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ep4 挨拶
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猫カフェ
『ネコまっしぐランド』
開店前。
「お、似合っとるやないか!ニャハハ!ほな、今日はキッチン補助に入ってもらうから頼むで!」
「は、はい」
厨房でよくある白衣の上下に身を纏って、猫実好和は自信なさげに答えた。
「ほな、店の説明しとくから一旦フロアに行くで!」
「は、はい」
二人がフロアに行くと、ちょうど出勤してきたばかりのハヤオン&ナルと出くわした。
「おはようございます!」とハヤオン。
「お、おはようございます」とナル。
「店長、横の方は新人さんですか?」
ハヤオンが早速質問する。
「彼は臨時でバイトに入ってもろた猫実好和くんや!」
「あ、ど、どうも。猫実です。本日はよろしくお願いします。(この人達も猫娘として普通に生活しているんだよな......てゆーか猫娘としての普通の生活って何だ!?」
「私はハヤオンです!何かわからないことがあったら何でも聞いてくださいね!」
そう言ってニコッと笑うハヤオンは、まさしく正統派美少女ここにアリ!だった。
続いてナルは、鋭い目つきで腕を組みながら自己紹介する。
「ワタシはナルよ!貴方、新人だからってあまり足を引っ張らないように気をつけなさい!
...でも、わ、わからない事があったら、どうしてもって言うなら、その時は...お、教えてあげるんだから、覚悟なさい!」
「は、はい」
猫実は、ナルの安定のツンデレっぷりにただ相槌をするのみだった。
それからアミーナ店長は猫実に、店についての一通りの説明をした。
「......とまあ、こんな感じや。今日はキッチン補助やからフロアに出ることはない思うけど、ひととおり知っといた方がやりやすいやろ?」
「あ、はい」
「ほな、厨房行こか」
その時、猫実の後ろに「にん」と何者かが気配無く現れる。
「...ん?えっ?だ、だれ!?」
猫実が背後の謎の声にバッと振り向くと、そこにはくノ一の格好をした女子が立っていた。
青みがかった黒髪をポニーテールのように束ね、前髪は両脇へ垂れている。
手にはクナイのような物を持ち、他のネコ娘達と同様に獣耳と尻尾を生やしている事はもはや説明はいらないだろう。
「其方は新人か?」
くノ一ネコ娘が訊ねる。
「は、はい。俺は猫実と申します。キッチン補助に入らせていただきます。よろしくお願いします」
「さようか。拙者は千代と申す。何卒宜しく頼む」
挨拶を交わしながら猫実は「色んな人(猫娘)がいるんだなぁ」と静かに驚嘆した。
ここでアミーナが口を挟む。
「お千代もスゴイんやで?国民的人気ドラマに出とったよな?あれなんやったっけ?」
「忍者トットリくん~島根・鳥取まちがい御免~でござる」
「それや!ほんでお千代は運動神経も抜群やし、頼りになるさかい、ウチもよう助けてもろうとる。猫実くんもわからん事あればお千代に頼ったらええで」
「は、はい!」
「拙者に出来る事であれば、お任せあれ」
お千代はそう言い残し、ドロンとその場から消えるようにいなくなった。
「い、一体何者なんだあの人は......」
くノ一ネコ娘との挨拶を終え、猫実好和はアミ店長とともに厨房に入る。
そこでは、料理用ユニフォームを着た、獣耳&尻尾を携える女子が一人せっせと開店前の準備を行っていた。
「猫実くん!あの子が今日一緒にキッチンに入ることになるもずきゅんや!」
「あ、はい!」
「もずきゅん!ちょっとこっち来たって!」
「...あっ、店長!おおおはようございます!」
アミーナ店長に呼びかけられたもずきゅんは、そそくさと二人の前まで来る。
黒髪ショートボブの前髪が鬼太郎のように片目を隠す彼女は、背が低く、どこか小動物のように怯えているように見える。
「あああの、店長。そ、そちらの男性は......」
「こちらは今日臨時で働いてもらうことになった猫実好和くんや。キッチン補助で入ってもらうから、直接の指導はもずきゅんにお願いするで!」
「は、はははいぃ!...て、ええええ!?わ、わわわたしに指導なんて無理ですよぉ!!」
「大丈夫やってぇ!もずきゅんは真面目やし丁寧やし!」
「で、でもでも!!」
「よろしく頼むでぇ!」
「ひ、ひいぃぃぃ!」
もずきゅんは猫実にキチンと目を合わせられず、あわあわと右往左往する。
猫実はどうしようかと迷いながらも、礼儀と義務感に駆られ挨拶する。
「あ、あの、もずきゅんさん!猫実と申します!本日はよろしくお願いします!」
もずきゅんは猫実の声にビクッ!として、もはや泣きそうな目を彼に向け、
「...あああの、わわわたしは、もずきゅんです......よ、よろ、よろしくおねが............いやぁ~~!!」
最後まで言えずにクルッときびすを返してダーッと逃げ出すもずきゅん。
......
