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ep12 ツンデレネコ娘
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なとど言いつつ...
なんだかんだその後の二人の業務に滞りはなかった。
性格自体は真面目で一生懸命のもずきゅんは、真面目かつ根がお人好しの猫実の事を段々と自然に怖がらなくなっていた。
結果的にそれは二人の仕事にも良い影響を与えた。
アミ店長も二人の様子を見て、母猫のような眼差しでうんうんと頷いた。
ただ、時々遠くから二人へ注がれるナルの視線は、何か芳しくないものを含んでいた......。
ーーーーーー
午後休憩。
猫実好和が休憩室に入って椅子に座りスマホを見ていると、いつの間にか彼の後ろにひとりのネコ娘が腕を組んでぬっと立っていた。
「おい」
「...!?」
いきなり背後から呼びかけられた猫実は、ビクッと顔を上げて振り向いた。
そこには金髪ツインテネコ娘ナルが、見るからに不機嫌そうな顔で彼を見下ろしていた。
「な、ナル先輩?」
「休憩中悪いんだけど」
「?」
「ねえ貴方」
「はい?」
よくわからない猫実はキョトンとして返事する。
「もずきゅんをどうするつもりなの?」
「え?どうする?もずきゅん先輩を?」
「だから!あの子の事をどうしようとしているのか聞いてるのよ!」
人差し指をビッとさして急に怒り出すナル。
「ええっと......質問の意味がよくわからないんですが...」
理解できない猫実好和。
「もう!ニブイわね!貴方、もずきゅん狙いでこのバイト始めたんでしょ!?」
「えっ、えええ???」
「そういうのホントやめてよね!あの子は激しい人見知りな上に繊細でとっても傷つきやすいの!あの子にちょっかい出すなんてワタシが絶対に許さないんだから!!」
「!」
猫実好和は理解した。
ナルが激しく勘違いしている事を。
それゆえに、彼女がもずきゅんを守ろうとしている事も。
「......あの、ナル先輩」
猫実は落ち着いた口調で言う。
「何よ!?」
「俺はもずきゅん先輩をどうにかしようなんて邪なこと全く考えていません。ただ、仕事に支障をきたさないために最低限の信頼関係は築きたいと思ってます。ちゃんともずきゅん先輩から仕事を教えてもらいたいですし」
「ほ、本当にそうなの!?」
「嘘じゃありません。それに、もずきゅん先輩だけでなく、皆さんとも早く良好な関係を築いて良い雰囲気の中で働きたいなって思ってます」
「そ、そう...」
途端にバツが悪くなったナルは、指さした手を引っ込めて目を逸らした。
猫実はナルを見ながら微笑んで言った。
「実は俺、正直、ナル先輩の事は少し苦手に思ってました」
「えっ?」
猫実の言葉に思わず視線を戻すナル。
「でも、今のでナル先輩がすごく優しくて良い人だって事がよくわかりました」
猫実好和はニッと笑った。
「はっ??な、何よいきなり!」
ナルは当惑して顔を赤らめる。
猫実はガタッと立ち上がり、
「ナル先輩。改めまして、よろしくお願いします」
頭を下げた。
ナルは戸惑いながらも再び腕を組んで、ふんっ!という態度を装いながら、
「れ、礼儀はわきまえているようね!いいわ!こちらこそよろしく願うわ!
......そ、それと、何か困ったことがあったらいつでも言いなさい!助けてあげなくもないんだからね!」
頬を赤らめつつ不器用にニヤッと微笑んだ。
なんだかんだその後の二人の業務に滞りはなかった。
性格自体は真面目で一生懸命のもずきゅんは、真面目かつ根がお人好しの猫実の事を段々と自然に怖がらなくなっていた。
結果的にそれは二人の仕事にも良い影響を与えた。
アミ店長も二人の様子を見て、母猫のような眼差しでうんうんと頷いた。
ただ、時々遠くから二人へ注がれるナルの視線は、何か芳しくないものを含んでいた......。
ーーーーーー
午後休憩。
猫実好和が休憩室に入って椅子に座りスマホを見ていると、いつの間にか彼の後ろにひとりのネコ娘が腕を組んでぬっと立っていた。
「おい」
「...!?」
いきなり背後から呼びかけられた猫実は、ビクッと顔を上げて振り向いた。
そこには金髪ツインテネコ娘ナルが、見るからに不機嫌そうな顔で彼を見下ろしていた。
「な、ナル先輩?」
「休憩中悪いんだけど」
「?」
「ねえ貴方」
「はい?」
よくわからない猫実はキョトンとして返事する。
「もずきゅんをどうするつもりなの?」
「え?どうする?もずきゅん先輩を?」
「だから!あの子の事をどうしようとしているのか聞いてるのよ!」
人差し指をビッとさして急に怒り出すナル。
「ええっと......質問の意味がよくわからないんですが...」
理解できない猫実好和。
「もう!ニブイわね!貴方、もずきゅん狙いでこのバイト始めたんでしょ!?」
「えっ、えええ???」
「そういうのホントやめてよね!あの子は激しい人見知りな上に繊細でとっても傷つきやすいの!あの子にちょっかい出すなんてワタシが絶対に許さないんだから!!」
「!」
猫実好和は理解した。
ナルが激しく勘違いしている事を。
それゆえに、彼女がもずきゅんを守ろうとしている事も。
「......あの、ナル先輩」
猫実は落ち着いた口調で言う。
「何よ!?」
「俺はもずきゅん先輩をどうにかしようなんて邪なこと全く考えていません。ただ、仕事に支障をきたさないために最低限の信頼関係は築きたいと思ってます。ちゃんともずきゅん先輩から仕事を教えてもらいたいですし」
「ほ、本当にそうなの!?」
「嘘じゃありません。それに、もずきゅん先輩だけでなく、皆さんとも早く良好な関係を築いて良い雰囲気の中で働きたいなって思ってます」
「そ、そう...」
途端にバツが悪くなったナルは、指さした手を引っ込めて目を逸らした。
猫実はナルを見ながら微笑んで言った。
「実は俺、正直、ナル先輩の事は少し苦手に思ってました」
「えっ?」
猫実の言葉に思わず視線を戻すナル。
「でも、今のでナル先輩がすごく優しくて良い人だって事がよくわかりました」
猫実好和はニッと笑った。
「はっ??な、何よいきなり!」
ナルは当惑して顔を赤らめる。
猫実はガタッと立ち上がり、
「ナル先輩。改めまして、よろしくお願いします」
頭を下げた。
ナルは戸惑いながらも再び腕を組んで、ふんっ!という態度を装いながら、
「れ、礼儀はわきまえているようね!いいわ!こちらこそよろしく願うわ!
......そ、それと、何か困ったことがあったらいつでも言いなさい!助けてあげなくもないんだからね!」
頬を赤らめつつ不器用にニヤッと微笑んだ。
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