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第三章:カミナリノモン国(前編)
第69話『闇の軍勢』
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「黒の閃光!」
まだ遠く先にいる闇の者たちの集団へ、閃光を放った。
それと同時に瞬時に消滅してしまい、残るのは射線の境界線にいた者たちの肉の残骸だけだった。
境界の外側にいた少しばかりの者たちは、一斉にあたりに散らばり、まとめて葬られることを恐れてはいない様子だ。
なぜなら、それにもかかわらずまたしばらくすると、辺りからより集まり、またしても集団と化して門に向かってくる。
懲りずに集まる連中は少し頭が弱いのか、単に何も知らないのかどちらかだろう。
京也は無慈悲に、再度放つ。
「黒の閃光!」
瞬時に射線状にいた魔獣と人型の化物たちは、消滅した。
京也は一つ違いに気が付く。
門が目の前にありかつ開いているせいなのか、即時黒の閃光が何度でもいくらでも撃てる感覚を覚える。
ただし無尽蔵というわけではなく、放つたびに何か削ってしまっているような妙な感覚を味わう。
「京也殿、まだ魂が肉体に定着するまで時間がかかる。すまぬ敵は頼んだ」
「わかった。気にするな。それよりルゥナを頼む……」
ティルクは、京也の何かが変化したことを機敏に感じとるものの何も今はできない。
「……京也殿? わかった。我も全力で取り組もう」
ティルクは半透明な腕2本と、自前の肉体の腕2本を使いルゥナに何かを必須に注いでいた。
あまり状況を凝視したままでもいられず、京也は再び敵対勢力に注視する。
ほんのわずかに目を離していた隙に、みっつほど新たな集団が現れ、門に向けて進んでいた。
当然先と同じように黒の閃光を三連続で放ち消滅をさせる。
放てば放つほど、損傷は受けていないにもかかわらず、耐久限界が近づいているのを体感で知ってしまう。
黒の閃光が持つ力の威力や破壊力は、申し分ない。
ところが強大な分、身体へのダメージが大きく、いくら耐久するとはいえ限界に近づかせるのは早まる一方だ。
あれだけ倒したにもかかわらず、得体の知れない者たちは際限なく溢れてくる。紫色の空が黒く埋まるほど何かが羽ばたいてきたかと思えば、地上からは変わらず寄せ集めの者たちが怒涛の勢いでやってくる。
京也は何も悩むことや考えることを放棄して、今は持てる力を使い黒の閃光を撃ちまくる。
地獄絵図へなる前に、一瞬で射線上にある物はすべて消失してしまうため、比較的綺麗な掃除だ。
奴らは打てる対策もなければ、射線上にいないことだけがせめてもの救いでしかない。
同族の者たちがやられる惨状を目の当たりにしても、我先にと集まるのは、どこか別の誰かに焚きつけられているのではないかと思えてしまう。
どのような理由にせよ、迫る敵はすべて打ち滅ぼす。
繰り返すこと恐らくは、8割ぐらいは消滅したところで、意識が飛びそうになる。
俺は、毒蛇に目先の敵は一旦任せて、少しばかりの回復に費やす。
ただ座れなく、たったままの休憩だ。
今座ったらもう起き上がれないほど、精神的にも疲弊していた。
追い討ちをかけるように、体にも大きな異変が起き始めていた。
身体中から黒い靄が京也を源泉として吹きだす状態で、止めることはおろか制御すらままならない状態だ。
何が起きたのか、一言でいうなら「止まらない」だ。
まだ幸いなことに意識は保たれていて、体は動く。
ならばまだ進める。
恐ろしいほどの早さで死期が足音を立てて迫りくるのが、脳裏で感じ取れていた。
京也は敵のあまりにも単純明快な動きに驚きを感じた。
「何ッ!」
一斉に門に向けて、火を吹き始めた。
単なる闇の力の塊から、なんらかの魔法のような物まで多種多様な力が放り込まれてきた。
京也は当然ながら柱の影にいるため、何も問題はない。
あるとすれば門より先にある平原が、今や破壊尽くされた大地に入れ替わってしまったかのような惨状だ。
彼らの攻撃は何かに狙いをつけるというよリは、当たれば儲け物ぐらいの感覚で投げ入れているようにも見える。
どのような思惑かは知る由もないため、ただの類推だ。
背後にいるティルクの様子は変わらずで今のままでは非常にまずい。
毒蛇を一度消して、精根尽きるまで乱れ打ちで殲滅することに賭けた。
空に向けて、5回も放つころには空を埋め尽くしていた敵は、ほとんど何もいなくなり、残るは溢れ出しそうな地上の敵だ。
かなり近くまできており、目視ではあと数分で到達しそうな勢いだ。
あまりにも近いこともあり、京也は黒の閃光を放とうと門の中央に陣取った瞬間、彼らの攻撃をとうとう受けてしまう。
ただし、耐久自体はしている。同質の力によるため今までとは感覚が異なる。最低でもダンジョン最下層にいた魔獣並みの力はあり、力の大きさには慄く。
このままだと、リムルたち以外は壊滅的な被害を受けるのはほぼ確定だ。
まさに蹂躙劇が始まる一歩手前まで来ている。
ほぼ一人でどうにかしなければならないのは、ルゥナのためであり、殲滅した結果が他の者への手助けにもなる。
どういうわけか今しがた、世界に一人で降りたった時のことを思い出す。
何も知らずに何も力もなく惨めだった頃と比べれば、今は戦う力もあるし強大な敵の攻撃にも耐久できる。
攻撃手段もあれば、持てる力は強大なものでもある。