猫実好和は呆気にとられながらショックを隠せず、
「えっ、俺、嫌われたんすか??」
アミ店長に訊ねた。
店長は目をつぶり腕を組んでうんうんと頷きながら答える。
「問題あらへんな!」
「どこが!??」
『ネコまっしぐランド』
開店前。
「お、似合っとるやないか!ニャハハ!ほな、今日はキッチン補助に入ってもらうから頼むで!」
「は、はい」
厨房でよくある白衣の上下に身を纏って、猫実好和は自信なさげに答えた。
「ほな、店の説明しとくから一旦フロアに行くで!」
「は、はい」
二人がフロアに行くと、ちょうど出勤してきたばかりのハヤオン&ナルと出くわした。
「おはようございます!」とハヤオン。
「お、おはようございます」とナル。
「店長、横の方は新人さんですか?」
ハヤオンが早速質問する。
「彼は臨時でバイトに入ってもろた猫実好和くんや!」
「あ、ど、どうも。猫実です。本日はよろしくお願いします。(この人達も猫娘として普通に生活しているんだよな......てゆーか猫娘としての普通の生活って何だ!?」
「私はハヤオンです!何かわからないことがあったら何でも聞いてくださいね!」
そう言ってニコッと笑うハヤオンは、まさしく正統派美少女ここにアリ!だった。
続いてナルは、鋭い目つきで腕を組みながら自己紹介する。
「ワタシはナルよ!貴方、新人だからってあまり足を引っ張らないように気をつけなさい!
...でも、わ、わからない事があったら、どうしてもって言うなら、その時は...お、教えてあげるんだから、覚悟なさい!」
「は、はい」
猫実は、ナルの安定のツンデレっぷりにただ相槌をするのみだった。
それからアミーナ店長は猫実に、店についての一通りの説明をした。
「......とまあ、こんな感じや。今日はキッチン補助やからフロアに出ることはない思うけど、ひととおり知っといた方がやりやすいやろ?」
「あ、はい」
「ほな、厨房行こか」
その時、猫実の後ろに「にん」と何者かが気配無く現れる。
「...ん?えっ?だ、だれ!?」
猫実が背後の謎の声にバッと振り向くと、そこにはくノ一の格好をした女子が立っていた。
青みがかった黒髪をポニーテールのように束ね、前髪は両脇へ垂れている。
手にはクナイのような物を持ち、他のネコ娘達と同様に獣耳と尻尾を生やしている事はもはや説明はいらないだろう。
「其方は新人か?」
くノ一ネコ娘が訊ねる。
「は、はい。俺は猫実と申します。キッチン補助に入らせていただきます。よろしくお願いします」
「さようか。拙者は千代と申す。何卒宜しく頼む」
挨拶を交わしながら猫実は「色んな人(猫娘)がいるんだなぁ」と静かに驚嘆した。
ここでアミーナが口を挟む。
「お千代もスゴイんやで?国民的人気ドラマに出とったよな?あれなんやったっけ?」
「忍者トットリくん~島根・鳥取まちがい御免~でござる」
「それや!ほんでお千代は運動神経も抜群やし、頼りになるさかい、ウチもよう助けてもろうとる。猫実くんもわからん事あればお千代に頼ったらええで」
「は、はい!」
「拙者に出来る事であれば、お任せあれ」
お千代はそう言い残し、ドロンとその場から消えるようにいなくなった。
「い、一体何者なんだあの人は......」
くノ一ネコ娘との挨拶を終え、猫実好和はアミ店長とともに厨房に入る。
そこでは、料理用ユニフォームを着た、獣耳&尻尾を携える女子が一人せっせと開店前の準備を行っていた。
「猫実くん!あの子が今日一緒にキッチンに入ることになるもずきゅんや!」
「あ、はい!」
「もずきゅん!ちょっとこっち来たって!」
「...あっ、店長!おおおはようございます!」
アミーナ店長に呼びかけられたもずきゅんは、そそくさと二人の前まで来る。
黒髪ショートボブの前髪が鬼太郎のように片目を隠す彼女は、背が低く、どこか小動物のように怯えているように見える。
「あああの、店長。そ、そちらの男性は......」
「こちらは今日臨時で働いてもらうことになった猫実好和くんや。キッチン補助で入ってもらうから、直接の指導はもずきゅんにお願いするで!」
「は、はははいぃ!...て、ええええ!?わ、わわわたしに指導なんて無理ですよぉ!!」
「大丈夫やってぇ!もずきゅんは真面目やし丁寧やし!」
「で、でもでも!!」
「よろしく頼むでぇ!」
「ひ、ひいぃぃぃ!」
もずきゅんは猫実にキチンと目を合わせられず、あわあわと右往左往する。
猫実はどうしようかと迷いながらも、礼儀と義務感に駆られ挨拶する。
「あ、あの、もずきゅんさん!猫実と申します!本日はよろしくお願いします!」
もずきゅんは猫実の声にビクッ!として、もはや泣きそうな目を彼に向け、
「...あああの、わわわたしは、もずきゅんです......よ、よろ、よろしくおねが............いやぁ~~!!」
最後まで言えずにクルッときびすを返してダーッと逃げ出すもずきゅん。
......
猫実好和は呆気にとられながらショックを隠せず、
「えっ、俺、嫌われたんすか??」
アミ店長に訊ねた。
店長は目をつぶり腕を組んでうんうんと頷きながら答える。
「問題あらへんな!」
「どこが!??」
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