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オトコの娘 Ⅱ
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彼は困惑していた。甥っ子は可愛い。可愛いが、そう言う対象で見るのは間違えてると思いつつ、日々、甥っ子の誘惑と格闘している。格闘しているが、まさか、襲われるとは……。しかも、かなり、問題がある。
「何のつもりだ」
「ん? 当初の計画通り、叔父さんの後ろを使えるようにしてる」
甥っ子の微笑みは天使のように可愛いが、言っている内容に問題を感じた。何より、彼は今、腕を紐でベットに固定されている。
「どうして、寝込みを襲われないといけないんだ!」
「え? 寝込みじゃないよ。夕食に薬仕込んでたから」
甥っ子は満面の笑みを浮かべた天使、いや、悪魔そのものの表情を見せた。悪魔は元々、天使が堕天したものだ。彼は動けない自分に内心、かなり焦っていた。
「僕の体格じゃ、叔父さんに勝てないもの。一向に手を出してもらえないし。だったら、僕が叔父さんを貰っちゃえば良いかなぁって」
甥っ子のはにかんだ笑みが可愛い、だが、これはそう言う状況ではない。
「この手の紐を解け」
「無理。だって、抵抗しちゃうでしょう?」
「当たり前だ」
「だから嫌」
確かに彼のベッドはアンティーク調で、ヘット部分は丁度良く紐を括るにはいい作りだ。
甥っ子は彼の有り得ない場所を解しているだけじゃない。膨らみのない胸の粒を舌で転がしてる。彼には擽ったいだけの感覚しかなかったそれが、むず痒さを生み始める。絶対にいけない感覚だと、彼は出来る限りの抵抗で身を捩った。彼はこの手の経験は全くもって皆無だが、体があらぬ方向に向かっているのは感覚で分かる。
「僕ね。叔父さんとこういう事したくて、ネットで沢山調べたんだ。この奥にね、男でも感じる部分があるんだって」
彼の入り口部分に這わされていた甥っ子の指が一本。その指一本に力が入り、違和感と共に侵入して来た。彼は息を詰める。だが、難なく指を飲み込んでいる事を考えると、ローションなり使っているだろう。
探るように侵入してきた指が何かを掠る。その感覚に驚き、体が過剰に反応した。彼は知っていた。同僚がその手の店で前立腺マッサージを受けた事があると言っていたのだ。
「息詰めない。ここなんだ。意外に簡単に見つかるもんだね」
「やめろ」
「叔父さんでも、ここ押されたら我慢出来ないよね」
彼に気持ちいい感覚はない。強いて言うなら強い違和感だ。同僚は慣れると気持ちいいと言っていたがこれは拷問だ、と彼は少し涙目になった。
「指一本じゃ、僕のは入らないし、もう一本増やすから」
「……だから、やめろとっ」
甥っ子だからと彼は甘くみていた。両親に話している時点で警戒するべきだった。まさか、本気であるなど誰が思う。
「柔らかくなってきた」
甥っ子は可愛い顔に何とも言えない表情を浮かべる。彼はその甥っ子の表情に、体が震えるのを感じた。二人の年齢は倍以上違う。その彼がこうも簡単に翻弄されている。彼は確かに経験はない。だが、経験とは違うものを感じる。
「ねぇ。僕に抱かれるのと、僕を抱くのとどっちが良い?」
甥っ子は優しく問い掛けているが、結局、彼に受け入れろと言っているようなものだ。
彼は身包みを剥がされ、更に足を割られた挙句、有り得ない場所を甥っ子の指が犯している。選択権を完全に奪われているのだ。
「どっちもごめんだ」
「じゃあ、叔父さんが僕のモノになるんだね」
彼は目を見開く。今の返事は地雷だったのだろう。甥っ子の瞳に浮かんだ色は狂気めいていた。
「冗談は……」
「冗談でこんな犯罪まがいのことをするとでも思っているの? 本当に甘いよね」
体内を占めていた指が乱暴に引き抜かれ、その後は、地獄だったのか天国だったのか。彼は鋭い痛みと共に体を襲った熱と嵐に息も出来なかった。ただ、荒れ狂う嵐が過ぎ去るのを待ち、だが、それより先に意識が落ちた。
彼が落ちる寸前、耳元で囁かれた天使のような悪魔のような言葉が脳内を木霊する。
「落ちてよ」
彼はその言葉だけ耳は拾い、彼の脳に刻み付けていた。
終わり。
「何のつもりだ」
「ん? 当初の計画通り、叔父さんの後ろを使えるようにしてる」
甥っ子の微笑みは天使のように可愛いが、言っている内容に問題を感じた。何より、彼は今、腕を紐でベットに固定されている。
「どうして、寝込みを襲われないといけないんだ!」
「え? 寝込みじゃないよ。夕食に薬仕込んでたから」
甥っ子は満面の笑みを浮かべた天使、いや、悪魔そのものの表情を見せた。悪魔は元々、天使が堕天したものだ。彼は動けない自分に内心、かなり焦っていた。
「僕の体格じゃ、叔父さんに勝てないもの。一向に手を出してもらえないし。だったら、僕が叔父さんを貰っちゃえば良いかなぁって」
甥っ子のはにかんだ笑みが可愛い、だが、これはそう言う状況ではない。
「この手の紐を解け」
「無理。だって、抵抗しちゃうでしょう?」
「当たり前だ」
「だから嫌」
確かに彼のベッドはアンティーク調で、ヘット部分は丁度良く紐を括るにはいい作りだ。
甥っ子は彼の有り得ない場所を解しているだけじゃない。膨らみのない胸の粒を舌で転がしてる。彼には擽ったいだけの感覚しかなかったそれが、むず痒さを生み始める。絶対にいけない感覚だと、彼は出来る限りの抵抗で身を捩った。彼はこの手の経験は全くもって皆無だが、体があらぬ方向に向かっているのは感覚で分かる。
「僕ね。叔父さんとこういう事したくて、ネットで沢山調べたんだ。この奥にね、男でも感じる部分があるんだって」
彼の入り口部分に這わされていた甥っ子の指が一本。その指一本に力が入り、違和感と共に侵入して来た。彼は息を詰める。だが、難なく指を飲み込んでいる事を考えると、ローションなり使っているだろう。
探るように侵入してきた指が何かを掠る。その感覚に驚き、体が過剰に反応した。彼は知っていた。同僚がその手の店で前立腺マッサージを受けた事があると言っていたのだ。
「息詰めない。ここなんだ。意外に簡単に見つかるもんだね」
「やめろ」
「叔父さんでも、ここ押されたら我慢出来ないよね」
彼に気持ちいい感覚はない。強いて言うなら強い違和感だ。同僚は慣れると気持ちいいと言っていたがこれは拷問だ、と彼は少し涙目になった。
「指一本じゃ、僕のは入らないし、もう一本増やすから」
「……だから、やめろとっ」
甥っ子だからと彼は甘くみていた。両親に話している時点で警戒するべきだった。まさか、本気であるなど誰が思う。
「柔らかくなってきた」
甥っ子は可愛い顔に何とも言えない表情を浮かべる。彼はその甥っ子の表情に、体が震えるのを感じた。二人の年齢は倍以上違う。その彼がこうも簡単に翻弄されている。彼は確かに経験はない。だが、経験とは違うものを感じる。
「ねぇ。僕に抱かれるのと、僕を抱くのとどっちが良い?」
甥っ子は優しく問い掛けているが、結局、彼に受け入れろと言っているようなものだ。
彼は身包みを剥がされ、更に足を割られた挙句、有り得ない場所を甥っ子の指が犯している。選択権を完全に奪われているのだ。
「どっちもごめんだ」
「じゃあ、叔父さんが僕のモノになるんだね」
彼は目を見開く。今の返事は地雷だったのだろう。甥っ子の瞳に浮かんだ色は狂気めいていた。
「冗談は……」
「冗談でこんな犯罪まがいのことをするとでも思っているの? 本当に甘いよね」
体内を占めていた指が乱暴に引き抜かれ、その後は、地獄だったのか天国だったのか。彼は鋭い痛みと共に体を襲った熱と嵐に息も出来なかった。ただ、荒れ狂う嵐が過ぎ去るのを待ち、だが、それより先に意識が落ちた。
彼が落ちる寸前、耳元で囁かれた天使のような悪魔のような言葉が脳内を木霊する。
「落ちてよ」
彼はその言葉だけ耳は拾い、彼の脳に刻み付けていた。
終わり。
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