ならば、やれるはずだと、心に誓う。
俺は大きく深呼吸をしたのち、黒の閃光の標的を奴らに合わせた。
まだ遠く先にいる闇の者たちの集団へ、閃光を放った。
それと同時に瞬時に消滅してしまい、残るのは射線の境界線にいた者たちの肉の残骸だけだった。
境界の外側にいた少しばかりの者たちは、一斉にあたりに散らばり、まとめて葬られることを恐れてはいない様子だ。
なぜなら、それにもかかわらずまたしばらくすると、辺りからより集まり、またしても集団と化して門に向かってくる。
懲りずに集まる連中は少し頭が弱いのか、単に何も知らないのかどちらかだろう。
京也は無慈悲に、再度放つ。
「黒の閃光!」
瞬時に射線状にいた魔獣と人型の化物たちは、消滅した。
京也は一つ違いに気が付く。
門が目の前にありかつ開いているせいなのか、即時黒の閃光が何度でもいくらでも撃てる感覚を覚える。
ただし無尽蔵というわけではなく、放つたびに何か削ってしまっているような妙な感覚を味わう。
「京也殿、まだ魂が肉体に定着するまで時間がかかる。すまぬ敵は頼んだ」
「わかった。気にするな。それよりルゥナを頼む……」
ティルクは、京也の何かが変化したことを機敏に感じとるものの何も今はできない。
「……京也殿? わかった。我も全力で取り組もう」
ティルクは半透明な腕2本と、自前の肉体の腕2本を使いルゥナに何かを必須に注いでいた。
あまり状況を凝視したままでもいられず、京也は再び敵対勢力に注視する。
ほんのわずかに目を離していた隙に、みっつほど新たな集団が現れ、門に向けて進んでいた。
当然先と同じように黒の閃光を三連続で放ち消滅をさせる。
放てば放つほど、損傷は受けていないにもかかわらず、耐久限界が近づいているのを体感で知ってしまう。
黒の閃光が持つ力の威力や破壊力は、申し分ない。
ところが強大な分、身体へのダメージが大きく、いくら耐久するとはいえ限界に近づかせるのは早まる一方だ。
あれだけ倒したにもかかわらず、得体の知れない者たちは際限なく溢れてくる。紫色の空が黒く埋まるほど何かが羽ばたいてきたかと思えば、地上からは変わらず寄せ集めの者たちが怒涛の勢いでやってくる。
京也は何も悩むことや考えることを放棄して、今は持てる力を使い黒の閃光を撃ちまくる。
地獄絵図へなる前に、一瞬で射線上にある物はすべて消失してしまうため、比較的綺麗な掃除だ。
奴らは打てる対策もなければ、射線上にいないことだけがせめてもの救いでしかない。
同族の者たちがやられる惨状を目の当たりにしても、我先にと集まるのは、どこか別の誰かに焚きつけられているのではないかと思えてしまう。
どのような理由にせよ、迫る敵はすべて打ち滅ぼす。
繰り返すこと恐らくは、8割ぐらいは消滅したところで、意識が飛びそうになる。
俺は、毒蛇に目先の敵は一旦任せて、少しばかりの回復に費やす。
ただ座れなく、たったままの休憩だ。
今座ったらもう起き上がれないほど、精神的にも疲弊していた。
追い討ちをかけるように、体にも大きな異変が起き始めていた。
身体中から黒い靄が京也を源泉として吹きだす状態で、止めることはおろか制御すらままならない状態だ。
何が起きたのか、一言でいうなら「止まらない」だ。
まだ幸いなことに意識は保たれていて、体は動く。
ならばまだ進める。
恐ろしいほどの早さで死期が足音を立てて迫りくるのが、脳裏で感じ取れていた。
京也は敵のあまりにも単純明快な動きに驚きを感じた。
「何ッ!」
一斉に門に向けて、火を吹き始めた。
単なる闇の力の塊から、なんらかの魔法のような物まで多種多様な力が放り込まれてきた。
京也は当然ながら柱の影にいるため、何も問題はない。
あるとすれば門より先にある平原が、今や破壊尽くされた大地に入れ替わってしまったかのような惨状だ。
彼らの攻撃は何かに狙いをつけるというよリは、当たれば儲け物ぐらいの感覚で投げ入れているようにも見える。
どのような思惑かは知る由もないため、ただの類推だ。
背後にいるティルクの様子は変わらずで今のままでは非常にまずい。
毒蛇を一度消して、精根尽きるまで乱れ打ちで殲滅することに賭けた。
空に向けて、5回も放つころには空を埋め尽くしていた敵は、ほとんど何もいなくなり、残るは溢れ出しそうな地上の敵だ。
かなり近くまできており、目視ではあと数分で到達しそうな勢いだ。
あまりにも近いこともあり、京也は黒の閃光を放とうと門の中央に陣取った瞬間、彼らの攻撃をとうとう受けてしまう。
ただし、耐久自体はしている。同質の力によるため今までとは感覚が異なる。最低でもダンジョン最下層にいた魔獣並みの力はあり、力の大きさには慄く。
このままだと、リムルたち以外は壊滅的な被害を受けるのはほぼ確定だ。
まさに蹂躙劇が始まる一歩手前まで来ている。
ほぼ一人でどうにかしなければならないのは、ルゥナのためであり、殲滅した結果が他の者への手助けにもなる。
どういうわけか今しがた、世界に一人で降りたった時のことを思い出す。
何も知らずに何も力もなく惨めだった頃と比べれば、今は戦う力もあるし強大な敵の攻撃にも耐久できる。
攻撃手段もあれば、持てる力は強大なものでもある。
ならば、やれるはずだと、心に誓う。
俺は大きく深呼吸をしたのち、黒の閃光の標的を奴らに合わせた。
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