6 / 272
銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
006 一夜明けて
しおりを挟む
一昨日と昨日の騒ぎの名残なのか。クラスの奴等の視線が刺さってくる。ユエも心なしか顔色悪いしさ。
「お前等特Aな。クラス変わったから」
クラス委員長がわけの分からないこと言いやがった。この変な時期にクラスが変わってたまるか! 学年別、クラス別に教室があるのは、オレが今まで通っていた学校と変わらない。だが、この魔法学校は教室で授業をすると言うわけじゃねぇ。吃驚だった。つまり、休憩時間はクラス別に過ごすのがきまり、のようなものなんだとか。
「拒絶は認めない主旨の文書を持って生徒会書記様が朝来たんだよ」
そう言いながら掲げられた一枚の紙。其処に捺印されているのは生徒会会長と副会長の印。おい、二人で結託しやがったな。疑問があるんだけどよ。教師から言われるのは納得できるが、生徒会が通達してくるってのはどう言うことだ!?
「はあ、やっぱり……」
「そう言うことだ。諦めろよ」
ユエと委員長が含みのある会話をしてやがる。オレに分かるように説明しろ!
「意味分かんねぇって!」
「クラスが変わっても、授業そのものに影響はないから。ただ、休憩場所が変わるんだよ。此処で授業はしてないだろう」
委員長、オレが外部入学だから、その叫びで説明してきやがった。確かに授業は其々の教師の部屋で行われてるけどさ。毎回、移動教室。授業と授業の間の休憩時間が異常に長いのも、移動時間を考慮してんだよな。だから、教室には椅子と机はあるけど、休憩室に近い作りをしてる。個人個人に充てがわれた椅子机がないんだよな。空いてる場所に適当に座るんだよ。
「会長と副会長が相手じゃ、言ってくるのが当たり前だろう。まあ、ユエの副会長には吃驚だけど」
「完全なとばっちりだって」
ユエ、グッタリしてるな。ユエのその様子に、委員長は気の毒そうに眉を顰めてる。
「まあ、今までバレてなかったのが不思議だったしさ」
あれ? 委員長知ってるのか?
「此奴、幼馴染み。隠してたんだけど、親と話してるの聞かれたんだ」
だよな。副会長の口振りで、魔力の強さで判別できるみたいだしさ。
「オレが言いたいのはそこじゃねぇ!」
ユエのことはこの際、横に置いといてだ。どうして、休憩場所を変える必要がある?!
「特Aって、普通クラスの奴が近付くのご法度だから」
「へ?」
「寮も特別寮に変更になる。今頃、二人担当の妖精が移動させてるだろう」
「わけ分かんねぇ!」
「近付くのがご法度っていうことは、求愛した相手が普通クラスじゃ問題あるだろうって言ってんだ」
はい。それだけ言われればオレでも分かる。断れないように外堀埋めてきただけじゃねぇか! つまり、寮も似たような理由だろう! で、その求愛とやらを受けたらまた移動すんだろう?! なんなんだよ! 此処学校じゃねぇのか?! 特Aとやらの奴等は違う意味で入学してるのかよ?!
「まあ、一部屋空いたから、お前達が使ってた四人部屋、既に新しい住人が入ったからな。諦めろよ」
前も後ろも塞ぐのかよ……。容赦ねぇじゃねぇか!
「相手が悪すぎたな。あの二人に勝てる教師はいないんだ。素直に受けた方がいいぞ」
委員長、慰めと忠告になってねぇよ。絶対おかしいだろう?!
「お前等特Aな。クラス変わったから」
クラス委員長がわけの分からないこと言いやがった。この変な時期にクラスが変わってたまるか! 学年別、クラス別に教室があるのは、オレが今まで通っていた学校と変わらない。だが、この魔法学校は教室で授業をすると言うわけじゃねぇ。吃驚だった。つまり、休憩時間はクラス別に過ごすのがきまり、のようなものなんだとか。
「拒絶は認めない主旨の文書を持って生徒会書記様が朝来たんだよ」
そう言いながら掲げられた一枚の紙。其処に捺印されているのは生徒会会長と副会長の印。おい、二人で結託しやがったな。疑問があるんだけどよ。教師から言われるのは納得できるが、生徒会が通達してくるってのはどう言うことだ!?
「はあ、やっぱり……」
「そう言うことだ。諦めろよ」
ユエと委員長が含みのある会話をしてやがる。オレに分かるように説明しろ!
「意味分かんねぇって!」
「クラスが変わっても、授業そのものに影響はないから。ただ、休憩場所が変わるんだよ。此処で授業はしてないだろう」
委員長、オレが外部入学だから、その叫びで説明してきやがった。確かに授業は其々の教師の部屋で行われてるけどさ。毎回、移動教室。授業と授業の間の休憩時間が異常に長いのも、移動時間を考慮してんだよな。だから、教室には椅子と机はあるけど、休憩室に近い作りをしてる。個人個人に充てがわれた椅子机がないんだよな。空いてる場所に適当に座るんだよ。
「会長と副会長が相手じゃ、言ってくるのが当たり前だろう。まあ、ユエの副会長には吃驚だけど」
「完全なとばっちりだって」
ユエ、グッタリしてるな。ユエのその様子に、委員長は気の毒そうに眉を顰めてる。
「まあ、今までバレてなかったのが不思議だったしさ」
あれ? 委員長知ってるのか?
「此奴、幼馴染み。隠してたんだけど、親と話してるの聞かれたんだ」
だよな。副会長の口振りで、魔力の強さで判別できるみたいだしさ。
「オレが言いたいのはそこじゃねぇ!」
ユエのことはこの際、横に置いといてだ。どうして、休憩場所を変える必要がある?!
「特Aって、普通クラスの奴が近付くのご法度だから」
「へ?」
「寮も特別寮に変更になる。今頃、二人担当の妖精が移動させてるだろう」
「わけ分かんねぇ!」
「近付くのがご法度っていうことは、求愛した相手が普通クラスじゃ問題あるだろうって言ってんだ」
はい。それだけ言われればオレでも分かる。断れないように外堀埋めてきただけじゃねぇか! つまり、寮も似たような理由だろう! で、その求愛とやらを受けたらまた移動すんだろう?! なんなんだよ! 此処学校じゃねぇのか?! 特Aとやらの奴等は違う意味で入学してるのかよ?!
「まあ、一部屋空いたから、お前達が使ってた四人部屋、既に新しい住人が入ったからな。諦めろよ」
前も後ろも塞ぐのかよ……。容赦ねぇじゃねぇか!
「相手が悪すぎたな。あの二人に勝てる教師はいないんだ。素直に受けた方がいいぞ」
委員長、慰めと忠告になってねぇよ。絶対おかしいだろう?!
0
お気に入りに追加
53
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる