銀の鳥籠

銀の鳥籠SS

005 ニャンゴロ？

■216精霊の寿命で、いろんな意味で解決した後、ライオンもどきがサクヤに迫ったこととは？
　
　
　
　精霊を回収してそのあと、いろいろ決まって解決して一安心。だったはずなんだよ。それなのに、なんでオレはライオンもどきに押し倒されてんだ！
　
「まっ、オレは食べても美味くねぇ！」
　
　オレの頭の上にいたベニはさすがにコロリと床に振り落とされ、キンはさすがに体格的には勝てないのか威嚇するのが精一杯。ルイにしても、一応、一族の守護を担っている存在に攻撃することもできず、ただ、呆然。
　
「なんで、サクヤは転んでるの？」
「転んでるんじゃないよ。コウガの一族の守護獣に押し倒されて……」
　
　ルイが説明している横で、今度は顔を舐め回される。
　
『お主の魔力は心地よいな』
「オレは魔獣使いじゃねぇ！」
『分かっておる。残念だ。私がここの守護でなければ付いていくのだがな』
「これ以上、使い魔は必要ねぇ！」
『使い魔ではなく、守護獣だぞ。うむ。我が眷属に頼んでみるか？』
「だから、必要ねぇって！」
　
　オレの叫び声にルイ以外が呆然。でも、ルイはと言えば……。
　
「冗談でしょう？」
『お主もある意味、心地よい魔力を持っているな』
「サクヤなら分かるけど、私の魔力は破壊のみだよ」
『混ざっていないのが良いのだ』
　
　本当にこれ以上は勘弁してくれよ。振り回されるのが目に見えるじゃねぇか……。
　
　
終わり。