猫実好和は小声で答えながら、さらなる不安が胸中に去来する。
ーーーこのメンツで大丈夫なのか!?てゆーかバイト先の女性店長と合コンするかフツー!?
 極度の人見知りで男性が苦手なもずきゅん先輩は大丈夫なのか!?千代先輩は開催には協力してくれたけど、正直どうなるか全く読めない!ーーー
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話

釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。 文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。 そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。 工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。 むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。 “特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。 工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。 兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。 工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。 スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。 二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。 零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。 かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。 ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。 この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

八天閣奇談〜大正時代の異能デスゲーム

Tempp
キャラ文芸
大正8年秋の夜長。 常磐青嵐は気がつけば、高層展望塔八天閣の屋上にいた。突然声が響く。 ここには自らを『唯一人』と認識する者たちが集められ、これから新月のたびに相互に戦い、最後に残った1人が神へと至る。そのための力がそれぞれに与えられる。 翌朝目がさめ、夢かと思ったが、手の甲に奇妙な紋様が刻みつけられていた。 今6章の30話くらいまでできてるんだけど、修正しながらぽちぽちする。 そういえば表紙まだ書いてないな。去年の年賀状がこの話の浜比嘉アルネというキャラだったので、仮においておきます。プロローグに出てくるから丁度いい。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...