上 下
18 / 36

ep18 歓迎会②

しおりを挟む
 とんだ災難に見舞われた猫実好和だったが、仕切り直して改めて感心する。

「と、とにかく、みなさんスゴイんですね」

「大したことないよ~」
「そ、そうよ。別にフツーよ!」

「いいい言わないでって、いいい言ってたのに......」
「今日までは黙っといたわけやしええやろ?」

「と・こ・ろ・で、猫実くん?」
 ここで突然ハヤオンが意味ありげに微笑んで問いかける。

「な、なんですか?ハヤオン先輩」

「猫実くんって......彼女はいるの??」
「えっ、彼女っすか」

 もずきゅんとナルの猫耳がピクッとする。

「おお!ええこと聞くやないかハヤオン!そこんとこどうなんや猫実くん??」
 アミーナ店長は嬉しそうにニヒヒと笑って質問を重ねる。

「そ、そういう人はいないっすよ」

「では想い人はいるのでござるか?」
「す、好きな人もいないっすけど...」

「ほなこの中だったら誰がええんや?」

「ちょっと店長!」
 何言ってんだ!と言わんばかりにナルが声を上げる。

「どのネコ娘も粒揃いやで~」
「もう店長!」

「みんなカワイイからな~......ん?ええこと思いついた!」
 やにわにアミーナ店長の頭の上にピコーンと電球が瞬く。

「店長??」
 一同の視線が店長に集まる。

 アミーナ店長は猫眼をキラーンと光らせて、策謀に満ちた笑みを浮かべる。
「にゃっふっふ。ええこと思いついたで~?ウチの店はホンマにアイドル級ネコ娘が揃っとる。
 そこでや......
 今度、店のお客さんにファン投票してもらうんや!」

「ファン投票??」と一同。

「せや!」

「また店長の商売の話が始まってしまったわね......」

「ほんで一位に輝いたネコ娘にはライブをやってもらうねん!!」

「はあ」
 理解が追いつかない一同。

「名付けて......」

「ごくん......」
 息を飲む一同。

娘プリティーダービーや!!」

「なっ!!!」

「なんなら競技場借りて競争させたってもおもろいな!」
「店長もうやめて!」

「スポンサーはゲームスさんにやってもらうわ」

「色々問題あるわ!!!」
 一同は一斉にツッコんだ。

「便乗は商売の基本やで??」
 悪~い顔でニヤける店長。

「便乗にもほどがあるわ!!!」
 一同は常識的に叫んだ。

「なんやみんな頭カタイでホンマ~?」

「店長!やって良い事と悪い事があります!」
 猫実好和が叫ぶ。

「ならこれはええ事ちゃうんか?」

「とりあえずネコ娘プリティーダービーはやめましょう!」
(じゃないとこの小説が続きません!)

「なら『侵略!ネコ娘』はどや?」

「もはやどこを狙って何をしたいのかわからん!!」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

【台本置き場】珠姫が紡(つむ)ぐ物語

珠姫
キャラ文芸
セリフ初心者の、珠姫が書いた声劇台本ばっかり載せております。 裏劇で使用する際は、報告などは要りません。 一人称・語尾改変は大丈夫です。 少しであればアドリブ改変なども大丈夫ですが、世界観が崩れるような大まかなセリフ改変は、しないで下さい。 著作権(ちょさくけん)フリーですが、自作しました!!などの扱いは厳禁(げんきん)です!!! あくまで珠姫が書いたものを、配信や個人的にセリフ練習などで使ってほしい為です。 配信でご使用される場合は、もしよろしければ【Twitter@tamahime_1124】に、ご一報ください。 ライブ履歴など音源が残る場合なども同様です。 覗きに行かせて頂きたいと思っております。 特に規約(きやく)はあるようで無いものですが、例えば舞台など…劇の公演(有料)で使いたい場合や、配信での高額の収益(配信者にリアルマネー5000円くらいのバック)が出た場合は、少しご相談いただけますと幸いです。 無断での商用利用(しょうようりよう)は固くお断りいたします。 何卒よろしくお願い申し上げます!!

美少女アンドロイドが色じかけをしてくるので困っています~思春期のセイなる苦悩は終わらない~

根上真気
キャラ文芸
4サイト10000PV達成!不登校の俺のもとに突然やって来たのは...未来から来た美少女アンドロイドだった!しかもコイツはある目的のため〔セクシープログラム〕と称して様々な色じかけを仕掛けてくる!だが俺はそれを我慢しなければならない!果たして俺は耐え続けられるのか?それとも手を出してしまうのか?これは思春期のセイなる戦い...!いざドタバタラブコメディの幕が切って落とされる!

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

就職面接の感ドコロ!?

フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。 学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。 その業務ストレスのせいだろうか。 ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。

雌犬、女子高生になる

フルーツパフェ
大衆娯楽
最近は犬が人間になるアニメが流行りの様子。 流行に乗って元は犬だった女子高生美少女達の日常を描く

処理中です...