7 / 36
ep7 可憐なる魔の手
しおりを挟む
ーーーーーー
夕方。
勤務を終え、バックルームで帰り支度を整える猫実好和。
「......さ、散々な一日だった......」
もはやげっそり憔悴した猫実好和のもとへ、ドタドタと元気な足音が迫る。
「お疲れさん!猫実くん!」
相変わらず元気なアミ店長が駆け込んで来た。
「あ、お疲れ様です」
疲れで素っ気なく返事する猫実。
「猫実くん!あんなぁ?」
「いえ、結構です」
「ちょっ、まだなんも言うてないやんかぁ!」
「...一応聞いておきますが、何ですか?」
「明日も朝から...」
「無理です」
「なんでやねん!」
「いえ、無理なもんは無理です」
「かーらーのぉ??」
「てゆーか明日フツーに朝から大学ですから」
「なんやバイト来てくれはったらまたもずきゅんのチチ揉ましたるのにぃ」
「...それ完全にコンプラ違反ですよ店長。...でも、もずきゅん先輩には本当に申し訳ないと思っています」
「はぁ、残念やわぁ。ハヤオンも千代もみんな猫実くんのこと気に入っとったのになぁ。たぶんもずきゅんもやで?ナルはわからんが」
「......そ、そうなんですか??い、いや、俺は帰ります」
「まあ、一応考えといてえや。猫実くんならすぐに本採用やから」
アミ店長はニカッと笑った。
「ま、まあ、一応、考えてはおきます。お疲れ様でした」
猫実好和は言葉を濁しながらそそくさと通用口から店を後にした。
......
バックルームに一人になったアミ店長のもとへ、スッと可憐なる何者かが現れる。
「店長」
「おっ、来たか。ほんだら明日...よろしくな」
「はい」
ーーーーーー
翌日。
爽やかな朝の陽射しが注ぐ中、猫実好和は家を出る。
「......よくよく考えたら、アミ店長と同じアパートなんだよな。出くわしたら気まずいからさっさと行こう」
そそくさと駅に向かう猫実。
この時、彼はまだ気づいていなかった。
ヒタヒタと忍び寄る可憐なる魔の手に...。
夕方。
一日の授業が終わる。
大学から駅までの道をてくてく歩く猫実好和。
「あぁ~終わった終わった。今日はちょっと買い物でもしていこうかなぁ」
猫実が駅前をブラブラ歩いていると、ふいに彼のもとへ一人の女性が近づいて来る。
「あれ?猫実くん?」
「ん?あっ、ハヤオン先輩!?」
なんと、猫実好和の前に現れたのは、正統派美少女ネコ娘ハヤオンだった。
彼女の服装は私服のカジュアルなワンピースだったが、獣耳と尻尾がむき出しなのもあり、パッと見で一目瞭然だった。
夕方。
勤務を終え、バックルームで帰り支度を整える猫実好和。
「......さ、散々な一日だった......」
もはやげっそり憔悴した猫実好和のもとへ、ドタドタと元気な足音が迫る。
「お疲れさん!猫実くん!」
相変わらず元気なアミ店長が駆け込んで来た。
「あ、お疲れ様です」
疲れで素っ気なく返事する猫実。
「猫実くん!あんなぁ?」
「いえ、結構です」
「ちょっ、まだなんも言うてないやんかぁ!」
「...一応聞いておきますが、何ですか?」
「明日も朝から...」
「無理です」
「なんでやねん!」
「いえ、無理なもんは無理です」
「かーらーのぉ??」
「てゆーか明日フツーに朝から大学ですから」
「なんやバイト来てくれはったらまたもずきゅんのチチ揉ましたるのにぃ」
「...それ完全にコンプラ違反ですよ店長。...でも、もずきゅん先輩には本当に申し訳ないと思っています」
「はぁ、残念やわぁ。ハヤオンも千代もみんな猫実くんのこと気に入っとったのになぁ。たぶんもずきゅんもやで?ナルはわからんが」
「......そ、そうなんですか??い、いや、俺は帰ります」
「まあ、一応考えといてえや。猫実くんならすぐに本採用やから」
アミ店長はニカッと笑った。
「ま、まあ、一応、考えてはおきます。お疲れ様でした」
猫実好和は言葉を濁しながらそそくさと通用口から店を後にした。
......
バックルームに一人になったアミ店長のもとへ、スッと可憐なる何者かが現れる。
「店長」
「おっ、来たか。ほんだら明日...よろしくな」
「はい」
ーーーーーー
翌日。
爽やかな朝の陽射しが注ぐ中、猫実好和は家を出る。
「......よくよく考えたら、アミ店長と同じアパートなんだよな。出くわしたら気まずいからさっさと行こう」
そそくさと駅に向かう猫実。
この時、彼はまだ気づいていなかった。
ヒタヒタと忍び寄る可憐なる魔の手に...。
夕方。
一日の授業が終わる。
大学から駅までの道をてくてく歩く猫実好和。
「あぁ~終わった終わった。今日はちょっと買い物でもしていこうかなぁ」
猫実が駅前をブラブラ歩いていると、ふいに彼のもとへ一人の女性が近づいて来る。
「あれ?猫実くん?」
「ん?あっ、ハヤオン先輩!?」
なんと、猫実好和の前に現れたのは、正統派美少女ネコ娘ハヤオンだった。
彼女の服装は私服のカジュアルなワンピースだったが、獣耳と尻尾がむき出しなのもあり、パッと見で一目瞭然だった。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【台本置き場】珠姫が紡(つむ)ぐ物語
珠姫
キャラ文芸
セリフ初心者の、珠姫が書いた声劇台本ばっかり載せております。
裏劇で使用する際は、報告などは要りません。
一人称・語尾改変は大丈夫です。
少しであればアドリブ改変なども大丈夫ですが、世界観が崩れるような大まかなセリフ改変は、しないで下さい。
著作権(ちょさくけん)フリーですが、自作しました!!などの扱いは厳禁(げんきん)です!!!
あくまで珠姫が書いたものを、配信や個人的にセリフ練習などで使ってほしい為です。
配信でご使用される場合は、もしよろしければ【Twitter@tamahime_1124】に、ご一報ください。
ライブ履歴など音源が残る場合なども同様です。
覗きに行かせて頂きたいと思っております。
特に規約(きやく)はあるようで無いものですが、例えば舞台など…劇の公演(有料)で使いたい場合や、配信での高額の収益(配信者にリアルマネー5000円くらいのバック)が出た場合は、少しご相談いただけますと幸いです。
無断での商用利用(しょうようりよう)は固くお断りいたします。
何卒よろしくお願い申し上げます!!
美少女アンドロイドが色じかけをしてくるので困っています~思春期のセイなる苦悩は終わらない~
根上真気
キャラ文芸
4サイト10000PV達成!不登校の俺のもとに突然やって来たのは...未来から来た美少女アンドロイドだった!しかもコイツはある目的のため〔セクシープログラム〕と称して様々な色じかけを仕掛けてくる!だが俺はそれを我慢しなければならない!果たして俺は耐え続けられるのか?それとも手を出してしまうのか?これは思春期のセイなる戦い...!いざドタバタラブコメディの幕が切って落とされる!
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
就職面接の感ドコロ!?
フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。
学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。
その業務ストレスのせいだろうか。
ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる