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数日後
「失礼します。サタン様。リオン様の件でお話があります。」
サタンの元に先日王国の偵察に行った人物がやってきた。
「レオンか。何か分かったか?」
彼の名はレオン。サタンの右腕として活躍しており、偵察部隊として駆り出されていることが多い。そして謎も多い。
「はい。王国はリオン様がいなくなったことで一時は混乱が起こっていましたが、現在は今まで通りの生活を取り戻しております。また、リオン様がいなくなったことにより、リオン様の使用人だったメアリが国王から奴隷のような扱いを受けております。」
その後、リオンが王国にいたときの状況や現在の王国の詳しい情報を聞いたサタンは、「わかった。下がっていいぞ」と言ってリオンが下がったのを確認して俯いた。
何かを考えているサタンだったが、何かを決断して頭を上げ、「アラン、ルア」と2人を呼んだ。
「サタン様。お呼びでしょうか?」
2人はサタンの前に跪いてサタンからの言葉を待っている。
「お前たちに命ずる。リオンの友達になってあげてくれ。」
アランとルアはサタン様からの言葉に拍子抜けした。
「急に何言われるかと思ったら・・・拍子抜けしちゃいましたよ。」
アランはサタンにそう言うとサタンは不思議そうに「そうか?俺はまじめに言ったんだが・・・。」と苦笑いしている。
「僕はリオンともう友達だと思って接していますが、ルアは何というか・・・。」
アランはそう言いながらルアの方を向くと、ルアはいつにないほどの笑顔をしていた。
「ルア?どうしてそんなにいい笑顔をしているの?」
アランは恐る恐る声をかけると、ルアはびっくりした顔をした。
「私そんなに笑顔を振りまいてた?もしかしたら友達ができることが嬉しいのかも・・・。」
と答えて、目を輝かせた。
「答えは決まったな。」
サタンにそう言われて2人は頷いた。
サタンは2人に今後のことを伝えた後「では、下がってよいぞ。」と許可を出した。
その言葉を聞いた2人は「失礼します」と言って下がっていった。
今はまだ我が一緒にいられない分2人にはリオンのよき友人になってあげてほしい。
そして、リオンの笑顔を取り戻したい。
その為には、王国を消すしかない。
サタンは王国を消す決断をして、幹部を集めた。
そして極秘の会議が行われた・・・・・。
一方その頃・・・・。
「リオン様。本日はとても良い紅茶が手に入ったので、こちらをお召し上がってみてください。」
シェインからそう言われて、リオンは紅茶タイムを満喫していた。
「この紅茶・・・・とてもおいしいわ!私、この紅茶好きだわ!」
リオンは王国でも飲んだことがない風味の紅茶に興奮して、一気に飲んでしまった。
「リオン様が喜んでくれて購入した買いがありました。たくさん購入したので、沢山飲んでくださいね。」
シェインは嬉しそうに答えると。空になったカップに追加で紅茶を入れた。
リオンが魔王国に来てから致せり尽くせりで、王国では味わえない体験をしていた。
でも、心のどこかでミーヤとメアリのことが気になって仕方なかった。
国王のことだ。メアリに酷い仕打ちをしているのではないかと心配だったが、魔王国にいる以上王国に行くことは出来ない。それが悲しくて悔しかった。
「リオン様?どうかなさいましたか?」
シェインがリオンの表情が暗くなっているのを気にして声をかけてくれた。
「なんでもないわ。大丈夫よ。」
リオンはシェインに心配をかけまいと、無理に笑顔を作って返事した。
「何か心配事がおありでしたら、私でよければ話を聞きます。何なりとお申し付けください。」
シェインの言葉に「ありがとう」と返事をして、リオンはシェインに心配かけてはいけないと、考えることをやめて残りの紅茶を飲んだ。
そして、シェインと他愛もない話をして気を紛らわせた。
・・・・・・・・裏でサタンが動いてることも知らずに・・・・・・・・・・。
「失礼します。サタン様。リオン様の件でお話があります。」
サタンの元に先日王国の偵察に行った人物がやってきた。
「レオンか。何か分かったか?」
彼の名はレオン。サタンの右腕として活躍しており、偵察部隊として駆り出されていることが多い。そして謎も多い。
「はい。王国はリオン様がいなくなったことで一時は混乱が起こっていましたが、現在は今まで通りの生活を取り戻しております。また、リオン様がいなくなったことにより、リオン様の使用人だったメアリが国王から奴隷のような扱いを受けております。」
その後、リオンが王国にいたときの状況や現在の王国の詳しい情報を聞いたサタンは、「わかった。下がっていいぞ」と言ってリオンが下がったのを確認して俯いた。
何かを考えているサタンだったが、何かを決断して頭を上げ、「アラン、ルア」と2人を呼んだ。
「サタン様。お呼びでしょうか?」
2人はサタンの前に跪いてサタンからの言葉を待っている。
「お前たちに命ずる。リオンの友達になってあげてくれ。」
アランとルアはサタン様からの言葉に拍子抜けした。
「急に何言われるかと思ったら・・・拍子抜けしちゃいましたよ。」
アランはサタンにそう言うとサタンは不思議そうに「そうか?俺はまじめに言ったんだが・・・。」と苦笑いしている。
「僕はリオンともう友達だと思って接していますが、ルアは何というか・・・。」
アランはそう言いながらルアの方を向くと、ルアはいつにないほどの笑顔をしていた。
「ルア?どうしてそんなにいい笑顔をしているの?」
アランは恐る恐る声をかけると、ルアはびっくりした顔をした。
「私そんなに笑顔を振りまいてた?もしかしたら友達ができることが嬉しいのかも・・・。」
と答えて、目を輝かせた。
「答えは決まったな。」
サタンにそう言われて2人は頷いた。
サタンは2人に今後のことを伝えた後「では、下がってよいぞ。」と許可を出した。
その言葉を聞いた2人は「失礼します」と言って下がっていった。
今はまだ我が一緒にいられない分2人にはリオンのよき友人になってあげてほしい。
そして、リオンの笑顔を取り戻したい。
その為には、王国を消すしかない。
サタンは王国を消す決断をして、幹部を集めた。
そして極秘の会議が行われた・・・・・。
一方その頃・・・・。
「リオン様。本日はとても良い紅茶が手に入ったので、こちらをお召し上がってみてください。」
シェインからそう言われて、リオンは紅茶タイムを満喫していた。
「この紅茶・・・・とてもおいしいわ!私、この紅茶好きだわ!」
リオンは王国でも飲んだことがない風味の紅茶に興奮して、一気に飲んでしまった。
「リオン様が喜んでくれて購入した買いがありました。たくさん購入したので、沢山飲んでくださいね。」
シェインは嬉しそうに答えると。空になったカップに追加で紅茶を入れた。
リオンが魔王国に来てから致せり尽くせりで、王国では味わえない体験をしていた。
でも、心のどこかでミーヤとメアリのことが気になって仕方なかった。
国王のことだ。メアリに酷い仕打ちをしているのではないかと心配だったが、魔王国にいる以上王国に行くことは出来ない。それが悲しくて悔しかった。
「リオン様?どうかなさいましたか?」
シェインがリオンの表情が暗くなっているのを気にして声をかけてくれた。
「なんでもないわ。大丈夫よ。」
リオンはシェインに心配をかけまいと、無理に笑顔を作って返事した。
「何か心配事がおありでしたら、私でよければ話を聞きます。何なりとお申し付けください。」
シェインの言葉に「ありがとう」と返事をして、リオンはシェインに心配かけてはいけないと、考えることをやめて残りの紅茶を飲んだ。
そして、シェインと他愛もない話をして気を紛らわせた。
・・・・・・・・裏でサタンが動いてることも知らずに・・・・・・・・・・。
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